完結漫画のおすすめ20選!時間を忘れて熱中できる名作を紹介
先が気になって仕方がない、次の連載が待ちきれない。漫画を読んでいてそんな思いを抱いたことはありませんか?
しかし完結している漫画なら一気に最後まで読み切る事が出来ます。本稿では完結漫画のおすすめを20作を選びました。
ドラゴンボールのような週刊連載されている王道漫画はできるだけ避けて、20巻未満で完結した作品に絞ったので是非参考にして下さい。
一気読みできる完結済漫画の魅力
完結済漫画を読む楽しみと言えば、まさにエンターテイメント感覚を圧縮して一気に楽しめる点に尽きるでしょう。リアルタイムで作品を追っていたファンの数年を、僅か数時間ないしは数日で味わい尽くせる贅沢は、長編ドラマやアニメの一気見と同じくらいの没入感があります。
休日前の夜にでも飲み物とお菓子を用意して、気に入った作品を読み始めるのは贅沢な時間としかいいようがありません。
電子書籍を選ぶメリット
電子書籍には、紙の書籍にはないメリットがあります。
まずは何といっても置き場所です。かつて筆者は電子書籍否定派でしたが、増え続ける漫画アーカイブの収納に困り、一時はレンタル倉庫を借りようかと本気で悩んだくらいです。しかしiPad導入に合わせて電子書籍に移行しました。ストレージさえあればいくらでも蔵書を増やせるのは大きなメリットだと言えるでしょう。
またダウンロードしておけば、iPadやスマホで時と場所を選ばず閲覧できます。ワンピースやキングダムを全巻ストレージしても荷物は増えません。コレクションと一緒に移動できるのは非常に便利です。通勤時間など隙間時間に本が読めますし持ち運びも楽です。
さらに24時間いつでも本が手に入るという点も忘れるわけにはいきません。夜中でも本を買って読めるのは素晴らしい事です。
そして、この特徴を生かして、新作が発売された日の午前0時ピッタリにダウンロードすることも可能です。紙書籍の発売と電子書籍の発売タイミングをずらす出版社もあるので必ず最速で入手できるというわけではありませんが、紙の書籍の場合、配送があるので予約したとしても最速で手元に届くのは当日中になるので少しでも待ちたくない人は電子書籍がおすすめです。
このような特徴を持つ電子書籍は漫画を一気読みする上で非常に便利です。Amazonでポチればすぐにダウンロードして読めます。
おすすめの完結漫画
それでは、おすすめ作品を20作紹介します。ただし完結漫画といってもドラえもんやアキラのような古典や、銀魂や鬼滅の刃、エヴァンゲリオンのような極めて知名度が高い定番作品、異世界転生系作品は避けます。
みんながどこかで目にしたことがあるような最近の作品ばかりを紹介してもつまらないので、マイナーになり過ぎず古すぎずという線で選びました。
加えて、完結漫画というと三国志やこち亀のような長大な名作もありますが、手に取るまでのハードルが高いので一晩で読み切れるものを中心に紹介します。
少しマイナーかもしれませんが、一気読みの楽しみを与えてくれる作品なので、未読の人は是非参考にしてみて下さい。
ヤマザキマリ先生の処女作にして2度の実写映画化を果たした大ヒット作品、テルマエ・ロマエ。日本人なのにローマ人っぽく見える阿部寛さん演ずるルキウスは知っていても原作は未読という人は多いのではないでしょうか。
古代ローマの浴場技師が現在日本にタイムスリップしてカルチャーギャップに戸惑うギャグ漫画として知られていますが、古代ローマの描写の細やかさはすさまじいものがあります。
歴史ものとしての楽しみ方も出来る本作は全六巻にまとまっていて、まとめ読みするには持ってこいの作品です。
こちらは東村アキコ先生による全10巻のシュールラブコメギャグ漫画。主人公紺野泉はとんでもない美女ですが、なぜか不幸な日々を送っています。
あまりの美貌のせいで出会う男性は恋に落ちるどころかストーカーになってしまい、同性からは嫉妬でいじめられるからです。頻繁な引っ越しを余儀なくされ、美女なのに居場所がない紺野。
本作は生まれ持った美貌が不幸の原因になってしまう彼女と彼女をめぐる人達のシュールな日常漫画なのですが、女性が持つ根源的な問題意識のコアを捉えていてジェンダー目線で読み直すと興味深い漫画です。
生まれながらに「女」であるということは祝福であると同時に呪いでもあります。そして女である事に悩まされ続けた紺野が最後に選んだ選択とは?
