伊坂幸太郎作品のおすすめ10選! 読むべき人気小説をご紹介
数々の小説を発表している人気作家、伊坂幸太郎(敬称略)。1996年に「第13回サントリーミステリー大賞佳作」を受賞して以降、様々な作品で賞を受賞している実力派作家です。
彼が表現する独特の世界観や、想像を覆すストーリー性は読む人を魅了し続けています。この記事では彼や彼の作品の魅力に迫るとともに、おすすめ伊坂幸太郎作品をピックアップしてご紹介していきます。
大人気作家伊坂幸太郎! おすすめ作品とその魅力に迫る
まずは伊坂幸太郎の魅力について探っていきます。伊坂幸太郎とはどのような人物なのか、どのような作品を発表してきたか、などをお伝えします。作品を通じて「伊坂ワールド」を堪能するためにも、まずは彼の人物像についてご紹介します。
伊坂幸太郎のプロフィール
1971年、千葉県松戸市生まれ。宮崎県仙台市在住。東北大学法学部卒業後、システムエンジニアとして働きながら、文学賞に応募。
『悪党たちが目にしみる』(のちに大幅に改訂されて『陽気なギャングが地球を回す』として出版)で、1996年に「第13回サントリーミステリー大賞佳作」を受賞しています。
2000年には『オーデュボンの祈り』で「第5回新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞、2004年には『アヒルと鴨のコインロッカー』で「第25回吉川英治文学新人賞」を受賞。以降も数々の賞を受賞し、名実ともに日本を代表する人気小説家となりました。
伊坂幸太郎作品の魅力
「伊坂ワールド」と呼ばれるほど、彼の作品は独特の世界観があり、読む人を即座に魅了します。登場人物がよい意味で「普通」でありながら個性的、発する言葉がどことなくお洒落で気の利いたセリフである、など彼の作品を読んだことがある人には「伊坂ワールド」の魅力を肌で感じたことでしょう。そんな「伊坂ワールド」全開の作品はもちろん、ほかにも「ミステリー」作品や「社会派」作品、「青春」ものの作品など様々なジャンルの作品を発表している伊坂幸太郎。
はじめて伊坂幸太郎の作品に触れる人は、自分が好きなジャンルのものをチョイスすることをおすすめします。いずれの作品も読みやすく、想像を覆すストーリーにのめり込み、時には涙を流して感動し、またある時には心臓がドキドキと脈打つほどスリルを感じるほどです。これからご紹介する伊坂幸太郎作品のなかから、好きなジャンルのものを手に取りぜひ読んでみてください。
伊坂幸太郎作品のおすすめ10選!
ここからは伊坂幸太郎作品のおすすめをご紹介していきます。異なるジャンルのものを幅広くご紹介していきますので、気になる作品はぜひ読んでみてください。1つの作品を読むと、また他の作品も読みたくなる…それが伊坂幸太郎の魅力です。
『アイネクライネなハトムジーク』(幻冬舎文庫)は、2014年に発表された伏線と驚きに満ちたエンターテインメント小説です。登場人物同士の軽快な会話は、伊坂幸太郎らしさを感じずにはいられません。
奥さんに愛想をつかされたサラリーマン、その部下は他力本願で恋をしようとする青年、その友人は大学時代に高嶺の花をつかまえて人生を謳歌している男…。情けなくもあり、愛おしくもある登場人物たちが紡ぎ出す、数々のサプライズが魅力の作品です。
『重力ピエロ』(新潮文庫)は、2003年に発表された作品であり、第129回直木賞候補作品、第57回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作品です。また、2009年公開の映画の原作にもなっているミステリー小説です。
半分しか血のつながりがない「私」と、弟の「春」。ある日、「私」の勤め先が、何者かに放火されることに。町の落書き消しを専門に請け負っている「春」は、現場の近くにスプレーによるグラフィティーアートが残されていることに気づくのです。兄と弟、そのつながりや過去が交錯をくりかえし驚愕の結末を迎えます。
『アヒルと鴨のコインロッカー』(創元推理文庫)は、2003年に発表され、第25回吉川英治文学新人賞を受賞した作品です。鮮烈に読んだ人の記憶に残る、傑作ミステリー小説。
大学入学のため引っ越してきたアパートで、椎名は河崎に「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけられます。彼の標的は1冊の広辞苑で、あやしい話に乗る気などなかった椎名でしたが、なぜか決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまうのです。スリリングで軽快な長編小説です。
『死神の精度』(文集文庫)は、2005年に発表され、第57回日本推理作家協会賞 短編部門を受賞した短編小説を含む作品です。
人間の世界に調査部員として派遣された、死神の千葉。彼の役目は「死ぬべき人間」かどうかを判断することです。人間の世界で対象者に接触し、一週間観察したのちに判断するのです。観察対象となった男女6人の運命は…。第57回日本推理作家協会賞 短編部門を受賞した表題作のほか、5つの短編小説から成る作品です。
- 新潮文庫
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ゴールデンスランバー
- 税込み1,155円(Amazon)
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第21回山本周五郎賞、第5回本屋大賞受賞作品!
