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海底に新鮮な野菜!? 水中で植物を育てるプロジェクト「Nemo's Garden」

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スキューバダイビングのギアを販売するOcean Reef Groupは、水中で植物を栽培可能な温室を設置するプロジェクト「Nemo's Garden」に挑んでいる。陸生の植物を海の中で育てるメリットとは?

アクリルバルーンの水中温室

「Nemo's Garden」はアクリル製のバルーンを海底に設置して、その中に鉢を並べて栽培するというもの。植物が酸素を生成するため空気の入れ換えは不要で、植物から発生した水分がバルーン内に循環するため、海中に淡水を持ち込む必要もないという。

植物の栽培に不可欠な太陽光も、海面を超えて海底まで届くため、光合成も問題なく行うことが可能だ。水中で植物を栽培するのは大変な作業に思えるが、害虫がいないため無農薬で栽培できること、気温の変化の影響を受けにくいこと、砂漠地帯など不毛の地でも、海さえあれば植物を育てられることなどメリットはさまざま。

新しい形の代替農業

実験的プロジェクトの「Nemo's Garden」は、既存の農業に替わる代替農業としての可能性を探っている。運用には電力も必要となるが、すべて太陽光発電でまかなっており、環境への悪影響は見られないそうだ。


また、実際に収穫されたほうれん草は、通常のものに比べて鉄分が高いという結果も出ている。密閉された空間で水と空気を循環させることで、栄養価が高くなるという効果もあるのかもしれない。

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世界人口の増加に伴い、遠くない未来に世界的な食糧危機が訪れることが予想されている。危機を救う代替食料として「植物肉」や「昆虫食」がたびたび登場しているが、「Nemo's Garden」はそんな時代に備えた未来の試みなのかもしれない。

Nemo's Garden

Ocean Reef Group


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