個人の発信で”伝わるSNS運用”を。ブランディングのステップを詳しく解説

小澤 美佳
2022-04-21

ビジネスにおけるSNS運用といえば、企業の公式アカウントを思い浮かべる方も多いでしょう。ところが近年では、企業名を公表しながら個人でSNSを運用するケースが増えています。【個人アカウントの公式版】と言えば分かりやすいでしょう。

私自身もその一人で、「小澤美佳」個人のTwitterアカウントを、株式会社ニットの広報活動にも利用しています。試行錯誤をしながら運用を続け、現在ではフォロワー数が30,000人を超えました。今回は、これまで私が行ってきたTwitterを使ったブランディング方法や、それにより得られたメリットについて詳しくお伝えします。

「個人」が発するリアルな情報を求める時代

今、人々は「一般論」よりも「本音」の情報を、表層的な「イメージ」よりも「リアル」な感触を求める傾向にあります。企業のSNSにおいても同じで、人々が期待しているのは、単に事務的な公式情報を発信する公式アカウントよりも、個人が前面に立って情報発信を行うアカウントであると私は考えています。

実際、Twitterでバズる内容も、企業の公式アカウントからの発信ではなく、個人のツイートの方が多いですよね。このようなSNS利用者の潮流を見極め、企業も、「人」を媒介した発信で、人々により”伝わる”情報を届けるべきでしょう。例えば、個人アカウントの「人」を通して、普段の仕事や生き方などの投稿を行えば、会社のマインドや情報をリアルな声として届けることが可能です。

ベンチャー企業こそ個人アカウントでSNS運用をすべき

ただし、BtoCサービスを扱う大手企業は、企業アカウントによるSNS運用でも問題ないでしょう。なぜなら、上図「企業認知とSNSとの親和性」が示すように、大手のBtoCはそもそも消費者にとって企業名が認知されているため身近に感じやすく、その製品やサービスがよいものであれば、それを通じて認知度は広がっていくからです。

それに比べ、ベンチャー(スタートアップ)企業の特にBtoBにおいては、認知度を上げていくのはなかなか難しいのが現実。BtoB・ベンチャー企業の場合は、個人アカウントで認知度を上げながらファンを増やしていき、そこから企業の認知につなげていく必要があると考えています。まずは、より多くの方に情報を届けるために、その「人」の認知度と信頼度を上げることに意識を向けましょう。

また、SNSと言っても、Twitter、Facebook、note、Instagram、TikTokなどさまざまありますが、ブランディングにはTwitterを活用するのがおすすめです。TwitterはLINEに次いで国内2位という高いアクティブユーザー数を誇る点、「ライトにオープンにつながることが出来る=知らない人とつながることができる」という点からも、広報、採用をはじめとした企業戦略においても、非常に有益であると言えます。

個人アカウントで行う自己ブランディングの4つの流れと3つのポイント

私の所属する株式会社ニットもベンチャーのBtoB企業であるため、上述の流れでブランディングを行ってきました。実際のプロセスを具体例を交えながら紹介していきます。

①まずは、個人のファンになっていただく

下記は私が運用しているTwitterとnoteのプロフィール画面に実際に記載している内容です。

はじめは「会社」を認知してもらうのではなく、「小澤美佳」がどういう人であるのか、何をしているのかということを知ってもらい、自分自身のファンになっていただける方を増やすことに注力しました。

②企業に関する情報を繰り返し発信する

ニット社では創業当初からメンバー全員がテレワークを実施しています。コロナの影響でテレワークの需要が高まった際には、チャンスとばかりにその情報を最優先で繰り返し出していきました。

③イメージを確立することで仕事につなげる

繰り返し発信を続けていくと、企業のイメージが浸透していくでしょう。私の場合も、テレワークのノウハウやコンサルティング、オンラインイベントの相談などが増えていきました。自社サービスの相談、取材依頼などがTwitter経由で実現したことも多く、個人の発信が仕事につながることを実感しています。

発信内容のポイント3つ

流れが分かったところで気になるのは、具体的にどのようなことに気をつけて発信すればいいのかということですね。実際に私が日頃から注意しているポイントをお伝えします。

①時流に乗った情報を繰り返し発信

「●●と言えば、この会社」と第一想起してもらえるような状態を確立するためには、世の中の潮流をつかんだ情報を、何度も繰り返し発信していきましょう。段階的に認知度を上げていくことが大切です。

②言い回しや心遣いにも気を配る

まずは、その「人」のファンになってもらうことが大切です。そのためには、言い回しや心遣いにも注意が必要です。誰かを傷つけるかもしれないことは発信しないよう、いつもポジティブな言葉で情報発信することを私は心掛けています。

③センシティブな情報の取扱いには注意する

「名前出し」「顔出し」「社名出し」をしているアカウントは、信頼されやすい・ビジネス化しやすいというメリットはあるものの、炎上のリスクも常に抱えています。だからこそ、人事情報や内部情報、採用情報などを安易に投稿することは避けましょう。

