編集部撮影

JBL TOUR PRO 3をレビュー、新機能を搭載した最新完全ワイヤレスイヤホンの実力とは

北條 啓大
最終更新日: 2024-12-16

※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がMoovooに還元されることがあります。

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JBLから完全ワイヤレスイヤホンの新たなフラッグシップモデル、JBL TOUR PRO 3が2024年10月3日に発売されました。

音質や機能がアップグレードされ、充電ケースも使い勝手がさらに向上しています。

機能性とデザイン性を重視する多くのユーザーから注目を集めているJBL TOUR PRO 3(ブラックカラー)を、ハーマンインターナショナル株式会社から提供を受け実際に使用してみました。

注目の新機能や音質、使い勝手の良さなどを詳しく紹介します。ぜひ参考にしてください。

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JBL TOUR PRO 3、注目の機能

JBL TOUR PRO 3には、これまでのJBL製完全ワイヤレスイヤホンにはなかった新機能や、従来モデルから進化した機能がいくつも搭載されています。

JBL初のデュアルドライバーを搭載、音の臨場感がアップ

JBL TOUR PRO 3

JBLといえば、そのブランドが培ってきた豊かな音質が特徴です。最新ハイエンドモデルとして登場した TOUR PRO 3には、音質にこだわるユーザーに向けて、新たな機能を搭載しています。

まず注目なのが、JBL初のデュアルドライバーBAドライバー(バランスドアーマチュアドライバー)と10mm径ダイナミックドライバーを小さなイヤホン内部に搭載し、パワフルでクリアな音を再現します。

北条さん(検証コメント用)

Moovoo編集部員

低音域は厚みを感じつつも、繊細に表現している印象です。中音域はボーカルがしっかりと浮き出るサウンドで、臨場感のある歌声を楽しめます。

高音域はシャープでクリア。曲を再生してすぐにクリアな高音域の心地よい音に驚きました。過度な刺さりはなく、長時間のリスニングでも気持ち良く音楽を楽しめます。

普段クラシックを聴いている編集部員によると、音の奥行きをしっかり感じられるサウンドとのこと。

LDACに対応、最大96kHz/24bitの高音質サウンドを伝送可能

JBL TOUR PRO 3イヤホン

編集部撮影

JBL TOURシリーズでは初となるLDACに対応したのもポイント。LDACとはBluetoothコーデックの一つで、対応するスマホなどと接続することでハイレゾ音源をハイレゾ相当の高音質で再生できます。

通信速度は最大990kbpsで、最大96kHz/24bitのサウンドを伝送できるため、従来のコーデックであるSBC(通信速度328kbps、44.1kHz/16bit)などに比べて格段に音質がアップします。

JBL TOUR PRO 3の音質を最大限に楽しむのであれば、LDACに対応したスマホやBluetoothデバイスも手に入れておきたいところです。

新リアルタイム補正機能付ハイブリッドノイズキャンセリング2.0

イヤホンのサウンドに没入するイメージ

Photo by iStock

一般的に、ノイズキャンセリングにはPNC(パッシブ ノイズ キャンセリング)とANC(アクティブ ノイズ キャンセリング)があり、PNCが物理的に耳の隙間をふさいでノイズを抑えるのに対し、ANCはデジタル信号処理によってノイズを音で打ち消します。

TOUR PRO 3はJBL初となるフォームイヤーチップが付属し、耳に装着したときに素材がふくらんで密着性を高めることで物理的に外からのノイズを抑えます。

また、周りの環境に合わせてリアルタイムに補正しながらノイズキャンセルを最適化してくれるANCに対応している点も大きな特長です。

TOUR PRO 2でもリアルタイム補正機能付ハイブリッドANCに対応していましたが、TOUR PRO 3はさらに進化し、ユーザーの装着状態や周囲の環境により高い精度で適応する「新リアルタイム補正機能付ハイブリッドノイズキャンセリング2.0」となっています。

北条さん(検証コメント用)

