毛髪診断士直伝 育毛剤の正しい使い方で効果的に薄毛をケアしよう
育毛剤を使っているけれど、薄毛や抜け毛が改善しているように感じられず、不安に思っていませんか?
間違った用法用量では髪が生えてくるどころか、時間もお金も無駄にしてしまうことも…。
そこで、今回は髪の悩みのプロである毛髪診断士・鎌田妹さんに、効果的に髪の悩みをケアできる、育毛剤の正しい使い方を聞きました。
鎌田さん直伝の頭皮マッサージの動画もありますので、ぜひ参考にしてください。
髪の悩みに応える「毛髪診断士」
鎌田さんは19年の美容師とヘアメイクのキャリアの中で、お客さまから毛髪の少なさや薄さ、地肌のトラブルなどの相談が増えてきたと実感したそう。
これらの悩みに応えるため2015年に毛髪診断士の資格を取得しました。その後も認定講師に加えて、毛髪診断士へ指導が行える指定認定講師も取得。
現在は銀座にある全室個室のヘアサロン「ROOMS」内にて薄毛全般に関する悩み相談や、薄毛の部分をヘアデザインで目立たなくするようなヘアメニューを提供しています。
男性、女性と性別に関わらず薄毛の悩みは多く寄せられていて、個室空間だからこそ言いにくい悩みも打ち明けられることが多いと言います。
例えば、脱毛や薄毛で使うウィッグのヘアカットや、植毛後のカットとスタイリングといった、薄毛を得意とする毛髪診断士だからこそ対応できるサービスが特徴的です。
また、ヘアケアで使っている発毛剤や育毛剤についても、成分や効果、使い方について相談されることもあるそう。
毛髪診断士の勉強会や研修で得た再診の知識を元にした、適切なアドバイスには定評があります。
そこで、今回は鎌田さんに育毛剤の効果を最大限に引き出す使い方とそのポイントを聞きます。鎌田さんがおすすめする頭皮マッサージのやり方動画も紹介しますので、ぜひ試してみてください。
育毛剤の効果的な使い方
育毛剤はただ頭皮に塗布するだけでは、最大限の育毛効果を得ることは難しいです。使うタイミングや回数、頭皮や頭髪の状態、塗り方、なじませ方といったポイントがたくさんあります。
育毛剤の正しい使い方は製品によって異なりますが、以下では多くの育毛剤に共通する項目を紹介します。
製品の使い方を確認する方法
育毛剤には効果を得やすい使い方があり、それぞれの製品のパッケージや公式サイトで説明されています。
使い方で確認することは下記の3点です。
・使用する回数とタイミング
・推奨される使用量
・塗布の仕方
育毛剤の基本的な付け方
今回紹介する製品の多くで見られた使い方の共通点をまとめて、基本的な使い方として説明します。
使用する回数とタイミングは朝と夜の2回
育毛剤は朝晩の2回の使用が推奨されています。朝はスタイリングの前、夜は入浴後など血行が良くなり、頭皮が清潔になっている状態で塗布するようにしましょう。
気になる場所に重点的に塗布する
男性であれば頭頂部や生え際といった、男性型脱毛症の症状が出てきやすい場所に重点的に使用しましょう。また、特に薄毛や抜け毛が気になっている場所に塗布することが推奨されています。
女性は「びまん性脱毛症」という全体的に薄毛が進行する症状が出やすいので、分け目をつくりながら頭皮全体に塗布してなじませて使います。
出産後の脱毛では顔周りの産毛が気になりやすいので、生え際にも塗布するとよいでしょう。
なじませるときは指の腹を使って
育毛剤は塗布しながら頭皮マッサージを行うことで、血行を促進しながら頭皮を柔らかくして、有効成分が浸透しやすくなると言われています。
製品の公式サイトでおすすめのマッサージ方法が説明されていますし、この記事の中でも毛髪診断士おすすめのマッサージ方法を動画で紹介しているので参考にしてください。
共通しているのは、「指の腹を使って」「力を入れすぎずに優しく」マッサージする、ということです。爪を立てると頭皮を傷つけてしまうことがあります。また、強くマッサージすると摩擦や圧力で肌トラブルが起きる可能性があります。
