新型ポケトークSⓇレビュー!旧モデルとの違いや新機能、翻訳精度まで
POCKETALK(ポケトーク)は、ソースネクスト株式会社が販売している、74言語の翻訳に対応している、手のひらサイズの通訳デバイス(音声翻訳機)です。55言語では音声とテキストに、19言語ではテキストに翻訳します*。
グローバルSIM内蔵モデルは、通信料なしで、世界133の国や地域(2019年11月現在)で使用することができます。また、IoT機器のため、インターネット接続が必要です(グローバル通信機能のない本体のみのモデルの場合は、Wi-Fiやスマホのテザリングなど、別途インターネット環境が必要です)。
この記事では、翻訳の仕事に携わっている筆者が、ポケトークSとポケトークWの違い、ポケトークSの使用感、新機能を使った翻訳精度などについて、レビューしていきます。
- ソースネクスト
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POCKETALK(ポケトーク)S
- 税込み32,780円
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カメラ搭載、名刺サイズ。世界を旅する人の新しいポケトークS
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累計工場出荷台数世界No.1(2019年11月MM総研調べ)のポケトークから、12月に発売された新モデル。従来モデルより小型・軽量化し、さらにカメラ翻訳や会話レッスン機能など、より高機能・高性能に。
ポケトークSとは?
まずは今年12月に、新型モデルのPOCKETALK(ポケトーク)Sの概要やポケトークWの違いについて紹介していきます。
ポケトークWとの違い
まず、新型ポケトークSと、従来モデルからあるポケトークWとでは、一体どこが違うのでしょうか?ここで肝心なのは、翻訳はインターネット上のAIが行なっているため、ポケトークSもポケトークWも同レベルの翻訳結果が得られるということです。
それでは、ポケトークSとポケトークWの違いや、ポケトークSがポケトークWと比べて進化している主なポイントについて、解説していきます。
①価格
公式サイトによると、新型ポケトークSは税込み32,780円で販売されており、ポケトークWは同14,850円で販売されています。
- ソースネクスト株式会社
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POCKETALK(ポケトーク)W
- 税込み14,850円
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夢のAI通訳機ポケトーク
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累計工場出荷台数世界シェアNo.1(2019年11月 MM総研調べ)。互いに相手の言葉を話せない人同士が、自国語のままで対話できる双方向の音声翻訳機。
なお、ポケトークWの詳細や、ポケトークWの評判や評価、口コミについて詳しく知りたい方は、以前記事で紹介しているので、こちらをご覧ください。
- ソースネクスト
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POCKETALK(ポケトーク)S
- 税込み32,780円
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カメラ搭載、名刺サイズ。世界を旅する人の新しいポケトークS
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累計工場出荷台数世界No.1(2019年11月MM総研調べ)のポケトークから、12月に発売された新モデル。従来モデルより小型・軽量化し、さらにカメラ翻訳や会話レッスン機能など、より高機能・高性能に。
ポケトークSは、ヨドバシカメラやビックカメラなどの大手家電量販店などでも購入することができます。
②新カラーが追加
ポケトークSには、ポケトークWにもあるホワイト、ブラック、ゴールド、レッドに加え、公式サイト限定色のメタルグレーとメタルグリーンが追加されました。
③ドラえもんEditionが登場
また、「今世紀のほんやくコンニャク」との呼び声高いポケトークですが、この度なんとドラえもんEditionが追加されました。こちらも公式サイト限定で、先行予約販売となっており、価格が34,800円(税別)で販売されています。
また、ドラえもんデザインの特別セットには、
が付いています。
さらに、本体セットの他に、ドラえもんデザインの可愛い保護ケースも発売されました(ほんやくコンニャクデザインのみ、2020年1月23日発売)。
ドラえもんデザインの保護ケース含め、ポケトークS専用のアクセサリーは、下記の公式サイトから購入することができます。
