ブックシェルフスピーカーおすすめ10選!こだわりで変わる選び方
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ブックシェルフスピーカーで楽しむ音楽ライフ
スピーカーは大きなものでないといい音がでないというのは、古くからのオーディオマニアの常識です。確かにどっしりした大型のスピーカーで聴く音楽は、豊かな膨らみがあり、音にもゆとりを感じます。小さなスピーカーでは出力できる周波数帯に限界があり、またパワーが足りないのでどうしても子供が精一杯怒鳴っているような余裕のなさを感じてしまいます。
ですが、近年は技術の発達もあり、小型でも優秀なスピーカーがいろいろと誕生しています。今回は、そのような小型スピーカーの選び方、おすすめを紹介していきます。
小型でおしゃれなブックシェルフスピーカーの意外と難しい選び方
ブックシェルフスピーカーの選び方なのですが、サイズや置き場所を優先するか、音質を優先するかが大きな分かれ目です。
小さくて本棚にも置けるサイズのスピーカーなので、ブックシェルフスピーカーとは呼ばれていますが、音響的には本棚にスピーカーを置くのはよい置き方ではありません。専用のスタンドや振動防止のインシュレーターというパーツを使用するのが理想の置き方です。そこまでやるか、やらないかは、音質へのこだわり、部屋のサイズ、予算などによって決めていくのがよいでしょう。
音質にこだわるならハイレゾ対応かどうかもチェック
スピーカーで聴く音源が何かによって、必要なスピーカーの性能は変わります。ラジオ中心であるなら、そこまで高性能である必要はないでしょう。基本的にはCDが持つポテンシャルを十分発揮できれば、優秀なスピーカーといえます。
ところが、近年はCDを超える音質の音源が登場してきています。それがハイレゾ音源です。ハイレゾ音源には、人間の可聴音域以上の周波数まで収録されています。ハイレゾ対応のスピーカーには、ハイレゾのロゴマークが入っているので、そのなかから選びましょう。
高音とともに低音の出力もチェック
ブックシェルフスピーカーのような小型のスピーカーにとって、苦手なことの1つが低音です。100Hzくらいが出ていれば、コントラバスなどの低音楽器の旋律も追えますが、音にふくよかさが足りません。実際はもっと低い音が出ているのを、倍音で判別しているに過ぎないからです。理想的なのは50Hz程度まで出ることです。スピーカーの特性値としてカタログ等に記載があるので、チェックしておきましょう。
小型スピーカーが低音再生を苦手にするのは、物理的に長い波長が扱いにくいからです。100Hzの低音の波長は3.4mもあります。50Hzだとその倍です。
能率とインピーダンスをチェック
能率というのは、電気信号をどのくらい増幅して大きな音にできるかということです。dB(デシベル)という単位で表し、大きいほど優秀です。スピーカーに入力した電気信号が小さくても、大きな音が出るので音割れすることなく、豊かに音が響きます。
もう1つ、注意したい項目にインピーダンスという数値があります。こちらの単位はΩ(オーム)で表します。だいたい4〜8Ωです。これはスピーカーの電気抵抗の数字なのですが、組み合わせるアンプによっては数字が対応外のことがあります。6〜8Ωならたいていのアンプが対応しています。4Ωのスピーカーの場合、アンプが未対応のケースがあります。未対応の場合、音は出ても故障の原因になることもあります。
適当な大きさ、部屋に似合うデザインかチェック
スピーカーの本質は音にあるとはいえ、部屋に置いたときの一体感はやはり気になります。いいデザインのスピーカーはそれなりにいい音がするので、デザインで選ぶのもありです。
スピーカーには正しい置き方というものがありますが、ブックシェルフスピーカーのなかには、本棚や部屋の片隅、作業机の隅など理想的なポジションに置くことができないケースも多くあります。そのような場合でも、決してインテリアとしてでしゃばりすぎず、かつおしゃれなものが理想的です。
すっきりおしゃれな部屋に無骨なスピーカーでは、雰囲気が台無しです。その逆も同様です。室内に調和し、空間を見た目でも豊かにしてくれるデザインを選べば、部屋の雰囲気に合った好ましい音が得られることでしょう。
アクティブかパッシブか、はたまたワイヤレスか
スピーカーには大きく2種類のタイプがあります。音を鳴らすのに、別にアンプを必要とするパッシブスピーカーと本体にミニアンプを内蔵したアクティブスピーカーです。アクティブスピーカーでも価格が安いものは、安いボディに安いアンプなので避けた方がよいでしょう。
