キッチン照明をおしゃれに!色・明るさの違いと失敗しない選び方
インテリアにこだわるなら、キッチンの照明もおしゃれにしたいですよね。照明器具は、デザイン以外にも、明るさ、電球の種類、設置方法など選ぶことが多くてよくわからないという方も多いです。
こちらの記事では、キッチンに適した照明のタイプや電球色などについて、インテリアショップ店員経験のある筆者が詳しく解説しています!
キッチン照明の役割
キッチンの照明の第一の役割は、もちろん「手元を照らすこと」。特に刃物や火を使い、細かい作業も多いキッチンなので、照明の明かりは非常に重要です。
さらに、最近の住宅ではカウンターキッチンやアイランドキッチンなど、リビングダイニングからキッチンが丸見えなことも多いです。すると、キッチン照明はインテリアの一部として、見た目にも重要な役割をになうようになるわけです。
とりあえずで適当に選んでしまって失敗した!なんてことにならないために、キッチンにぴったりな照明の選び方をチェックしておきましょう。
キッチンに合う照明の種類
インテリアに欠かせない照明器具は、様々な形状・デザインのものが販売されています。電気屋さんやインテリアショップで一般的に販売されている種類のなかで、キッチンに適したタイプをピックアップして詳しく紹介していきます。
キッチンの照明はどんなタイプが良い?
キッチンに合う照明はどんなタイプなのでしょうか。
キッチンライトに適した照明として、「キッチンライト」「ダウンライト」「ペンダントライト」「スポットライト」の4つが挙げられます。
照明器具専門店によると、キッチンライト・ダウンライト・ペンダントライト・スポットライトの4タイプがキッチン照明に適しているということ。
基本的にキッチンに使われるライトは●シーリングライト●ペンダントライト●ダウンライト●スポットライト●シャンデリア●シーリングファン になります。LDKやキッチンでよく採用されているライトは、この中のシーリングライト、ペンダントライト、ダウンライトの3種類になるでしょう。
システムキッチンの施工などを行うリフォームメーカーのサイトでは、シーリングライト・ペンダントライト・ダウンライトが特によくキッチンに使われる照明だと記述されています。
そこで今回は、キッチン照明に良く使われるというキッチンライト(キッチンベースライト)・ペンダントライト・スポットライト・シーリングライト・ダウンライトの5タイプをピックアップして詳しく紹介していきます!
キッチンライト(キッチンベースライト)
ベースライトとは、基礎照明とも呼ばれオフィスなどでよく見る天井に直接設置されている照明のこと。細長い棒型やスクエア型の形状が主流で、高い位置からキッチン全体をまんべんなく照らすことができるのが特徴です。
立ち位置による明るさの強弱が出にくいため、キッチンでの作業を効率的に行うことができる点がメリット。配線工事不要なタイプもあり、そつがないベーシックなキッチン照明器具です。あえてデメリットをあげるなら高い位置にあるため電球が切れたときの交換が大変な点と、インテリア性があまり無いという点でしょうか。
ペンダントライト
おしゃれなキッチン照明としてSNSやインテリアブログなどでも人気が高いペンダントライト。コードなどで天井から吊り下げて使うため、高さやシェードの形状によって同じワット数でも明るさの感じ方が変わります。
キッチン照明はお部屋側からも目に付きやすいため、インテリアアイテムとして個性を出したいなら筆者としては最もおすすめしたいのがペンダントライトです!