育毛剤の効果を発揮させるポイント
育毛剤は溶液をただ頭に塗るだけでは、最大限の効果を発揮できません。育毛剤を使う際に気をつけたいことは以下の3つです。
清潔な頭皮で浸透力UP
頭皮には日常生活で汚れが溜まっています。
過剰に分泌された皮脂、すすぎ残しが原因で生じる酸化皮脂、シャンプーかすといった毛穴付近に残りやすい汚れ。肌トラブルによるフケといった生理現象から、チリやホコリといった空気中の物質まで、さまざまなものが髪や頭皮に付着しています。
また、シャンプーのすすぎが足りなかったり、落ちにくいコンディショナーを使うことで、頭皮にヘアケアの成分が残ってしまうことがあります。
泡切れの良いシャンプーを使ってよくすすぐと、シャンプーかすの蓄積を防ぐことができます。また、トリートメントも毛先のダメージ部分に塗布するタイプを使うなどして、頭皮に成分が残らない工夫をしましょう。
日中に分泌された皮脂や汚れは、シャンプー前にぬるま湯で十分に予洗いを行ってから、泡立ちの良いシャンプーで汚れを浮かせ、しっかりとすすぎましょう。リンスやコンディショナーを使った時のすすぎも念入りに。
育毛剤を浸透させるためには清潔で何もついていない頭皮が理想的です。洗い残しのない頭皮に、育毛剤をつけましょう。
プロ直伝!頭皮マッサージで血行促進
毛髪診断士・鎌田さんがおすすめする頭皮マッサージを動画で紹介します。
具体的なマッサージ方法が記載されていない商品を使用する場合には、この頭皮マッサージを参考にしてください。
1.はじめに左右の指を耳の形にそって乗せます
2.円を描くように上へ動かし、1列ずつマッサージします
3.指1本分上に移動し、円を描くようにマッサージします
4.3~4列ほどマッサージします
5.手の平を顔に向けて、指を組みます
6.おでこの髪の生え際に指を置いて、握るように揉み込みます
7.指1本分ずつ後ろへ移動し、揉むようにマッサージします
8.後頭部まできたら終了です
<鎌田さんからのアドバイス!>
セルフで行うマッサージは、人に行ってもらうものと異なりリラックスした状態ではありません。
気持ち良さよりも頭皮の筋肉を揉みほぐしに重点を置き、強くなり過ぎないよう力加減に気を付けましょう。
手指の器用さは人それぞれなので、人によっては最初からマッサージをうまくできないこともあります。
育毛剤は一定期間以上使い続けないと効果が現れないので、マッサージも練習を重ねましょう。
ドライヤーは必要?不要?
育毛剤を使う前後のドライヤーは、製品によって異なります。
頭皮が濡れていると、育毛剤の溶剤が薄まってしまったり、垂れ落ちてしまう可能性があります。
そこで、多くの育毛剤では洗髪後にタオルドライやドライヤーで軽く乾かすことをおすすめしています。
鎌田さんによると、育毛剤の推奨使用量は頭皮全体がしっかりと濡れる程度の量になります。
朝のスタイリング時や入浴後の就寝前だと、そのままの濡れた状態ではヘアセットが決まらないなど不便なこともあります。
自然乾燥を推奨している製品でなければ、ドライヤーを使って乾かしながらスタイリングしてもよいでしょう。
育毛剤の残念な使い方
鎌田さんが今まで見てきた育毛剤を使っている人の中には、育毛剤の効果が発揮できない使い方をしている場合も見られました。
以下に代表的な例をご紹介します。
用法用量が守られていない
育毛剤にはメーカーが推奨する使い方と使用量があります。
朝晩2回と記載があっても、1日1回の使用だったり、数日おきに使用してしまっては効果を得るのは難しいでしょう。
鎌田さんの経験では「朝のスタイリングの邪魔になる」「夜は疲れてしまって、使わずに寝てしまった」といった理由で、使用頻度が下がるケースが多いそう。