では、パッシブがよいかというと、アンプの設置場所が必要になるという欠点があります。せっかくの小型ブックシェルフスピーカーなのに、さらに余計な置物が増えます。双方に良い点、悪い点があるので、気に入ったスピーカーの特性優先で決めてしまってもよいでしょう。
アクティブスピーカーのなかには、Bluetooth内蔵でスマホやPCからの音をワイヤレスで受信、再生できるものもあります。10年くらい前まではBluetoothの音質は低めのものが多かったですが、最新の規格ならそれなりに楽しめます。
音質こだわり派でも納得、ブックシェルフスピーカーおすすめの10選
スピーカー選びのポイントはいくつかあり、どこを重視するかは、ユーザー次第です。ここでは音質はもちろんですが、デザインやブランドイメージ的にも納得できるブックシェルフスピーカーを選んで紹介していきます。
オーディオファンならずとも憧れのメーカー。JBLスピーカー4312M II WX
オーディオに詳しくなくてもJBLの名前は知っている方も多いのでないでしょうか。上質でどんな音楽でも臨場感のあるサウンドで魅了してくれる同社が、自信を持って送り出すブックシェルフスピーカーです。小型のペアスピーカーですが、3WAYなので、低音から高音までバランスのよい音が期待できます。
再生周波数特性は、55Hz ~ 50kHzと幅広く、90dBの出力は室内用には余裕のある仕様です。パッシブスピーカーなので、アンプが必要です。素直な音質でパワーのあるアンプがよく合いそうです。
クラシック、ジャズなどのハイレゾ音源を手軽に楽しむなら、ONKYO D-212EX
ハイレゾ音源の普及に熱心なONKYOが手がけた、ブックシェルフスピーカーです。再生対応周波数は、37Hz〜100KHzという驚きの広さであらゆるハイレゾ音源に余裕で対応することができます。大人の書斎に似合いそうな落ち着いたデザインも魅力的です。
1つ注意点をあげるとすれば、100KHzまで再生可能ということは、可聴範囲の高音もそれなりにはっきりと響いてくれるということです。他社のスピーカーよりもくっきりした音像の印象を覚えるとともに、高音が響きすぎて疲れるという可能性もあります。普段の使用時にはアンプのトーンコントロールの使用も想定しておくべきかもしれません。
ナチュラルな高音域が軽快なサウンドを奏でる、バウアーズアンドウィルキンス(B&W) 685 S2
イギリスのオーディオメーカーB&Wのブックシェルフスピーカーです。本家では既に新しい600シリーズのスピーカーが販売されていますが、未だにこのモデルも高い人気を誇り、活発に販売されています。
特徴は高音域の鳴りのよさ。決してうるさくなく澄んだ響きを聴かせてくれます。その秘密はツィーターがメインキャビネットから物理的に離れた専用の空洞に収められていることです。パワーのある中低域の振動の影響を受けずに鳴らせることで、音の分離がよくなっています。
反応のよい伸びやかなサウンド、上品なボディも魅力的です。DALIスピーカーMENUET MR
DALIのMENUETシリーズは実に20年以上の歴史を持つ製品名。ただし、他のブランド内の1製品として位置付けられていました。その伝統ある名前を新たに、DALIを代表するミニスピーカー用のブランド名として使用したところに、並々ならぬ本気度を見ることができます。
再生周波数帯域は、59Hz~25kHzと十分に広く、低音から高音までバランスよく出力してくれます。86dBの出力も小型スピーカーとしては十分です。高級感のあるキャビネットの光沢仕上げは、高価なグランドピアノを思わせます。
40KHzまでの周波数帯域に対応しながら、非常にお得なモデル。パイオニアS-CN301-LR
パイオニアエンジニアがこれまで培ってきた技術を惜しみなく投入した、ブックシェルフサイズを超える表現力を持ったスピーカーです。
高音質スピーカーユニットと高品位ネットワーク回路を両立させることで、正確な定位と広いリスニングエリアを確保しました。小型スピーカーを必要とする部屋は、必ずしも理想のリスニングポジションが確保できない状況であることも多いのですが、その悩みを解消してくれる長所となっています。
不要な振動を抑える21mmのバッフルは、安定した音を保証します。
クリアな音響バランスで定番のコンパクトスピーカー、JBL CONTROLX 2ウェイコンパクトスピーカー ブックシェルフ型