一気に最後まで読み切ってください。すがすがしい気持ちになれるでしょう。
本作はエッセイ漫画の名手、福満しげゆき先生による夫婦日常漫画です。
あまりにも強い自意識にさいなまれて卑屈になりがちな筆者の葛藤は読者目線からは面白くもあり、共感する点も多いでしょう。何も起きていない日常に訪れるちょっとした感情の機微をとらえる筆力はぐいぐいと読ませてくれます。続けて読むと福満ワールドにどっぷり浸れるでしょう。
原作夢枕獏先生、作画谷口ジロー先生という超実力派コンビが手がけた本作は登山漫画の最高峰といっても過言ではありません。
近年のアウトドアブームのゆるい登山とは違い、本作は山にしか居場所がないような登山家、羽生丈二がエベレストに挑むハードコアな物語です。
標高8000mは人が生きていけないデスゾーン。極限状態におかれた登山家の死生観がビビットに描かれており、そのマインドの違いに驚愕するでしょう。彼は「下界」では生きていけない人物なのです。
神々の山嶺は最高の読書体験を与えてくれます。少し敷居が高く感じるかもしれませんが全5巻です、是非とも一気読みしてください。
ヨシノサツキ先生による本作は離島にやってきたは若き書道家半田清舟と島の住人の交流を描いた日常漫画です。
都会育ちで書道一筋に生きてきた半田が少しずつ人として成長していく物語であると同時に田舎(離島)あるあるネタの宝庫でもある本作は大ヒット。アニメ化を果たしスピンオフ作品も生み出しました。
全18巻と一気読みするのに十分なボリュームですが、急がずあえてゆっくり楽しんでください。まったりとした読後感があります。
主人公の少年、石田将也と聴覚障碍者の西宮硝子を中心に数年にわたる濃密な人間ドラマが全7巻に圧縮されている本作は、そのテーマ性と丁寧な人間描写が高く評価されて大ヒット。
手塚治虫文化賞新生賞を受賞したりアニメ映画化されたり、全日本ろうあ連盟監修のもと道徳教材化されたりしました。
これだけ聞くと非常に堅苦しい道徳的な漫画かと思われるかもしれませんが、決して退屈ではありません。むしろドキドキして先が気になってしまいます。
アニメ映画も名作「君の名は」と上映時期が重ならなければもっと目立つ興行成績をあげたに違いありません。
銀の匙は、鋼の錬金術師で知られる荒川弘先生による北海道の農業高校を舞台としたビルドゥングスロマン(成長物語)です。
青年期に直面するアイデンティティの確立や親との関係、自分の適性の見極め、恋愛といった個人的なテーマだけでなく、北海道の農業が抱える問題にも触れており、流石は荒川先生というべき骨太な漫画に仕上がっています。
漫画としての吸引力が極めて強いのでいつの間にか時間が過ぎているくらい夢中になれる読書体験が出来るでしょう。
駄菓子と「だが、しかし」のダジャレがテーマタイトルになっている本作。コトヤマ先生による駄菓子のトリビア漫画であると同時に主人公が自分の進路を決めるビルドゥングスロマンであり、ラブコメ漫画でもあります。
2度のアニメ化を果たした人気作ですが、週間連載にありがちな引き延ばしをせず、全11巻できれいに完結しており一気読みにはもってこいです。是非手に取ってみて下さい。
1989年の作品であり、花とゆめコミックという少女漫画レーベルの本作は、時代を超えた面白さがある名作です。獣医を目指す主人公のキャンパスライフであり、ペットあるあるネタが非常に面白いのですが、初出から30年を過ぎた今注目すべきは時代性です。
バブル期の作品なので登場人物があまり将来について悩んだりせず、まったりしているのです。佐々木倫子先生のユーモアによる所が大きいかもしれませんが、明らかに楽天的です。30年前の日本はこんな時代だったのか、と驚くでしょう。作品に反映された時代の空気はタイムカプセルのようなものです。
