【AGA皮膚科医が指南】育毛剤15製品の有効成分と副作用を徹底解説
髪と頭皮の悩みが進んできたら育毛剤を使ってみたくなりますよね。
けれど、ヘアトニックや頭皮スプレーと違って、育毛剤には副作用のある成分が使われていることも。育毛剤は発毛剤よりも安全性が高いと言われていますが、製品によってリスクの度合いが異なります。
そこで、今回は育毛剤の基本情報をAGA治療専門医であるゴリラクリニック総院長の稲見医師に伺いながら、育毛剤でよく使われる成分の効果と副作用について紹介します。
稲見医師による育毛剤に使用にあたってのアドバイスもありますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
AGA治療の専門医師
- 医師/ゴリラクリニック総院長
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稲見文彦(いなみふみひこ)総院長
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東邦大学医学部卒業後、大手美容整形外科で10年以上医師として勤務し、ゴリラクリニックの総院長に就任。AGA治療に加えてスキンケアや脱毛など医療の観点からメンズ美容に関する治療を提供しています。テレビや雑誌などのメディア出演も多く、男性の悩みに関する情報発信を積極的に展開しています。
今回は、男性型脱毛症・壮年性脱毛症(以下、AGA)を長年見続けてきた稲見医師に、育毛剤を使う意義や効果、副作用について取材しました。
稲見医師は10年以上の美容整形外科のキャリアの中で、男性も見た目を気にする時代になり、髪や肌の悩みに応える美容クリニックが必要だと感じ「ゴリラクリニック」の総院長に就任します。
クリニックではAGAに悩む患者に向けて、フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジルといった内服薬の処方や、成長因子製剤の注入療法などの幅広いAGA治療を提供しており、稲見医師も多数の患者を抱えるAGAのエキスパートです。
AGA治療の専門医としてたくさんの患者を見てきた経験から、育毛剤の効果や副作用について率直な意見もお話いただきました。
育毛剤って何?
まずは、脱毛の仕組みと育毛剤について稲見医師に確認します。
脱毛症と育毛剤について
ー稲見医師にお伺いします。日本人の男性型脱毛症の発生率は30代で1割以上と言われていますが、なぜ薄毛や脱毛になってしまうのでしょうか?
AGAの原因としては、遺伝子が関与していると言われています。血縁者の中に薄毛や脱毛の人がいる場合、その方自身もAGAを発症するリスクを持っている可能性が高いです。
AGAが遺伝による場合は20代後半から30代で発症することが多く、40代で明らかになります。
ーAGAの仕組みについて教えてください。
AGAを引き起こす原因は、ジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれる男性ホルモンの一種です。
DHTの作用で髪の毛が太くなる前に抜けてしまい、細くて柔らかい毛が多くなってしまいます。
ヘアサイクルが乱れることで、新しい毛が生えてくる量よりも抜ける量が多くなり、薄毛や脱毛につながるのです。
発毛剤と育毛剤の違いについて
ー育毛剤と発毛剤はどう違うのでしょうか?
育毛や発毛という言葉は医師でも混同して使っていることが多いのですが、簡単にいえば下記になります。
育毛剤=医薬部外品=薬局で買える製品
発毛剤=第一類医薬品=病院で処方してもらったり、薬剤師から購入する製品
AGA治療薬=医療用医薬品=病院で処方してもらう製品
育毛剤は厚生労働省に認められた有効成分が含まれている「医薬部外品」です。ドラッグストアやECサイトなどで購入できます。
発毛剤はミノキシジルという一般医薬品の成分が含まれている「第一類医薬品」で、AGA治療薬はクリニックで処方される医療用の「医薬品」です。
日本国内では市販品の発毛剤のほとんどに「ミノキシジル」が配合されていて、AGAクリニックでの処方されたり、薬剤師に相談と指示を受けた上で購入することができます。
内服薬としてはフィナステリドという成分を含んだプロペシア®と、デュタステリドという成分を含んだザガーロという製品が発売されていますが、どちらも医師の診察を受けてから処方されるお薬になります。
有効成分と効果の違い
ー育毛剤と発毛剤の成分は違いますか?
外用の育毛剤にはt-フラバノンやアデノシン、サイトプリン・ペンタデカンなどの有効成分が含まれていて、これらの成分は頭皮の血行改善を促したり栄養を与えたりする効果があります。
発毛剤については、日本国内で市販されている製品の有効成分はほとんどがミノキシジルです。
ー育毛剤と発毛剤に発毛効果の違いはありますか?