また、一度の使用量を使ってみると思った以上に多く感じることがあります。記載通りに使用すると、地肌だけでなく頭髪全体が濡れてしまって、スタイリングやさわり心地に違和感があることも。
けれど、育毛剤の有効成分を浸透させるためは、揮発する分も含めて相当量を塗布する必要があります。
自己判断で「これくらいでいいかな?」という量に抑えるのではなく、使い方に記載された量をしっかりと使うことで、効果を得やすくなります。
効果が出る期間使い続けていない
育毛効果が現れるには一定期間、使用し続ける必要があります。その期間は製品によって異なりますが、たいだい3ヶ月~半年と長期間、毎日使用しなくてはなりません。
多くの製品が1本1ヶ月を目安とした内容量になっているので、1本目が終わったタイミングで諦めてしまう人がいます。
しかし、ヘアサイクルの周期を考えると、少なくとも半年程度は使い続けなければ効果を感じることはできないでしょう。
毛髪の生え替わりを表す「毛周期(ヘアサイクル)」は成長期・後退期・休止期に分けられ、健康な毛髪ならば男性で3~5年、女性で4~6年おきに成長期がまわってきます。
このことからも、製品を使い始めてもすぐに効果は出ないと認識しましょう。
適した性別や目的にあっていない
男性と女性では髪の悩みの原因が異なります。
男性型脱毛症では男性ホルモンの働きや遺伝によって引き起こされるケースが多いですが、女性型脱毛症では出産や閉経といった女性ホルモンのバランスの崩れや、加齢によって薄毛や軟毛が引き起こされます。
製品にはそれぞれ使用に適した性別が記載されています。
男性用、女性用、男女兼用などと表記してあるので、男性は男性用、女性は女性用、または男女兼用というように、自分の性別に合わせた製品を選びましょう。
男女兼用では血行促進、抗炎症作用、保湿といった性別を問わない頭髪の悩みに対する有効成分が含まれているようです。
代表的な男性用育毛剤の製品別の使い方
続いて、代表的な男性用育毛剤の使い方を解説していきます。
育毛トニックを代表するブランド「サクセス」には、花王独自の有効成分「t-フラバノン」が含まれていて、毛根の奥にある毛球に働きかけて、太く長く根強い髪へ導いてくれます。
また、有効成分のニコチン酸アミドが血行促進作用で毛根に栄養を届けることで抜け毛を防ぎながら、殺菌成分がフケ・かゆみを防いで頭皮環境を整えてくれます。
ミクロ炭酸ジェットの力強い噴射が爽快感のある使い心地です。
<使い方>
1.入浴後のタオルドライした後や朝のスタイリング前の朝夜の1日2回使います
2.頭皮から5~10センチ程度離してスプレーし、片手で揉み込むようにマッサージし、頭頂部、側頭部、後頭部、数回に分けて繰り返します
3.全体になじませてから生え際からつむじに向かってらせんを描きながら頭皮を揉みほぐし、最後に頭皮全体をトントンとタッピング
発毛剤から育毛サプリまで、幅広く髪の悩みに応えるスカルプDシリーズの育毛剤です。
3種類の有効成分である酢酸-DL-α-トコフェロール、タマサキツヅラフジアルカロイド、グリチルリチン酸2Kが、血行促進してフケやかゆみを抑えてくれます。
また、アンファー独自の成分、豆乳発酵液が保湿を促して、頭髪環境の改善に働きかけてくれます。
<使い方>
1.1ヶ所約1秒を頭全体で5ヶ所程度、頭皮から10cm程度離して直接スプレーします
2.両耳の上から指で円を描くように、上に向かってまんべんなくマッサージ
3.地肌を軽く押さえつけて、ゆっくり離す、を繰り返して頭皮全体に行います
チャップアップはセンブリエキスやグリチルリチン酸ジカリウム、ジフェンヒドラミンHCLの3つの育毛有効成分が血流促進や毛穴の健康を保ち、健康な髪を育てる効果が期待できます。
ノンアルコールタイプなので肌が敏感な人や女性でも使える、肌に優しい処方。
薄毛や脱毛予防を目的としているので、20代からの若い世代でも将来の薄毛リスクに備えて使用できます。
