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Made in Japanのカスタムオーダースーツで「働く」を楽しく「LaFabric」

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ビジネスの現場はもちろん、結婚式などの冠婚葬祭や、ちょっとかしこまった場でのファッションとして、自分にフィットする「スーツ」は何着か持っておきたいもの。

でも、満足のゆく「ベスト」な一着を持っている人は、意外と少ないのではないだろうか。

ちょっとだけ丈が長いんだけど…

もう少しスリムなタイプが好みなんだけど…

これがボタンダウンだったらいいんだけど…


アパレルショップで目の前に並ぶ「既製品」の選択肢の中から「とりあえずOKな一着」を選び、内心「もうちょっとこうしたいな…」と思いながらも、「買ってしまったから」と、自分に言い聞かせて、毎日そのスーツに袖を通して職場に向かう。

もし、自分の体系や好みに「ベストフィット」なスーツ、しかも上質な「Made in Japan」製で、お手頃価格で買えるスーツを着て毎日を過ごせるようになったら、「働く」ことがもっと楽しくなるのでは…?

そんな思いから、「LaFabric」を提供する「ライフスタイルデザイン」を創業したのが、身長185cm、森雄一郎氏だ。

インターネットを活用して簡単にMade in Japanのカスタムオーダースーツを提供

―― 「LaFabric」はどのようなサービスですか?


森:インターネットを活用して、いままでにないアパレルのショッピング体験を提供しています。具体的には、一度、自分のパーソナルデータをクラウド上に登録すれば、ワンクリックで、オーダーメイドのスーツを購入できるといったサービスです。言わば「ITを駆使したスーツ屋さん」ですね。

――「パーソナルデータ」というのはどういったものでしょうか


森:二つあります。一つは身長、体重、胸囲など身体のサイズのデータ、いわゆる「採寸データ」ですね。もう一つは、着丈が長い短いとか、スリムなタイプが好きといった「好みのデータ」です。「採寸データ」だけでなく、そういったデータも全てヒアリングさせていただき、「LaFabric」のクラウド上に登録することで、自分にピッタリな服の買い物に活かしていただくことができます。

―― 採寸はどのようにして行っているのですか?


森:渋谷区神南にあるお店は常設店で「0号店」と言っているのですが、直接このお店に来ていただいたり、他にも都内各地でポップアップイベントをやらせていただいており、それぞれの会場で弊社のプロのスタッフが採寸をしています。その場で購入もできますが、登録したパーソナルデータを元に家に帰ってからWEBサイトでゆっくり選んで買っていただくこともできます。

あとは、いま準備中なのですが、来店する手間や、遠くてイベントに行けないといった声もあり、クローゼットから自分のお気に入りの一着を選んでいただいて、その服のサイズを登録してもらえば、同じサイズの服を新しく作れるといった機能をリリース予定です。

―― どういったきっかけでこのサービスを開始したのですか?


森:最初に働いていた会社がスーツ着用だったのですが、スーツや洋服を選ぶ時にサイズ感にすごく悩んでいたんですよね。東京にはこんなにたくさんの服屋さんがあるのに、なんでピッタリなサイズがないんだろうと。そんな時に友達から「オーダーメイドスーツ」を勧められて作ってみたのですが、本当に自分のサイズにピッタリで心地よくて、思っていたよりもお手頃価格。それからオーダーメイドにハマってしまって、これはもっと世の中に広めるべきだと思って、2014年にサービス化しました。

製品の裏側にある「Made in Japan」の素晴らしさを伝えていきたい

―― サービスとしての強みはどういったところでしょうか?


森:弊社は「D2C(Direct to Consumer)」という、お客様に直接商品を届けるビジネスモデルになっています。お客様側のニーズと、生産者側のニーズの両方を把握してEコマースを展開できるので、ITを活用したマーケティングの仕組みですとか、蓄積したデータを活用した仕組み、スムーズな購買体験などをお客様や生産者に提供できます。

あともう一つは「モノづくりの企画力」ですね。いま私が着ているのが「水の都スーツ」という商品なのですが、これは岐阜の大垣地方という、水が非常に綺麗な場所で、100年以上続く老舗の工場で作られています。ここは通常の「分業」ではなく、世界でも稀な「糸」から一気通貫で生地を作るという工場なのですが、こうしたところとパートナーシップを組んで消費者に良い商品を提供できる。こうした商品企画は、D2Cだからこそできるものだと思います。


―― 「Made in Japan」にこだわる理由はなんでしょうか?


森:いまアパレルの生産がどんどん海外になっていて、日本製の割合がどんどん減っているんですよね。でも海外に行くと「Made in Japan」の製品は非常に評価されている。日本のアパレルの仕組みは色々な中間業者がいて複雑化していて、日本の生産者の方たちは、商品を直接PRする機会がないんですよね。

なので、弊社がそうした生産者の魅力をしっかりお伝えして、商品の魅力をにつなげる努力をしています。商品をリリースする度に工場へ行って取材して、作っている様子を撮影して利用者にコンテンツとして届けたりしています。

「働くを楽しむ」を提供し「オープンな社会」を作ってゆく

―― 御社のサービスを通じて世の中をどのようにしていきたいと考えていますか?


森:弊社は「オープンな社会を作る」や、「働くを楽しむ」といったことを大事にしています。ターゲットは「働く人」なので、もっとポジティブに働く人を増やすことで、「オープンな社会を作る」ことに繋がると思っています。

スーツや洋服で重要なのは「着心地」や「見た目」だけではないと思っているんですよね。例えばこの「水の都スーツ」もそうですが、「どこで作られたのか」、「どういう背景で作られたのか」、そういった「ストーリー」を知った上でスーツを着ると、「気持ちの心地よさ」がある。

「今日はどれを着ようかな」と選ぶ時にワクワクするだろうし、働いている時に、ふとその生産者の顔が思い浮かんだりする。食品では、そういった「生産者の顔」を打ち出した商品も多いですが、アパレルではまだそういった「心の豊かさ」まで考えられた製品はまだ少ないと思うので、弊社がそういった取り組みを進めていきたいと思っています。

―― 今後はどのような展開をしていく予定でしょうか?


森:今後はポップアップではなく、関東を中心に常設店を出店していき、お客様に採寸をしていただいたり、直接商品や生地に触れていただけるような体験を提供していきます。あと個人的には海外展開をしていきたいですね。実際、訪日外国人の方も日本のデパートで「Made in Japan」のアパレル製品を良く購入しています。

あと、スーツとシャツ以外にも商品を広げていきたいですね。まだスモールですが「Made in Japan」のジーンズなども始めているんです。一度「LaFabric」にパーソナルデータを登録すれば、いつでも簡単に、いろいろなアパレル製品を購入できる。そんな世界観を作っていきたいと思っています。

(2017年4月4日)


成人式や結婚式など、「なにかのタイミング」がないと、なかなか作るきっかけの少ない「オーダーメイドスーツ」も、「LaFabric」の手軽さと、そのモノ作りへのこだわりを知れば、その心理的なハードルはグンと下がるだろう。

テクノロジーを活用して購買体験を効率化する「IT企業」的な一面と、伝統的なMade in Japanにこだわった製品を生み出す「モノ作り企業」としての一面。そのハイブリッドな感覚で、「働くを楽しく」、その先の「オープンな社会」を目指す彼ら。「ITを駆使したスーツ屋さん」の挑戦は、着実にいまの世の中のニーズにフィットし始めている。

LaFabric

株式会社ライフスタイルデザイン


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