④新機能が搭載
ポケトークSには、ポケトークWにない、新しい機能が搭載されています。主な新機能はこちらの6つです。
新機能の中で、最も注目すべきは、カメラ翻訳ではないでしょうか。また、他にも現地単位の変換機能や現地時刻表示機能などが追加され、ますます海外旅行に行くにあたって、便利となりました。
さらに、会話レッスン機能が追加されたことにより、ポケトークを英語学習に利用している方にとって、より効果的に英語学習をすることが可能になりました。
これらの機能については、また後ほど実際に使用し、詳しく解説します。
⑤本体サイズ、重量、ディスプレイ
ポケトークWのサイズは幅59.8mm、厚み15.8mm、高さ110mmであったのに対し、ポケトークSのサイズは幅53.8mm、厚み11.5mm、高さ91.6mmと、一回り小さくなっています。また、これに伴い、ポケトークWでは100gだった質量が、ポケトークSでは75gとなっています。
本体サイズはポケトークWより、より小型化・軽量化しているのに対し、ディスプレイサイズは、ポケトークWが2.4インチ、ポケトークSが2.8インチで、ポケトークSの方が大きく、見やすくなっています。
⑥解像度が向上
ディスプレイが見やすくなった理由は、ディスプレイサイズが大きくなっただけではありません。
ポケトークWの画面の解像度は320 x 240pxであるのに対し、ポケトークSの解像度は、640 x 480pxとなり、より鮮明で美しい液晶画面へと進化しました。
ポケトークS、ポケトークWの比較一覧表
ポケトークS、ポケトークW 比較一覧表 | POCKETALK(ポケトーク)S | POCKETALK(ポケトーク)W |
---|---|---|
発売日 | 2019年12月6日 | 2018年9月7日 |
本体カラー | ホワイト、ブラック、ゴールド、レッド、ピンクゴールド、メタルグレー、メタルグリーン、ドラえもんEdition | ホワイト、ブラック、レッド、ローズゴールド |
公式販売価格 | 32,780円(税込み) | 14,850円(税込み) |
多言語双方向翻訳 | ◯ | ◯ |
133の国や地域で使用可能なeSIMカード内蔵 | ◯ | ◯ |
お気に入り登録 | ◯ | ◯ |
ポケトークセンター | ◯ | ◯ |
翻訳結果のローカル再生 | ◯ | ◯ |
カメラ翻訳 | ◯ | × |
現地単位変換 | ◯ | × |
現地時刻表示 | ◯ | ◯ |
会話レッスン機能 | ◯ | × |
メダル獲得 | ◯ | × |
本体サイズ | 幅53.8mm、厚み11.5mm、高さ91.6mm | 幅59.8mm、厚み15.8mm、高さ110mm |
重量 | 75g | 100g |
ディスプレイサイズ | 2.8インチ | 2.4インチ |
タッチパネル | ◯ | ◯ |
画面解像度 | 640 x 480px | 320 x 240px |
音声翻訳対応言語数 | 74言語(55言語は音声とテキスト、19言語ではテキストに翻訳されます) | 74言語(55言語は音声とテキスト、19言語ではテキストに翻訳されます) |
GPS | ◯ | × |
Bluetooth | Bluetooth 4.2 | Bluetooth 4.0 |
バッテリー | 1200mAh リチウムイオン電池 | 2200mAhリチウムイオン電池 |
連続待受時間 | 約60時間 | 約240時間 |
連続翻訳時間 | 約270分 | 約420分 |
充電時間 | 約105分 | 約135分 |
ポケトークS、ポケトークWに共通している点
①翻訳性能
前述した通り、ポケトークの翻訳はインターネット上のAIが行うため、どのモデルでも同じレベルの翻訳結果を得ることができます。
②対応言語数
ポケトークSも、ポケトークWも、対応言語数は74言語となります。55言語ではテキストと音声に、19言語ではテキストに翻訳されます(2019年12月現在)。
言語数はアップデートによって変化する場合があります。詳細はWebページの対応言語リストをご確認ください。
③共通機能
・多言語双方向翻訳
・お気に入り登録
・ポケトークセンター
・翻訳結果のローカル再生
これらの機能は、ポケトークWにもポケトークSにも共通しています。
④内蔵eSIM
グローバルSIM通信が内蔵されているモデルは、ポケトークW、ポケトークS共に133の国と地域で使用することができます。
対応国はアップデートによって変化する場合があります。詳細はWebページのSIM対応国一覧をご確認ください。
ポケトークSのデメリットはバッテリー容量
ポケトークSは、ポケトークWよりも全体的にグレードアップしており、より高いクオリティーとなっています。
