機能と精度を徹底比較!Google翻訳アプリとポケトーク使うならどっち?

Sayah
公開: 2019-11-14

※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がMoovooに還元されることがあります。

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近年、様々な機種や商品が発売され、連日メディアや口コミサイトなどでも話題となっている音声翻訳機ですが、スマホやタブレットなどで無料で使える翻訳アプリ、「Google翻訳アプリ」とどういった違いがあるのでしょうか?

この記事では、ニューヨークで音楽活動をしていた日英バイリンガルの筆者が、フランス語ネイティブとスペイン語ネイティブの監修の元、「Google翻訳アプリ」と音声翻訳機の代表「POCKETALK(ポケトーク)」を使用し、同じ文章で「日本語→英語」「英語→日本語」「日本語→スペイン語」「スペイン語→日本語」に翻訳した翻訳結果を元に①操作性、②機能、③翻訳スピード、④翻訳精度の4つの観点で、徹底検証徹底検証していきたいと思います。

検証に使用しているフレーズは、実際に旅行先でも使用できるものを掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。


Google翻訳アプリと音声翻訳機の違い

まずはGoogle翻訳アプリとポケトークの違いについて、ざっくりと説明します。

Google翻訳アプリとは

Google翻訳アプリの写真

Google翻訳アプリは、インターネット関連のサービスを提供するGoogle社が提供する翻訳アプリです。

ブラウザで使用できるGoogle翻訳アプリのアプリ版で、App Store(iPhone対応のアプリストア)やGoogle Playストア(アンドロイド対応のアプリストア)などでダウンロードすることができます。

文章の言語識別や、入力した文字をリアルタイムで反映させるリアルタイム翻訳音声入力機能などを搭載しており、対応言語は日本語を含めてなんと104言語!各言語の双方向翻訳に対応しています。

POCKETALK (ポケトーク)とは

PICK UP!
  • ソースネクスト
  • POCKETALK(ポケトーク)W グローバル通信(2年)付き

  • 税込み21,780円(2019年12月時点)
  • 74言語対応の音声翻訳機

  • ポケトーク2代目であり最新機種。初代より、11言語が新たに加わり、エンジンの追加で翻訳精度も向上するなど色々パワーアップしています。

ポケトークの写真

ポケトークとは、互いに自国語のまま対話することのできる、双方向翻訳の音声翻訳機です。

現在は、最新機種のPOCKETALK Wが発売されており、24,880円から購入することができます。

POCKETALK(ポケトーク)Wは、74言語に対応し、128もの国と地域で使用することができます
※一部の言語の翻訳結果はテキスト表示のみです。詳細はwebページの対応言語リストをご確認ください。

ポケトークWを購入する際、「専用SIM内蔵モデル(グローバル通信2年付き)」と、本体のみの「SIM別売りモデル(グローバル通信なし)」から選ぶことができ、専用SIM内蔵モデルを購入した場合は、月額料金や通信料などがかかることなく、2年間使い放題で使用することができます。

また、海外旅行で短期間だけ使用したいという方は、ポケトークレンタルサービスを扱っているWiFiレンタル会社などで、レンタルをすることもできます。

比較①操作性

Google翻訳アプリの使い方

・翻訳言語の変更

翻訳言語を変更するには、上部にある左右の言語から、変更したい言語をタップします。

Google翻訳やり方

すると、対応言語一覧が出てきます。変更したい言語をタップすると、タップした言語が設定されます。

訳文の言語

下の写真では、「日本語→英語」に設定されていますが、「英語→日本語」に翻訳したい場合は、真ん中にある「⇄」のマークをタップします。

Google翻訳言語変え方

・テキストで入力

一番オーソドックスな方法です。

「テキストを入力」の部分に、画面上部の左側に表示されている言語(下の写真の場合は日本語)を使用し、翻訳したい言葉を打ちます。

すると、右側に表示されている言語(下の写真の場合は英語)に変換されます。

Google翻訳テキスト入力

・カメラ入力

端末のカメラで撮影した映像から文字を読み取り、翻訳することができます。

外国語で書かれた本やウェブサイトなど、長文や広範囲での翻訳も可能です。

Google翻訳カメラ入力

・手書き入力

画面上に表示された入力パッドに書いた手書きの文字を読み取り、翻訳することができます。

中国語や韓国語、アラビア語など、テキスト入力することが困難である場合に大変便利です。

Google翻訳手書き入力

・会話モード

2人以上の複数が会話する際に、Google翻訳アプリが自動的に判断し、翻訳言語を切り替えることができます。

Google翻訳会話入力

・声モード

会話モードと同じく、音声認識されます。スペルが分からない時、テキスト入力が難しい時などに便利です。

・オフラインモードで使用する(翻訳ファイルのダウンロード)