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読みだしたら止まらない! スリリングで手に汗握るエンターテインメント巨編ストーリー「第21回山本周五郎賞」「第5回本屋大賞」を受賞した人気作品!
『ゴールデンスランバー』(新潮文庫)は、2007年に新潮社から単行本が発表され、「第21回山本周五郎賞」「第5回本屋大賞」を受賞したエンターテインメント作品です。
物語は青柳雅春と友人の森田森吾と数年ぶりに出会うところからはじまります。
森田は「おまえは、陥れられている。」「首相が暗殺される」「逃げろ!」などと、追い詰められた様子で訴えてくるのです。忠告どおり首相は暗殺され、その濡れ衣を着せられた男の逃亡劇。止まらないスリリングな展開の巨編です。
『グラスホッパー』(角川文庫)は、2008年に漫画家、2015年に映画化がされ話題となった「殺し屋」のストーリーです。登場人物同士の思惑が交錯し、物語は唸りをあげて進んでいきます。
元教師の鈴木は、妻を殺した男への復讐心を抱いていたところ、男が車に轢かれる瞬間を目撃します。その事件の背景には「押し屋」と呼ばれる人物が存在するのです。「殺し屋」を追う、鈴木・鯨・蝉の3人の思惑が、疾走感溢れるストーリーに乗って衝撃の展開を繰り広げていく作品。
『AX』(角川文庫)は、2017年に発表された、人気「殺し屋シリーズ」のエンターテインメント作品です。書き下ろし2篇を加えた計5篇となっており、同シリーズ初の連作集となっています。
超一流の殺し屋「兜」とその家族を取り巻くストーリーは、読む人を虜にし、新たなエンターテインメントの可能性を感じる展開となっています。伊坂幸太郎作品のなかでも人気の「殺し屋」シリーズから、読者が待ち望んだ待望の連作集となっています。
『オー!ファーザー』(新潮文庫)は、2010年に発表された、伊坂幸太郎作品の「第一期」最後を飾る、集大成ともいえる作品です。登場人物が繰り広げる、多声的な会話や行動が1つの線で結ばれ、驚きのストーリー展開へと発展する長編小説です。
父親が4人いる高校生の由紀夫、ギャンブル好きな鷹、女性から人気の葵、スポーツ万能な勲、クールで博識な悟。由紀夫がドッグレース場でとある事件現場を目撃することからはじまる、痛快でリズミカルなストーリーです。
『バイバイ、ブラックバード』(双葉文庫)は、2010年に発表された奇妙でおかしみに溢れたストーリーです。物語のなかに幾度と出てくる「あのバス」というキーワードが読む人の想像を掻き立てる、そんな魅力と独特な雰囲気が漂う小説です。
物語は同時に5人の女性とつき合っている星野一彦と、繭美という180センチ180キログラムの巨躯の女が主人公で、「あのバス」で連れていかれる前に、5人の女性に別れを告げる一彦の物語です。
『逆ソクラテス』(集英社)は、デビュー20年目に発表された5編から成る短編集です。表題の『逆ソクラテス』の他に『スロウではない』『非オプティマス』『アンスポーツマンライク』『逆ワシントン』が収録されています。
2020年に発表されたばかりのこちらの作品は、伊坂幸太郎らしさ溢れ、心地よい読後感を味わえる作品集です。書き下ろし3編を含む、全5編の短編集となっています。
伊坂ワールドに触れて読書を楽しもう!
今回は伊坂幸太郎がこれまでに発表した作品のなかから、特におすすめのものをご紹介してきました。「伊坂ワールド」と語られるほど、彼の書く作品には独特の世界観や爽快感、テンポの良さがあります。伊坂幸太郎作品にはじめて触れる人はもちろん、すでに彼の作品のファンである人も、様々な作品を読んで、「伊坂ワールド」を堪能してみてください。
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