外用タイプの育毛剤に含まれるカルプロニウム塩化物やt-フラバノン、サイトプリン、ペンタデカン、ケトコナゾールについては、検証不十分とは言え、効果がある程度認められています。
発毛剤に含まれる成分のミノキシジルには、血行促進や毛乳頭細胞の分裂を促す効果があると言われており、内服薬のプロペシアやザガーロには脱毛ホルモンを抑制する効果があります。
ー育毛剤に有効性はありますか?
育毛剤は健康な方の抜け毛予防には効果がありますが、AGAの治療効果を期待することはできません。
副作用の違い
ー育毛剤と発毛剤で副作用に違いはありますか?
発毛剤に使われているミノキシジルには皮膚の赤みやかゆみ、かぶれなどの副作用が報告されています。
また、AGA治療薬ではプロペシアでは性欲減退や肝機能障害、ザガーロでも肝機能障害に加えて黄疸といった症状が現れるリスクがあります。
ー育毛剤と発毛剤の副作用について、リスクはどれくらい違いますか?
育毛剤の方が発毛剤に比べどの程度低リスクなのか、詳しく調べたデータはありません。一般的には市販薬の方が副作用の可能性が少ないと言われています。
しかし副作用のない治療は存在しません。
育毛剤はあくまでも抜け毛予防のために使用するものですので、自分の髪や頭皮の環境に適したケアを選びましょう。
育毛剤で使われる各成分の効果と副作用について
ここからは代表的な育毛剤に使われている有効成分とその副作用について確認していきます。
血行促進作用に関する成分
センブリエキス
リンドウ科植物センブリから抽出されるエキスで、日本独自の民間薬として昔から薬草として使われてきました。毛根の細胞賦活作用、毛細血管の血流増強による血行促進作用があります。
<副作用>安全性に問題のない成分です。
ニンジンエキス
朝鮮人参、または高麗人参と呼ばれる植物のエキスで、漢方薬や生薬として使われてきました。育毛効果に対しては新陳代謝を促進したり、血行促進効果のある成分です。また、ヘアサイクルの短縮化によって薄毛の改善効果が期待されています。
<副作用>安全性に問題のない成分です。
トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)
血流の改善によって、毛根に栄養を届ける働きがあります。
<副作用>5%濃度以下の含有であれば、皮膚刺激はほとんどありません。
カプサイシン
唐辛子から抽出された成分で、皮膚を刺激する作用や胃の機能を促進する作用が認められていることから、発毛刺激剤としても古くから用いられています。
<副作用>エタノールを抽出溶媒としている場合は東京都健康安全センターのネガティブリストに該当する成分になるため、配合量に基準が設けられています。
抗炎症作用に関する成分
グリチルリチン酸ジカリウム
マメ科植物カンゾウの根茎から抽出した成分で、医薬部外品の抗炎症有効成分として承認されています。
<副作用>安全性に問題のない成分です。
ビワ葉エキス
ビワの葉から抽出したエキスで、抗炎症作用と抗菌作用があり、漢方などで昔から使われてきました。毛髪幹細胞のDNA損傷を抑制する作用があり、育毛につながると期待されています。
<副作用>データ不足のため、詳細な副作用は不明です。
ヒノキチオール
ヒノキやヒバから精製した成分で、強い抗菌作用があります。ブドウ球菌の育成を阻害することで抗瘙痒作用があると言われています。
<副作用>アレルギー性皮膚炎に使用すると、まれに副作用が起こる可能性があります。
保湿作用に関する成分
パントテニルエチルエーテル
毛母細胞の細胞分裂を活性化し、髪の毛の成長を促進させる効果が期待できます。保湿効果や頭皮の新陳代謝を高めることから、頭皮に老廃物がたまりにくくする効果があります。
<副作用>副作用はほとんどありませんが、海外でアレルギー反応の報告があります。
イソフラボン
大豆から抽出したエキスに含まれる成分で、女性ホルモンのエストロゲンに似た化学構造と作用を持っています。コラーゲンの代謝を活性化するアンチエイジング作用や、セラミドの合成を促進して保湿や皮膚のバリア機能を改善する作用があります。
<副作用>安全性に問題のない成分とされていますが、詳細なデータ不足のため不明です。
ヒアルロン酸
生体内に存在する成分で、細胞や繊維の結合組織を埋める働きをしています。皮膚の表面を柔軟にしてくれたり、保護膜を形成して保湿してくれる作用が認められています。