また、Google翻訳アプリは、事前にデータをダウンロードしておくことにより、インターネット接続環境にない場合でも、オフラインで利用することができます。

対応言語一覧を開き、右側にある下矢印のマークをタップします。

Google翻訳オフライン

ここでは、実際に中国語(簡体)をダウンロードしてみます。下矢印のマークをタップすると、下の画面が表示されます。「ダウンロード」をタップすると、翻訳ファイルのダウンロードが始まります。

ダウンロードには、WiFiまたはデータ通信(3G・4G)などに接続する必要があります。

Google翻訳ファイルダウンロード

無事ダウンロードが終わると、ダウンロードされた言語には、チェックマークが付きます。

Google翻訳ダウンロード完了

「ポケトーク」の使い方

ポケトークWについては、ざっくり説明します。詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

・翻訳言語の設定

まず、翻訳言語を設定しましょう。

ポケトークは、画面をタップ・またはスライド、ボタンを押すことだけで全ての操作を行うことができます。

画面上の左側に表示されている言語は左ボタンと連動し、画面上の右側に表示されている言語は右ボタンと連動しています。

翻訳する言語を変更するには、画面に表示されている、変更したい言語名をタップします。

ポケトークのボタン

すると、ポケトークの対応言語が表示されます。上下にスライドし、74言語の中から、翻訳したい言語を選びます。

ポケトークの対応言語変更

使用したい言語を選択後、「OK」をタップすると、その言語が設定されます。

・翻訳する

ボタンを押し続けると「ピロン♪」と音が流れます。音が鳴ったら、そのボタンに設定されている言語で、ポケトークから10cmほど離れた所から話しかけてください。

例えば、左ボタンに日本語が設定され、右ボタンに英語が設定されている場合は、自分(日本語話者)が話す時は左ボタンを押しながら日本語で話し、外国人に話してもらう時は右ボタンを押しながら英語で話してもらいます。

話終わったらボタンから指を離してください。すると、画面上に翻訳結果が表示され、音声が流れます。

POCKETALK(ポケトーク)Wの翻訳結果画面

比較②機能

Google翻訳アプリ

対応言語が103言語あり、翻訳エンジンはGoogle独自のエンジンを採用しています。

2016年に翻訳アルゴリズムが変更されたことにより、翻訳の精度が向上しました。そのため、従来のアルゴリズムとは異なり、文章を部位ごとではなく全体として判断し、より正確な訳語の候補を表せるようになりました。

また、翻訳に必要なデータを端末にあらかじめダウンロードすることができ、データ通信ができないオフライン環境でも利用することができます。

POCKETALK(ポケトーク)W

ポケトークは、対応言語が74言語あります。ポケトークの翻訳エンジンは、言語によって最適なエンジンを使用しています。

ポケトーク購入時に「SIM内蔵モデル(グローバル通信2年付き)」と、ポケトーク本体のみの「SIM別売りモデル(グローバル通信なし)」から選ぶことができ、SIM内蔵モデルを購入した場合は、専用グローバルSIM(インターネットに接続するためのカード)が内蔵されており、128の国と地域で利用することができます。

専用グローバルSIMを使用すれば、月額料金や通信料などは発生せず、ポケトークを2年間使い放題で使用することができます。(2年後また新たに追加購入する必要があります)

また、ポケトークは、3Gや4Gなどのデータ通信やWiFiなど、オンライン環境でないと利用することができません

ポケトークが正確な音声認識や文字変換、また、双方向での高い翻訳精度を保っている理由は、インターネットに接続し、クラウド上で最新かつ最適な各種エンジンと高い処理パワーを使用しているからだそうです。