<使い方>
1.朝晩の1日2回、乾いた状態の頭皮全体に1回約30プッシュを塗布します
2.頭頂部と側頭部を重点的に、指先に力を入れて頭皮を押し揉みながら、最低でも1分程度頭皮マッサージでなじませます
リデンに3%と高濃度で含まれている「リデンシル」は、セイヨウアカマツ球果エキス・チャ葉エキス・グリシン・ピロ亜硫酸Na・塩化亜鉛で構成されています。
臨床実験でも成長期の毛髪率が増加したり、休止期・脱毛期の脱毛が17%減少したという結果が出ている、注目のスカルプケア成分です。
鉱物油、パラベン、紫外線吸収剤、シリコンを無添加にすることで、で肌に優しい低刺激な処方になっています。
<使い方>
1.朝晩1回ずつ、頭皮全体に8~10プッシュを塗布
2.2分間揉みこむようにマッサージをします
3.頭皮がじんわりと温かくなるまで爪をてないように指と手のひらを使いゆっくりと揉みこみます
男性のためのグルーミングブランド「HMENZ」の育毛剤は、シリコンや鉱物油といった9つの添加物を含まない安心処方で優しい使い心地がポイント。
血行促進や抗炎症作用のある3つの有効成分に加えて、目的とした昆布由来の海藻エキスや、ビワの葉などから抽出した和漢根エキスを配合することで、育毛しながら髪の毛のエイジングケアも行えます。
<使い方>
1.朝晩の髪のお手入れ時に、タオルドライして綺麗になった頭皮に10回塗布して軽くなじませる、を3セット行います
2.マッサージをしてから10分ほど放置します
3.ドライヤーで髪を乾かします
技あり!な身体の悩みケア製品を展開する「dot.」の育毛剤です。
有効成分には血行を促進するセンブリエキス、炎症を抑えて頭皮環境を整えるグリチルリチン酸2K、殺菌作用や角質を軟化させてフケやかゆみを抑えるサリチル酸の3つを配合。
乱れがちなヘアサイクルに働きかけて、抜け毛や薄毛の進行を防ぎます。
また、アロエエキスやダイズエキスといった保湿をサポートする成分が、ペタンとした老けた印象の髪の毛にハリ・コシ・艶を与えてくれます。
<使い方>
1.洗髪後、噴射口を上向きにして、適量を頭皮に直接噴射します
2.全体に塗布したら、地肌に擦り込みます
3.指の腹でおでこから頭頂部、側頭部から後頭部に向かって優しくマッサージします
卵の卵黄からバイオ技術で抽出した成分のサプリメントで有名なメーカーの育毛剤です。
独自成分の卵黄リゾホスファチジルコリンが頭皮を保護することでスカルプケアに働きかけます。
さらにセンブリエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、D-パントテニルアルコールと育毛剤に使われている有効成分を3種類配合しています。
<使い方>
1.シャンプーで汚れを落として、ドライヤーで7割程度乾かします
2.塗布する箇所に分け目を作って、分け目に沿って頭皮全体に塗布します
3.指の腹を使って回転させるように、後頭部から前頭部にかけてマッサージします
4.1~2分自然乾燥させてから、ドライヤーで乾燥させます
代表的な女性用育毛剤の製品別の使い方
以降では女性用育毛剤の使い方を紹介します。基本的には男性用と同じく、塗布→頭皮マッサージの順で塗っていきます。
アデノゲン グレイシィは女性の毛髪のうまれかわりや、ヘアスタイルに着目して開発された、女性向けの育毛剤です。
資生堂の研究で発見された有効成分「アデノシン」が毛乳頭に働きかけ、発毛促進因子であるFGF-7を生産して発毛を促進してくれます。
アデノシンはもともと生体内にある成分で異物ではないため、副作用やトラブルが起きにくいというメリットも魅力的です。
<使い方>
1.朝晩2回、中身が落ちないように2~3回ずつ頭皮に振ってなじませます
2.1度で使用する目安は、容器をゆっくり10回振った分です