<副作用>生体内に存在する成分のため、副作用はほとんどありません。
コラーゲン
動物や魚などの生体から抽出された成分です。水分の蒸発を抑えて水分を保持することで保湿作用があったり、コラーゲンやヒアルロン酸の生産を促進する抗老化作用が認められています。
<副作用>皮膚に使用する分には安全性に問題のない成分です。
その他の成分
アデノシン
資生堂で発見された有効成分です。もともと生体内にある成分で異物ではないため、毛乳頭に働きかけ、発毛促進因子であるFGF-7を生産して発毛を促進してくれます。また、毛根の成長期を延長し、髪を太く長く伸ばして育てる効果があります。
<副作用>生体内に存在する成分のため、副作用はほとんどありません。
t-フラバノン
花王が開発した成分で、毛乳頭細胞で産生されたTGF-βというタンパク質の活性化を抑えることで退行期への移行を抑え、成長期を保ってくれます。また、毛母細胞を活性化し、分裂・増殖を促す効果もあります。
<副作用>軽微な副作用が発生する可能性があります。
サイトプリン
毛根細胞内にある骨形成促進因子「BMP」と血管新生誘導遺伝子「エフリン」の生成を促すことで、発毛を促進するシグナルを増幅します。
<副作用>軽微な副作用が発生する可能性があります。
ペンタデカン
毛根細胞内のケラチンというタンパク質の合成に必要なエネルギーを補います。
<副作用>軽微な副作用が発生する可能性があります。
リデンシル
6種類の植物エキスを複合した成分で、発毛幹細胞の活性化や強力な酸化作用、毛幹の強化、毛髪の保護作用などがあります。成長期の毛髪が伸びるのを促したり、休止期の脱毛を抑制する作用があります。また、髪にハリやコシを与えてくれます。
<副作用>データ不足のため、詳細な副作用は不明です。
オクタペプチド-2
末梢血管を拡張する作用があります。女性用のまつげ美容液などに配合されていることが多い成分で、毛根幹細胞を活性化する成長因子「チモシンβ4」と同じような働きをしてくれます。
<副作用>生体内に存在する成分のため、副作用はほとんどありません。
添加物に関する効果と副作用
アルコール/エタノール
清涼剤として爽快感を出してくれます。また、抗菌作用や防腐作用があるので、製品の安定化剤としても使われています。
<副作用>皮膚炎のある箇所に使用すると、皮膚刺激を起こすことがあります。髪の毛のカラーリングや白髪染め直後にアルコールやエタノールが含まれた製品を使用すると、色落ちすることがあります。
保存料
メチルパラベンなど、◯◯パラベンと記載されている成分で、高い抗菌・防腐作用があるので、製品の保存料として使われています。
<副作用>アレルギー症状のある皮膚では皮膚刺激の報告がありますが、一般的に使用する分には安全性に問題のない成分です。
香料
製品に香りをつけたり、原料の臭いを隠すために配合される成分です。植物などから抽出された天然精油の香料や、合成成分で作られた合成香料があります。
<副作用>香料には複数の成分が混ざっているケースや、詳細の香料名がなく「香料」とだけ記載されることも多いため、香料の安全性は不明です。
界面活性剤
乳化剤や使用感を改善するために含まれる成分で、PEG-◯◯やキサンタンガムなどと記載されています。
<副作用>安全性に問題のない成分です。
男性用育毛剤9選の有効成分と副作用
続いてここからは、代表的な男性用育毛剤に使われている有効成分について、副作用や考えられるリスクを解説していきます。
大正製薬の発毛剤ブランド「リアップ」シリーズの育毛剤です。
ビタミンEとセンブリエキスが血行促進に働きかけ、パントテニルエチルエーテルの賦活作用で毛根部の細胞を活性化させて、育毛や抜け毛予防に効果を発揮します。
メントール配合で爽快感が持続しつつも、保湿成分のエンメイソウエキスが頭皮と毛髪にうるおいを与えてくれます。
リアップシリーズには含まれる発毛成分ミノキシジルが配合されていますが、こちらには配合されておりませんので、抜け毛予防で使用するための製品です。
<有効成分>
センブリエキス、パントテニルエチルエーテル、 トコフェロール酢酸エステル
<副作用やリスク>
医薬品のトコフェロール酢酸エステルには胃腸症状の副作用が見られますが、医薬部外品として使う分には安全性に問題がないとされています。
