聴診器のおすすめ10選!購入時の選び方ポイントとは
聴診器はどう選ぶ? おすすめの聴診器メーカーは?
聴診器は主に心臓や肺の音を聴き取ったり、体内の様子を確認したりするための道具です。医師や看護師だけでなく、医療現場では様々なシーンで使用されています。はじめて聴診器を購入する人や医学生は、どこのメーカーのどんな形の聴診器を選べば良いか迷ってしまう人も多いでしょう。今回は聴診器選びのポイントをお伝えし、おすすめアイテムをピックアップしてご紹介します。
聴診器選びのポイント3つ
様々なメーカーの聴診器がある中から、どのような点に気を付けて商品を選べば良いか、そのポイントをお伝えします。聴診器は「イヤーピース」「耳管」「チューブ」「チェストピース」から構成されています。これらの部位の特徴を理解しながら、自分に合った聴診器を見つけてみてください。
聴診器の種類を知っておく
聴診器はいくつかの種類に分類されます。
オープンベル型・・・聴診器の原点とされている形。現在ではチェストピース(集音部)から、音をゴム管で導き両耳で聴く双耳型のものが主流となっています。この型は全ての周波数に対応していますが、ベル部分が皮膚に密着しないと音が逃げてしまうため、一般的に呼吸音や心音、血管などの低周波音を聴く際に用いられます。
ダイアフラム型・・・ベルの表面にダイアフラムと呼ばれる薄い振動板の膜を貼っている形。この部分を体表面に接着させて音を拾うものがダイアフラム型です。肺や腹部の音等、広い範囲を聞く場合や、循環器や呼吸器を専門とする医師が主に用いるタイプとされています。
シングルタイプ・・・ダイアフラム面のみの一般的な聴診器です。血圧測定の際に適しています。
ダブルタイプ・・・ダイアフラム面とベル面がリバーシブルになっている聴診器。用途に応じて使いわけができます。
聴診器のメーカーを知っておく
聴診器にはメーカーの異なる様々なタイプのものがあります。各メーカー製品の特長を知っておき、自分自身が使いやすいものを選んでみましょう。
「リットマン」の聴診器は看護師の間で広く普及しているメーカーのひとつ。押し当てる強さ加減により、高周波音と低周波音を、連続的に聴診できる「サスペンデット・ダイアフラム面」を搭載しており、フィット感の高いイアチップを採用し、細部までこだわった設計になっています。
「FOCAL」の聴診器は日本製でリーズナブルである点が特徴。「ADC」の聴診器は、世界中で人気のADブランドの現場志向モデル。実用性にすぐれ、高品質であることで知られ世界でも高い支持を得ていることが特徴です。
ほかにも様々なメーカーの聴診器がラインナップされているので、先輩医師や看護師と相談し、おすすめメーカーを尋ねてみるのも良いでしょう。
用途によって適した聴診器がある
呼吸器系の聴診・・・正常音、異常音共に高調音が多いため、ダイアフラム面での聴診が適しています。しかし副雑音や肺胞音などの微小音が聴き取りにくいシーンでは、ダブルサイドが必要となる状況も発生します。
循環器系の聴診・・・心臓音の聴診では、高調音と低調音の両方から正常音・異常音を聴き取る必要があるため、ダイアフラム面とベル面の使い分けが必要です。また、技術の向上により、雑音を低減しながら微弱な音を大きく聴き取りやすくする電子聴診器も普及してきており、こちらはデータを録音して聴診することが可能です。
消化器系の聴診・・腹部の聴診はダイアフラム面で聴診します。腹部の聴診は比較的聴き取りやすいため、一般診療用のシングルサイドの聴診器でも十分に対応できますが、雑音はしっかり聞き分けるものが良いでしょう。
おすすめの聴診器10選!
