【メーカー取材】LEDシーリングライトの寿命は何年?症状や使い方の注意点も
長寿命・省電力で話題のLEDシーリングライトですが、実際の寿命はどのくらいなのでしょうか?
寿命が近い時に起こる症状や寿命を早める原因、交換時期の目安などについて、LEDシーリングライトを扱うメーカー「ホタルクス」の担当の方へインタビュー取材を行いました。
目次
LEDシーリングライトの寿命はどのくらい?
LEDシーリングライトの設計上の寿命は、40,000時間。計算すると、1日10時間点灯させて約10年間、1日8時間点灯ならなんと13年以上も持つということになります。
蛍光灯の寿命は約6,000~12,000時間といわれているので、LEDがいかに長寿命かわかりますね。
誤解されがちですが、LEDライトの「寿命」とは電気がつかなくなることではありません。最初の点灯時を100%として70%まで光束(明るさ)が落ちた状態のことを寿命と呼ぶように、一般社団法人日本照明工業会により定められています。
つまり、LEDシーリングライトを設置した当初から比べて70%程度の明るさになるまでの目安が約40,000時間ということです。
また、一般的にLEDシーリングライトは電球交換ではなく、寿命が来たら照明器具ごと交換する必要があります。ライトの寿命がきたら照明器具ごと取り替えるなんて面倒ですし、もし蛍光灯や白熱灯だったらコストの面からも考えられないでしょう。
約10年間という長寿命のLEDだからこそ、コストや手間が少なくお得に使うことができるんです。
【メーカーに聞いてみた!】寿命かどうかの見分け方
長寿命が売りのLEDシーリングライトですが、環境や使用方法など様々な要因で10年を待たずに寿命や故障となってしまうこともあります。
本当に寿命なのか判断するため、明るさの低下以外にもチェックポイントがあるのでしょうか?
今回はそんな疑問について、LEDシーリングライト製品の開発・販売を行うメーカー株式会社ホタルクス/商品企画グループ マネージャー 太田充俊さんにお話を伺いました。
LEDシーリングライトの寿命が近いときの症状や故障の原因など、詳しく解説いただきましたのでぜひ参考にしてみてください!
【Q.1】寿命が近いときに起こる症状や、チェックポイントを教えてください。
その他にも、焦げ臭い、スイッチを入れても時々点灯しないときがある、コードや配線部品に傷み・ひび割れ・変形などがある、塗装面にふくれ・ひび割れ・錆などがある、などの症状が挙げられます。
【Q.2】寿命を早める原因や、故障の原因になってしまう使い方があれば教えてください。
LEDや点灯装置などに使用されている電子部品・電気部品などの寿命は、使用環境温度が高くなるに従って短くなる傾向にあります(特に高温環境では顕著な短寿命や発煙発火の要因となる場合があります)。
また、低温の場合も回路特性の変化や使用部材の硬化など、寿命に影響を与える要因となります。
LED器具自身も発熱しているため、通常使用に比べて温度が高くなり、寿命が短くなるだけでなく異常加熱となり発煙発火となる場合があります。
使用部材を腐食させたり、水分の付着により絶縁状態が悪くなり、電気特性に影響を与えるだけでなく発煙発火や故障要因となります。
LEDは光源自身が電子部品であるため、腐食性ガスなどの影響を受けやすく、特に硫黄分などの影響を受ける場合があります(硫黄分を含む、温泉の近くやゴム製品の影響を受ける場合があります)。
振動や衝撃によって、構造体や回路部品に影響が出る場合があります。
【Q.3】寿命は約10年といわれますが、10年使ったら症状がなくても交換するべきなのでしょうか?その理由についても教えてください。
寿命を待たずに切れたらどうする?
ホタルクスの太田さんが解説してくださったように、LEDシーリングライトは使用環境や使用方法により故障してしまうことがあります。
LEDシーリングライトの故障の症状は様々ですが、つかない、操作していないのに消える、点滅する、一瞬ついて消える、ちらつくなどが挙げられます。
買ったばかりだったり、数年で点灯しなくなってしまった場合は故障が原因であることが多いため、購入店やメーカーに問い合わせするのが良いでしょう。
また、そんなトラブルに対応するために、多くのメーカーがLEDシーリングライトに保証期間を設けています。LEDシーリングライトの扱いがある人気メーカーの保証期間を一覧化したので、参考にしてみてください。
メーカー | メーカー保証期間 |
---|---|
パナソニック | 5年 |
東芝 | 5年 |
シャープ | 5年 |
日立 | 5年 |
ホタルクス | 5年 |
アイリスオーヤマ | 5年 |
山善 | 1年 |
ニトリ | 1年 |
※2020年8月時点の情報です
大手電気メーカーでは保証期間は5年としているところが多いです。ただし、「畳数表記がある場合」「消耗品は対象外」など適用条件が定められています。対象商品や保証適用条件は各メーカーごとに異なるので、詳しい保証内容については必ずメーカーの公式サイトにて確認するようにしてくださいね。
LED・蛍光灯・白熱灯を比較!