フォロワー数に応じてツイート内容に変化をつける

ある程度のフォロワー数に達したら、ツイート内容を見直していきましょう。私はフォロワー数が増えてきたタイミングで、会社に関する情報の発信頻度を徐々に増やしていきました。

発信内容の内訳は以下の通りです。

フォロワー数1万人まで:「小澤=テレワーク専門家」を確立
・テレワークノウハウ→40%
・HRノウハウ(組織運営・採用・育成など)→30%
・元気になるポジティブな言葉→20%
・会社の情報→10%

フォロワー数1万人を超えたら:「小澤=ニット広報」へチェンジ
・会社の情報(テレワーク・HRノウハウ)→60%
・元気になるポジティブな言葉→30%
・プライベート感→10%

以下に、一例として実際に私が発信した投稿内容をご紹介します。他社では珍しいほどのエッジの立った特徴を発信しているのではないかと思います。

◆「ニット=多様で柔軟な働き方・組織」の投稿

◆「小澤美佳=ニット広報」の投稿

第三者評価に感謝の気持ちを発信

「副業」でもエッジの立った事例を発信

SNSを活用したブランディングで得た4つのメリット

私の広報活動の中で、SNSの発信は今や欠かせないツールとなっていますが、その運用を通じて私が実感したメリットは主に4つあります。

①自分の言葉でリアルに伝えることができる!

私の広報担当としての大きなミッションは、会社の認知度・信用度を上げることです。TV・新聞・雑誌などに取材いただくなど、露出の仕方はさまざまありますが、中でも、WEBメディアやSNS(下図・黄色部分)に関しては、発信する内容を自分でコントロールできる、つまり「自分の言葉で発信することができる」というのが大きなメリットです。

②自分の頑張り次第で発信範囲が広がる

上記の図でお伝えした通り、WEBメディアへの執筆も、自分の思いを発信することができます。このような機会をいただけるのは、非常にありがたいことです。

ただ、WEBメディア掲載後の影響度合いに関しては、メディアの認知度や会員数に左右され、自分ではどうすることもできません。一方SNSの場合は、フォロワー数が多ければ多いほど多くの人に情報を届けることができます。自分の努力次第で、発信範囲を広げられるということに、限りない可能性を感じるのです。

③ファンになっていただくための戦略が立てやすい

Twitterは、プロフィールや日頃のツイートなどからお互いの情報が得られやすく、ターゲティングしやすいという特徴も大きな利点です。例えば、私の場合は下記を目指してTwitterを運用しています。

▼ターゲットの職種
HR、採用、キャリアコンサルタント、広報、営業、マネージャー、経営者、起業の関係者

▼ターゲットの心的傾向
「Twitterでビジネスをやりたい」「Twitterで有益な情報を得たい」という方

▼目指すべきツイートの読後感
「ニットの小澤さんの情報は有益で勉強になるな」「リアルに会って具体的に話しを聞いてみたいな」「ビジネスの相談してみたいな」「今やっているイベントを一緒にやってくれるか連絡してみよう」など。

細かくターゲティングを設定していますが、上記を含めて、一番大切にしているのは「小澤のツイートは、読んでいるだけで元気がでる!」ということです。自分の伝えたいことをただ発信するだけでなく、読んでくれた人に少しでも有益で、そして元気を与えられるような発信をしていきたいと思っています。

④個人の資産にもなる

①~③までは、主に株式会社ニットの広報として実感したメリットですが、この項目については、個人にとってのメリットと言えるでしょう。

始めは企業ブランディングの一環として自己ブランディングを行ってきましたが、これにより私のことを知り、ファンになってくださる方が増えました。これから先、個の重要性がますます大きくなるうえで、これは私にとって大きな財産になっていると感じます。

SNSブランディングで「個」の時代にそなえる

このように、SNSブランディングは企業に貢献するだけでなく、個人の資産にもなると考えています。企業ブランディングのためだけでなく、これからやってくる個の時代にそなえ、SNSを活用した自己ブランディングを始めてみてはいかがでしょうか。

私はこれからも、まだ直接会ったことがない方々に言葉を届け、勇気づけたり、背中を押したり、明るい人生の一歩を踏み出すきっかけになったりできるような発信を行っていきたいと思っています。

株式会社ニット 広報
小澤 美佳
2008年に株式会社リクルート入社。リクナビ副編集長として数多くの大学で、キャリア・就職支援の講演を実施。採用、評価、育成、組織風土醸成など幅広くHR業務に従事。2019年にニットに入社。現在、広報に従事する傍ら、オンラインセミナーの講師やイベントのファシリテーターを実施。直近の1年間でメディア執筆100本以上。Twitterは2.9万人のフォロワーを保有している。副業で嘉悦大学の大学講師も務めている。

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