ただし、照らせる範囲が狭いのでこれ一つでキッチン全体を明るくすることは期待しないほうが良いでしょう。ペンダントライトは手元灯のような気持ちで取り入れ、明るさを補うためにダウンライトなどを併用しているご家庭も多いです。
ダウンライト(天井埋め込みライト)
天井埋め込み式のダウンライトは、見た目にもすっきりとしていて掃除の手間が少ないことから近年人気の照明器具。個数を調整すれば充分な明かりをとることも可能なので、リビングやウォークインクローゼット、キッチンの吊り戸棚の手元灯など、幅広い用途で使用されています。
注文住宅などの場合、システムキッチンの天井に予めダウンライトとダクトレールのみを施工してもらうという方も多いです。
ダクトレールとは、天井に取り付けたレール上に電気が流れるような仕組みになっている照明パーツのこと。フックを利用すればレール上の好きな位置に照明器具や雑貨などを飾ることができ、おしゃれアイテムとして人気急上昇中のインテリアグッズ。備え付け以外に、賃貸でも取り付け可能なタイプも販売しています。
デメリットは、シーリングライトなどと比較してコストが高いところと、真上に設置されると思いのほか眩しいということ。キッチン照明としてダウンライトの取り付け工事を考えているなら、費用や配置をじっくり比較検討することをおすすめします。
スポットライト
スポットライトは特定の場所を強く照らすための照明器具。そのため、ペンダント同様キッチン全体を照らすのには向きませんが、手元灯や、壁に光を当てて間接照明として使われる方が多いです。
前述したダクトレールを使用すれば角度だけでなく位置を変えることもできるので、光を使ったおしゃれな空間演出をすることも可能。スタイリッシュな見た目からシンプルやモダンインテリアが好きな方に人気があるキッチン照明です。
デメリットは白熱球を使用してしまうと光が当たっている物が高温になってしまうこと。家具の日焼けや劣化の恐れもあるので注意しましょう。電球の選び方については詳しく後述しているので参考にしてみてください。
シーリングライト(天井付けライト)
シーリングライトは天井に直付けされた照明器具のこと。部屋全体を広く照らすことができるので、キッチン以外にもリビングや寝室などどんなお部屋にもマッチします。
コスパも良く、電球の交換も簡単にでき、昔から一般的によく使われているためデザインや種類も豊富。自宅のインテリアに合ったお気に入りを見つけやすいのもシーリングライトのメリットです。
形状によっては掃除が大変だったり、広すぎる部屋では明かりの強弱ができやすいのが難点ですが、一般的なキッチンスペース程の広さならメイン照明としてはぴったりです。
キッチン照明の明るさや色
キッチン照明選びに失敗しないためには、照明器具の次に電球の明るさと色の選び方も大切です。おしゃれだからといって暗すぎては細かい作業をするのに利便性が悪いし、食べ物を扱うのでオフィスのような青白い色の電球色も向いていません。
ご自宅のキッチンに適した照明選びの参考として、照明器具に使用する電球の明るさと色の違いについて解説します。
明るさの違い
現在は電球の明るさを示す単位として、「lm(ルーメン)」が使われています。
少し前までは消費電力量を表す「W(ワット)数」一般的で、多くの方が「40Wの電球を使った照明より60Wの方が明るい」という認識で照明を選んでいたかと思います。しかし、白熱電球より省電力(W数が少ない)で同じ明るさが出せる蛍光灯やLED電球が広く使われるようになり、W数で電球の明るさを示すことが難しくなってしまったんです。
従来は、白熱電球の明るさを参考に「○W(ワット)形相当」という表現が使われていました。しかし、LED電球・LED照明の製品パッケージに表示されている「○W形相当」という表示がメーカーによって統一されていなかったため、同じ「○W形相当」でも明るさが異なるなど、利用者に混乱が生じました。
そこで、光の量を表すlmで統一されるようになったんですね。
一般的に、しっかり明るさを確保したい部屋の目安として部屋の畳数×400lm程度が適していると言われています。つまり、3畳のキッチンなら、1200lm程度の照明を選べば充分明るいということ。
lm数は照明器具やLED電球に記載されているので、ダウンライト+ペンダントライトなど複数組み合わせる際の参考にしてみましょう。
明るさはlmだけ見ればいい?