価格が高いというイメージのあるLEDシーリングライトですが、近頃は1万円以下で購入できる手軽なものが増えています。
パナソニックなどメーカーによっては、すでに蛍光灯のシーリングライトの生産終了しているところもあり、「シーリングライトといえばLED」というほど身近になりました。
長寿命・長保証・省電力とメリットが多く、照明器具の買い替えを検討しているならおすすめのアイテムです。LEDシーリングライトのメリットについて、白熱灯や蛍光灯と比較してみましょう。
光源 | 寿命 |
---|---|
白熱灯 | 約1,000~2,000時間 |
蛍光灯 | 約6,000~12,000時間 |
LED | 約40,000時間 |
冒頭でお伝えしたように、LEDの寿命は桁違いに長いです。さらに5年という長期保証が付いたことで、ぐっと手に取りやすくなりました。
商品 | 消費電力 | エネルギー消費効率 |
---|---|---|
蛍光灯シーリングライト (HHLZ402) | 70W | 82 lm/W |
LEDシーリングライト(HH-CF0844A) | 26.8W | 160.4lm/W(昼光色) |
こちらはパナソニックの蛍光灯シーリングライト(4.5~8畳用)と、2020年9月発売予定の最新LEDシーリングライト(~8畳用)の消費電力を比較したものです。
「エネルギー消費効率」とは、1Wあたりの消費電力でどのくらいの明るさを確保できるかを表したもので、lm(ルーメン)は明るさの単位です。同じ適用畳数の場合、蛍光灯に比べてLEDシーリングライトの方が電力の効率が良く、省エネであることがわかりますね。
これを1年間の電気代に換算してみましょう。
※1kWhあたりの電気代を26円、1日あたり8時間点灯、1か月を30日として計算
同じ使い方をしていた場合、1年間の電気代は1/2以下になることがわかります。もちろん、商品によって明るさや消費電力も異なるのでこの限りではありませんが、LEDシーリングライトは省エネ・電気代節約に繋がるコスパの高い照明器具なんです。
おすすめのLEDシーリングライト
ここからは、おすすめのLEDシーリングライトを紹介します。おしゃれなデザインや調光・調色可能なモデルなど、種類も豊富。消費電力や固有エネルギー消費効率の記載があるものは併せて紹介しているので、電気代の目安にしてくださいね。
■消費電力 43W
■固有エネルギー消費効率 127.8lm/W
ホタルクスより発売されているハイスペックなLEDシーリングライト。調光・調色・タイマー機能などに加え、文字がはっきり見える「よみかき光」、消灯した後や停電時にも2~3分間薄明かりが続く「ホタルック」、24時間自動で快適な明かりをコントロールしてくれる「快適あかりモード」など、最新機能を兼ね備えたおすすめモデルです。
■消費電力 35W
■固有エネルギー消費効率 111.4lm/W
同じくホタルクスより、ダークブラウンのフレームがおしゃれなこちらの商品。調光×調色の組み合わせが210通りもあり、生活シーンに合わせて使い分けができます。こちらも「ホタルック」機能付きモデル。
■消費電力 33.4W
■固有エネルギー消費効率 113.7lm/W
パナソニックのスタイリッシュなLEDシーリングライトシリーズ、「AIR PANEL LED」。コンパクトなボディと、天井から少し浮いた位置につけられたクリアパネルがモダンでおしゃれと評判です。お好みの調光・調色を覚えてくれるメモリー機能付き。
■消費電力 36.7W
■固有エネルギー消費効率 117.1lm/W
こちらもパナソニックより、Bluetoothスピーカー搭載のLEDシーリングライト。スマホやPCからワイヤレスで音楽を流すことができるので、音と光両方で部屋のムードを演出することができます。すっきりしたスクエアフォルムはシンプルインテリアにもぴったりです。
■消費電力 約26.5W
■固有エネルギー消費効率 139.5lm/W
Amazon EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカーと連動可能な、アイリスオーヤマの次世代モデル。Wi-Fi環境とアプリがあれば、スマホを使って遠隔操作も可能という優れモノです!
■消費電力 35.8W
■固有エネルギー消費効率 120lm/W
付属のリモコンで6段階調光と調色が可能です。安心の国内メーカー&基本機能を備えており、LEDシーリングライトで6,000円代はコスパ抜群といえるでしょう。シンプルなデザインでどんなインテリアにもマッチします。
■消費電力 60W相当
直径12.1cmと小型なので、廊下や玄関、クローゼット、トイレ、階段などに重宝するサイズです。シンプルな円形タイプかつコンパクトなので、設置も楽ちんでしょう。
■消費電力 38W
■固有エネルギー消費効率 84.2lm/W
インテリアショップニトリの、おしゃれなスポットライト風。木目×黒の温かみのあるデザインで、北欧インテリアやインダストリアルインテリアにもぴったり。リモコンで10段階調光可能です。
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照明器具全般の寿命と点検方法
LEDシーリングライトの寿命は40,000時間とお伝えしましたが、実は一般的な照明器具の寿命も40,000時間です。
これは電気用品安全法によって定められていて、一般社団法人日本照明器具工業会でも照明器具の適正交換時期を8~10年、耐用の限度を15年とアナウンスしています。
つまり、照明器具を安全に正しく使うためには概ね8~10年程度で交換するのが望ましいということ!
照明器具は年1回の点検がおすすめ
LEDシーリングライトに限らず、照明器具を安全に使うためには1年に1回の点検がおすすめです。
一般社団法人日本照明器具工業会や、今回お話を伺った株式会社ホタルクスでは、照明器具点検のためのチェックシートを公開しています。
この機会にぜひ、寿命や故障にいち早く気づくため、セルフチェックを実践してみてはいかがでしょうか?
まとめ
LEDシーリングライトの寿命や交換目安、取扱いの注意点などについてまとめました。
長寿命・省電力で節約にも繋がるLEDシーリングライト。ぜひこの機会にインテリアに取り入れてみてはいかがでしょうか?
※商品の価格はいずれも2020年8月時点。特に記載がない場合はAmazonの価格です。
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