ここからは具体的なおすすめ聴診器をご紹介します。前述した聴診器の種類やメーカーを参考に、自分自身に適した聴診器を見つけてみてください。
リットマン「ステソスコープ ライトウェイトII S.E. 2454」は、2way楕円形チェストピースのナース用聴診器です。片面で低・高周波音を連続聴診可能なサスペンデッド・ダイアフラムとベル部を装備。軽量で使いやすい楕円形両面チェストピースです。
軽量の秘密は硬質プラスチックを採用しているため。ツヤ消しタイプのチューブになっており、全長は71cmとなっています。
リットマン「ステソスコープ クラシックIII™ 5803」は、成人用と小児用サスペンデッド・ダイアフラムを両面に有した一般診察用の聴診器です。ダイアフラムとリムの段差が少ない「一体成型」ダイアフラムを採用。
片面で低・高周波音を連続聴診できるサスペンデッド・ダイアフラムタイプの聴診器。チェストピース部分の材質はステンレス、全長は69cmとなっています。
リットマン「ステソスコープ マスタークラシックII™ 2144L」は、一般用シングルサイド・チェストピースの聴診器です。片面で低・高周波音が連続聴診できるサスペンデッド・ダイアフラム。
手に持ちやすい薄型チェストピースなため、患者様が寝ている状態でも背中等の聴診がしやすいモデルとなっています。チェストピースの材質はステンレス、全長は68cmとなっています。
リットマン「ステソスコープ クラシックII 小児用 2122」は、子どもの小さな体へのフィット性を考慮した、コンビネーション型チェストピースの小児用聴診器です。
ダイアフラムとベル部を回転させ切り替えることで、低・高周波音を聴診するモデルです。チェストピースの材質はステンレス、全長は71cmとなっています。チューブのカラーは豊富なバリエーションがラインナップされています。
リットマン「ステソスコープ カーディオロジーIV™ 6232」、成人から小児まで診察が可能な聴診器です。成人用と小児用ダイアフラムを両面に搭載し、曲線的なフォルムのチェストピースを採用した医師向けの聴診器となっています。
チューブは高感度ツーインワン・チューブ、チェストピースは「一体成型ダイアフラム」を採用。ダイアフラムとリムの段差が少なく、お手入れが簡単な点も特徴。
リットマン「ステソスコープ クラシックII 新生児用 」は、ダイアフラムとベル部を回転させて切り替え、低・高周波音を聴診するモデルです。小さな体にもフィットするように考慮された、新生児向けの聴診器。
チェストピースの素材はステンレス、全長は71cmとなっています。リットマンのダイアフラムは常にフロート状態を保ち、体内音に対して均一に共振するよう設計されています。
リットマン「ステソスコープ マスターカーディオロジー 2163」は、優れた音響特性を有した聴診器であり、リットマンの中で最上位機種モデルです。高感度ツーインワンチューブ搭載。
片面で低・高周波音を連続聴診できる、「サスペンデッド・ダイアフラム」タイプの聴診器です。音漏れを防ぎ、周囲の雑音を遮断してくれます。全長68cm。付属の小児用アダプターの取り付けが可能となっています。
ケンツメディコの「ステレオフォネット プレミアム No.175」は、音の強弱や音質だけでなく、広がりや動き、音源の方向など詳細な情報が聴診でる聴診器です。ステレオフォネットは左右が完全が独立した集音・伝音の構造をしているため、従来は聴診できなかった重要な聴診音の左右差情報を得ることが可能になりました。
チェストピース、耳管はステンレス製のスタイリッシュなデザインになっています。
ADCの「コンバーチブル カーディオロジー聴診器 ADSCOPE 601」は、低周波音と高周波音を連続して聴診できるダイヤフラムを大小両面に搭載したモデル。小児用ダイヤフラムを成人用ベルに交換可能な3wayタイプになっています。 医師や救急救命士や医学生にもおすすめです。
チェストピースは軽く当てると低周波を聴診、強く押し当てると高周波を聴診できるダイアフラム搭載。全長は69cmとなっています。
ADC「コンバーチブル カーディオロジー聴診器 ADSCOPE 615」は、音響特性にすぐれた楕円型のプラチナムチェストピース搭載の聴診器です。内部にラバーガスケットを持つプラチナムチェストピースとダイアフラムを搭載し、チェストピースを回転させることなく低・高周波を聴診可能。
ステンレス合金製の大きな楕円形ダイアフラム面を持つチェストピースは、音響性に優れている点が特徴。薄型でカフの下にも入れやすいため、血圧測定にも適しています。
自分に合った聴診器を選ぼう
今回ご紹介してきたように、聴診器は診療科目によって適したタイプのものがあり、メーカーも様々です。自分がどの分野で聴診器を使用するのか、よく吟味した上で、自分自身に適した聴診器を見つけてみましょう。今回お伝えした各聴診器の特徴を理解した上で選ぶのはもちろん、先輩方におすすめの聴診器を尋ねてみても良いでしょう。
関連記事はこちら
ヘルスの記事はこちら
-
LINEの友達登録をお願いします!
LINE限定で、毎週の人気記事を配信します!
XでMoovooをフォロー!
Follow @moovoo_