キッチン照明の明るさはlmを目安に!とお伝えしましたが、実は明るさの感じ方はlmだけが全てではなく、照明器具のデザインや素材も重要なポイントなんです。
例えば丸くて透明なガラスシェードのペンダントライトと、黒いスチールのカサがついたペンダントライトでは、同じlm数でも前者の方が明るく感じます。照明器具のデザインによって光の漏れ方が異なるため、同じlm数でも明るいと感じることがあるんですね。
特に、スチールや濃いウッドなど不透明なカサを被っているタイプの照明は、真下は明るくてもキッチン全体で見ると暗く感じることがあるので注意が必要です。
電球の種類の違い
一般家庭で照明器具に使われているのは「白熱電球」「蛍光灯」「LED電球」の3種類です。電球の色の違いについては後述しているので、ここではそれ以外の違いについて解説します。
3つの中でもLEDは省電力・長寿命なエコ電球として近年一気に普及された注目商品です。
LED電球の消費電力は、白熱電球の約14%。電気エネルギーを効率よく光に変えるので、長く使うほど電気代がお得です。
こちらのパナソニックのLED電球に関するコラムでも、白熱電球と比較して約86%も消費電力が抑えられるとされています。
白熱電球 | 蛍光灯 | LED電球 | |
---|---|---|---|
消費電力 | 多い | 普通 | 少ない |
電気代 | 高い | 普通 | 安い |
寿命 | 短い | 普通 | 長い |
LED電球は購入価格は高価ですが、キッチン照明をLEDにすることで消費電力が抑えられ電気代が少なく済みます。約40000時間という長寿命なので買い替えも数年~十数年単位になり、長期間使えるのもお得なポイントです。
LEDにデメリットはある?
キッチン照明にLED電球を使うデメリットを上げるとしたら、LED対応じゃない照明器具に使用してしまうと故障の恐れがある点。また、LED電球自体一般的に普及し出して10年未満なので、商品自体が発展途上で粗悪品に当たる可能性もあるという点です。謳い文句である10年の長寿命は一般使用で立証されているわけではなく、あくまで規格上の目安なんですね。
しかし、近年は5年保証が付いたLED電球なども発売され、不具合があった際の補償も充実してきています。キッチン照明にLED電球を使う場合、デメリットを補うメリットの方が遥かに多いと言えるでしょう。
電球の色の違い
電球の色味を表す色温度は主に「電球色」「温白色」「白色」「昼白色」「昼光色」の5種類があります。
左にいくほどオレンジがかった温かみのある色になり、右にいくほど青白く冷たいクールな印象に。このなかでも日本の住宅で一般的に使われているのは「電球色」「昼白色」「昼光色」の3つですが、メーカーによって取扱いのある電球色は異なります。
例えば、パナソニックはこれ以外にも温白色のLEDや蛍光灯を販売しており、電球色ほどオレンジがかった光は嫌だけど温かみを出したいという場合にはおすすめです。
今回は主要な3色の色温度について詳しくお伝えしていきます!
電球色
オレンジっぽい、落ち着いた温かい色味の光を放つのが電球色です。目が疲れにくく、ゆっくりとリラックスしたい部屋の照明に向いています。
北欧ナチュラルなインテリアにはマッチするので、カフェのように明るさを抑えたダイニングキッチンにしたいならこちらがおすすめ。
オレンジ味が強い照明になるので、食材本来の色を見せたい時や、キッチンで書き物をしたい場合などにはあまり向いていません。
昼白色
昼白色は、太陽の光に最も近いナチュラルな色です。自然体の色そのものなので、作業をする部屋や活動的な空間の照明にはぴったり。
キッチンはもちろん、リビングや子供部屋など幅広く使え、どんなシーンでもマッチするのが昼白色の電球です。
デメリットも特になく、キッチン照明の電球色に悩んだら昼白色にしておけばまず間違いないというほど!