唯一挙げるとすれば、ポケトークWでは、2200Ah リチウムイオン電池だったバッテリーが、ポケトークSでは、1200Ah リチウムイオン電池を使用していることから、連続待受時間が約240時間から3分の1の約60時間に、連続翻訳時間が約420分から約270分と、充電をせずに連続で使用できる時間が少なくなっています。
しかし、それでも連続待受時間が約2日半、連続翻訳時間は約4時間半使えることから、海外旅行で使用する際も、こまめに充電をすれば、問題なく使えるレベルでしょう。
一方で、その分、充電時間が約135分から約105分と、20分少なくなっており、20分早く充電を満タンにすることができるようになりました。
ポケトークS開封レビュー
それでは、早速ポケトークSを開封し、使用感などをレビューしていきたいと思います。
ポケトークSの同梱物
ポケトークSの同梱物は以下の7つです。
・ポケトークS本体
・スタートガイド
・取扱説明書
・ユーザー登録カード/ハードウェア保証書(個人向け、日本国内のみ)
・充電用USBケーブル(本体側:USB Type-C、給電側:USB Type-A)
・USB充電器
・使用許諾条件書
今回、注目したい点は、USB充電器が入っていることです。ポケトークWには、USB充電器が同梱されていなかったため、ポケトークWを充電する際は、USB充電をするか、家庭用コンセントで充電したい場合は、別途市販のUSB充電器を購入する必要がありました。
ポケトークSでは、USB充電器が同梱されていることにより、市販のUSB充電器を購入することなく、家庭用コンセントでも充電することができるようになりました。
サイズ感
ポケトークWとポケトークSを片手ずつ持ってみたところ、ポケトークWはズシッとした重みが感じられましたが、ポケトークSはとても軽く、バッグやポケットに入れても、全くかさばらなそうです。
ポケトークWに比べ、ポケトークSの本体は、若干小さくなったのに対し、画面はより大きくなっています。また、大きさだけではなく、画面が四角いこともあり、画面がとても見やすくなりました。
見た目
また、従来の卵型から、スマホのような四角い形状になったのも特徴的です。
さらに、ポケトークWではボタンが2つあったのに対し、ポケトークSではボタンが1つになっており、画面上で言語の設定や変更などができるようになりました。
ポケトークSの新機能レビュー
それでは、ポケトークSに追加された新しい機能を、早速使ってみたいと思います。
ポケトークの使い方は、以前ポケトークWの使い方について書いた記事があるので、こちらも参考にしてみてください。
カメラ翻訳
ポケトークSで大進化と言えるのが、こちらのカメラ翻訳ではないでしょうか。ポケトークSでは、ポケトークS搭載カメラを使って、文字などを読み取り、55の言語を翻訳することができるようになりました。
これによって、中国語やロシア語など、読み方が分からない言語などでも、読み取りたいメニューや看板などにカメラをかざすだけで、簡単に翻訳することが可能となります。
また、対応言語数はアップデートにより、今後変わる場合があります。詳しくは下記のカメラ対応言語一覧をご覧ください。
翻訳精度
ポケトークWとは同レベルの翻訳性能を持つ、ポケトークS。しかし、カメラ翻訳を使用した時の翻訳精度はどの程度なのでしょうか?
実際に筆者が日頃使用している言語の中から、英語、フランス語を使用し、翻訳精度や使用感などを検証してみました。
最初に使用したのは、ポケトークSに同梱されていた、英文で書かれている、ポケトークSの利用規約です。
ピントがきちんと合っていることや、自分が翻訳したい部分が全て画面に映っていることを確認した上で、下のボタンを押すと、読み込む画像が確定されます。
ボタンを押したら、3秒程度待ちます。
正確な英語が書かれていたこともあり、正確な日本語がきちんと表示されています。また、ポケトークSは、言語を設定しなくても、自動でどの言語かを判別してくれるのも特徴です。
今度は、私のパートナーで、日本に6年住んでいるフランス人ネイティブ監修の元、フランス語で試用してみます。
こちらの缶詰のパッケージは、フランス語の筆記体で書かれています。活字体ではなく、筆記体の場合でも、ポケトークSはきちんと翻訳することができるのかを、検証してみたいと思います。
左上に書かれている、食品メーカー名「Henaff」のロゴが読み取られたことにより、上のLa Mousse de Canard(ダックムース)と連携してしまい、「ダックモスヘナトゥア」と誤翻訳されてしまっています。
しかし、下部の文章はしっかり「ヘナフダックムース」と翻訳されており、全体的にきちんと正確に翻訳されています。
また、フランス語では「H」を発音しないため、「Henaff」は正確には「エナフ」となりますが、正確なメーカー名まで翻訳機が判断することは、決して容易ではありません。また、この程度の誤差は、大きな影響があるとも考えにくく、許容範囲内と言えるでしょう。
また、タップをすると、翻訳された結果が、元の言語と設定している翻訳言語共に、テキストとなって表示されます。
