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「ベロの大きながんになったらどうなる?外科医が伝える再建手術の方法」【動画ライター】

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みなさん、ベロの機能について深く考えたことはありますか?

食べものの味がわかるのはベロのおかげ、発音ができるのもベロのおかげ、さらに食べ物を喉の奥に送り込むのも、ベロが重要な役割を担っています。
またベロの奥の方は前方と違って動きはありませんが、その形状のおかげで気管に食物や水が入らないように守ってくれています。

つまり、ベロがなくなると、うまく喋れなくなったり、ものを飲み込めなくなったりするだけでなく、誤嚥による肺炎など他の病気を引き起こすことになります。

そこで、がんなどでベロが半分以上切除されるような場合には、残されたベロの機能を温存すべく、体の他の部分を利用して、失くなったベロの部分を作り直す必要があります。
そのような手術のことを「舌の再建手術」といい、主にわれわれ形成外科が再建手術を担当します。

今回、動画で示したように、ベロが半分程度切除される場合には、現在は多くの施設で「太もも」の皮膚・皮下脂肪をベロに移植します。その際、移植した皮膚には血が流れてこないと死んでしまうので、太ももから切除する皮膚に約2mm径の栄養血管をつけておき、それを髪の毛より細い糸を使って首の細い血管に縫い合わせる職人技の手術を行っています。そのため10時間以上にも手術が及ぶこともあるのです。


ベロのがんにならないためには日頃からのケアも大事です。
発生の要因としては、喫煙・飲酒の他に、歯がベロの方向に傾いて生えていることや歯の詰め物や入れ歯の固定具などがベロに当たる等といった慢性的な接触刺激が関与することも要因とされます。そのため20代・30代でも舌のがんが発生する可能性があり注意が必要です。

一般的には、同じ場所に繰り返す口内炎、二週間以上治らない口内炎、急速に大きくなる口内炎などは注意が必要とされるため、かかりつけの歯医者や耳鼻科への相談をおすすめします。

最後に、舌のがんを代表とした再建手術が必要となった際には、形成・再建外科がしっかり作り直します。乳房の再建、手の指の再建など様々な体の組織を作り直すことを行っていますので、再建手術の際にはともに頑張って病を乗り越えましょう。


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