冷蔵庫の処分方法、7選! 安く簡単に捨てる方法や処分前の準備を解説
冷蔵庫は、家庭で欠かせない家電のひとつ。しかし、故障したり、買い替えたりした際には、どのように処分すればよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
冷蔵庫の処分方法は、家電リサイクル法に基づいて定められているため、適切な方法で処分しなければなりません。
そこでこの記事では、冷蔵庫の処分方法や事前にしておくべき準備、よくある疑問や悩みについても紹介します。ぜひ参考にしてください。
冷蔵庫の処分方法、7選
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冷蔵庫を処分する場合、エアコン・テレビ・洗濯機などと同じように「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」に従う必要があります。家電品から部品や材料をリサイクルし、廃棄物を減らすための法律です。
もし、不法投棄をした場合は罰則として「5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金またはその両方」を科される可能性があります(※家電リサイクル法には個人に対する罰則がなく、廃棄物処理法に基づく罰則)。
以下では、冷蔵庫の主な処分方法を7つ紹介します。
- 購入した家電量販店・メーカーに回収してもらう
- 指定引取場所に自分で持ち込む
- 買い替え時に引き取ってもらう
- 自治体に大型ゴミとして処分してもらう
- リサイクルショップを利用する
- フリマ・オークションサイトを利用する
- 廃棄物回収業者を利用する
費用や手続き、注意点にも触れながら、詳しく解説します。
購入した家電量販店・メーカーに回収してもらう
冷蔵庫を購入した家電量販店やメーカーに回収してもらう方法です。基本的に処分費用は有料です。
家電量販店によっては回収サービスを行っている場合があります。例えばヤマダウェブコム(ヤマダデンキ)で冷蔵庫を購入した場合には、購入時にカート内で回収の申し込みを受け付けています。
また、メーカーも回収を行っているため、一度問い合わせてみるのも手です。家電製品協会が、メーカーごとの回収金額をまとめているので、参考にしてください。
事前に連絡をし、回収日や費用、必要書類の準備をしましょう。引き取ってもらえる品目や条件が店舗やメーカーごとに異なる場合があるので確認しましょう。
「指定引取場所」に自分で持ち込む
自治体が提供する指定の引取場所に、自分で持ち込む方法もあります。指定引取場所とは、自治体が定めるリサイクル対象機器の廃棄物を引き取る場所のことです。例えば広島市などでは、運送業者の支店などを指定引取場所としています。
メーカーが回収できる日程まで待てない、といった急ぎの際でも利用しやすいのがメリットですが、冷蔵庫のサイズや重量によっては、運搬に手間がかかります。
また、指定引取場所の場所や営業日や営業時間、引き取る条件なども自治体によって異なるため、持ち込む前に必ず確認しましょう。
買い替え時に引き取ってもらう
新しい冷蔵庫へ買い替える際に、古い冷蔵庫を引き取ってもらう方法です。多くの家電量販店などでは、引き取りサービスを提供しています。処分するのに手間がかからず、新しい冷蔵庫に入れ替わるのを待つだけです。
ただし、購入した店舗などによって引き取り料金が異なる場合があります。条件によって無料になるケースもあれば、別途料金が発生することもあるので、事前に確認しておきましょう。
自治体に大型ゴミとして処分してもらう
自治体に大型ゴミ・粗大ゴミとして処分してもらう方法ですが、自治体によっては受け付けていないケースもあるので、注意が必要です。
札幌市などでは、大型ゴミとしての収集は行わず、メーカーなどへの依頼や、自治体と提携する地域の家電回収協力店への相談をすすめています。
リサイクルショップを利用する
製造年数や劣化の程度によっては、リサイクルショップで買取価格がつかないことがありますが、査定を依頼してみるのも手です。
事前に複数のリサイクルショップに査定を依頼して、相見積もりをとりながら一番良い買取額を提示してくれる店舗を選ぶといいでしょう。
フリマ・オークションサイトを利用する
オンラインのフリマアプリやオークションサイトを使って、冷蔵庫を他の個人に販売することができます。
写真とともに商品説明(商品名・年式・メーカー・サイズ・使用期間・付属品・故障・キズなど)をしっかりと記載し、適正な価格で出品することで、購入希望者が現れる可能性が高まるでしょう。
事前に可能な限り商品の状態を詳しく伝えておくことは、引き渡し後のトラブルを避けるためにも重要です。また、送料についても確認しておく必要があります。冷蔵庫のサイズと重量によって送料は変わってきます。