スピードを比較

Google翻訳アプリ(音声入力翻訳)とPOCKETALK(ポケトーク)Wの翻訳スピードを比較してみました。

スピード比較

どちらも翻訳スピードは速いですが、ポケトークの方が若干速いという結果になりました。

翻訳精度を比較

それでは、早速、Google翻訳アプリ(音声入力翻訳)とポケトークの翻訳精度を比較してみましょう。

この記事では、短文と長文を用いて、「日本語→英語」「英語→日本語」「日本語→フランス語」「フランス語→日本語」「日本語→スペイン語」「スペイン語→日本語」で翻訳しています。

例文は実際に旅行先などで使用できるシチュエーションで構成しているため、ぜひ英語圏、フランス語圏、スペイン語圏の国を訪れる際は、参考にしてみてください。

日本語⇄英語

翻訳比較

評価:Google翻訳アプリもポケトークも、同じ翻訳結果でした。全て正確に翻訳されています。

翻訳比較

評価:Google翻訳アプリもポケトークも後半は同じですが、Google翻訳のみ前半のフレーズ(「申し訳ありません」)が翻訳されませんでした。ポケトークは全て正確に翻訳されています。

翻訳比較

評価:Google翻訳アプリもポケトークも、同じ翻訳結果でした。どちらも後半の「おすすめは何ですか?」という肝心の質問が翻訳されませんでしたが、前半は正確に翻訳されています。

翻訳比較

評価:どちらも前半は正しく翻訳されています。しかし、長文だったためか、ポケトークは後半が翻訳されていません。Google翻訳アプリは「We're sorry(申し訳ありませんが)」が抜けてしまっているものの、後半は正確に翻訳されています。


以上の結果から、「英語→日本語」「日本語→英語」も、Google翻訳アプリ、ポケトーク共に、結果が類似していると思われる方も多いと思いのではないでしょうか。

なぜなら、ポケトークは、言語毎に最適な翻訳エンジンを使用しているため、英語はGoogle翻訳アプリと同じ翻訳エンジンを使用しているからです。

つまり、英語の音声翻訳をする際は、Google翻訳アプリを使用しても、ポケトークを使用しても、どちらでも翻訳精度は変わらないということになります。

しかし、Google翻訳アプリでテキスト入力も試してみたところ、句読点などにより正確に意味を伝えることができるためか、どちらの音声翻訳よりも、より正確な翻訳結果になりました。

日本語⇄フランス語

次は、フランス語で比較してみましょう。私のパートナーで日本在住6年のフランス人監修の元、検証してみます。

翻訳比較

評価:Google翻訳アプリでも、ポケトークでも、最初の「すみません」が翻訳されませんでしたが、その他は正確に翻訳されています。

Google翻訳アプリは「Je m'appelle(私の名前は)」ポケトークでは「Je suis(私は)」が使用されていますが、どちらもフランス語では自然な表現のため、ホテルの受付の人に困惑されることはないでしょう。

翻訳比較

評価:句読点の違いはあるものの、Google翻訳アプリもポケトークも、同じ翻訳結果でした。どちらも正確に翻訳されています。

翻訳比較

評価:Google翻訳アプリもポケトークも、同じ翻訳結果でした。どちらも「はい。こちらは、」のように直訳されてしまっており、ホテルのスタッフは一瞬次の言葉を待ってしまうかもしれません。

翻訳比較

評価:Google翻訳アプリもポケトークも、同じ翻訳結果でした。受付の人に「2人部屋を1つ、土曜までの予約でお間違いありませんか?」と聞かれているにも関わらず、肯定文で不自然に翻訳されてしまっています。

翻訳比較

評価:Google翻訳アプリには「il n'y a(そこには)」という表現が入っていますが、Google翻訳アプリもポケトークも、ほぼ同じ翻訳結果になっています。

直訳としてはどちらも正確に翻訳されていますが、ただし、「間違いありません」は、日本語独特の表現になるため、「そこには問題がありません」といった不自然なニュアンスで翻訳されています。

また、通常、フランス語では否定形は「Oui(はい)」ではなく「Non(いいえ)」とセットで使用されるため、スタッフの人が一瞬戸惑ってしまうかもしれませんが、問題になることはないでしょう。

