
おすすめの工具セット10選!長く使うならブランドにこだわろう
ドライバーやペンチといった、ちょっとした工具が必要になるケースは思いのほか多いですが、わざわざ自宅に工具箱を備えている人は少数派です。
しかし仕事の上でも趣味の上でも工具は必要ですし、一式手元にあると安心です。筆者は家具の改造や工作用に少しずつ工具を買い揃えていたら、こんな感じに箱いっぱいになってしまいました。

ただし今思えばブランドの統一性もなく整理されていないので良くない工具選びです。今ならもっとこだわりを持って工具を揃えられたと思います。
本稿をご覧の方は、用途に応じて正しい工具選びをしましょう。おすすめの工具ブランドや商品も紹介しますので、参考にしてください。
工具の選び方
工具選びで失敗しないためには下記の点に注意してください。
用途を明確にする
工具を選ぶ上で最重要なのが、用途です。ラジコンやミニ四駆、プラモデルを組み立てるのにモンキーレンチやスパナは使いませんし、自動車整備にピンセットは不要です。
残念ながらこれさえあれば大丈夫、という万能工具はありません。まず何のために工具を使うのか、工具コレクターやマニアでない限り、はその用途を明確化したうえで必要なものを選びましょう。
DIY用
工具が必要になるケースとして最も多いのが、ノコギリからドリルまで幅広く、セット売りはありません。必要なものを1つずつ選びましょう。
家庭用
DIYほど本格的ではないし、常に必要としないけれど常備しておくと便利なのが家庭用の工具セットです。サイズの違うドライバーセットやペンチなど、電化製品を分解したり組み立て家具を作るのに役立ちます。
ドライバーセットなどは安価で手に入るので、一家に1つは持っておきたいものです。
整備用
いわゆるプロユースが整備用の工具です。命にかかわる仕事に使うので、一切の妥協をするべきではありません。休みの日に車を整備するアマチュアからベテラン整備士まで、ぜひ信頼できるメーカーの製品を選んでください。
工具の精度が甘くてネジ山をなめてしまったり、斜めに力がかかってボルトがゆがんだり、力をかけている時に外れてパーツが吹っ飛び、紛失などという事になったら取り返しがつきません。
機械整備用の工具は、業界定番の品を選びましょう。
工具箱の種類は?使用シーンに合わせて選ぶ
工具の用途を明確化したら、使用のシチュエーションを明確化しましょう。整備工場で使うのならワゴンや台車に乗せて運んだり、壁掛けしたり、ラックに収納したりできますが、持ち運びが必須となるとツールボックスに何をどの程度持っていくか選別が必要です。
キャビネットタイプ

持ち運びを前提としないタイプの工具がキャビネットタイプです。たいていのキャビネットにはキャスターが付いているので、転がして仕事場を移動できます。大きさ・重量共に最大サイズなので個人でキャビネットタイプを必要とする人は稀です。
ボードタイプ
キャビネットタイプと同様に持ち運びをせず一か所で使うタイプの工具セットです。壁に固定して使う壁掛けタイプで、無数のフックに工具をぶら下げて収納します。
視認性が良いので必要な工具をすぐに手に取れるますし、何よりも床を占有しないので作業スペースを広く使えるメリットがあります。
チェストタイプ