取引の際には、できるだけ迅速で丁寧なコミュニケーションを取ることが大切です。
「廃棄物回収業者」を利用する
最後に紹介するのは、冷蔵庫の回収や処分を専門に行なっている業者の利用についてです。
一般廃棄物処理業(※)の許可業者に依頼することで、冷蔵庫の処分ができます。ただし、中には違法に回収している業者もいるので注意が必要です(※産業廃棄物処理業や古物商の許可証では廃棄物を回収できません)。
違法回収業者の特徴としては、「空き地で回収する」「宣伝音を出しながらトラックで町中を走行する」「無料回収をうたう」といった点が挙げられます。
悪質な回収業者は、不法投棄や不適切処理など違法行為を犯して冷蔵庫を処分している可能性も。また、はじめは「無料」と言っていても、荷物を積んでから高額請求をしてくるケースもあります。
自治体のホームページなどで、業者一覧を見られる場合があるので、確認してみましょう。
新宿区の場合:一般廃棄物処理業の許可業者一覧
冷蔵庫を処分する前の準備
冷蔵庫を処分する際には、事前の準備が必要です。
- 食品類はすべて出す
- 前日には電源をオフにする
- 霜取りをしておく
- 水抜きをする
食品類はすべて出す
冷蔵庫を処分する前には、中に入っている食品や飲み物を必ずすべて取り出す必要があります。食品や飲み物が残っていると、移動時に漏れ出すリスクや、処分場所での腐敗、発酵などのトラブルが発生するためです。
処分を予定している日に向けて、保冷する食材を調整すると、無駄になる食材を減らすことができます。
前日には電源をオフにする
冷蔵庫を処分する前日には、電源を切っておきましょう。製氷機能がついている冷蔵庫の場合は、電源をオフにする前に製氷機能を停止し、氷を取り出しておくことが大切です。
あらかじめ電源をオフにしておくと冷蔵庫内の温度が上がるので、次のステップである「霜取り」がスムーズに行えます。
霜取りをしておく
冷蔵庫の電源をオフにした後、冷凍室に付着した霜を取り除く作業が必要です。霜が溶けるまで数時間かかる場合があるので、十分な時間を確保して行いましょう。
解凍が進んだら、たまった水分を適切に拭き取ることで、霜取り中の漏水を防ぐことができます。
水抜きをする
冷蔵庫内に残っている水分を確実に排出することが重要です。とくに、冷蔵庫の下部や背面には水受けトレイが配置されていることが多く、この部分に水が溜まっている場合があります。
この水受けトレイの水を確実に取り除くことで、運搬中の水漏れを防ぐことができるので、忘れずにチェックしましょう。
冷蔵庫処分で、よくある疑問や悩み
冷蔵庫処分に関するよくある質問と、それに対する答えを解説します。
家電リサイクル券とは?
家電リサイクル券は、冷蔵庫の処分にかかる費用の支払いと、正しくリサイクルされたかを管理するためのものです。「料金販売店回収方式(グリーン券)」と「料金郵便局振込方式(郵便局券)」の2種類あります。
グリーン券は冷蔵庫を引き渡した小売業者(家電量販店など)から受け取る家電リサイクル券で、リサイクル料金を小売業者に支払うことになります。郵便局券は「指定引取場所」へ持ち込む際、事前に郵便局でリサイクル料金を支払うためのものです。
グリーン券を使用する際は必ず控えを受け取りましょう。郵便局券には冷蔵庫に関する情報を正しく記入する必要があります。
冷蔵庫の寿命は?
一般的な冷蔵庫の寿命は10年前後です。冷蔵庫のメーカーやモデル、使用状況やメンテナンスの状態によっては、それ以上長持ちしたり、あるいは10年未満で故障したりすることもあるでしょう。
突然冷蔵庫が壊れてしまうと、買い替え時に吟味できなかったり、納品スケジュールに合わせて冷蔵庫を選ばなければならなかったりと不便もあるので、早めに買い替えを検討するといいでしょう。
運搬時の注意点は?
再利用を予定している冷蔵庫を運搬する際は、横倒しは避けるべきです。横倒しにすると冷蔵庫のコンプレッサーから冷却オイルが漏れ、故障の原因となりかねません。
とくに、リサイクルショップなどで中古品として再販することを検討している場合、商品価値を下げる要因にもなります。できる限り縦の状態での運搬を心がけるといいでしょう。どうしても傾ける必要がある場合は、45度までの傾きに抑えてください。
まとめ
冷蔵庫の処分は家電量販店やメーカーでの回収を依頼することが一般的です。もし冷蔵庫の状態が良ければ、リサイクルショップやフリマ・オークションサイトで販売してもいいでしょう。
ただし、不法投棄など違法な方法を選んだ場合、「5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金またはその両方」を科される恐れがあるので注意してください。
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