3.頭皮全体をもんでから、頭皮を押す、軽く叩くの順で全体をマッサージします
アンファーの女性向けブランド「スカルプD ボーテ」シリーズの女性用育毛剤です。
髪の成長に必要な女性ホルモンのエストロゲンが加齢とともに低下することに着目し、女性ホルモンであるエチニルエストラジオールを配合しています。
また、スカルプDの独自成分である大豆由来のソイセラムを高濃度で配合することで頭皮の環境を整えてハリのある太くてしなやかな髪へと導きます。
<使い方>
1.朝晩1日2回、頭皮が見えるように髪をかき分け、頭皮に直接4~5プッシュします
2.1プッシュごとに、指の腹で押し込むようにマッサージします
3.全部で4~5プッシュ塗布したら、頭全体をつかむように手を置いて、優しく揉みほぐします
女性の抜け毛や薄毛の原因となる、血行不良とホルモンバランスの乱れを整えてくれるセンブリエキス、グリチルリチン酸2K、酢酸トコフェロールの3種類の有効成分を配合しています。
成分のほとんどが天然由来で、合成香料やパラベンなどの添加物16種類を使用していない、女性の肌にも優しい処方です。
<使い方>
1.ボトルを軽く押しながら、前頭部から頭頂部に向けて、髪を分けながら線を引くように4〜5回塗布します
2.指の腹を頭皮に当て、軽くすりこむようにやさしくなじませます
3.後頭部は横に線を引くように4〜5回、耳の後ろやうなじにも忘れずに塗布してから、指でなじませます
4.髪の根元に指を差し入れて指の腹を頭皮に当て、頭皮を前後左右に小刻みに動かします
頭皮のダメージとホルモンバランスの乱れによって、崩れたヘアサイクルを整えるための育毛成分と植物由来成分を配合しています
センブリエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、酢酸DL-αトコフェロールの有効成分に加えて、化学成分を使わないことで女性の髪に優しい処方になっています。
<使い方>
1.1日2回、前頭部の眉尻から眉尻までを目安に、前頭部に3ラインほど横に塗布してなじませます
2.後頭部も同じように3ライン塗布します
3.指の腹で、頭皮全体に優しくなじませます
4.ドライヤーを使って、髪を持ち上げて、根元からしっかり乾かします
女性のためのエイジングケアブランド「デルメッド」の育毛剤は、抜け毛や薄毛に加えて、ハリやコシを失った細毛と軟毛もケアしてくれます。
女性ホルモンの作用に着目して、毛母細胞に働きかける有効成分「CTP(6-ベンジルアミノプリン)」と、エストロゲンに似た作用のあるホップ抽出液を配合。髪の成長を促しながら、ふんわりとした美髪を育てます。
さわやかなシトラスフローラルの香りとメントールがさっぱりとした使用感が特徴です。
<使い方>
1.1日2回、朝のスタイリング前と夜の洗髪後に水気をよくふき取ってから使用します
2.容器のノズルを直接頭皮にあてるようにして、生え際付近から後頭部まで5本線を引くように頭皮全体に塗布します
3.指でつまむように頭皮全体を軽くマッサージします
生薬由来の3種の有効成分を配合。フケやかゆみを抑えて頭皮環境を整える甘草由来の「グリチルリチン酸ジカリウム」、育毛に必要な血流を促進して脱毛を予防する「センブリエキス」、毛根に浸透して毛髪の成長を助ける「ニンジンエキス」が発毛を促進してくれます。
また青みかんエキスなどの柑橘由来エキスにドクダミエキスなどの和漢成分をプラス。さらに、8種類のビタミンを配合して、育毛に大切な保湿成分が頭髪環境を整えます。
<使い方>
1.毎日朝晩2回、夜の洗髪後と朝の整髪前に使用します
2.頭皮と髪の水分を十分に拭き取り、よく乾いた状態にします
3.スプレーから頭皮に直接7プッシュを塗布します
自然派スキンケアブランド「オルビス」の育毛エッセンスは、ストレスや地肌の乾燥で薄毛や抜け毛の悩みが出てきた女性のための製品。