Moovoo編集部員

TOUR PRO 3のノイズキャンセルは秀逸です。騒がしい場所でANCをONにすると、不要な音をしっかりとカットし、再生している曲の細部までクリアに聴きやすくなります。

しばらく音楽を楽しんでからイヤホンを外したときに、周りの騒がしさに驚くほどでした。また、静かな場所で音を流さない状態だと聞こえがちなホワイトノイズは、まったくと言ってよいほど聴こえません。

イヤホンを装着したまま街中を歩いたり、会話したりするシーンでは、外音取り込み機能が便利です。TOUR PRO 3には、周囲の音をまんべんなく拾う「アンビエントモード」と、とくに会話する相手の声をより聞こえやすくする「トークスルーモード」の2種類あります。

北条さん(検証コメント用)

Moovoo編集部員

TOUR PRO 3の外音取り込み機能を使ったところ、まるでイヤホンを装着していないときのように外からの音が自然に聞こえました。
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デザインと装着感

TOUR PRO 3の装着イメージ

編集部撮影

JBL TOUR PRO 3のイヤホンは、ブランドロゴが控えめに印字され、光沢感がありつつもシックなデザインで高級感のある印象です。

イヤーチップには、5種類のサイズが異なるシリコン製のものと、低反発素材を使用したフォームイヤーチップを付属。豊富な種類から選べるため、耳の形に合わせて最適なフィット感を得られます。

また、どんなスタイルにもマッチする汎用性の高いデザインといえるでしょう。

北条さん(検証コメント用)

Moovoo編集部員

カラーはブラックとラテの2種類。前モデル(TOUR PRO 2)がブラックとシャンパンゴールドに加え、日本限定カラー 聴色(ゆるしいろ)の3色から選べたのと比較すると、やや選択肢が限られてしまった印象です。

ただ、展開している2色とも落ち着きのある見た目で、シーンを選ばず使いやすいといえるでしょう。

装着感の点は、イヤーチップの種類が多いのはうれしいポイント。耳に対してサイズが大きければ不快感につながりやすく、小さいと音漏れや落下の原因になります。

私は、開封時にイヤホンに装着されているイヤーチップ(Mサイズ)から一つ下のSサイズに変えたところ、イヤホン自体が軽くなったかのように快適な付け心地に変わりました。しばらく使用していると装着感の違いがはっきりします。

しっかりと密閉された状態で耳に装着できているかは、専用スマホアプリ「JBL Headphones」で確認できます。
JBL Headphones

空間サウンドが進化、「ヘッドトラッキング」機能を追加

充電ケース

編集部撮影

これまでのJBL TOURシリーズから空間サウンドがさらに進化しています。ムービー・ミュージック・ゲーミングの3つのモードごとに用意されたチューニングは、アルゴリズムの最適化により、これまでよりもさらにリアルなサウンド体験を楽しめます。

また、ヘッドトラッキング機能が新たに追加され、頭の向きに応じて音源の方向が変化することで、より没入感を高めてくれることでしょう。

北条さん(検証コメント用)

Moovoo編集部

曲を再生しながら頭を左右に振ると、音の方向がスムーズに変わるのを実感できました。耳元で音が鳴っているというよりも、体の正面の少し離れた位置から音が聴こえてくる印象で、演奏を間近に聴いているような臨場感があります。

最大約44時間使用できるバッテリー性能

音楽を楽しむ女性のイメージ

Photo by iStock

バッテリー性能もTOUR PRO 3の大きな強みです。イヤホン単体で最大約11時間、充電ケースを併用した合計で最大約44時間の連続使用が可能です。

ただし、ノイズキャンセルを使用した場合はイヤホン+充電ケースの合計で最大約32時間。LDAC接続の場合だと、ノイズキャンセルOFFで最大約34時間、ONで最大約28時間です。