昼光色
昼白色よりも青みが強く、真っ白い光の昼光色。集中力を高め、文字の読み書きにも向いているのでオフィスの照明にはよく使われています。
クールな印象なので、ステンレス素材やモノトーンカラーの照明と合わせるとカッコいいモダンインテリアが演出できます。
ただし、青い光は食べ物を美味しそうに感じさせないというデメリットもあるので、キッチン照明に使う場合はその点も考慮しましょう。
実際に3色並べてみると、このような感じ。全く同じ間取り、家具でも大分印象が変化しますよね。
※イメージ画像のため、実際の電球色の見え方とは異なる場合があります
作業効率なのか、インテリアイメージなのか、キッチンで何を優先したいかによって電球の色や明るさを選ぶと良いのではないでしょうか。
キッチン照明のインテリア実例
キッチンにはどんな照明が良いのかなんとなく選び方は分かったものの、実際にはどんなインテリアと合わせたらいいのか?
というわけで、お次は参考になりそうなおしゃれなキッチンインテリア実例をいくつかご紹介します!
少しだけデザインが違う小ぶりなペンダントライトを3つ並べたキッチン照明。さりげない存在感があり北欧風のインテリアとマッチしていておしゃれ。
シンプルな黒のシーリングライトがモノトーンインテリアにぴったり。3灯付きなので明るさも確保できます。
ガラスシェードの反射が美しいペンダントライト。デザイン重視のペンダントライトの場合、こちらのようにダウンライトを併用して明るさを確保するのがおすすめです。
こちらはスポットライトとダウンライトを併用したキッチン照明実例。白が基調のシンプルインテリアには主張しないデザインの照明が良く合いますね。
電球のようなペンダントライトと、カサの付いたペンダントライトの組み合わせ。全く違うデザイン同士の照明を吊りたい場合には、こちらのようにキッチン全体で色や素材を合わせるとまとまりがでますよ。
こちらも違うデザインのペンダントライトを使った実例。あえてラフに結んでコードの長さを調整したり、フェイクグリーンを巻き付けるなど、マネしてみたいおしゃれワザですね。
ダクトレールを利用してスポットライトとペンダントライトを組み合わせたモダンなキッチン。スポットライトの角度を調整すればダイニング側まで明かりを取ることも可能です。
こちらもダクトレールの活用例。シンプルなペンダントライトと一緒にグリーンを吊って、まるでインテリアショップのようにおしゃれなキッチンになっています。
キッチン照明のおすすめ商品
イメージに合ったキッチン照明器具を探したいなら、まずはネットで下調べするのがおすすめです。ある程度デザインや条件が固まったら、コスパの良いニトリやIKEAなどへ見に行って似たような照明を探すというのも手ですよ!
参考までに、キッチンインテリアが際立つようなシンプルでおしゃれな照明器具をいくつかご紹介します。
- IMENG
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バードケージペンダントライト
- 税込み7,886円
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北欧風デザインの個性的なペンダントライト
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シンプルでデザイン性が高いペンダントはキッチンカウンターにぴったり。ダクトレールに並べて使える3個セット。
まるで鳥かごのようなデザインのダクトレール用ペンダントライト。内側に布のシェードがかかっているので眩しくなりすぎず、ぼんやりと明かりが灯った落ち着いた空間が演出できます。北欧インテリア好きに!
電球のような、シャボン玉のようなまん丸いガラスが可愛らしいペンダントライト。ガラスにはわざと気泡が入っていて光の陰影を楽しむことができます。飽きのこないキッチン照明をお探しの方にはぴったり。
4灯付きのシーリングライトなら充分な明るさが取れるため、キッチンの広さにもよりますがメイン照明としても使えます。インダストリアルインテリアを目指すなら、こちらのような男前な照明器具はいかがでしょう。
シンプルなスポットライトを探しているなら、安心して長く使える日本の電機メーカーのものがおすすめ。360度回転式なのでキッチンの手元灯としても間接照明としても使うことができます。
まとめ
キッチンに合う照明器具のタイプや電球の違い、おすすめの照明器具などについてご紹介しました。キッチンを上から照らしてくれる照明は、単なる家電としてではなくインテリアアイテムとしてこだわる方も多いです。ぜひ、キッチンにぴったりな照明選びの参考にしてみて下さいね。
※商品の価格は全てAmazonの2019年11月時点のものです。
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