転職サイトと転職エージェントの違いとは?それぞれのメリット・デメリットも解説
転職活動を始めるにあたってほとんどの人が利用する転職サイトや転職エージェントですが、両者はサービス内容に違いがあり、転職者の意向・希望によっては向き不向きがあります。
事前に両者の違いを把握しておくことによって時間を有効に使い、ミスマッチを防ぐことができ、効率的に転職活動を進めることができます。
そこで今回は、転職サイトと転職エージェントの違いやメリットを解説しながら、それぞれ向いている人はどのような人であるかをご紹介していきますので、転職活動前の人はぜひこの記事を参考にしてみてください。
目次
転職サイトと転職エージェントの違いとは
転職サイトと転職エージェントの違いは以下になります。
1.転職サイト
転職サイトはインターネット上で公開されている求人を転職者自身で探し、転職者の希望に沿った求人検索、求人情報のチェックが可能です。そのため、転職エージェントと比較すると気軽に転職活動を始めることができます。
一方、求人検索から内定までを全て転職者自身で管理するので、転職者の負担が大きくなります。
転職サイトは大手求人サイトのように、さまざまな業界・職種の求人を取り扱っている転職サイトもあれば、業界や職種に特化した転職サイトもあります。
2.転職エージェント
転職エージェントは、エージェントサービスを展開している会社の担当者との面談を通して、求人紹介から内定までを二人三脚でサポートしてくれるサービスを展開しています。
転職エージェントを利用することにより、担当者(面談者と求人担当が別な場合もある)は転職活動におけるあらゆる面で支援してくれるので、転職者の負担も少なくなります。
さまざまな業界・職種を取り扱っているエージェントもあれば、業界・職種特化のエージェントもありますが、エージェントのサポートの流れはほとんど変わりません。
転職サイトと転職エージェントの利用者の割合は、以下の図が参考になります。
この図は、20歳から39歳男女の転職者200人に「転職時に利用したサービス」について調査した結果です。
転職サイト、転職エージェントの利用に大きな偏りはなく「どちらも利用した」人が若干多いことがわかります。
この結果から転職サイトと転職エージェントの両方を利用することにより、求人の確保や情報収集がしやすくなるのでおすすめであると言えるでしょう。
転職サイトのメリット3選
転職サイトは登録・利用共に無料であり、登録後はすぐに使うことができます。
転職エージェントと比較すると利用までのハードルが低く、スピーディな転職活動が可能です。
それでは転職サイトのメリットをそれぞれ見ていきましょう。
1.自分のペースで転職活動ができる
転職サイトは転職者自身で求人検索から内定までを管理するので、自分のペースで転職活動を進めることができるというメリットがあります。
他にも、転職者の転職意志に関係なく登録・利用ができるので、とりあえず登録をしておいて良い求人があったら転職したい、と考える人でも転職サイトを利用することができます。もちろん、今すぐ転職したいという人でも利用可能です。
また、時間や場所を問わずに転職活動を始める・進めることができるので、休日や現職でのお昼休み中などにスマホを利用して転職サイト上で求人をチェックしたり、応募ができる点もメリットと言えるでしょう。
転職サイトによってはスマホ用アプリをローンチしている企業もあり、ブラウザ表示よりも使いやすく設計されているため、利用する転職サイトのアプリ版もあればダウンロードして利用することをおすすめします。
2.希望求人にダイレクトに応募ができる
転職サイト上で応募をしてみたいと思う求人があれば、すぐに応募をすることができます。転職エージェントを利用している場合は、自分で見つけた求人以外にも応募することがほとんどですので、転職者自身で厳選した求人に絞って応募できるのはメリットのひとつと言えるでしょう。
また、転職サイトによっては公開している求人に一括応募ができる機能があるので、転職者の希望求人が多い場合でも、多くの企業にアプローチすることができます。
このように、求人を絞って応募したい人、とりあえず多くの求人に応募したいという人のどちらでも気軽に直接応募ができます。
3.スカウト機能を使うことができる
転職サイトによっては「スカウト機能」という、転職者に対してスカウトメールを送ることができる機能があります。
例えば、リクナビNEXTでのスカウトメールには「転職サイトから送られてくる自動送信のスカウト」「企業の採用担当者からのスカウト」「転職エージェントのスカウト」の3種類があります。このスカウトメールによって転職者はさまざまな恩恵を受けることができます。
1.転職サイトから送られてくるスカウト