長時間イヤホンを使用する方でも2〜3日程度は十分持つバッテリーを備えています。また、急速充電にも対応し、10分の充電で約3時間の再生が可能です。

充電ケースのディスプレイが進化

画面サイズがアップ

JBL TOURシリーズや、LIVEシリーズに搭載されているタッチ操作に対応した液晶ディスプレイは、JBL製完全ワイヤレスイヤホンの大きな特徴といえます。

TOUR PRO 3のディスプレイは前作TOUR PRO 2よりもディスプレイサイズが約29%アップし、1.45インチから1.57インチに広くなったことで、より見やすく操作しやすくなっています。

また、待ち受け画面にバッテリー残量が表示されるようになり、ケースを開けてイヤホンを取り出す際にひと目で充電状況がわかるのは便利です。
※スマホに保存していた写真を待ち受けにすることもできます。

北条さん(検証コメント用)

Moovoo編集部

充電ケースのタッチ操作に慣れてしまうと、イヤホンのタッチ操作やスマホアプリを使った操作には戻れなくなるほど便利です。

「イヤホンをタッチ操作するときの耳に伝わる音が気になる」「スマホアプリはアプリの起動に手間がかかる」そういった悩みを解消してくれるのが、このディスプレイです。

「トランスミッター機能」と「AURACAST」により、さらに使い勝手が向上

トランスミッター機能

編集部撮影

TOUR PRO 3の充電ケースは、同梱されているケーブルを使用することで、Bluetooth機能のないテレビやゲーム機の音をトランスミッターとしてイヤホンに飛ばしてくれます。

トランスミッター機能で使用するケーブルには、タイプCの入力端子に接続可能な「USB Type-C to C」と3.5mmイヤホンジャックに接続できる「Type-C to 3.5mm AUXケーブル」があります。

北条さん(検証コメント用)

Moovoo編集部員

機内で映画などを楽しむ際に、TOUR PRO 3と3.5mm AUXケーブルがあれば、ワイヤレスで快適に視聴できます。海外旅行にも持っていきたいアイテムですね。

AURACAST(オーラキャスト)とは、対応する複数のデバイスに同時送信できる機能です。同じサウンドや音声を複数人で共有できます。

大きな音を出せない夜中や、子供が寝静まったあとなどに、迫力あるサウンドを家族や仲間と一緒に楽しむことができます。

TOUR PRO 3のスペック

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TOUR PRO 3の内容

編集部撮影

TOUR PRO 3のスペックと付属品を紹介します。

製品名

JBL TOUR PRO 3

重さ

充電ケース:約73.0g
イヤホン本体:各約6.1g

カラー

ブラック、ラテ

Bluetoothバージョン

5.3

ドライバー

バランスドアーマチュアドライバー + 10mm径ダイナミックドライバー

対応コーデック

SBC、AAC、LDAC、(LC3対応予定)

防水規格

IP55(イヤホン本体のみ)

連続使用時間

【Bluetooth 接続】
・ANCオフ:約44時間(イヤホン約11時間、充電ケース約33時間)
・ANCオン:約32時間(イヤホン約8時間、充電ケース約24時間)

【LDAC 接続】
・ANCオフ:約34時間(イヤホン約8.5時間、充電ケース約25.5時間)
・ANCオン:約28時間(イヤホン約7時間、充電ケース約21時間)

急速充電

対応(10分の充電で約3時間再生可能)

付属品

・充電用USB Type-Cケーブル
・Type-C to Auxケーブル
・Type-C to Type-Cケーブル
・シリコンイヤーチップ 5サイズ、フォームイヤーチップ 1サイズ(M)

TOUR PRO 3の実力は?

JBL TOUR PRO 3は、豊富な機能や進化した空間サウンドに加え、タッチ操作に対応したディスプレイ付き充電ケースなど、ユーザーの満足度を高めてくれる完全ワイヤレスイヤホンに仕上がっています。

アクティブなライフスタイルを送る方や、高品質なサウンド体験を求める音楽ファンにとって魅力的な製品だといえます。

価格はやや高めに設定されているため、予算に応じて慎重に検討する必要がありますが、今回のレビューを通してコストに見合った価値を提供してくれる製品という印象を持ちました。


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