〈プロ解説〉バイク用インカムおすすめ人気14選 大人数でもソロでも活躍
バイク用インカムとは、ヘルメットに装着して使用する通信デバイスです。マイクやスピーカーを内蔵し、仲間と会話しながらバイクツーリングを楽しむことができます。
バイク用インカムはさまざまあり、音質だけでなく、通話可能人数や通信距離、防水性能など、シーンにあわせてベストなものを選ぶことが大切です。
この記事では、バイク乗りYouTuberの田﨑慎也さんに、バイク用インカムの選び方とおすすめ商品を紹介していただきました。バイクライフをより豊かなものにするため、ぜひ参考にしてください。
目次
まずはプロおすすめ、バイク用インカム4選
- cardo(カルド)
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PacktalkBoldモーターサイクル Bluetoothヘルメットインターコム
- 税込み63,890円(楽天市場)
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音質にこだわったインカム、他社製品とも簡単に接続可能
おすすめポイント
俺が数年ずっと愛用しているインカムです。有名な音響メーカーであるJBLとコラボしてスピーカーを作ったりと音質にもかなりのこだわりを持っています。音楽を聴いてて気持ちがいいし、走行中でも音声がしっかりと聴こえてきます。A2DPは1つですが、マスツーリングはほとんどせずに、ソロツーリングが多いので問題ありません。メッシュ機能を使わずに仲間と繋ぎつつもスマホやナビの音声を聞きたいのであれば微妙かも。安定性が抜群でメッシュ機能はもちろん、他社製とのユニバーサル接続も簡単です。これから仲間と一緒にメッシュ機能を使って快適にツーリングをするためにインカムを新しく買うならこれ。
- SYGN HOUSE(サインハウス)
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B+COM SB6X
- 税込み44,000円(楽天市場)
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音楽を聴きながらグループトークが楽しめる
おすすめポイント
バイク乗りで最も使われているインカムと言っても過言ではないメーカーがB+COMです。スタイリッシュな外観に、起動時の音声など遊び心とこだわりが特徴的なメーカーです。多くのバイク乗りが使っているので特定の人と走りに行くわけじゃないけど、マスツーリングが多いのであればとりあえず困ることはなさそうです。A2DPも2つ搭載し、音質にもこだわって設計されています。インカム選びに迷う方におすすめできる製品です。
おすすめポイント
A2DPが1つになった代わりに、SB6Xより少し価格が抑えられたモデルです。B+COMらしい音の良さやスタイリッシュさは変わりません。バッテリー容量が少なくなっていますが、その分重量が減っています。ソロで使うには十分なスペックです。マスツーリング時にはスマホと接続できないなどの不便さはありますが、そこを目をつぶることができるのであれば選択肢としては十分ありですね。
おすすめポイント
MIDLANDのソロでもマスツーリングでも役に立つバランスの良いインカムです。以前に仕事でこのインカムをテストをしたことがあるのですが、ソロツーリングが多いのであればこれで十分じゃないかなって思いました。音質も悪くないし、ノイズキャンセリングも入っている。ボタンの位置は好みなのでなんとも言えませんが、慣れれば悪くありません。A2DPは1つですが、HFP/HSPでもう1台スマホなどを接続できます。機能に対しての価格が安く、コストパフォーマンスが高い1台です。
バイク用インカムの選び方、通信する人数にあったものを
Photo by iStock
インカム選びで最も重要なのが、インカムを使う環境を把握することです。例えば、自分には高機能なモデルは必要ないと考えて機能がシンプルな製品を選んだ結果、接続できる人数が足りないといったことがあるため注意が必要です。
では、どういった点に注目してバイク用インカムを選べばよいのか解説していきます。
田﨑 慎也さん
俺はガジェットが好きという理由で、ソロツーリングの機会が多くても高機能なフラッグシップ機を使っています。趣味なのでそれもいいかなと思ってます。
ソロツーリングが多いなら
Photo by iStock
