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国や文化によって異なる死者の葬り方。火葬や土葬に加えて、バルーンで成層圏に遺灰を散布する「Mesoloft」は、新しい死者の送り方になるかもしれない。
上空24,140kmで遺灰を散布
アメリカの企業が提供する「Mesoloft」は、バルーンに遺灰をのせて、上空24,140kmに達すると遺灰を散布するという、「大気葬」または「バルーン葬」ともいえる新しいサービスだ。
大気に散った遺灰は、広大な地球を旅しながら、最終的に地球の海や大地へと還っていく。遺灰が地球に到達するまでの正確な時間はわからないものの、火山灰は最大で数ヶ月空中を漂うことから、遺灰も数週間〜数ヶ月ほどで地球に戻っていくとのこと。
バルーンには2台のカメラが設置され、打ち上げ〜散布〜落下までを記録する。記録した動画は、故人の生前のハイライトと合わせて編集されたメモリアルビデオとして受け取れるとのこと。遺族は壮大な地球の光景とともに、故人を振り返ることができるのだ。
バルーンにはGPSも配備しているため、散布後にバルーンはしっかり回収されるそうだ。なお、現在のところバルーンの打ち上げは、アメリカ国内のみとなっている。
遺灰散布に対する環境への影響は?
成層圏から遺灰を散布することについて、気になる人も多いかもしれない。これについては、「火葬された遺灰は無菌であり、遺灰を駆虫散布することで環境に害を与えることはない」と、1997年にアメリカ合衆国環境保護庁が認めているとのこと。
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世界人口が増加の一途をたどるなか、近い将来お墓の土地が足りなくなることも予想される。
「Mesoloft」のウェブサイトには、「千の風になって」の原曲である「Do not stand at my grave and weep」の歌詞が書きつづられているが、故人が自然の中に還ることで、風や空の中に、故人の想い出を見いだせる時代がやってくるのかもしれない。
Mesoloft