翻訳比較

評価:多少不自然な部分はありますが、長文にも関わらず、どちらも内容的には殆ど正しく翻訳されています。ポケトークだけ「Voici vôtre clef(こちらが鍵になります)」が正しく翻訳されませんでした。


「フランス語→日本語」「日本語→フランス語」も、多少不自然な箇所はあるものの、殆ど正しく翻訳されました。

メーカーに確認したところ、フランス語で使用しているエンジンは非公開とのことですが、文章によっては若干の違いが見られました。

日本語⇄スペイン語

次は、世界で4番目に使用されているというスペイン語で検証します。

今回は、私の講師でもあり、母国語のスペイン語を9年間指導しているウルグアイ出身の先生に、監修してもらいました。

翻訳比較

評価:Google翻訳アプリの方が正確です。ポケトークでは「私は私に教えることができますか?」といった表現になってしまっているため、一瞬戸惑わらせてしまうかもしれません。しかし、前後の文脈で理解できる範囲だと推測できるため、大きな問題にはならないでしょう。

翻訳比較

評価:筆者による翻訳は「この道を真っ直ぐ進んで、次の交差点を左に約100m行くと、右側に駅が見えます」です。

どちらも「右側に」というフレーズが抜け、「esta(この)」ではなく「esa(その)」と翻訳されていますが、相手もジェスジャーなどで説明をしてくれると思うので、このシチュエーションにおいてはそこまで問題ではないでしょう。

ただ、行き方の説明などは少し単語が省かれてしまったり誤翻訳されてしまうだけで、迷子になってしまう可能性があるため、翻訳精度の高い物を使用した方が安心です。

なお、ポケトークは、長文にも関わらず、他の部分は正確に翻訳されています。

翻訳比較

評価:Google翻訳アプリもポケトークも、同じ翻訳結果でした。どちらも正確に翻訳されています。


Google翻訳アプリでもポケトークでも、文法や発音は正しいものの、時折正常に音声を認識しない場合が見られました。「間違いありません」など日本語独特の表現や、長文を翻訳した際などに、どちらも若干不自然な点が見られましたが、その他の翻訳内容に関してはほぼ正確でした。

また、Google翻訳アプリは語彙力に優れていますが、Google翻訳アプリをオフラインで使用する場合は、使用できる機能に限りがあり、翻訳精度が落ちる場合があるそうです(特に長文翻訳時)。

実際に、オフラインで使用してみると、「音声入力」「会話モード」「カメラモードの一部(映像のスキャン・インポート)」が使用できませんでした。

また、オフライン時は音声入力が使用できないため、上記で検証した英語の文章を、同じ内容でテキスト入力し、オンライン使用時の翻訳精度(左)とオフライン使用時の翻訳精度(右)を比較した結果、確かに翻訳結果に違いが見られました。

Google翻訳オンラインとオフラインの比較

オンライン使用時の方がより自然で、オフライン使用時は若干直訳感の強い、不自然な文章となりました。

日本語では、口語になると主語や物事などを省略して述べる習慣がありますが、Google翻訳アプリやポケトークを使って外国語に翻訳する際は、日本語独特の造語や略語、イディオムを使用せず、正しい日本語で、主語や物の個数などを正確に述べると良いでしょう。

これに関しては、ポケトークWのメーカーも、「主語を入れて話すこと」「日本語特有の単語を日本語から外国語に翻訳しないこと(例:わび・さび など)」を推奨しています。

まとめ

今回の検証で、Google翻訳アプリとポケトークの翻訳スピードや、翻訳精度、テキスト入力翻訳と音声翻訳に多少の差が出ることなどが分かりました。

テキスト入力が手間ではない時は、より精度の高いGoogle翻訳アプリのテキスト入力を利用、現地でWiFiを契約していない場合は、内蔵する専用グローバルSIMで128の国と地域で利用できるポケトーク、インターネット環境がない時は、事前にダウンロードしておいたGoogle翻訳アプリ、英語以外の言語を使用する時は、最適なエンジンを使い分けてくれるポケトークを使用するなど、用途やシチュエーションで使い分けてみてはいかがでしょうか。


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