1人で走るなら見た目やメーカーなどの好みを重視するのでも全くありです。なぜなら、大手メーカー製はスマホと接続することを前提としているからです。
そのため、誰ともインカムで接続せず、スマホやナビ用のデバイス1台とだけ接続する場合、機能性よりも見た目重視で選んでみるのもよいでしょう。
ただし、仲間とも走るかもしれない方や、ナビやスマホなど複数機器と接続することがある方は以下の機能性にも注目してみてください。
「A2DP」をチェック|複数あると使い勝手がよい
インカム同士やスマホなどのデバイス間は基本的にBluetoothで接続します。「A2DP」はBluetooth接続をするために必要なものと考えてください。
A2DPは1つにつき1つのデバイスとしか接続できません。例えば、ナビとスマホがある場合、A2DPを1つしか搭載していないインカムだとどちらかのデバイスとしか接続ができません。
正確に言えば、HFP/HSPと呼ばれる別の形式で接続できるのですが、優先順位が決められていて、同時に聞くことができないなどの制約があります。
田﨑 慎也さん
ナビも音楽も同時に聞きたい方は、基本的にはA2DPの数を確認して、使うデバイスの数にあわせてインカムを選ぶのがおすすめです。
「ユニバーサル接続」への対応|他社製インカムと接続するなら
「ほとんどソロツーリングだけど、たまに仲間と走るかも」という方は、A2DPが2つ搭載されている、なおかつ「ユニバーサル接続」に対応しているインカムをおすすめします。
ユニバーサル接続とは、他社製インカムとも接続が可能な機能です。
インカムは同じメーカーじゃないと接続できないと思ってしまいがちですが、実はそんな縛りはありません。ユニバーサル接続はA2DPを1つ使うので、スマホのナビを流しながら友達と会話しながら走るのであれば、A2DPは2つ搭載されたものがおすすめですよ。
田﨑 慎也さん
ユニバーサル接続は不安定で繋がりにくかったり、通信が途中で途切れたりすることもあります。音質に関しても相性があるのであまり期待しすぎない方がいいですね。
3〜4人でのツーリングが多いなら
仲間と走ることが多い方は、同じメーカーのインカムでそろえた方がよいでしょう。通話の音質や接続の手軽さなど、どれをとっても同じメーカーで統一した状態に敵うものはありません。
今のインカムは進化していて、同じメーカーであればワンタッチで接続したり、グループに記録されているメンバーが合流したら自動的に接続したりと、便利機能が満載です。
人数がさほど多くなければ、ユニバーサル接続でも対応できますが、「接続に時間がかかってモタモタしているうちに、いつの間にか出発の予定時刻から1時間過ぎていた」なんてこともよくあります。
田﨑 慎也さん
同じメーカーのインカムでそろえた方が出発までの時間を無駄にしません。仲間にどのメーカーを使っているか確認して、中〜上位モデルを購入するとストレスのないツーリングができますよ。
大人数と接続してツーリングするなら
「10人の大人数で走りながら全員と通話したいけど、接続が面倒なのはイヤ。」そんなわがままを叶えてくれるバイク用インカムもあります。
SENAやCardo、MIDLANDなどのメーカーは「メッシュ通信」と呼ばれる技術が強みです。今までは数珠つなぎだったインカムの接続から、網目状(メッシュ状)にネットワークを構築して接続することで、通信が安定し、音声の質が向上しています。
インカムには有効距離があり、離れ過ぎると接続が切れてしまうのですが、メッシュ通信の場合は通信が切れてしまっても距離が近づくと自動的に復帰するので、接続しなおす手間が省けます。
バイクの運転中にインカムの操作に気を取られると事故や転倒の危険があるので、余計な操作はできる限り避けたいところ。インカムのスペックだけでなく操作性も重要です。
田﨑 慎也さん
大人数に強いメッシュ通信ですが、2人でも使えます。たくさんの人と同時にコミュニケーションを取りたい人は、メッシュ機能が搭載されたインカムをおすすめします。
音質にこだわった選び方
著者撮影
バイクを走らせながら使用するバイク用インカムでは、聞き取りやすさも重要なポイントです。どういったポイントに注目すべきか解説します。
ノイズキャンセリング機能|騒音を抑えて聞き取りやすく
バイクは風を切って走る楽しみがある反面、風切り音やロードノイズなどがダイレクトに伝わってくるというデメリットがあります。ヘルメットをかぶっていてもノイズは相当なもの。
