心を動かす。おすすめの大人の絵本12選
絵本と聞くと、子どもが読むものと思っている方も多いと思います。しかし近年、大人の読み物として絵本が選ばれるようになってきました。
この記事では、大人に読んでほしいおすすめの絵本をご紹介します。
絵本は誰のもの?
絵本といえば子どもをイメージする方も多いかと思います。確かに児童向けに作られているものがほとんどです。筆者は数年前まで保育士をしていたこともあって、今まで多くの絵本に携わってきました。子どもたちに向けて絵本を読んでいるときに「何かこの言葉、胸に響くな」「この絵本、友達にも読んでほしいな」ということが多々ありました。近年では、「大人の絵本コーナー」のある書店も見られるようになりました。絵本は子どもだけではなく、大人にとっても大切なものとなっています。
大人にも絵本が必要な理由
具体的に、なぜ大人にも絵本が必要なのでしょうか。次の二つの理由が考えられます。
一つ目は、固まってしまいがちな思考を柔軟にする働きがあることです。絵本は基本的に子どもを対象に作られており、絵・文章・構成ともにシンプルなものがほとんどです。そのため同じ絵本を読んでいても、読み手によって全く異なる解釈となってしまうこともあります。大人は物事に対して正解を求めてしまいがちですが、「色々な解釈があっていいんだな」と思えるということが、絵本を読むことで得られます。
二つ目は、自分自身の癒しに繋がることです。心情にあった絵本を選ぶことで、自分の本当の気持ちに気づくきっかけとなることもあります。
共通することは、絵本を通して客観的に自分を見ることができるようになるということです。大人にとっての絵本は、学びや発想、笑いや癒しなど、様々なものに気づくきっかけを与えてくれるものとなっています。
プレゼントにもおすすめ
絵本は、お手軽な価格で見た目も華やかなものが多いので、プレゼントにもおすすめです。筆者も友人の誕生日などに、読んでほしい絵本を選んで贈っていました。「え。絵本?」と最初は驚かれますが、読めば読むほど深みにハマっていくのが絵本。「ありがとう」と感謝されることもしばしばあります。プレゼントを検討中の方は、是非絵本も視野に入れてみてください。
おすすめの大人の絵本12選
筆者が実際に読んだ絵本の中で、大人にこそおすすめしたい絵本をご紹介します。ここに書かれているものは、あくまで筆者の解釈となります。絵本は読み手の数だけ解釈が存在します。是非、自分なりの解釈も見つけてみてください。
人間関係の悩みがテーマの絵本
教科書にも載っているレオ・レオニの名作絵本。協力することは大切だという教訓だと思われがちですが、他にもメッセージも込められています。兄弟を失って孤独の中に生きてきたスイミーでしたが、海の中で様々な出会いを経験します。そして、新しい仲間たちと力をあわせて大きな魚を追い払うことに成功します。この時にスイミーが使ったのが、自分だけ色が違うということ。自分自身の価値を最大限に生かしたものでした。個の役割や価値について、考えさせられる一冊です。
たくさんの視点から「りんご」というものを見ます。Aさんから見たものとBさんから見たものは、同じ「りんご」でも異なります。人間関係も一緒で、様々な人が様々な考え方で物事を見ています。「みんな違った考え方だから仕方ないよね」と思わず笑ってしまうような、元気を与えてくれる一冊です。
きつねの耳に見えたのは、大きなワニの背中。窓から見ただけで判断してしまったサンタさんは、動物たちに間違ったプレゼントを配ってしまいます。自分から見えている世界というのは実はほんの一部で、見えていない部分に大切なことが隠されている場合がほとんどです。もし苦手だなと思う方がいても、実は素敵なところもあるのかもしれないと思わせてくれるような一冊です。
100万回も死んで、100万回も生きた猫のお話。どんな暮らしをしても、誰に愛されても、その人のために泣くことがなかった猫でしたが、一匹の愛する猫と出会って、初めて別れの辛さを経験しました。愛することの大切さ、奥深さが感じられます。大切な人と一緒に読んでほしい一冊です。
仕事関係の悩みがテーマの絵本
宝をため込んでいた泥棒たち。「まぁぁ、これ、どうするの?」という女の子の一言で、目的がないということに気づきました。これは、働いている私たちにも置き換えられることで、同じ質問をされた時に即答できない方もいらっしゃるのではないでしょうか。仕事もお金も手段にすぎません。その先にあるものは何だろうということを考えさせられる一冊です。
ぐるんぱは、様々な仕事先で失敗をしてしまいます。しかし、最終的にはその作ったものを使って素敵な幼稚園を作り上げました。一見無意味だと思えたり、遠回りだと感じることでも、全力で取り組めば将来必ず何かに繋がります。今できることを精一杯してみようと思うきっかけを作ってくれる一冊です。
自分にできないことができる人のことを、うらやましく思ってしまいます。しかし、ねずみくんには体が軽いという特徴がありました。その特徴を生かしあしかくんと力を合わせることで、成功へと辿りつきました。それぞれが様々な能力を持っています。お互いの良いところを生かしながら、作り上げていくことの大切さを考えさせられる一冊です。
おじいちゃんの口癖は、「いいから いいから」。会社がつぶれてショックのお父さんにも「ゆっくりすればいい」と言葉をかけました。その言葉で安心したお父さんは心機一転。新しい商売を始めました。激動の世の中で大切なことは、こういった心のゆとりかもしれないと考えさせられるような一冊です。
自分自身の悩みがテーマの絵本
このお話のわたしは、わたしのことが大好き。自分を大切にすることで、心にもゆとりが生まれます。心にゆとりが生まれると、ようやく人のことも大切にできるようになります。今は、自分の気持ちに蓋をして生活をしている方が多いように思います。まずは大切なのは、自分を喜ばせてあげること。どの年代の方にも読んでほしい一冊です。
テレビを見ながら「見たいものはナンニモナイ」、子どもたちは「したいことはナンニモナイ」と贈りたいものがなかなか浮かびません。物質的に豊かになった世の中で、一番の贈り物はもしかしたら「時間」なのかもしれません。本当に大切なものについて考えるきっかけを与えてくれる一冊です。
5歳の男の子と72歳のおじいちゃんのお話。数えきれないほどの命のバトンを経て、今のわたしたちへと繋がっています。一人でもご先祖様が欠けていたら、わたしたちは存在しません。そう思うと、ちょっと特別に感じますね。生まれたことに意味があるのかと思う瞬間もあるかもしれませんが、きっとあるはず。自分の存在価値について考えさせられる一冊です。
うさぎさんのワンピースの柄が、次々と変化していくというお話です。仕事の時は仕事の顔。家族に見せる顔、友達に見せる顔、恋人に見せる顔…と、このワンピースのように人も状況に合わせて様々な顔に変化します。それを人は八方美人だというかもしれませんが、どの顔もわたしなのです。「よく頑張ってるね」と思わず自分に声を掛けてしまいたくなるような、一冊です。
絵本を手にとってみよう
大人に関する絵本をご紹介しましたが、いかがでしたか。「子どもの頃、見たことがある」という絵本も出てきたのではないかと思います。絵本は子どものものというイメージがありますが、実は大人にこそ読んでほしい絵本もたくさんあります。是非お気に入りの絵本を見つけて、日々の癒しにしてみてください。
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