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ハチの巣の形のように、六角形を隙間なく並べた「ハニカム構造」。この構造は、力が加わった際に、その衝撃をうまく分散できることから衝撃に強いと言われている。その強度は、紙でできたハニカム構造が建築材として使われるほどだ。
この「ハニカム構造」に着目し、一風変わった特徴を持つダンボール製のソファーが台北で開発された。
「Issey Miyake Fashion Show,Taipei」などのファッションショーや、「MOMA Material Lab, New York」などのキッズスペースでその姿を披露してきたのは、1人掛けから最大10人掛けにまでなる画期的なソファー「Flexiblelove」だ。
素材は100%リサイクル素材
2005年に「Flexiblelove」の最初のモデルを作成した際、ペーパーハニカム構造の美しさ、柔軟性、そして耐久性を知れば知るほど魅了されたという開発者たち。そんな中、“なぜ家具を作るために紙を使わないのだろう”という疑問が彼らの中に生まれた。そこからさらに、“再生ダンボールや再生ウッドファイバーを使わないのはなぜだろう”と、彼ら自身に問いかけたという。
そこで彼らは、ソファー全体は100パーセントリサイクルダンボール紙、両端のサイドボードは100パーセントリサイクルファイバーウッドを素材として採用したのだ。
伸び縮みするソファー
「Flexiblelove」は、単なる「リサイクルソファー」ではない。全ての「Flexiblelove」シリーズに共通しているのは、アコーディオンのように「伸び縮みするソファー」であるということだ。
一番大きなタイプの「SANDSTONE」は折りたたんだ状態ではたったの28センチだが、両端のサイドボードを2人で持ち、ソファーを伸ばしていくと最大720センチの巨大なソファーへと早変わりするという。
ソファーの伸ばし方も様々。まっすぐはもちろんのこと、丸みを作ればラウンドソファーに、座席を外側に向けた円状にも、スペースや気分に応じて好きな形に変えることが可能だ。一人用から、大人数のパーティまで対応できそうだ。
耐久性や経年劣化について
素材がダンボール素材ということで、その耐久性に不安を覚える人もいるかもしれない。しかし、「SANDSTONE」の耐荷重量はなんと1.6トンであるという。この数字は、前述の「ハニカム構造」が成せる技と言えるだろう。
家具は使い捨てではなく、長い間使っていくものだ。「Flexiblelove」も、もちろん長い間使える家具である。長く使用していると、紙の端が柔らかくなり、表面が自然で滑らかになる。この風合いもまた、長年使っていくことで味となっていくという。もちろん、このように見た目や手触りが変化しても、耐久性には何ら問題はない。
さらに長期的に使える家具であることを証明するため、適切なハニカム構造のセルのサイズや高さなどにおいて、アメリカの特許を取得済みである。
ただし、「Flexiblelove」を使用する上で気を付けたいことは、オイルや水をこぼさないようにすることだ。こぼれてしまった場合には、よく乾かすことが必要だ。屋外での使用も可能だが、雨や濡れた床に放置しないように気を付けたい。
素材としてリサイクル資源を使い、「ハニカム構造」の採用によって強度と柔軟性を実現した「Flexiblelove」。環境への配慮と、現代の居住空間にピッタリのソファーであるといえそうだ。
Courtesy of Pinzaan Company Limited