いわゆる工具箱と聞いた人がイメージするのが、チェストタイプです。手提げタイプの箱に必要な工具が一式収納されています。
金属工具をまとめて持ち運ぶため、その頑丈さは相当なもので、空の状態でも重いですが、工具を満載すると10㎏以上にもなります。
そのため手提げで持ち運ぶのは現実的ではありません。自動車の荷台に積みこむなどして現場に持ち込みましょう。
カスタマイズタイプ
特定の工具に特化したセットです。ラチェットレンチなど複数の口径を交換して使うタイプの工具をひとまとめにしています。
価格や用途はまるで違いますが、複数のサイズが揃った家庭用ドライバーセットもカスタマイズタイプの工具だと言えるでしょう。
動力工具の仕様を確認する
工具は人力で使うものばかりではありません。バッテリーをセットして使う電動工具やコンプレッサーと接続して圧縮空気を動力にするエアー工具があります。
インパクトドライバーを購入したものの「動力が電力ではなかった!」とか、「ポータブルバッテリーではなく電源ケーブルだった!」とかいった思い違いをすると間違った買い物をしてしまいます。
動力の付いたツールを選ぶ際は必ず動力源を確認してください。
信頼できるメーカーを選ぶ
ネット通販で工具を手に入れる場合は、メーカーにこだわってください。
まったく前知識がない状態でAmazonや楽天といった通販サイトをチェックすると大量の工具が見つかりますが、画像や価格だけでは良し悪しが判別付きません。
これらの多くは個人事業者が中国に生産を委託して販売している製品です。品ぞろえがよくて価格が安く、参考画像が美麗なツールセットにはついつい食指が伸びますが、筆者はおすすめしません。
スパナに酷く「遊び」があって固定できないとか、ドライバーの先端のサイズがおかしくてネジ山をなめてしまうといったトラブルが発生してからでは遅いのです。
また誤認を誘う名称にも気をつけてください。例えば有名メーカー京都機械工具はKTCのブランドで知られますが、全く関係ない販売者がKTCという名称を使うなど有名メーカーの通称と誤認しかねない名称のブランドも散見されます。
やはり信頼と実績のある工具メーカーの製品を選びましょう。
おすすめの工具ブランドと工具セット
下記におすすめの工具や工具セット、そのブランドについて紹介します。IT関係と違って工具は国産品が優れています。下記は全て定番メーカーなのでどれを選んでも間違いないでしょう。
通称KTCこと京都機械工具株式会社のツールセットです。信頼と実績の超一流メーカーなので、これだけあれば自動車や重機整備に十分対応できるでしょう。
同社は工具販売だけでなく板金加工など受託業務も行っており、質実剛健なメーカーです。プロが安心して使えるのでおすすめです。
工具と言ったらスナップオンというくらい、一般知名度の高いのが同社です。ホームセンターなどでもたくさん取り扱っているので、赤と黒の特徴的でおしゃれなデザインを目にしたことがある人も多いでしょう。
アメリカのメーカーなので、日本では輸入販売されています。
ドライバーだけでこの価格はやや高めですが、それに見合った信頼のおけるメーカーです。自動車やバイクを整備するのなら手元に置いておきたい逸品です。
TONEは、トーンではなくトネと読みます。KTCと同じく日本の有名総合工具メーカーなので、もし整備関係者で知らない人がいたらモグリです。
こちらはソケットレンチのセットなので自動車整備に欠かせません。頑丈な作りなので固着したボルトでも力いっぱい回せます。
こちらは電気工事用のツールセットです。ENGINEER(旧名:双葉工具製作所)は日本だけでなく世界中で高い評価を獲得しているツールメーカーです。
同社製品の中でも、ネジ穴のつぶれたネジをつかむ「ネジザウルス」が有名です。当初、アメリカにおいてネジザウルスの名前では売れなかったのですが、噛みつく=バンパイアのイメージが強いという点に着目し、ヴァンプライヤーという名称に変えたところ大ヒットしたエピソードが広く知られています。
エンジアツールキットもまた必要な工具が過不足なく揃っており、コスパに優れた逸品です。
こちらは第2種電気工事士の技能試験(実技)に必要な工具をまとめたセットです。大阪に本社を置くホーザンは1946年創業の老舗メーカーで、電気工事関係者に有名なブランドです。
近年は新型コロナウイルス対策の陰圧ブースなども様々な商品を扱っており、総合工具メーカーとして活動しています。
こちらはプラモデル製作用のツールセットです。タミヤといえば世界的な模型メーカーで、各種プラモデルの他、ラジコンやミニ四駆が特に有名です。
本ツールセットは入門用です。ニッパーやドライバーなど必要最低限のものが揃っているので、ガンプラを作るならこれだけで十分です。
しかし慣れるにつれて物足りなさを感じるかもしれません。技術の上達に合わせてより本格的なツールを個別に買い足していきましょう。
アネックスのブランドで有名な株式会社兼古製作所は、精密ドライバーや金属加工を行う老舗企業です。8本組ドライバーセットは価格も安く、これさえあれば大抵の電化製品のネジに対応できるので、1つは自宅に置いておきたい逸品です。
精度や耐久性にも優れているので、1回買ったら紛失しない限りずっと使い続けられるでしょう。他にもたくさんの種類のツールを扱っているので、ぜひチェックしてみてください。
Ko-ken(コーケン)こと山下工業研究所は、1946年創業の老舗工具メーカーです。ソケットレンチを専門に扱っていることで業界内で広く知られています。
ソケットレンチはボックスレンチとも呼ばれ、自動車整備には欠かせない工具です。世界中にファンを抱える有名メーカーなので車両整備などを行う方は、ぜひ使ってみてください。
9つ目は電動工具です。マキタのインパクトドライバーやインパクトレンチは広く使われており、その性能には定評があります。
エアー工具や集塵機なども扱っており工場でもよく見かけるメーカーです。リサイクルショップや中古品市場でも定番の商品なので、よほど消耗していない限りは選んで間違いないかと思いますが、もちろん新品の方が好ましいのは間違いありません。アマチュアからプロまで、誰にでも自信をもっておすすめできるメーカーの製品です。
最後に紹介するのが、ドイツの超名門メーカーBOSCH(ボッシュ)の電動ドライバーです。ボッシュは複数の事業領域を展開していますが、電動工具業界においてはパイオニアです。ハンマードリルを世界で初めてリリースするなど同社の製品が規格化されるくらいです。
電動ドライバーも一家に1台置いておきたい工具です。これさえあれば面倒なねじ締めが楽に行えるので、格段に作業効率がアップします。
逆回転もできるので、不要な家具の分解の際も役立ちます。ぜひ選んでください。
まとめ
以上、本稿では合計10メーカー、10アイテムを紹介してきました。プロユースから普段使いまで様々ですが、1つたりとも信頼性の低い製品はありません。どれを選んでも不具合なく長く使えるでしょう。
また不要になった工具を手放す際、無名ブランドはほぼ値段がつかないのに対し、有名ブランドには買取価格がつくというメリットも付け加えておきます。仕事で使う場合はもちろん、普段使いでも道具にはお金をかけておくと作業が捗るのでおすすめです。
※価格はいずれもAmazonの2020年12月時点のものです。