転職者が登録時に設定した経験、希望条件や現在の住所から、企業が求める人材に対して一斉送信されるスカウトになります。このスカウトからは、自分の経験やスキルがどのような企業から注目されているかのひとつの目安になります。
一方で、あくまで「希望条件に合致している転職者」に対して送られるメールになるので、面接確約などの特典があることは稀です。
2.採用担当者からのスカウト
こちらは求人を出している企業が、転職者の経歴や希望を確認し、魅力的であると思った企業が転職者に送るメールになります。
このスカウトメールを受け取った転職者は、送信元企業の書類選考をスキップできたり、1次面接を免除できる場合があります。そのため、スカウトしてきた企業の選考を受けるかどうかを早めに決定して返信することをおすすめします。
3.転職エージェントのスカウト
求人を掲載している転職エージェントが、転職者の経歴やスキル・希望条件を確認して「こんな案件を紹介できます」と転職者に送信するスカウトメールです。
転職エージェントは求人を取り扱うにあたって、求人掲載元の企業に訪問・ヒアリングしています。そのため、担当者自身が企業の募集内容に合致しているかどうかの確認をしてから転職者にスカウトメールを送信しています。
また、転職エージェントが他に保有している求人についても紹介を受けられる場合もありますので、メールを受け取った際には直接話を聞いてみることをおすすめします。
転職サイトのデメリット3選
次に転職サイトのデメリットを見ていきましょう。デメリットも押さえたうえで、転職サイトの利用を検討することが重要です。
1.応募書類の作成は自分でやらなくてはいけない
特に初めて転職活動をする人は、履歴書や職務経歴書の書き方について不安な人も多いと思いますが、転職サイトを利用した場合は、転職活動に必須の履歴書や職務経歴書を自分で作成しなければなりません。
応募書類の書き方のポイントをまとめたコラムを公開している転職サイトもありますが、書類選考を通過するための「受かる」応募書類を作成するためには、転職者自身で情報収集することが必要です。
2.サポートを受けることができない
転職サイトを利用した転職活動は、ひとりで全てを管理しなくてはいけません。そのため、転職エージェントのような手厚いサポートを受けられない点がデメリットです。
転職エージェントを利用している場合は、応募書類の書き方はもちろん、面接対策や先方から聞かれる質問などについて対策を練ることができます。
しかし、転職サイトの場合は内定を得るための事前情報を手に入れることが難しく、転職エージェントを利用した転職活動と比較すると、情報の差があると言えるでしょう。
3.求人票でしか企業情報がわからない
転職サイトの求人に掲載されている企業情報について、求人票や応募先企業のホームページなどからしか企業情報がわからない、というデメリットもあります。
そのため、求人情報以外の情報、例えば実際に働いている人の声が知りたいという場合には、口コミ・評判サイトなどに別で登録し、情報収集をする必要があります。
しかし、応募先企業によっては口コミ・評判が見つからないこともあります。
面接時に気になる点を直接確認する方法もありますが、離職率や残業時間など、面接の場ではネガティブと考えられる質問をしてしまうと、応募先企業の心象を悪くしてしまう可能性があるので注意が必要です。
転職サイトの利用に向いている人
転職サイトの利用に向いている人は以下になります。
・自分のペースで転職活動をしたい人
・自分自身で応募先企業の良し悪しを見極めたい人
・企業の採用担当者と直接やりとりがしたい人
・さまざまな業界・職種の求人から自分にあった求人を見つけたい人
・(特化型転職サイトの場合)あらかじめ自分のやりたいことが明確に決まっている人
次に転職エージェントのメリット・デメリットをご紹介していきます。
転職エージェントのメリット3選
転職サイト同様に、転職エージェントもほとんどが登録・利用ともに無料です。転職エージェントのメリットもそれぞれ見ていきましょう。
1.求人紹介から入社後まで一貫してサポートしてくれる
転職エージェントはコンサルタント(担当者)が、求人紹介から内定まで一貫して転職者のサポートをしてくれます。登録時に履歴書や職務経歴書の提示を求められることが多いですが、求人紹介後の書類添削で内容を修正してくれるので安心です。
特に、初めての転職で何から始めたらいいのかわからないという人は、転職エージェントのサポートを受けながら転職活動を進めることができるのでおすすめと言えます。
2.非公開求人を保有している
非公開求人とは、ホームページ上では社名が非公開、もしくはホームページ上でも公開されていない求人を指します。
非公開の理由としては競合他社に採用情報を知られたくない、採用コストを削減したい、などの理由があります。
転職エージェントは非公開求人を持ち合わせていることが多く、非公開求人には大手企業や優良企業の求人が含まれていたり、専門性が高く転職者とマッチしやすい求人が含まれています。