「ビタミンB6」などの育毛有効成分に加えて、ふけやかゆみを防いでくれる「グリチルリチン酸ジカリウム」、潤いや艶やかさを与えてくれる保湿成分に「ローヤルゼリーエキス」や「ゴールデンカモミールエキス」などを配合し、柔らかな地肌に整えて強い髪を育てます。
脂分、香料、界面活性剤を無添加。弱酸性で頭皮にじんわりと浸透してゆく感覚が心地よく、女性の敏感なお肌にも優しい処方です。
<使い方>
1.洗髪してからタオルドライした後に頭皮へ塗布してなじませます
2.髪を小分けにしながら、頭皮に塗布します
3.指でマッサージするように、よくなじませます
手頃な価格ながら高品質なコスメで人気のある「ちふれ」の薬用育毛剤です。女性用ブランドですが、商品レビューでは男性の投稿もあり、男女ともに使われている製品です。
5つの有効成分が、肌荒れを防ぎながら血行促進と潤いをキープして、ハリのあるしなやかな髪に育てます。殺菌成分が頭皮のフケやかゆみを防いでくれるので、肌トラブルが気になる人にもおすすめです。
<使い方>
1.適量を直接頭皮につけ、よくなじませます
2.頭皮を頭頂部に向かって押し上げるように指の腹でマッサージし、頭皮全体を軽くたたきます
3.シャンプー後はタオルでよく水気をふきとってからお使いください
ヘアサロン専用メーカーであるサニープレイスの育毛剤は、ざくろの種から抽出したエキスでボリュームアップを目指します。
ざくろ種子に含まれる女性ホルモン成分が毛包・毛母細胞の代謝機能を正常に整えて、養毛効果成分を補います。また、イソフラボンの保湿効果が古い皮脂の発生を防いで、潤いのある頭皮をつくります。
ザクロフルーツの香りがするベタつきのないスプレータイプで使いやすさもポイントです。
<使い方>
1.朝晩2回、洗髪後の場合は髪をタオルドライします
2.スプレーを2~3プッシュして、頭皮全体に塗布します
3.気になる部分には、20秒ほどマッサージしてなじませます
女性用育毛剤の花蘭咲(からんさ)には、血の巡りを良くすると言われている生薬のエビネ蘭から抽出したエキスを配合しています。
他にも、血行促進作用のあるセンブリエキスをはじめとして、トウガラシチンキやゆずの葉といった10種類の天然植物エキスを加え、根本からハリやコシのあるボリュームを感じる美しい髪を育ててくれます。
界面活性剤や乳化剤、香料などを不使用にすることで、デリケートな女性の髪と頭皮にも安心して使えます。
<使い方>
1.洗髪後にタオルで水気を拭き取り、頭皮が若干湿っている状態にします
2.気になる部分を中心に地肌に12プッシュ程度、直接スプレーします
3.スプレーした部分を中心に指の腹を使って、1~2分マッサージしながら揉みこみます
4.スプレーとマッサージを4~5回繰り返して、頭皮全体に行き渡らせます
加水分解酵母エキスの作用で毛乳頭細胞にある繊毛を増やし、脱毛シグナルを抑えながら、発毛シグナルを増やしてくれます。
また、RGエキスの抗炎症作用でフケやかゆみを改善しながら、保湿成分がカラーリングでダメージを受けた髪の色落ちを減らしてケアします。
アルコール、防腐剤、香料、着色料といった添加物を含まないので、肌にしみたりベタつきが気にならない自然な使い心地も魅力。
<使い方>
1.1日2回朝と夜、分け目、頭頂部、生え際など気になる部分を中心に適量をスプレーします
2.頭皮をマッサージしてなじませます
美容室専門メーカー・クオレの女性用育毛剤には、植物の発芽促進効果があるCTPに着目し、育毛剤の有効成分として配合。毛母細胞を増やして活性化させます。
CTPにとことん着目した配合になっていて、CTPの働きを高めるために豆乳発酵液をはじめとした3つの保湿成分が、毛根と頭皮、髪に潤いを与えます。さらに、CTPをサポートする有効成分として血行促進、抗炎症、殺菌作用のある3つの成分が加わっています。
<使い方>
