シングルモルトのおすすめ20選!コスパに優れた一本を見つけよう
長い歴史を持つウイスキー。その中で最も蒸留所の特徴が現れるのがシングルモルトウイスキーです。
本稿では、シングルモルトウイスキーのおすすめ銘柄を20本選びました。是非参考にしてみて下さい。
シングルモルトウイスキーとは?
シングルモルトウイスキーとは、単一の蒸留所の原酒かつ麦芽だけを使って製造されたウイスキーのことです。ちなみに麦芽以外の原料を使ったり、複数の蒸留所の原酒を混合して作ったりと、ウイスキーの事をブレンデッドウイスキーと呼びます。
製造条件が非常に限定されているので、蒸留所の特性が大きく反映される製法だと言えるでしょう。
ピュアモルトはシングルモルトと違う
国産ウイスキーの中に、ピュアモルトウイスキーという名称が増えてきました。これはシングルモルトウイスキーと混同される事がありますが、若干定義が異なります。
ピュアモルトウイスキーは複数の蒸留所のモルトウイスキーを混合したものだからです。これは他所の蒸留所の原酒を混合しているので、広い意味ではブレンデッドウイスキーの範疇に入ります。トウモロコシなどが混じっておらず、モルトがピュア(純粋)なウイスキーという意味からきています。
純粋に麦芽のみを味わいたい場合にはピュアモルトウイスキー、その上で更に特定の蒸留所の味を楽しみたいのならシングルモルトウイスキーがおすすめです。
シングルモルトウイスキーの選び方
シングルモルトウイスキーに限らず、お酒を選ぶには飲んでみるしかありません。前評判だけで手に入れたお酒が口に合わなかった、というのはよくある事です。
そのため、まずは定番の銘柄からはじめましょう。しかし最初から知名度が高くプレミアがついている、山崎などに手を出すのはおすすめしません。まずは、数千円で手に入るグレンフィデックなどの有名ウイスキーからはじめましょう。
サントリーのウイスキーは有名ですが、どれもプレミア価格なので、最初に手を出すにはハードルが高いです。アイルランドやスコットランド産なら品質と価格のバランスが良いのでおすすめです。
シングルモルトウイスキーのおすすめ銘柄20選
シングルモルトウイスキーのおすすめ銘柄をチョイスしました。ジャパニーズウイスキーから順に紹介します。この中のどれを買ってもハズレはありません。
一本目は余市です。現在のニッカブランドはアサヒビールの一部となっていますが、その酒造りは創業者である竹鶴政孝の意思が継承されています。全体的に品薄になった有名ジャパニーズウイスキーの中でも、まだ定価に近い金額で手に入るので見つけしだい手に入れると良いでしょう。
日本製シングルモルトウイスキー最初の一本としておすすめです。
引き続きニッカブランドから宮城峡をおすすめします。こちらは余市と比べるとやや甘さを感じます。フルーツとかすかなバニラの香りがして、余市と同じアルコール度数にもかかわらず、飲みやすいです。ロックやストレートで、少しずつ舌で転がしてゆっくり楽しみましょう。
続いてサントリーのシングルモルトです。山崎といえば同社の響と並んで知らない人はいないほどの有名銘柄です。非常に飲みやすく誰にでもお勧めできますが価格高騰が止まりません。常に定価の3倍以上のプレミア価格が付いており高級品となってしまいました。
ノンエイジであればまだ手に入れやすいですが、明らかに味が違うので山崎を選ぶのなら12年以上にしましょう。
引き続きサントリーのシングルモルトです。白州もまた品薄状態でプレミアがついています。比較的手ごろな価格で手に入った12年が終売になり、18年やそれ以上のものは価格がとんでもない事になっています。山崎と同様にノンエイジなら1万円以下で手に入れられますが、やはり熟成が足りないせいで物足りなく感じてしまいます。