是非楽しんでみて下さい。
動物のお医者さんが医大のキャンパスライフなら、はちみつとクローバーは羽海野チカ先生による美大のキャンパスライフものです。可愛らしい画風から通称ハチクロと呼ばれアニメ化も果たしていますが、実は相当に過酷な物語です。
恋愛や才能、将来の進路など青春の葛藤がてんこ盛り。ふんわりとした作風でなければ、かなりギスギスドロドロした物語に仕上がっていてもおかしくない展開が続出します。先が気になるのでぜひ一気読みして下さい。
石川雅之先生によるもやしもんは、菌が見える特殊能力を持つ主人公の農大漫画です。これだけなら「能力もの」漫画の定番ですが、必要以上に主人公の能力にフォーカスしないのが本作です。
むしろ菌や発酵に関するトリビアとしての面が強く、大量のテキストを読むタイプの漫画です。ワインや日本酒、発酵食品類に関する綿密な取材が光ります。
しかし単純なトリビア漫画ではなく、キャンパスライフの闇鍋感やちょっとした恋愛要素もあるので非常に楽しく読めます。情報量が多いので一気読みすると頭がくらくらするほど面白いのでおすすめです。
石黒正数先生による本作は通称「それ町」として知られる名作です。田舎のメイド喫茶が舞台というといわゆる「萌え系」や「美少女漫画」作品のように思われるかもしれませんが、決してそんな事はありません。
ギャグ漫画であり、日常漫画であり、SF漫画であり、人情漫画であるという奇跡的なバランスで成り立っているので既存のカテゴリーに当てはめるのが難しい作品なのです。
全16巻を一気に読んでみて下さい。きっと「それ町」ワールドを楽しめるでしょう。
現在、週刊少年ジャンプでチェンソーマンを連載中の藤本タツキ先生の連載処女作がこちら。全8巻にまとまっており非常に興味深い作品です。
粗削りなのですが、とにかくキャラクターの個性が強い!誰一人としてありきたりなキャラクターはいませんし、近未来から遠未来のSFサスペンスといった作風でストーリー展開は予想不可能です。気が遠くなるようなエンディングまで一気に楽しんで下さい。
ヤクザと超能力少女の日常ギャグを描いた本作は、大ヒットしアニメ化も果たしました。原作の絶妙な「間」はアニメでも健在です。
少女ホームレスや児童労働ネタなど「これはギャグマンガとして笑っていい?」と悩むようなギリギリを攻める作風はかなり個性的でハイレベル。是非読んで欲しいと思います。
2020年に全19巻で完結したので、一気読みするなら今が良い時期でしょう。
書店員の日常をユーモアたっぷりに描く本屋漫画です。本屋あるあるネタや出版業界ネタを上手くエンターテインメントに落とし込む筆力は、見事のひとこと。店員をホラー映画に出てきそうなモンスターとして描いており、ビジュアルインパクトもなかなか鮮烈です。
堂々とボーイズラブ本(やおい本)を要求するメンタルマッチョな白人女性たちや、大量のマンガ本を一度に持ち帰ろうとする客など、思った以上に書店には様々な人が来店するようです。
書店員マンガとしておそらく初のアニメ化を果たしました。お仕事漫画としても面白いので是非読んで欲しいと思います。
攻殻機動隊やアキラのような広く知られている作品を除外し、戦わないSF漫画の傑作を一つ上げるとしたら、筆者は野村亮馬先生のベントラーベントラーを推します。
SFというと理屈っぽくてややこしい、読むのが疲れるようなイメージがあるので敬遠されがちなジャンルですが、本作はライトな読み口でありながらSF要素が濃厚です。