男性タレント「サクセス!」のセリフが印象的なCMの、育毛トニックを代表するブランドです。
花王が独自に開発した有効成分「t-フラバノン」が、毛根の奥にある毛球を大きく育てることで、太く長く根強い髪へ導きます。
有効成分のニコチン酸アミドが血行促進作用で毛根に栄養を届けて、抜け毛を防ぎながら、殺菌作用がフケ・かゆみを防いで頭皮環境を整えてくれます。
ミクロ炭酸ジェットの力強い噴射が爽快感のある使い心地です。
<有効成分>
トランス-3,4'-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノン、ニコチン酸アミド、ピロクトンオラミン
<副作用やリスク>
安全性に問題のある有効成分は使われていません。
発毛剤から飲む育毛サプリメントまで、幅広く髪の悩み製品を展開するアンファーの育毛剤です。
3種類の有効成分である酢酸-DL-α-トコフェロール、タマサキツヅラフジアルカロイド、グリチルリチン酸2Kが、血行を促進効果とフケ・かゆみを抑えてくれます。
独自成分の豆乳発酵液の保湿効果で、頭髪環境の改善に働きかけてくれます。
ノズルの形状によって液垂れがしにくくなっているので、頭皮に液剤がとどまって毛穴に浸透しやすくなっています。
<有効成分>
酢酸-DL-α-トコフェロール、タマサキツヅラフジアルカロイド、グリチルリチン酸2K
<副作用やリスク>
高濃度の酢酸DL-αトコフェロールに皮膚刺激が報告されているので、用量用法を守って使用しましょう。タマサキツヅラフジ抽出アルカロイドに対して過敏症の既往歴がある人は、使用するとショックやアナフィラキシー様症状を起こすことがあります。
育毛作用が期待されているサイトプリンとペンタデカンを配合した育毛剤です。この2つの成分が発毛促進シグナルを増やしながら、髪に必要なケラチンにエネルギーを与えることで発毛を促進します。
オキナワモズクの保湿作用で頭皮を柔らかくして、乳酸オクチルドデシルが有効成分を角質層に浸透しやすくしてくれます。
また、ピロクトンオラミンが抜け毛の原因となる皮脂の酸化を抑制して、抜けにくい頭皮環境を整えてくれます。
<有効成分>
サイトプリン、ペンタデカン酸グリセリド、ビタミンE誘導体、ピロクトンオラミン
<副作用やリスク>
ピロクトンオラミンを含むシャンプーに脱毛と皮膚炎の症状が1件報告されています。
ウルトラマンの広告が目立つチャップアップの育毛剤です。
センブリエキスやグリチルリチン酸ジカリウム、ジフェンヒドラミンHCLの3つの育毛有効成分が血流促進や毛穴の健康を保ち、健康な髪を育てる効果が期待できます。
ノンアルコールタイプなので肌が敏感な人や女性でも使える、肌に優しい処方。薄毛や脱毛予防を目的とした商品なので、20代からの若い世代が、頭皮環境を整えて将来の薄毛リスクに備えるため使用するのもおすすめです。
<有効成分>
センブリエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、ジフェンヒドラミンHCL
<副作用やリスク>
医薬品に使われるジフェンヒドラミンHCLには眠気を催すことがありますが、医薬部外品や外用として使う分には安全性に問題がないとされています。
宮迫博之(みやさこひろゆき)さんのビジュアルがインパクトのあるリデン。
成分として含まれている「リデンシル」は、セイヨウアカマツ球果エキス・チャ葉エキス・グリシン・ピロ亜硫酸Na・塩化亜鉛で構成されていて、臨床実験でも成長期の毛髪率が増加したり、休止期・脱毛期の脱毛が17%減少したという結果が出ている、注目のスカルプケア成分です。
鉱物油、パラベン、紫外線吸収剤、シリコンを無添加にすることで、で肌に優しい低刺激な処方になっています。
<有効成分>
センブリエキス、グリチルリチン酸2K
<副作用やリスク>
安全性に問題のある有効成分は使われていません。
育毛サロンを展開するバイオテックの育毛剤です。サロン運営で培ってきたノウハウを元に、育毛理論に基づいた育毛成分を配合しています。
イソフラボンとカプサイシンの働きから発想を得て、毛根周辺に刺激を与えることで「IGF-1」という物質を増やして育毛の加速を促してくれます。
また、育毛剤の溶液を微粒子化することで、頭皮の状態に関わらず成分を髪の内部へ浸透させて、育毛を促してくれます。