「ノイズキャンセリング」機能を搭載して音声を聞きやすくしている機種もあるので、選ぶポイントにしてみてください。
音量の自動調節|騒音にあわせて音量アップ
バイクは速度が上がるほどノイズが増えていきます。そうすると、当然ながらインカムの音は聞き取りにくくなります。高速道路に乗ったりすると音量がスッと上がってくれるモデルなら、わざわざ自分で調節しなくて済むので便利です。
田﨑 慎也さん
俺のお気に入り「Cardo PACKTALK BOLD」は、ある程度バイクの速度が上がると自動的に音量を調節してくれる機能があります。
低音が強く聞こえるのは、実はデフォルト
初めてバイク用インカムの音を家で聞くと、モコモコとしたサウンドで「どこが良い音なの?」と思うかもしれません。以前、バイク用インカムのメーカーの方にお話を伺ったのですが、低音を重視して音を作っているとのことでした。
初めは低音が強調された音が聞き慣れないかもしれませんが、バイクの走行中に使用するという特殊な環境下にあった仕様なのです。
田﨑 慎也さん
俺はプロのギタリストとしても活動していて、音に関しては少しうるさい方です。低音が多すぎることは決して音が良いとはいえませんが、なぜインカムは低音が強めかといえば、バイクの速度が上がるほど低音が吸収されていくからなのです。
安いインカムを選ぶ注意点とは?
Photo by iStock
バイク用インカムは便利な一方、機能を求めると安くはありません。ただ、できるだけ予算を抑えて手に入れたい方に注意してほしい3つのデメリットをご紹介します。
注意点①|音質レベルの不安
安いモデルはコスト削減のためにスピーカーに安価なものを使用している場合があります。また、バイクでの走行時は聞きたい音声の低音域が削られてしまいます。そのため、走行時の速度を考えて音質を設計しているものがほとんどです。怪しい激安品を選ぶのは、正直あまりおすすめしません。
注意点②|接続の安定性へのリスク
有名メーカーは接続の安定性や、途切れにくさをアピールポイントとしています。それだけバイク走行時の通話環境は特殊で不安定なもの。また、ツーリングではインカムを意識せずに、走りや景色を楽しみたいものです。接続が安定したものを選ぶことで、ストレスフリーにバイクツーリングを楽しんでください。
注意点③|防水性能のリスク
バイクは時には雨の中でも走り続けなければいけない乗り物です。晴天でしか走らないという方も中にはいるかもしれませんが、それでも高速道路などで急なゲリラ豪雨にあうことも十分にありえます。
防水性能に「IP6◯」という数値があります。安いものだと「IP65」など低い数値で、長時間の雨の走行に耐えられるかは少し微妙なところ。バイク走行時は、少しの雨でもインカムにとっては強力な水圧になることも。
可能なら「IP67」を選ぶのがよいですよ。
バイク用インカムにあると便利な機能
これまでの経験などをもとに、バイク用インカムにあると便利な機能についてご紹介します。
ラジオ受信機能|音楽よりもラジオ派の方、緊急情報を聞くのにも便利
バイク用インカムは、スマホと接続して音楽を楽しむことができますが、中にはラジオ派の方もいることでしょう。そういった方はラジオ機能が付いたモデルを選ぶと、ツーリングがより快適になります。緊急時に情報を得るための手段としても活用できるかもしれません。
田﨑 慎也さん
余談ですが、過去に北海道ツーリング中に震災にあい、停電もあって情報を全く得ることができずに苦労した記憶があります。ラジオを聞く習慣がなかったので思いつきませんでしたが、振り返るとラジオを聞けばよかったなと。
ミュート機能|相手に聞かせたくない音をボタンひとつでOFF
インカムを繋ぎっぱなしにしていると、余計な言葉も相手に伝わってしまいます。他にも、生理反応で仕方ないことではありますが、くしゃみを相手に聞かせるのは申し訳ないですよね。
ボタンを押すと音声をミュートにできる機能があると便利ですよ。
アシスタント機能|スマホの音声アシスタントが使える
バイクの運転中はスマホの操作ができなかったり、インカムでできる操作にも限りがあります。ちょっとした調べごとや、機能の呼び出しなどはSiriなどの音声アシスタント機能に任せると楽になります。
田﨑 慎也さん
インカムのボタンから音声アシスタントを呼び出せると、運転中にマップを調べたり出来るので便利です。これまでに紹介した内容を参考にして、ご自身の環境にあったバイク用インカムを選んでくださいね。あなたのバイクライフが豊かになると嬉しいです。
