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2020年から、小学校でもプログラミングの必修化が決定となり、昨今注目を集めている。たった3年先のことながら、まだまだプログラミングで何かできるのかわからなかったり、敬遠したりしている人も多いのではないだろうか。
敷居が高いイメージとは裏腹に、プログラミングはテクノロジーの力で誰でも簡単に手軽に出来るようになり、その間口は加速度的に広がりを見せている。その一例が、東京・板橋区にある筑波大学附属桐が丘特別支援学校だ。
特別支援学校で導入されるプログラミングのクラブ活動
筑波大学附属桐が丘特別支援学校の中学生のクラブ活動では、生徒たちが自由にやりたいことを体験する場として、タブレットを用いた映像制作や、プログラミングが行われている。では、それらをどのように行っているのだろうか?
まず使用するのは「iPad」と「Swift Playgrounds」というプログラミングを学べるアプリ。「Swift Playgrounds」は3Dの世界の中で、実際のコードを使ってキャラクターを導くチャレンジを通じて、楽しみながらコーディングを学ぶことができる。
中学2年生の竹内一真くんは、「関数を使おうかな」「オンとオフを切り替えて……」など、先生や同級生とコミュニケーションをとりながら、終始楽しげにチャレンジを進めていた。
映画で見たプログラマーが、コンピューターを自在に操る姿に憧れたという竹内くん。手軽にできるプログラミングの環境で夢が広がり、現在は、自身が好きなスポーツであるボッチャの魅力が伝わるゲームアプリを作ることが目標だという。
手軽さが可能性を拡張する
「iPad」と「Swift Playgrounds」が、いかにしてコーディングの可能性を拡張してくれるのか、同クラブ活動でもコーディングを教える教諭・白石利夫先生に話を聞いた。
白石:授業で導入することを考えると、手軽に出来るということがとても重要です。やはりパソコンを学校に持ってきて、開いて電源を入れるという手順と、iPadをパッと開いて始められることは、大人が思う以上に大きな違いです。なので、タブレットで出来ることが、すごく敷居を低くしていますね。
白石:本当にコーディングをやりたい人は、これまでと同様に敷居が高くてもやると思います。が、ちょっとやってみたい人にとっては、わざわざパソコン室に移動するのと、タブレットを用意するのは全く違いますね。
デバイスの大きさだけでなく、筆圧など関係なく書けるので、鉛筆が握れなくて今まで全部代筆してもらっていた生徒でも学びやすくなっています。実際の紙では不可能だけれども、画面の拡大縮小できるのも、視覚が弱い生徒には使いやすい利点です。
白石:私も自身、実際に試してみて良いと思ったことは、実際に文字(コード)で打つことですね。生徒たちも自分でプログラミングができることを目標に掲げているので、実際にコードを使えて、なおかつ「move forward」など、コーディングで必要とされる実際のコマンドがあらかじめ設定されていて、それを選ぶと自然にコードが書けるような仕組みになっているので、入門編としてはとても良いと思います。
白石先生は、小学校のプログラミングの必修化による今後の教育現場のイノベーションについて、まだ活発に議論がなされている段階であり、なおかつ、自分自身は小学校の教員ではないという前置きをしつつも、「プログラマーになることとは別問題だが、プログラミングを学ぶ中での試行錯誤は、将来に生きる学びになるエッセンスは秘めているのではないか?」と語った。
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世間で注目を集めるプログラミング。「iPad」や「Swift Playgrounds」により、誰でも手軽にどこでも学べる環境は、子どもたちの将来の可能性を確かに拡張しているはずだ。新たな試みから、次世代の偉大なプログラマーが生まれるかも?