<有効成分>
ヒノキチオール、エチニルエストラジオール
<副作用やリスク>
ヒノキチオールはアレルギー性皮膚炎に使用すると、まれに副作用が起こる可能性があります。
育毛に働きかける3つの有効成分に加えて、独自にブレンドしたコラーゲンやヒアルロン酸などの保湿成分にこだわっています。
ヒアルロン酸には吸着度を高めたタイプ、浸透型、高い保水力を持つものを配合し、コラーゲンは3種類の大きさが異なるものを複数配合することで、角質層まで保湿成分を届けます。
そして、海藻や植物などから抽出した63種類の天然由来成分が肌の状態を整えてくれます。
アルコールやパラペンなど、9つの添加物を含んでいない頭皮に優しい処方です。
<有効成分>
センブリエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、酢酸DL-α-トコフェロール
<副作用やリスク>
高濃度の酢酸DL-αトコフェロールに皮膚刺激が報告されているので、用量用法を守って使用しましょう。
フィンジアに含まれるキャピキシルは、欧州で伝承薬として使われてきたアカツメクサと4つのアミノ酸で構成される「アセチルテトラペプチド-3」を合成した成分で、皮膚の柔軟性を保ち、毛髪にハリとコシを与えてくれます。
これに頭皮のコンディションを整えてくれるピディオキシジルと皮膚を刺激してくれるカプサイシンや、育毛剤にも使われるセンブリエキスやビワ葉エキスなどの10種類の毛髪成分を配合した頭皮ケア製品です。
<有効成分>
厚生労働省に認められた有効成分は含んでいません。
<副作用やリスク>
有効成分による副作用は、成分が含有されていないのでありません。
女性用育毛剤6選の有効成分と副作用
男性と異なり、女性の髪の悩みは出産や閉経と行った女性ホルモンのバランスや、加齢にともなう薄毛など、原因や症状も異なります。以下では女性も使える育毛剤の副作用についてみていきましょう。
アデノゲン グレイシィは女性の毛髪のうまれかわりや、ヘアスタイルに着目して開発された、女性向けの育毛剤です。
資生堂のバイオサイエンス研究で発見された、発毛を促進する効果がある「アデノシン」という有効成分を含んでいます。アデノシンはもともと生体内にある成分で異物ではないため、毛乳頭に働きかけ、発毛促進因子であるFGF-7を生産して発毛を促進してくれます。
<有効成分>
アデノシン
<副作用やリスク>
アデノシンは生体内に存在する成分のため、副作用はほとんどありません。ただし、成分にエタノールを含んでいるので、カラーリングや白髪染をした髪の毛に塗布すると、色落ちすることがあります。
アンファーの女性向けブランド「スカルプD ボーテ」シリーズの女性用育毛剤です。
髪の成長に必要な女性ホルモンのエストロゲンが加齢とともに低下することに着目し、女性ホルモンであるエチニルエストラジオールを配合しています。
また、スカルプDの独自成分である大豆由来のソイセラムを高濃度で配合することで頭皮の環境を整えてハリのある太くてしなやかな髪へと導きます。
<有効成分>
エチニルエストラジオール、グリチルリチン酸ジカリウム、ヒノキチオール
<副作用やリスク>
安全性に問題のある有効成分は使われていません。
女性の抜け毛や薄毛の原因となる、血行不良とホルモンバランスの乱れを整えてくれるセンブリエキス、グリチルリチン酸2K、酢酸トコフェロールの3種類の有効成分を配合しています。
成分のほとんどが天然由来で、合成香料やパラベンなどの添加物16種類を使用していない、女性の肌にも優しい処方です。
<有効成分>
センブリエキス、グリチルリチン酸2K、酢酸トコフェロール
<副作用やリスク>
安全性に問題のある有効成分は使われていません。
卵の卵黄からバイオ技術で抽出した成分のサプリメントで有名なメーカーの育毛剤です。
独自成分の卵黄リゾホスファチジルコリンが頭皮を保護することでスカルプケアに働きかけます。
さらにセンブリエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、D-パントテニルアルコールと育毛剤に使われている有効成分を3種類配合しています。
<有効成分>
センブリエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、D-パントテニルアルコール