また2021年3月より数量限定で一時復刻するとのニュースもありましたから、ウイスキーを嗜むのならノンエイジではなく、きちんと時間をかけて熟成したものを選びましょう。各銘柄が品薄になってからリリースされたように、あくまでもノンエイジは廉価版だと言わざるを得ません。
こちらは焼酎やミリン、ワインなどを製造する本坊酒造のウイスキーです。瓶詰数9,984本と極めてレアなジャパニーズシングルモルトウイスキーで、すぐに終売してしまいました。都内のバーなどでもなかなか見かけない逸品です。ウイスキーマニアな人への贈り物に良いでしょう。
度数は59度と非常に高めで重厚です。
ジャパニーズシングルモルトウイスキー最後の銘柄は江井ヶ嶋酒造のあかしです。プレミアもついておらず最も手に入れやすいです。アルコール度数は46度で味わいも山崎などに近く感じます。
Amazonの販売ページを見ると原料にモルトだけでなくグレーンと記載されていますが、公式ホームページではシングルモルトと記載されているので、Amazon側の表記ミスと思われます。
ここからは海外ウイスキーを紹介していきますが、その最初の一本はグレンフィディックです。これは非常にバランスが取れた逸品かつコスパに優れており、初心者にはうってつけです。公式ホームページによれば世界で最も飲まれているシングルモルトウイスキーとのこと。
価格もジャパニーズウイスキーに比べれば安いですし、何よりサントリーが扱っているので入手しやすいのが良いところですね。スーパーの酒類コーナーで並んでいるのを見かけた人も多いでしょう。
シングルモルトって何?という人は是非手に取ってみて下さい。
グレンリベットという名称は先ほど紹介したグレンフィディックと似ていますが、全く別のメーカーのウイスキーです。グレンとはアイルランドやスコットランドの古語であるゲール語で谷や峡谷を意味する単語です。
アイリッシュウィスキーやスコッチを探しているとグレン〇〇といった名称がたくさん見つかるでしょう。
こちらはアルコール度数40%とグレンフィディックと同じなのですが、はちみつとバニラのフレーバーが感じらるせいで若干口当たりが優しいです。ウイスキー=辛いと感じる人には是非飲んで欲しい一本です。
こちらはおそらくシングルモルトウイスキーの中で最も甘い銘柄です。何しろバーボン樽で熟成した後、貴腐ワインの樽で熟成させているからです。シングルモルトウイスキーの入門には向きませんが、ある程度ウイスキーを嗜んでいる人が変わった味を求めるのに向いているでしょう。
もちろん、甘いとは言ってもアイスワインや貴腐ワインのような分かりやすい甘さはありません。度数も46度と高いので注意して下さい。
バランタインといえばブレンデットのスコッチウイスキーとして知られていますが、こちらは初のシングルモルト版となります。
リンゴや洋ナシ、はちみつの香りが印象的で飲みやすい一本です。アルコールも40度ということでウイスキーとしてはほぼ下限に近いです。通常のバランタインに慣れている人が少し趣向を変えて試してみる価値は十分にあります。
ウイスキー愛好者ならボウモアを飲んだことがない、という人はいない位の定番です。価格的にもグレンリベットやグレンフィディックと同じくらいなので入手しやすいと言えます。
ウイスキーの名産地アイラ島の酒らしく、スモーキーな風味があります。日本酒や焼酎、ウイスキーに至るまで、最近はフルーティーな風味が人気ですが、スコッチらしい一本が飲みたい人におすすめです。
シングルモルトウイスキーの定番と言えばマッカランも外せません。シェリー樽で熟成されたウイスキーはほのかに甘く、イチジクなどのドライフルーツの香りが漂います。ボウモアやグレンフィディックに比べると倍くらいの価格ですが、かつてはどれも3000円程度で買えました。グレンリベットなどは1,900円くらいで手に入れた記憶があります。
この原因は世界的なウイスキーの原酒不足にあります。
ウイスキーは熟成に時間がかかるので大量生産できません。10年レベルでこの傾向は続くでしょう。見つけた時が常に最も安い時期かもしれません。