1.1日2回朝晩に頭皮や髪の水分を拭き取ります
2.1回2~3mlを塗布して、指の腹で軽くマッサージしながら、頭皮全体によくなじませます
3.終わったら20〜30秒放置した後、ドライヤー等で乾かします
理美容専門ブランド「ゼロワン」の頭皮ローションには、胎盤から抽出した成分のプラセンタが高濃度で含有されています。
プラセンタには、たんぱく質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルなど肌の素となる栄養素が豊富に含まれていて、肌質改善などにも有効とされています。
また、抗菌作用のあるヒノキチオールや細胞を活性化するオリゴペプチドが頭皮と毛髪を健やかに保ってくれます。
<使い方>
1.ボトルをよく振ってから、適量を手にとって頭皮に塗布します
2.擦り込むように頭皮になじませます
育毛剤ってどんな製品なの?
ここからは、脱毛や薄毛はなぜ起こるの?どうしたら治るの?といった、基本的な髪の悩みの仕組みについて、鎌田さんと確認していきます。
脱毛や薄毛はなぜ起こるの?
男性と女性の脱毛の原因は異なりますが、どちらにも共通して言えることは「毛周期(ヘアサイクル)」が乱れることで脱毛や薄毛が起こります。
AGA治療薬を製造するMSDの「AGA-news」では、毛周期の仕組みについて図のように説明しています。
この図の通り、毛髪には「毛周期(ヘアサイクル)」と呼ばれる毛髪が生えて抜け落ちるまでの寿命があり、成長期・後退期・休止期に分けられます。
健康な毛髪ならば男性で3~5年、女性で4~6年でヘアサイクルが一周します。
今ある髪の毛のおよそ8~9割が、新しい毛髪を作って伸びる「成長期」にあるとされています。
長く伸びる毛髪ならば1ヶ月で1 〜1.5cm伸びますが、壮年性脱毛症などでヘアサイクルが乱れると成長期が短くなり、3ヶ月も経たずに抜けてしまうケースもあります。
育毛剤は効果があるの?
育毛剤には有効成分が含まれていて、主な効果は下記の3つです。
1.血行促進作用…頭皮の血行を促進することで、毛根や毛包に栄養を届けます
2.抗炎症作用…地肌トラブルを改善して、フケやかゆみを抑えてくれます
3.保湿作用…頭皮の潤いを保つことで、毛髪が育ちやすい環境を整えてくれます
また、女性ホルモンに作用することで髪の毛を抜けにくくしてくれる成分が開発されて、厚生労働省に有効成分として認可されているケースもあります。
育毛剤の成分は「髪の毛が育ちやすい環境を整えて、サポートしてくれる」ものが殆どで、残念ながら髪の毛を生やす効果はありません。
一方で、発毛剤に含まれるミノキシジルや内服薬のフィナステリド、デュタステリドといった成分は、臨床試験やメーカーの研究で発毛効果があると実証されています。
もし、脱毛や薄毛の症状が進行しているなら、発毛剤の使用やAGAクリニックでの治療を検討してもいいでしょう。
製品の分類と違いを比較
育毛剤は発毛剤や養毛剤、育毛トニックと混同されることが多く、自分が使っている製品がどの分類でどんな効果があるのか正しく理解されていないケースも散見されます。
そこで、発毛剤や育毛トニックと異なる点を、わかりやすい表で比較しました。
目的 | 分類 | 成分 | 作用・効果① | 作用・効果② | 作用・効果③ | 副作用 | 購入方法 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
育毛剤 | 脱毛・薄毛予防 | 医薬部外品 | 有効成分 | 血行促進 | 抗炎症作用 | 保湿 | おだやか | 制限なし |
発毛剤 | 毛を生やす | 第一類医薬品 | 発毛成分 | 血行促進 | 細胞分裂促進 | ― | リスクあり | 薬剤師 |
AGA治療薬 | 毛を生やす | 医薬品 | 発毛成分 | 5α還元酵素阻害 | ― | ― | リスクあり | クリニック |
