モバイルバッテリーの捨て方とは? 処分方法や買い替えの目安、長く使うコツも紹介
モバイルバッテリーとは、スマホを充電する「携帯型充電器」を指します。場所を選ばずどこでも使えて、スマホの充電がなくなりそうなときに非常に重宝します。
そんな便利なモバイルバッテリーにも寿命があります。中にはニッケル水素電池やリチウムイオン電池が使われているため、捨てる際は、決められたルールに従って処分しなければなりません。
この記事では、モバイルバッテリーの捨て方や寿命の目安について、詳しく紹介します。モバイルバッテリーの処分や買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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モバイルバッテリーの寿命の目安
モバイルバッテリーの寿命の目安は、充電する環境や使用している電池の種類によって異なります。
【モバイルバッテリーの寿命の目安】
- 300~500サイクル使用している
- 本体が膨張してきた
- 充電に時間がかかるようになった
- バッテリー残量の減りが早い
以下では、それぞれについて解説します。
300~500サイクル使用している
充電とは、バッテリーに外部電源から電源を流して、エネルギーを蓄えることを指します。モバイルバッテリーの寿命は、充電回数が多くなるほど徐々に短くなり、約300~500サイクルで寿命に達します。
モバイルバッテリーの寿命が近くなると、症状として表れるのが充電容量の減少です。100%充電した場合でも、以前よりも少ない容量しか充電できなくなり、充電にかかる時間も長くなります。ほかにも、充電が途中で止まってしまう、すぐに放電されるといった症状が出ることもあります。これらの症状が現れた場合は、バッテリーの寿命が近づいているサインといえます。
本体が膨張してきた
モバイルバッテリーが寿命を迎えると、化学反応によってバッテリー内部が膨張する場合があります。膨張したバッテリーは、充電が完了していても、すぐに容量が減ってしまう傾向にあります。
膨張したバッテリーは、発煙、発火の危険性があり、火事や火傷の原因になります。そのため、早めに処分を検討し、新しいバッテリーに交換しましょう。
充電に時間がかかるようになった
モバイルバッテリーの寿命が近づくと、本来の充電性能が徐々に落ちていきます。バッテリーが劣化していくと、充電にかかる時間が長くなります。例えば、5000mAhのモバイルバッテリーであれば、通常は約2.5〜3時間で充電ができます。しかし、寿命が近づいている場合は、通常よりも充電時間がかかります。
また、充電容量が低下することで、充電した後の使用可能時間も短くなり、バッテリーの劣化のスピードがさらに速くなります。そのため、充電を繰り返すと、スマートフォンやタブレット本体のバッテリーを劣化させてしまう原因にもなります。
バッテリー残量の減りが早い
モバイルバッテリーが寿命に達すると、充電残量の減りが早くなります。個体差もありますが、残量の減りの早さはバッテリーの経年劣化が原因のため、ある程度の使用期間を過ぎると発生しやすくなります。スマートフォンなどの本体機器では、電力消費を最適化する設定がありますが、モバイルバッテリーにはありません。
モバイルバッテリーの捨て方
冒頭でも述べたとおり、モバイルバッテリーに使用されるニッケル水素電池やリチウムイオン電池は小型二次電池に分類され、重金属などの有害物質を含むため、自治体の廃棄物として処分できません。モバイルバッテリーを捨てる際は、リサイクルを行うために、専門の処理業者への回収依頼が必要です。
ただし、自治体の中には回収事業を行っている場合があります。環境に配慮した処分方法を確認し、適切な処理を行いましょう。捨て方は、地域や電池の種類によって異なります。
ここでは、モバイルバッテリーを適切に処分するための、捨て方の手順を紹介します。
【手順1】バッテリーの種類を確認する
現在の主流となっているモバイルバッテリーは、リチウムイオン電池を使用しています。ただし、発売時期やメーカーによっては、ニッケル水素電池など、ほかの種類を採用しているバッテリーもあります。バッテリーの種類が異なると処分方法も変わる場合があるため、捨てる前にバッテリーの種類を確認しなければなりません。
まずは、バッテリーの種類や処分方法を確認していきましょう。バッテリーの種類は、製品に付属している取扱説明書や製品のラベルに記載されていることが多くあります。処分方法を調べても分からない場合、製品メーカーや販売店に問い合わせましょう。
【手順2】バッテリーを完全に消費して絶縁する
モバイルバッテリーを処分する場合は、バッテリーを完全に消費したうえで、金属部分をビニールテープやセロテープで覆い、絶縁処理を行いましょう。絶縁処理を行わないと、モバイルバッテリーが金属と接触することで、ショートしてしまう恐れがあり危険です。
【手順3】 自治体の定めたルールに従って処分
先述したように、モバイルバッテリーは、一般のゴミとして捨てられません。
また、資源有効利用促進法によって自主回収と再資源化(リサイクル)が義務付けられており、決められた場所での処分が必要です。
自治体の定めたルールに従って処分しましょう。
モバイルバッテリーの処分先・リサイクル方法
モバイルバッテリーを捨てるには、大きく分けて、一般社団法人JBRCが回収拠点に指定している家電量販店やホームセンターなどに持ち込む方法と、自治体の回収事業を利用する方法の2つがあります。
