USBメモリーのフォーマットとは?必要性や方法を解説します

Tanaka,長谷部 耕平
公開: 2021-09-14

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パソコンに保存したデータを簡単に持ち運べるUSBメモリー。PCに差し込むだけですぐに使える便利な外部記憶装置ですが、フォーマットが必要になるケースがあります。
本稿ではUSBメモリーのファイル形式の違いと具体的なフォーマット方法について解説します。


USBメモリーのフォーマットとは

USBメモリーのUSBとはUniversal Serial Bus(ユニバーサル・シリアル・バス)の略称で、パソコンに周辺機器を接続するための規格のひとつです。そしてUSBメモリーとは一般的にはUSBコネクターに接続する外部記憶装置の中でフラッシュメモリを使用しているものを指します。

USBコネクターに接続できる記憶装置として大容量のデータを保存できる外付けHDDやSSDもありますが、通常はそれらをUSBメモリーと呼ぶことはありません。

そしてフォーマット(format)とは記憶装置に関しては初期化を意味します。ファイルシステム(データ保存の形式)が変更されることで、それまで保存されていたデータが全て消去されます。

なぜフォーマットするのか?

ファイルシステムを変更する場合、大きく分けて下記の3つの理由が考えられます。

  • ファイルのデータが大きい場合
  • 保存されているデータをまとめて消去したい場合
  • WindowsとMacの両方でファイルのやり取りをしたい場合

1つは保存するファイルのデータ量が大きい場合です。

ファイルシステムはそれぞれに特徴があります。例えば市販のUSBメモリーの多くが初期状態で設定されているFAT32という形式は、汎用性に優れWindowsだけでなくMacでも使えるごく一般的なファイル形式です。

しかし、全体のデータ容量に関わらず、1つあたり4GBまでのファイルしか保存できないという弱点があります。1つあたり4GBというのは、書類や音楽、画像であれば十分な容量ですが、長時間・高画質の動画を保存するのには向いていません。

そのため、大容量のファイルを保存する際には、大容量のファイルに対応したファイルシステムにフォーマットする必要があるのです。

2つ目の理由は保存されているファイルを一度にすべて消去したい場合です。大量のファイルを手動で削除するのが面倒な場合、フォーマットすれば一瞬ですべてのデータが削除されるので楽に整理できます。

最後の理由はWindowsとMacの間でデータを移動させたい場合です。NTFSというファイルシステムの場合、Windowsでは読み込みと書き出しの両方が出来てもMacの場合は読み込みしか出来ません。

そこで両方のPCで使いたい場合、不便なのでWindowsとMacの両方に対応したファイルシステムに変更する必要があります。

ファイルシステムの違い

現在、主に利用されているファイルシステムは下記の3種類です。必要に応じてフォーマットしましょう。

ファイルシステム一覧表

FAT32

古い規格ながら汎用性が高く、現在も主流のファイルシステムのひとつです。単一ファイルサイズの上限は4GBまで。32GBより大きいボリューム容量には非対応です。(最大ボリュームサイズは2TBですが、32GB以上のFAT32ボリュームを作成するには別途ツールを利用する必要があります)
※ボリューム:データ量のこと

NTFS 

Windowsをインストールするフォーマットとして使われている、主流のファイルシステムのひとつです。最大ボリュームサイズは256TBまでで、単一ファイルサイズの上限はボリュームの容量まで。NFTSはWindows向けファイルシステムのため、Macではファイルの書き込みができず読み込みのみ可能です

exFAT

大容量のフラッシュドライブ(USBメモリやSDカード)向けに最適化された新しい規格。WindowsとMac両方に対応し、最大ボリュームサイズは現時点で256TBまで対応します。単一ファイルサイズの上限はNTFSと同様にボリュームの容量までです。新しい規格のため、Windows2000以前などの古いOSには基本的に対応していません。

WindowsでUSBメモリーをフォーマットする方法

まずフォーマットしたいUSBメモリーをパソコンに接続し、タスクバーの「エクスプローラー」をクリックします。

フォーマットしたいUSBメモリーを右クリックするとメニューが表示されるので、その中から「フォーマット」を選択してください。ここで違うドライブをフォーマットしてしまうと大変なので、よく確認しましょう。

USBメモリーをフォーマットしている写真

「フォーマット」ウィンドウが表示されるので、ファイルシステム(形式)を選択してからフォーマットをクリックすれば完了です。

初期状態では「クイックフォーマット」にチェックが入っているので、通常フォーマットを行いたい場合はチェックを外しておきましょう。クイックフォーマットを選択すると、通常のフォーマットより短時間で実施できる代わりに、エラーチェックが行われません。

USBメモリーのフォーマットによりファイルシステムを変更している画像

MacでUSBメモリーをフォーマットする方法

Macの場合もWindowsマシンと基本的な手順は同一です。

「Finder」を表示してメニューバーの「移動」をクリックします。そこで「ユーティリティ」を選択し、ウィンドウから「ディスクユーティリティ」をダブルクリックしてください。

左側にUSBメモリーが表示されているはずなので、フォーマットしたいUSBメモリーをクリックします。フォーマットしたいUSBメモリーが表示されない場合は「表示」メニューの「すべてのデバイスを表示」を選択しましょう。上部のディスクユーティリティーの文字の下にある「消去」を押すとフォーマット画面になります。

名前は、そのUSBだとわかる名称を付けておきましょう。真ん中の「フォーマット」でファイル形式を選択して、方式は「マスター・ブート・レコード」を選択。最後に、下部の「消去」をクリックすると、フォーマットがスタートします。

フォーマットできない場合

上記の手順に従ってもUSBメモリーがフォーマットできない場合、書き込み禁止スイッチがオンになっていないか確かめてみましょう。

USBメモリーの中にはデータを保護するためUSB本体に物理的な書き込み禁止スイッチが付いているものがあります。これはPC上では操作できないので手動で切り替える必要があります。意外な盲点なのでフォーマットできない場合は真っ先に確認してください。

まとめ

以上、USBメモリーをフォーマットする理由と具体的な方法について解説しました。

差し込むだけで使えると思われているUSBメモリーですが、ファイルシステムの違いを知っておけば更に使い勝手が良くなります。適切なファイルシステムを選べば大容量ファイルも読み込めるので、外付けハードディスクを導入すべきか迷うケースで便利に使えるようになるでしょう。

ぜひUSBメモリーを上手に活用してみてください。

ガジェットと漫画を愛する全方位ライター
長谷部 耕平
業界歴8年目のライターにして登録者1万人超えのYouTuber。Apple好きでガジェット集めが趣味。記事を書いたり動画編集で一日中デスクに向かっているのでヘッドセットやモニター等の作業効率化や仕事部屋の快適化につながるガジェットはすぐ購入!愛車のビートルでキャンプやサウナにでかけるのも大好き。チャンネル登録よろしくお願いしますm__m

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