日本語の翻訳文章の最後が若干不自然ではあるものの、筆記体のフランス語は、完璧に読み取られており、かなり精度が高いことが分かります。
さらに、41言語では、元言語での発音もできます。レストランでの注文、交通機関の利用時など、様々なシーンで大変役に立ちそうです。また、日本国内でも、輸入雑貨屋や輸入スーパーなどで、これはどんな食べ物なのか、また、どんな成分が入っているのかを知りたい時などに、大変便利なのではないでしょうか。
対応言語数はアップデートにより、今後変わる場合があります。詳しくは下記のカメラ対応言語一覧をご覧ください。
Google翻訳アプリのカメラ翻訳と比較
同様のフランス語のパッケージを使用し、Google翻訳アプリのカメラ翻訳でも翻訳してみました。
筆記体が上手く読み取れないのか、様々な文脈に変化してしまいました。この結果を見ても、ポケトークSのカメラ翻訳が、大変優れていることが伺えます。
また、カメラ翻訳でも、これまでの翻訳履歴を見ることができます。これまでの翻訳履歴が見たい場合は、右上にある、前回の写真が小さく表示されている部分をタップします。
すると、これまでにカメラ翻訳で翻訳した文章の写真が表示されます。見たい翻訳結果をタップすると、詳細を見ることができます。
現地単位変換
現地単位変換は、為替、長さ、重さ、温度などを、現地の単位に変換してくれる機能です。
海外にいる際に、右上のアイコンをタップすると、その国の通貨や単位に自動で切り替わります。
現地時刻表示
ポケトークWになかった機能の1つとして、現地時刻表示があります。ポケトークSのロック画面には、自動で現地時間とその前にいた国や地域の時間が表示されます。
会話レッスン機能
英会話の練習ができる機能です。相手の質問に英語で答えると、AIがその内容にあった答えを回答してくれます。
旅行を中心とした6つのシーン、36のレッスンが収録されており、まるで本物の話し相手のように、内容に応じて回答してくれるため、リアルな英会話を学ぶことができます。
筆者も早速試してみました。今回まず私が選んだシーンは、「ショッピング」です。
すると、様々なレッスンが出てきます。私は「試着する」を選びました。
すると、上記の画面が表示され、女性が「こんにちは、何か用がありますか?」と英語で話し始めるので、ボタンを押したまま、マイクに向かって英語で回答します。
私は、ボタンを押しながら「Can I try this on?(これを試着して良いですか?)」と訪ねてみました。発音や文章が誤っていた場合などは、「Perdon?」ともう一度話すように促されます。
正確な英語を話した場合、画面の女性がさらにまた質問をしてくれます。この場合は、女性に「分かりました。試着したいのですね?こちらに来てください。あなたにはサイズが大きそうですね。サイズに関するサポートが必要ですか?」と英語で返答がありました。
聞き取れない場合や、意味を確かめたい場合は、真ん中にある「会話を表示」をタップしてください。すると、女性が話した言葉がテキストで表示されます。
女性の返答を受け、次は私が回答する番です。
上部に「小さいサイズがあるか尋ねる」という文字が表示され、英語で小さいサイズがあるか尋ねると、女性が今度は「棚の中に小さいサイズがあったはずです。見てみましょう」と回答してくれました。
このように、ストーリーがリアルに展開していくので、英会話の練習や発音の練習に大変有効です。また、友達同士で交互に発音し、遊ぶのも楽しそうです。
また、海外旅行で使われるであろうシーンに特化されているため、入国審査やホテルのチェックインなど、海外旅行前の予習に大いに役立ちそうです。
メダル獲得
訪問した国や翻訳の回数、翻訳した言語の数、Wi-Fi接続実績、アップデータの実績などが、自動的に記録されます。また、それぞれの達成度に応じ、メダルを表示します。
また、訪問した国は、マップにも表示されるため、ポケトークSの使用や海外旅行がより一層楽しくなりそうです。
まとめ
まだ発売されたばかりのポケトークS。ポケトークWと比べ、筆者が特に大きいと感じたメリットは、本体の手軽さと、カメラ翻訳、会話レッスン機能です。
翻訳以外の機能も増えたことから、翻訳に特化した音声翻訳機から、持ち歩いているだけで楽しい音声翻訳機へと進化を遂げたポケトークS。海外旅行の時に使用するだけではなく、子供大人関係なく、余暇の時間に、ゲーム感覚で英語の学習をすることができます。
そして、メダル獲得機能やマップ機能が追加されたことにより、海外旅行に行く楽しさや、ポケトークSを普段使いする楽しみも増えました。
今後、スマートフォンや小型ゲーム機などと同じ感覚で、国内でも、ポケトークSを持ち歩いて暇つぶし代わりに英語学習をする、そんな人たちが増えてくるかもしれません。
※商品の情報は2020年12月時点のものがです。
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