<副作用やリスク>
安全性に問題のある有効成分は使われていません。
ただし、卵アレルギーのある方は卵由来の成分を含有しているので注意してください。
頭皮のダメージとホルモンバランスの乱れによって、崩れたヘアサイクルを整えるための育毛成分と植物由来成分を配合しています
センブリエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、酢酸DL-αトコフェロールの有効成分に加えて、化学成分を使わないことで女性の髪に優しい処方になっています。
コスメのボトルのようなデザインの容器で、育毛剤を使っていることがわかりにくいのも魅力です。
<有効成分>
センブリエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、酢酸DL-αトコフェロール
<副作用やリスク>
高濃度の酢酸DL-αトコフェロールに皮膚刺激が報告されているので、用量用法を守って使用しましょう。
女性特有の薄毛に対して皮膚科と共同で開発された製品で、頭皮環境を整える美容液と、育毛ケア成分を含んだ育毛剤の2本をセットで使います。
美容液には頭皮のコンディションを整える「オクタペプチド-2」に加えて、保湿成分のヒアルロン酸とカミツレエキスが保湿してくれて、シソ葉エキスが頭皮を健やかに保ちます。
育毛剤には抗炎症作用のあるグリチルリチン酸ジカリウムに血行を促進するセンブリエキスと酢酸DL-α-トコフェロール、頭皮環境を活性化するパントテニルエチルエーテル、抗菌作用のあるピロクトンオラミンの5つの有効成分と保湿成分を配合しています。
アルコールを含まない処方なので、ヘアカラーや白髪染めをした後でも使えます。
<有効成分>
グリチルリチン酸ジカリウム、センブリエキス、酢酸DL-α-トコフェロール、パントテニルエチルエーテル、ピロクトンオラミン
<副作用やリスク>
安全性に問題のある有効成分は使われていません。
医師が推奨する、脱毛や薄毛ケアの進め方
ー発毛剤やAGAの治療薬の副作用が気になるのですが、育毛剤を含めてそれぞれのメリット・デメリットを教えて下さい
育毛剤のメリットとしては、お店やオンラインなどで手軽に買えて、価格も比較的安価である点が挙げられます。
デメリットとしては、基本的に抜け毛予防として健常者が使う製品なので、AGAの治療効果は期待できず、AGA診療ガイドラインでも「行っても良い」とされるレベルです。
発毛剤やAGA治療薬のメリットとしてはAGA診療ガイドラインで「行うことを強く勧める」とされていて、治療効果が大いに期待できるという点です。
一方で副作用が生じる可能性や、医師の診察を要することがあるのがデメリットと言えるでしょう。
ー発毛剤と育毛剤のリスクとリターンをどう捉えればいいですか?
医薬品に分類される発毛剤やAGA治療薬の副作用発現率は各製薬会社やメーカーの公式サイトに記載されていますが、得られる効果と比べればローリスク・ハイリターンと言えます。
発毛剤やAGA治療薬は個人輸入で海外製品を入手できますが、より安全性にこだわるのであれば個人輸入薬に頼るのは止めるよう、医師として忠告いたします。
発毛剤よりローリスクの育毛剤を使ってもいいですが、発毛結果についてはローリターンであることも受け入れなければいけません。育毛剤に奇跡を求めるのはナンセンスです。
ほとんどの育毛剤は副作用もおだやか
今回はAGAの専門家である稲見医師に育毛剤の副作用について聞きました。
どの製品も安全性に大きな問題のある成分は使われておらず、一般的には医薬部外品であれば低リスクと考えられることがわかりました。
ただし、過剰に使用することで赤みやかゆみといった皮膚症状が現れることもあるので、用量用法は必ず守りましょう。
また有効成分に限らず、一般的には問題ないとされている成分でもアレルギーや皮膚トラブルなどがきっかけとなって副作用が発生するといった例もありますので、使用前に体質や肌の状態を確認することもお忘れなく。
この記事で紹介した情報を参考に効果と副作用を確認した上で、自分の目的にあわせた育毛剤を選んでください。
※価格はいずれもAmazonの2020年5月時点のものです。
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