また、購入したばかりのバッテリーや未使用のものを処分する場合は、買い取りという方法もあります。
家電量販店にあるリサイクルボックスに出す
モバイルバッテリーを処分する場合、JBRCの回収拠点になっている家電量販店やホームセンターなどにあるリサイクルボックスに出すことができます。回収場所は、JBRCのサイト(外部リンク:https://www.jbrc.com/general/recycle_kensaku/)から検索可能です。
「電気製品販売店・自治体施設等」を選択し、自分の住んでいる都道府県で検索してください。モバイルバッテリーの回収に対応している家電量販店・ホームセンターなどの名称・住所・電話番号が分かります。
自治体の回収事業の利用
上で紹介したJBRCの指定した回収拠点に持って行く方法が一般的ですが、自治体によっては回収事業を行っているところもあります。この場合もJBRCのサイト(外部リンク:https://www.jbrc.com/general/recycle_kensaku/)から、自治体の回収場所を探してください。また、自治体のホームページで、詳しいルールや回収方法をあらかじめ確認しておきましょう。
ほぼ未使用でまだ使える場合
モバイルバッテリーが未使用や購入して間もない場合、買い取ってもらうことを検討しましょう。買い取ってもらう方法は、買取店への持ち込みや、ネットオークション・フリマサイトなどがあります。モバイルバッテリーの状態や売りたいタイミングなどによって、買い取ってもらう手段を考えましょう。
以下では、リサイクルショップに持って行く方法とフリマサイトを利用する方法、それぞれの特徴を紹介します。
リサイクルショップ
ほぼ未使用のモバイルバッテリーの場合、リサイクルショップに持って行けば買い取ってもらえます。店舗に直接行くと、バッテリーの梱包や配送の手間がかからないため、気軽に処分できます。ただし、店舗スタッフがバッテリーの劣化の状況の確認や査定を専門的に行うことは難しい場合が多く、査定額が低くなってしまう可能性があります。
すぐに買い取って欲しい場合には、リサイクルショップに持ち込むことを考えてみましょう。店舗に直接行けない人は、オンラインのリサイクルショップで買い取ってもらえるサービスがあるため、適切なショップを探してみましょう。
フリマアプリ
モバイルバッテリーを、メルカリやラクマなどのフリマサイトを利用して、買い取ってもらう方法もあります。フリマサイトを利用して買い取ってもらう場合は、自分が売りたいと思っている金額で出品できます。
バッテリーの状態が良く処分を急がない場合は、フリマを活用するのもひとつの方法です。しかし、出品金額を相場よりも高く提示していると、買い取ってもらうまでに時間がかかったり、売れなかったりすることもあります。
フリマサイトにモバイルバッテリーを出品する場合には、トラブル防止のためにも使用期間や状態を実体に基づいて正確に記載しましょう。
モバイルバッテリーを長く使うためのコツ
モバイルバッテリーの劣化進み具合や寿命は、使用方法や保存環境によっても異なります。日々の使い方に気を付けることで、寿命を長持ちさせることができます。
ここでは、モバイルバッテリーを長く使うためのコツを紹介します。
充電しすぎない
モバイルバッテリーには、充電量が多いほど、早く劣化してしまうという特性があります。そのため、過剰に充電しない方がバッテリーを長い期間使用できます。
例えば、0%から100%に充電するよりは、20%から80〜90%の充電を繰り返している方が、充電できるトータル回数が多くなるといわれています。
充電しながらのスマートフォン操作は厳禁
充電しながらのスマートフォン操作は、モバイルバッテリーが過剰に加熱されることがあるため、バッテリーの寿命を縮める原因となります。リチウムイオン電池は、化学反応により発電することで加熱され、劣化します。化学反応が大きくなれば大きくなるほど、加熱温度も高くなってしまい、劣化につながります。モバイルバッテリーを長持ちさせたい場合には、充電しながらのスマートフォン操作を控えてください。
残量ゼロで長期間放置しない
モバイルバッテリーは、自然放電されるため、放置しすぎると使えなくなる場合があります。リチウムイオン電池式とニッケル水素電池式で違いますが、半年放置すると20%程度、自然放電されます。具体的には、40%の残量があるバッテリーは、半年後には20%、1年後には0%になる計算です。
そのため、長期間使用しない場合には、充電残量を50パーセントくらいの状態に保つようにし、定期的に充電を行いましょう。
まとめ
モバイルバッテリーを持っておくと、外出時にスマートフォンのバッテリーが減ったとき、充電できて便利です。しかし、捨て方には注意が必要です。
また、モバイルバッテリーの寿命を適切に見極めないと、持っているスマートフォンやタブレットを劣化させてしまう原因にもなってしまいます。捨て方に関しても、バッテリーの種類や住んでいる場所によって変わってくる場合があります。
本記事を参考にし、適切な処分方法を行ってください。モバイルバッテリーの回収場所は、JBRCのサイト(外部リンク:https://www.jbrc.com/general/recycle_kensaku/)から検索できます。
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