〈編集部PICK UP〉バイク用インカム、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数あるバイク用インカムの中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの製品を紹介します。ぜひ参考にしてください。
外観 |
商品名 |
特長 |
サイズ |
重量 |
通話可能距離 |
最大通話可能人数 |
最大連続通話時間 |
防水機能 |
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【筆者おすすめ】 cardo(カルド) PacktalkBoldモーターサイクル Bluetoothヘルメットインターコム |
音質にこだわったインカム、他社製品とも簡単に接続可能 |
記載未確認 |
記載未確認 |
1600m |
15人 |
13時間 |
IP67準拠 |
|
【筆者おすすめ】 SYGN HOUSE(サインハウス) B+COM SB6X |
音楽を聴きながらグループトークが楽しめる |
幅106×奥行24.9×高さ45.7mm(アンテナ部除く) |
53g |
1400m |
6人 |
20時間 |
IP67準拠 |
|
【筆者おすすめ】 SYGN HOUSE(サインハウス) B+COM ONE |
簡単接続!初めてのペアリングは30秒で完了 |
幅94.8×奥行23.2×高さ42.1mm |
43g |
1400m |
6人 |
12時間 |
IP67相当 |
|
【筆者おすすめ】 MIDLAND(ミッドランド) BTX1 PRO S シングルパック |
ワンタッチで4台と瞬時に接続 |
記載未確認 |
記載未確認 |
800m |
4人 |
20時間 |
IPX6準拠 |
|
Cardo(カルド) FREECOM 4X シングルセット FRC4X003 |
音声で操作ができるボイスコマンド機能を搭載 |
約48×78×20mm |
約37g |
1,200m |
4人 |
13時間 |
IP65相当 |
|
デイトナ(Daytona) DT-E1+ プラス 25029 |
インカム初心者におすすめのエントリーモデル |
96×43.5×26.5mm |
54g |
約800m |
4人 |
約12時間 |
IP67相当 |
|
MIDLAND(ミッドランド) RUSH RCF シングルパック |
ペアリング不要で手軽にメッシュ通信が可能 |
記載未確認 |
記載未確認 |
3500m |
10人 |
20時間(Bluetoothインカム通信時) |
IPX6準拠 |
|
TEITO T2インターコム |
音楽を聴きながら、同時にインカム通話ができる |
記載未確認 |
50g |
500m |
4人 |
約8時間 |
IP65相当 |
|
デイトナ(Daytona) DT-01+ プラス 25028 |
インカムに必要な機能を備えたスタンダードモデル |
105×46.5×19.4mm |
52g |
約1,000m |
4人(DT-01/01+同士なら6人まで) |
約12時間 |
IP67相当 |
|
MIDLAND(ミッドランド) BT X2 PRO S LR シングルパック |
ロングレンジ通信を可能にした外部アンテナ搭載 |
記載未確認 |
記載未確認 |
約1,600m |
4人 |
約20時間 |
IP6相当 |
|
Cardo(カルド) SPIRIT SPRT0001 |
街乗りやタンデムツーリングに適したカジュアルモデル |
約47×78×19mm |
約35g |
約1,600m |
2人 |
10時間 |
IP65相当 |
|
Sena 3S PLUS BOOM |
シンプルな機能を手軽に使えるインカムヘッドセット |
記載未確認 |
記載未確認 |
400m |
2人 |
8時間 |
記載未確認 |
|
SYGN HOUSE(サインハウス) B+COM PLAY |
ソロツーリング派にぴったりの1人用インカム |
約33.8×78.3×23.6mm |
約35g |
× |
1人 |
12時間(※再生時間) |
IP67相当 |
|
シエル(CIEL) ソロメイトジェット CL-T5-C |
1人で音楽やナビを楽しめるコンパクトモデル |
記載未確認 |
48g |
× |
1人 |
15時間(※再生時間) |
IP67相当 |
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