そのため、面談を通して転職のプロが厳選した求人は、ミスマッチの可能性が低くなります。他にも、転職者のやりたいことが明確になっているほど、非公開求人がおすすめと言えるでしょう。
3.求人票だけではわからない情報を教えてくれる
転職サイトを利用した場合、応募企業の情報は求人票などからしか情報収集できません。しかし転職エージェントを利用した場合は、求人票の情報だけではなく「残業時間」「職場の雰囲気や人間関係」「離職率」など、転職者が事前に知っておきたい情報を転職エージェントに確認することができます。
大手転職エージェントの場合は、面談者と求人を扱う法人営業が別なので、返答に時間がかかってしまう可能性がありますが、中小転職エージェントや特化型転職エージェントであれば面談者と法人営業は同一ですので、求人についてわからないことがあればその場で回答をもらうことが可能です。
面接時に企業に直接質問をしてしまうと心象が悪くなってしまうような内容でも、転職エージェントに確認することで情報が得られるのは、転職者にとっても大きなメリットになります。
また、内定獲得後のひとりでは難しい給与交渉についても、転職エージェント側で調整してくれるのも嬉しいポイントです。
転職エージェントのデメリット3選
メリットが多い転職エージェントですが、一方でデメリットもありますので、メリット・デメリットを把握した上で利用するかどうかを判断しましょう。
1.コンサルタントに当たり外れがある
転職エージェントのコンサルタント(担当者)について、人によってスキルや経験に差があり、転職者との相性が合わない可能性もあります。
コンサルタントとの相性が合わない場合、以下のような事態が発生することがあります。
・転職者の希望と違う求人を紹介される
・コンサルタントからゴリ押しで求人を紹介、内定承諾の督促をされる
・高圧的であり、転職意欲を削がれてしまう
・信用できず、かえって転職活動の妨げとなってしまう
もし、コンサルタントとの相性が合わないと感じたら、各転職エージェントに設置されている窓口に問い合わせることでコンサルタントの変更ができます。そのため、コンサルタントについて、少しでもおかしいと感じたら遠慮せずに担当変更の旨を問い合わせてみることをおすすめします。
2.希望求人とは違う求人が紹介されることがある
転職エージェントのコンサルタントは転職のプロですので、転職者との面談後に必ずしも意向や希望条件と一致しない求人を紹介されることがあります。
特に、大手転職エージェントでは30社から40社の求人に応募することになるので、転職者の意向に合わない求人を紹介される傾向が強いです。
さまざまな求人の中から少しでも可能性のある求人に応募したい、という転職者にとってはメリットとなる一方、やりたいことが明確に決まっている転職者にとっては、デメリットとなるでしょう。
3.内定が確約されているわけではない
転職エージェントは求人紹介から内定までのサポートをするだけで、転職者の内定が確約されているわけではありません。
転職エージェント経由の求人に応募すると、選考終了後にコンサルタントが転職者の意欲に応じて、面接時に伝えきれなかった内容などをプッシュしてくれることがあります。しかし、これによって必ず選考通過・内定獲得ができる訳ではありません。
一方で、選考に通らなかった場合にはなぜ通らなかったのかの理由を転職者に教えてくれるので、反省点などを次回以降の選考に活かすことができます。
転職エージェントの利用に向いている人
転職エージェントの利用に向いている人は以下になります。
・初めての転職で何から始めたらいいかわからない人
・ひとりの転職活動が不安な人
・転職のプロのアドバイスを受けながら転職活動を進めたい人
・誇れるスキルを活かして転職したい人
・やりたいことが明確な人
転職サイトと比較してみて、どちらが自分の転職活動のスタイルに合っているかを検討してみましょう。もちろん転職サイトと転職エージェントの併用も効果的です。
まとめ
これまで転職サイトと転職エージェントの違いやメリット・デメリット、向き不向きについてご紹介してきました。以下が今回のまとめになります。
・転職サイトはさまざまな求人の中から自分に合った求人を探すことができ、自分のペースで転職活動を進めることができる。
・転職エージェントは、コンサルタントのサポートを受けながら転職活動をしていくサービスである。
・転職サイト、転職エージェントの両者ともメリット・デメリットがあるので、比較検討して利用することが重要。
転職サイト及び転職エージェントで代表的な「リクナビNEXT」と「リクルートエージェント」をご紹介しますので、気になる人はぜひチェックしてみてください。
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