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アメリカ、ロシアがリードしていたロケット開発。しかし、最近はインドや中国などでも活発に行われている。そして、日本も「はやぶさ」の帰還成功などで宇宙に対して注目度が高まっている。日本のロケット開発の歴史を紐解きつつ、なぜロケットを進めるのか見ていこう。
日本のロケット開発の歴史
日本のロケット開発は、第二次世界大戦後に東京大学の糸川英夫教授がペンシルロケットを開発したところから始まったと言われている。戦後、GHQの占領下では航空宇宙技術に関する開発が禁止されていたものの、条約改正によって日本のロケット開発は開始。そして、1955年にペンシルロケットの水平発射実験を行うことになる。
1963年には、航空宇宙技術研究所が設立され、日本のロケット開発が本格化。1970年にはL-4Sロケットによって、人工衛星「おおすみ」の打ち上げに成功した。
2003年には、宇宙科学研究所(ISAS)、宇宙開発事業団(NASDA)、航空宇宙技術研究所(NAL)が統合され、文部科学省の管轄で宇宙航空研究開発機構(JAXA)が誕生。H-IIAロケットの開発や「はやぶさ」の開発や打ち上げ、国際宇宙ステーションの建設などが進められることになる。
日本のロケット開発は、戦争直後の苦難の時期を乗り越えて、着実に進歩してきたといえるだろう。最近では国家主導ではなく、民間主導でもロケット開発が進められている。
なぜロケット開発を進めているのか
ロケット開発を進めることでどのようなメリットがあるのだろうか。
メリットのひとつとして、高性能なロケットを開発することで、宇宙空間を利用したさまざまなビジネスを展開することができるという点だ。
たとえば、宇宙環境を利用した実験を行うことで、地球上では作れない新たな材料や新薬が誕生するかもしれない。携帯の基地局を宇宙空間に飛ばすことで、世界中からインターネットを利用できるようにしようという取り組みも進められているという。
そのため、国レベルだけでなく、民間企業も続々とロケット開発を通じて宇宙事業に参入しようとしているのだ。
また、最近ではミニロケットによる超小型衛星の打ち上げも行われている。ミニロケットにすることで、設備やシステムを簡素化することができ、打ち上げコストも削減可能となるため、世界的に開発が進められている。
ロケット開発を行なう日本の企業
さまざまな可能性を持つロケット開発。日本ではどのような企業が参入しているのだろうか。ここでは代表的な企業をご紹介しよう。
日本の航空宇宙開発をリードしてきた名門企業。H-IIAロケットや国際宇宙ステーションの開発・生産などに関わっている。
IHIグループもロケット開発で非常に有名な企業だ。特に、ロケットのエンジン部品などで高い実績がある。
実業家・堀江貴文氏がファウンダーとして設立した新興ロケット開発企業だ。
「世界中の誰よりも、小型で低価格のロケットをつくる」をミッションに、北海道の大樹町を拠点に活動を進めている。日本のロケット開発に新たな風を吹かせることができるか注目だ。
民間企業でタイアップを組んで宇宙開発を進めるケースもある。キヤノン電子など4社は、共同で会社を設立。2021年までに超小型衛星を打ち上げる計画を立てており、発射場所の建設予定地の選定を進めている。
「24時間地球上を観測する」という壮大な構想を持っているベンチャー企業。2018年から重量100kgほどの超小型衛星を50機打ち上げる予定で、2022年までに構想実現を目指している。
諸外国のロケット開発事情
ロケット開発では、アメリカ、ロシアの両国がこれまでリードしてきた。アメリカのロケット開発は民間で進められるようになり、その中でも世界的に有名なのが、イーロン・マスクが率いる「スペースX」だ。2018年2月に最新鋭の大型ロケット「ファルコンヘビー」を打ち上げ、その様子は生中継された。
また、ロシアは、アメリカのスペースシャトル引退後は国際宇宙ステーションへの輸送を一手に引き受けるなど、引き続き重要な役割を担っている。
アジアでもロケット開発は活発だ。特に、アジアの大国・インドや中国では、有人飛行や格安でロケットを打ち上げられるよう積極的にロケット開発が進められている。なかでもインドの「PSLV」は、36機連続で打ち上げに成功するなど高い実績を誇り、世界各国の商業人工衛星の打ち上げで高い信頼を勝ち得ている。
商業人工衛星の打ち上げでは、欧州宇宙機構が開発した「アリアン」も有名だ。今後、この商業人工衛星の打ち上げはさらなる市場拡大が見込まれ、各国で激しい競争を繰り広げることになるだろう。
日本のロケット開発、今後はどうなる?
戦後、航空宇宙技術の開発が禁止されていた影響もあるものの、現時点では、日本の有人飛行に関するロケット開発は遅れていると言わざるをえない。
しかし、それ以外の部分では決して遅れを取っていない。国際宇宙ステーションやその補給船の打ち上げ、そしてはやぶさのような無人飛行技術は世界にも通用するものになっている。ものづくり日本の強みが存分に活かされているといえよう。また、小型ロケット開発でも、世界と戦える可能性は十分にあるだろう。
今後ますます活発化すると予想されている宇宙の商用利用。そこへ参入するには安価で成功確率が高いロケットの開発が必要不可欠だ。日本がこの分野でどこまで諸外国と対抗できるか注目だ。