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空飛ぶクルマをテーマにした国内唯一の技術展示会「フライングカーテクノロジー展」が、東京ビッグサイトで開催された。
空飛ぶクルマ実現に向けて開発される、素材・部品・技術に特化した国内初の専門展。以前紹介した空飛ぶクルマ「SkyDrive」や、コンセプト段階のモデルが展示されているだけでなく、ヘリポートの未来形があったりと、クルマが空を飛んだ未来を考えた、さまざまなブースが用意されていた。
実証実験中の未来の空飛ぶクルマたち
会場の一角を占める「実車・実機ソリューション展示ゾーン」では、SkyDriveの開発機が展示されていた。 このほか、既存ヘリコプターを電動化させた機体や、湘南工科大学の「スペースフレームドローン」なども並んでおり、新しい空飛ぶモビリティの開発が進んでいる様子がうかがえた。
eVTOL Japan株式会社が展示していたのが「Robinson R22e」。米ロビンソン・ヘリコプター社のヘリの動力部を、エンジンからモーターに換装したモデルだ。2021年3月までには飛行試験を開始する予定。
同社がエンジンをモーターに載せ換えてEV化するのは、テスラがロータス・エリーゼをベース車両にテスラ・ロードスターを開発したように、既存モデルの改良によって、許認可を省略し、市場投入を早めるためだという。
こちらの機体は、湘南工科大学の稲毛准教授が開発を進めるスペースフレームが特徴のRD360。
複数の棒材で3次元トラス構造(屋根などの架台を構成できる構造)を組み立てたもので、拡張性の高さから、レスキューや物流・宅配などに使用されるのを想定している。
bouncyでは以前に紹介しているが、今回のイベントで世界初の一般公開となったのが空飛ぶクルマのSkyDrive。さすがに屋内で飛行することはなかったが、コクピットに搭乗できた。内部は操縦桿や計器類がなく、モニター1枚のみ。
完成した暁には、全自動操縦により搭乗者はただ乗っているだけで、空を飛んで目的地まで行けるようになるとか。2023年に定員2名の運行サービスを予定。対岸へひとっ飛びで行ける渡し船のようなサービスから始めていくようだ。
クルマが空を飛ぶ時代のヘリポートはどうするのか?
空飛ぶクルマ用のヘリポート「Vポート」の必要性を訴えていたのが、ヘリポート建設事業を手掛けるエアロファシリティー株式会社。既存のビル屋上にあるヘリポートは、ほとんど使えないという。
既存のビルの屋上にある「H」や「R」と大きく描かれたマークは、ヘリポートを意味している。しかし、こうしたヘリポートは消火や救助用で、タクシー的に頻繁な離着陸には使えないのだ。しかも、ビル周辺に一定の空間がないと、ヘリポートを建てられない。
そのため、今後建設されるビルには、空飛ぶクルマの時代を見据えて、頻繁に離着陸することを想定したヘリポートを建設をしないと、ビル群の上空をクルマが飛んでいるようなSF的な未来はこないのだ。
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経産省が取りまとめた、空飛ぶクルマの実現に向けたロードマップでは、2023年に事業化を予定している。
大都市の交通や医療、観光、災害救助など、あらゆる交通の利便性が変わっていきそうだ。
フライングカーテクノロジー実行委員会