地球にやってくる宇宙人が引き起こす面倒ごとを処理する、外星課のすみちゃんこと牧原澄子と個性的な面々。これだけならよくある日常SFですが、見どころは最終3巻です。上質なセンスオブワンダーが感じられるでしょう。
妖怪漫画やエッセイ漫画を書いていた押切蓮介先生が飛ばした大ヒット作、それがハイスコアガールです。
1980年代から90年代を舞台にアーケードゲームに熱中する主人公とメチャクチャ格闘ゲームが強いお嬢様の物語で、若い読者にはラブコメ、中年以上の読者にはノスタルジーが強くアピールする名作です。
ストリートファイター2、サムライスピリッツ、ワールドヒーローズなど、往年の名作ゲームネタが満載で筆者はなつかしさに胸がいっぱいです。
この時代、アーケードゲームが設置されているゲームセンターは不良やヤンキーがたくさんいて、しばしばカツアゲやリアルバトルが発生する治安の悪い場所でしたが同時にワクワクする空間でもありました。ゲーマー必読の全10巻です。
精神の輪というタイトルテーマの通り輪廻(生まれ変わり)をテーマにした本作は、非常にスピリチュアルな手触りがあります。しかし、決して宗教チックではなくボーイミーツガールの要素が主軸となっており、サスペンスエンターテイメントとして極めて秀逸です。
テーマは過去生の因縁にどのように決着をつけるのか?というものですが、過去を見ずに今を生きようという安易な結論に飛びついたりしない点が作品に深みを与えています。
長い長い年月を様々な自分として生きて老衰で死んで・・・というエピソードを繰り返すことで、人物の深みが増して読者が共感を覚えるのです。これだけの過去を無かったことには出来ない、いったいどうすればいいのかと悩むことでしょう。
一度読み始めたら止まりません。こういう作品こそ一気読みしたい漫画です。
岡野玲子先生による本作は、その名の通り安倍晴明という名前を広く世に知らしめた夢枕獏先生の「陰陽師」を原作にしています。絵柄が非常に作品世界にマッチしており、絵の無い原作小説のビジュアルイメージを補完してくれます。
分かりやすいマンガ文法で描かれていないため、初めて読む人は少し戸惑うかもしれませんが、陰陽師の世界観を表現するにはこの手法がベストだと思います。
一気読みして平安時代の幽玄な世界に浸りましょう。
最後に紹介するのは、実在する人物や事件をモチーフにした政治漫画、亡国のラスプーチンです。政治漫画なんて面白いのかと思われるかもしれませんが、本作は読み始めたら止まりません。
それもそのはず、原作は佐藤優先生、作画はホラー漫画の名手伊藤潤二先生が手がけているからです。事の善悪正邪はともかくドロドロとした政治の世界はホラー要素満載。
まさか政治とホラーに親和性があったとはびっくりです。シナリオも素晴らしく、ぐいぐいと読ませます。全6巻にまとまっているので是非一気読みしてください。
アクション一切なし、お色気シーンどころか女性すらほぼ登場しない本作ですが、中年男性の会話劇だけでこんなにも面白い漫画がかけるのかとびっくりするでしょう。
まとめ
以上、完結漫画20作品を紹介してきましたが、やはり電子書籍で入手するのがおすすめです。場所を取らず瞬時に手に入りますし、キャンペーンで一巻無料になっていたりまとめ買いが値引きされていることもあります。
電子書籍というと違法サイトや海賊版をイメージする人もいますが、絶対に手を出すべきではありません。公式にライセンスされた安全なプラットフォームを選んでコレクションを充実させましょう。
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