ラフロイグもまたシングルモルトウイスキーの定番です。ただしラフログイグの愛好者はシングルモルトだから好きなのではなく、ラフロイグだから好きなのであって、あまり製法などは気にしていない傾向があるように思えます。
アイラ島のウイスキーらしく、ピートが強めでスモーキーな香りが特徴的です。正露丸に例える人もいるくらい独特の風味は人を選ぶのですが、慣れると癖になるので根強いファンがついています。
価格帯もグレンフィディックと同程度なので、慣れたら是非試してみて下さい。
カリラもまたカリラ島のシングルモルトウイスキーの定番ですが、ラフロイグのようなハッキリとしたピートやスモーキーさはありません。全体的にマイルドにまとまった味わいです。ただし冷却水に海水を利用しているとのことで一筋の独特の風味があります。
アイラもまた他にはない特徴があるシングルモルトなのです。
カネマラはシングルモルトウイスキーですが製法が特殊です。4年、6年、8年の原酒をブレンドしてつくるからです。同一蒸留所かつモルトオンリーですが、複数のエイジングを混合する製法はヴァッティングというもので、なかなか珍しいものです。
ヴァッティングのヴァット(Vat)とは大きな桶を意味します。かつては桶に注いで混合していたのでしょう。この製法により当たり年やハズレ年が無くなり、品質が均一になりました。フレッシュな味わいが楽しめます。
ラガヴーリンもアイラ島のシングルモルトウイスキーとして有名な銘柄です。一口で分かるピートだけでなく潮がかすかに香ります。
価格は高めですが、16年のエイジングを経ているのでかなり手がかかっています。時間を飲む感覚で楽しみましょう。
アードベッグの特徴は一口飲めばすぐにわかるスモーキーさです。この煙い風味にノックアウトされて二度と飲まない人もいるかと思いますが、じっくり味わえばその奥にさらに別の風味があるのが感じられるでしょう。アイラ島のウイスキーらしい作りだと言えます。
日本においては正露丸にも例えられるヨード香と燻製風味が絶妙にミックスされたウイスキーといってもいいでしょう。
バーで様々な銘柄のウイスキーをたしなむようなウイスキー好きでもオーヘントッシャンという名称はあまり聞いたことがない、という人もいるかと思います。しかしクオリティの高いシングルモルトとしておすすめできる一本です。
一口目にナッツにような風味がして非常に飲みやすく、価格的にも入手しやすいので是非試してみて下さい。
19本目に紹介するのがバルヴェニー14年です。グレンフィディック蒸留所と同じ敷地内にあるバルヴェニー蒸留所で作られており、非常にクオリティが高いシングルモルトウイスキーです。ピートの香りづけのコントロールに特徴があり、マイルドな味わいです。
エイジング的には14年がお勧めですが、12年なら約半額で入手できるので選択肢に入れてみるのも良いでしょう。
おそらくシングルモルトウイスキーの中で最も安く入手できるのがブッシュミルです。しかし低品質というわけではありません。ノンピート麦芽を使っているので、ピート独特の風味がなく非常に飲みやすいです。
アイラ島のウイスキーは癖があって口に合わないという人におすすめの一本です。
まとめ
以上、20本の銘柄を紹介してきましたが、大半の製造元がサントリーになっているのには驚きですね。歴史ある蒸留所を配下に収めた事と、高品質ジャパニーズウイスキーの誕生には間違いなく関係があるでしょう。
もっとも、買収されたからと言って各蒸留所の個性が失われるわけではありません。シングルモルトなら蒸留所の特性がはっきり反映されているので是非試してみて下さい。きっと奥深さに驚かされる事でしょう。
※価格はいずれもAmazonの2021年1月時点のものです。
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