養毛剤 | 頭髪環境の改善 | 化粧品 | 指定なし | 保湿など | ― | ― | ほぼなし | 制限なし |
育毛剤を使っていて、効果がないから使い方が間違っているかも?と思っているなら、一度この表をもとに目的と効果について確認してみましょう。
育毛剤は毛が抜けるのを予防する効果がある製品なので、毛を生やすのが目的であれば発毛剤やAGAクリニックでの治療が効果的です。
また、抜け毛や薄毛を実感するほどではないけれど、頭髪の状態をより良く保ちたいのであれば養毛剤や育毛トニックの使用をおすすめします。
ご自分の頭髪の状態に合わせた商品を選びながら、製品の正しい使い方に沿って使用することで、より高い効果を得ることができるでしょう。
育毛剤の有効成分
育毛剤には厚生労働省に認められた有効成分が一定量含まれています。
それぞれの有効成分には、使用することで得られる効果が異なりますので、ここでは代表的な成分について紹介します。
・センブリエキス
リンドウ科植物センブリから抽出されるエキスで、日本独自の民間薬として昔から薬草として使われてきました。毛根の細胞賦活作用、毛細血管の血流増強による血行促進作用があります。
・トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)
血流の改善によって、毛根に栄養を届ける働きがあります。
・グリチルリチン酸ジカリウム
マメ科植物カンゾウの根茎から抽出した成分で、医薬部外品の抗炎症有効成分として承認されています。
・パントテニルエチルエーテル
毛母細胞の細胞分裂を活性化し、髪の毛の成長を促進させる効果が期待できます。保湿効果や頭皮の新陳代謝を高めることから、頭皮に老廃物がたまりにくくする効果があります。
・アデノシン
資生堂で発見された有効成分です。もともと生体内にある成分で異物ではないため、毛乳頭に働きかけ、発毛促進因子であるFGF-7を生産して発毛を促進してくれます。また、毛根の成長期を延長し、髪を太く長く伸ばして育てる効果があります。
・t-フラバノン
花王が開発した成分で、毛乳頭細胞で産生されたTGF-βというタンパク質の活性化を抑えることで退行期への移行を抑え、成長期を保ってくれます。また、毛母細胞を活性化し、分裂・増殖を促す効果もあります。
・サイトプリン
毛根細胞内にある骨形成促進因子「BMP」と血管新生誘導遺伝子「エフリン」の生成を促すことで、発毛を促進するシグナルを増幅します。
・ペンタデカン
毛根細胞内のケラチンというタンパク質の合成に必要なエネルギーを補います。
副作用のあるなし
殆どの育毛剤には安全性に大きな問題のある成分は使われておらず、一般的には医薬部外品であれば低リスクと考えられています。
育毛剤の副作用については以下の記事が参考になります。
ただし、過剰に使用することで赤みやかゆみといった皮膚症状が現れることもあるので、メーカーが推奨する用量用法は必ず守りましょう。
育毛剤は推奨される使い方が効果的
今回は髪の悩みのプロである毛髪診断士・鎌田妹さんに育毛剤の使い方について聞きました。
脱毛や薄毛対策に育毛剤を使っていても、効果を感じられなければ、その使い方に原因があるのかもしれません。
ちょっと手間かもしれませんが、今一度、お使いの育毛剤にある説明書やパッケージ、公式サイトをチェックして、正しい使い方を確認してみてください。
また、これから育毛剤を使ってみたいと思っている方は、この記事で紹介した使い方の情報を商品選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
※価格はいずれもAmazonの2020年5月時点のものです。
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