初代のCONTROLX ONEは1986年に発売されました。コンパクトながらクリアな音質と優れた音響バランスで、小型モニタースピーカーの代表格とも言われたJBL CONTROLXシリーズの2代目です。
再生周波数帯域は90Hz ~ 20kHzと低音に弱みを感じますが、サイズを考えると上出来といってよいでしょう。ブックシェルフスピーカーよりもさらにコンパクトなデスクトップスピーカーや壁掛けモニターとしても活躍できるモデルです。
コンパクトながら味わい深い音を聴かせてくれる、JVC SX-WD9VNT
響棒という単語をご存知でしょうか。文字通り響くための棒であり、グランドピアノやクラシックギターなどの音がよく響くようにボディ内に設置される棒です。
響棒はその設置場所の繊細さは言うまでもなく、使用される棒の材質も、楽器の音を大きく左右する重要なパーツです。その響棒を効果的に生かしたのが、このスピーカー、SX-WD9VNTです。
エンクロージャー内に数本の響棒を配置し、もっとも重要なウーハーユニット下に設置されているチェリー響棒に「人工熟成処理」を実施しました。これにより、小型ボディとは思えないほどの豊かな低音と臨場感のある音空間を実現してくれています。ちょっとアンティークな雰囲気のあるデザインも相まって、とても味のあるスピーカーに仕上がっています。
音楽性豊かなサウンドを再生する、SONY SS-NA5ESpe
今回紹介した製品の中でも、トップクラスの価格帯を誇るソニーのプレミアムスピーカーです。1台で150,000円(税抜)はなかなかの自信作といえます。しかし、実物を一目見れば、その価格にも納得させられる美しさがこのスピーカーにはあります。数多くのオーディオ機器を手がけたソニーが作り出したスピーカーという楽器、といった趣も感じる美しい設計です。
スピーカーにとって外装にあたるエンクロージャーの質は、音質と密接に関わります。丁寧に仕上げられたエンクロージャーは、上品で豊かなサウンドを響かせてくれます。もちろん、45Hz〜45KHzの再生帯域も86dBの出力もブックシェルフスピーカーとして不足する数字ではありません。1台10Kgという重量も安定した音質に貢献してくれることでしょう。
上質な小音量オーディオを体現する、FOSTEXかんすぴスピーカーシステムハイレゾ対応P802-S
オーディオといえば、大きな音で楽しむもの、あるいは大きな音でないと十分楽しめないもの、という先入観があります。このスピーカーシステムは、小音量オーディオという一風変わったコンセプトを持つ製品です。
ゆったりしたいプライベートルームに音楽を流すなら、大音量は似合いません。かといって、小音量では音質が台無しになってしまいます。そんなニーズに応えるスピーカーです。
ハイレゾにも対応し、高音の周波数特性は40kHzです。一方低音は少々残念ながら、150Hzからとなっています。ただ、その不釣り合いさも小音量オーディオを追求するためでしょうか。空気のように音楽を楽しみたい方には、ぜひ試していただきたいスピーカーです。
メリハリがあり、高レスポンスの中音域。サラウンドシステム用のスピーカーにも。ヤマハ NS-B210
1本6,500円(税抜)というメーカー希望小売価格ながら、しっかりした音を聴かせてくれるスピーカーです。パソコンのモニタースピーカーや、小型な筐体を生かしてブックシェルフスピーカーに、ユニットを買い足してサラウンドシステムのLR用スピーカーとしても活躍してくれます。
周波数帯域は、75Hz~35kHzとやや狭めです。特に低音には物足りなさを感じますが、必要に応じてユニットを買い足すという設計上の思想によるものでしょう。低音を補いたい方は、別途サブウーファーの購入もおすすめします。
幅広く、魅力的な製品が多いブックシェルフスピーカー
数千円台の価格から10万円を超えるものまで、非常に幅広いのがブックシェルフスピーカーです。どのスピーカーにもそれぞれの特徴、魅力があり、選ぶのが大変です。よりよい音を求めるなら、ある程度の価格は覚悟しなくてはなりませんが、実際にどの程度音楽を楽しむか、音量はどの程度出しても大丈夫か、どんなジャンルが中心となるかなど、ご自身のリスニング環境とよく照らし合わせてみることが大切です。また、ブックシェルフスピーカーと言いながらも、スピーカースタンドに設置することが推奨されています。そこまでオーディオに投資するかしないか、そのあたりもスピーカー選びの基準になるのではないでしょうか。
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