翻訳イヤホンとしてGalaxy Buds3 FEの実力は?Z Flip7を使ってレビュー
Galaxy Buds 3の廉価版として登場したGalaxy Buds3 FE。Galaxy Buds 3と同様にGalaxy AIとの連携によるリアルタイム通訳ができるイヤホンです。
外国語が話せなくても、Galaxy Buds3 FEとGalaxyのスマホがあれば、海外の人とのコミュニケーションが楽しめます。とはいえ「使い勝手はどうなのか」が気になるところ。
そこで今回は、Samsungから「Galaxy Buds3 FE」と「Galaxy Z Flip7」の貸与を受け、翻訳イヤホンとしての使いやすさを中心に詳しく検証しました。
Galaxy Buds3 FEの操作性だけでなく、折りたたみスマホであるGalaxy Z Flip7ならではの利便性もあわせて紹介します。ぜひ参考にしてください。
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Galaxy Buds3 FEの機能は?
編集部撮影
翻訳できる言語は21言語に対応し、英語から中国語、韓国語、ヨーロッパ言語まで、主な海外旅行先をカバーしています。
翻訳はGalaxy AIによって行っているため、Galaxyスマホと組み合わせて使用します。
スマホや翻訳デバイスのみを使った翻訳は、画面に表示される文字を目で追い続ける必要がある一方で、Galaxy Buds3 FEを使えば、翻訳された音声がイヤホンから聞けるので、「話している相手の言葉がわかる!」という体験ができます。
また、専用の通訳アプリはクイックパネルから即座に起動できるだけでなく、「リスニングモード」「会話モード」といったモード切替にも対応しています。
さらに、Galaxy Z FlipシリーズやFoldシリーズといった折りたたみスマホと組み合わせると、フォルダブル端末ならではの2画面を活かした通訳が可能です。
スマホを自分と相手との間に置き、メイン画面と背面画面をそれぞれに向けて表示させることで、自分は音声と文字表示で翻訳結果が受け取れて、相手は画面から翻訳結果を確認できます。
ハンズフリーで、自然な会話に近いコミュニケーションが可能になるのです。
Galaxy Buds3 FEのリアルタイム通訳を試してみた
実際に使って、操作性・遅延・反応速度・実用性を検証してみました。
① コミュニケーションの質を上げてくれる、折りたたみスマホとの組み合わせ
編集部撮影 ※前面と背面に翻訳内容を表示する様子
前後に画面を表示できるGalaxy Z Flip7を介した翻訳を実際に試してみると、とても面白く、しかも便利に感じました。
前面(メイン画面) → 自分と相手の言語の翻訳内容を同時表示
背面(サブ画面) → 相手に見せる用の翻訳結果
このようにすると、一つの画面を双方でのぞき込む必要がなく、対話相手と自然な距離感で会話ができます。また、相互の翻訳結果が並列に表示されるのではなく、互いに知りたい情報だけを見られるので、より自然なコミュニケーションが取りやすい印象です。
② ワンアクションで起動できる通訳アプリ
編集部撮影 ※Buds3 FEのステムを長押しする様子
Galaxy Buds3 FEなら、イヤホンのステム(軸部分)を長押しするだけで通訳アプリを起動できます。
海外の人とのコミュニケーションにすぐに対応できて便利です。
③ 翻訳の精度を上げるANC・ノイズリダクション
翻訳結果の精度を高めるのは、音声入力が安定しているかどうかも重要です。
今回は、以下の2パターンで、会話モード・リスニングモードの反応をそれぞれ比較しました。
① 無音(静かな室内)+英語音声読み上げ(ChatGPT)
② 環境音(カフェ店内の雑音)+英語音声読み上げ(ChatGPT)
結果として、翻訳結果に有意な差は確認できませんでした。なお、ANC(アクティブノイズキャンセリング)そのものは「静かな室内の雑音消し」には十分ですが、カフェや雑踏などの環境音を大幅に抑えるほどではありません。
そのため、雑音環境下での通訳アプリの利用は、イヤホンから再生される音声自体が多少聞き取りにくくなる印象はありました。
また、マイク側のノイズリダクションは優秀で、会話モードでの自分の声の拾われ方は終始安定していました。音声入力としては、十分信頼できる印象を受けます。オンライン打ち合わせなど、Buds3 FEで対応できそうです。
手元の操作を減らし、より自然なコミュニケーションをサポート
今回レビューしたBuds3 FE+Flip7の組み合わせは、以下の点で、スマホ端末のみでの通訳より自然に使えるように感じました。
・耳で翻訳を受け取れる
・相手には背面画面で翻訳を見せられる
・画面を常に見る必要がない
・通常のイヤホンと同じ操作で使える
一方で、翻訳そのものはGalaxy AIが担当しており、イヤホンを組み合わせたことにより精度が劇的に向上するというわけではありません。例えば「For here or to go?(店内飲食かテイクアウトかを尋ねる言い回し)」のような短い言い回しは認識が安定せず、翻訳も流暢とは言えませんでした。
ただしこれは、Buds3やGalaxy AIが悪いというより、現行のAI翻訳の限界と考えたほうが良いかもしれません。
まとめ
今回は、Galaxy Buds3 FEとGalaxy Z Flip7を組み合わせて、「通訳」アプリの使用感をレビューしました。従来の、スマホ単体で翻訳アプリを利用する使い方に比べ、より自然に使える点が印象的でした。
特に、Flip7の背面画面に相手向けの翻訳結果を表示し、自分はイヤホンから翻訳音声を受け取るという体験は、従来のスマホ翻訳や専用翻訳機とは異なる使い勝手です。
一方で、長文やカジュアルな言い回しの認識は現行AIの課題もあり、万能な通訳機能を求めるとギャップを感じる場面もあります。とはいえ、短い受け答えや旅行先でのちょっとしたコミュニケーションを補助するという用途であれば、イヤホン操作で通訳アプリを即起動できる点は大きな利点です。
日常用のイヤホンとしての性能も価格相応かそれ以上の水準でまとまっているため、Galaxy端末ユーザーで「通訳にもときどき使いたい」という人にとっては、バランスのいい選択肢と言えそうです。
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