【フラッグシップ降臨】EOS-1D X Mark IIIデビュー!! キヤノン本社で究極のカメラの開発秘話を聴いた【UZUMAX電気店 #17】

y.ogasawara
公開: 2020-03-04

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カメラ好きなら一度は憧れるキヤノン(Canon)EOSのプロ用フラッグシップ機EOS-1Dシリーズ。そのEOS-1Dシリーズから、2020年五輪の年に満を持して『EOS-1D X Mark III』が新たに発売されました。

今回のUZUMAX電気店#18では、カメラに情熱を注ぐ人のひとりであるUZU店長が、Canon本社にお邪魔して社員の方々にインタビューを実施!

16コマ/秒(ファインダー、AF/AE追従)への進化や頭部検出AFなどはもちろん、こだわり抜いたポイントや開発の厳しさまでたっぷり時間をいただいて教えてくれました。


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連載【UZUMAX電気店】|Moovoo
▲元家電量販店員のYouTuber、UZUMAXさんを店長役に迎えた連載企画! 気になる製品、最新の製品について、UZU店長が紹介していきます。記事一覧は上のリンクから。

2020年2月14日発売!一眼レフの最高峰、キヤノン「EOS-1D X Mark III」

PICK UP!
  • キヤノン(Canon)
  • EOS-1D X Mark III

  • 税込み863,280円
  • シリーズ最高傑作!キヤノンのフラッグシップ一眼レフカメラ

  • カメラ好きなら一度は憧れるEOS-1Dシリーズの最高傑作。最高約20コマ/秒(ライブビュー撮影時)の画像処理やHEIF記録が可能。更にスマートコントローラーを搭載し先代モデルを超越したプロ向け一眼レフカメラ。

世界中のカメラ初心者からプロまで圧倒的な支持を受けるキヤノンの一眼レフカメラ。
実に、2003年から現在までキヤノンのデジタル一眼レフは世界のトップシェアを誇ります。

そんなキヤノンの一眼レフの中でも頂点に君臨するEOS-1Dシリーズから、2020年2月14日に「EOS-1D X Mark III」が発売されました。

EOS-1D X Mark IIIは静止画と動画の究極を目指した一眼レフであることが最大の特徴。
新開発の映像エンジン、DIGIC Xを搭載しており、連写性能はファインダー時に最大16コマ/秒、ライブビュー時には最大20コマ/秒。動画機能は「5.5K 60p」や「4K DCI 60p」の撮影にも対応しています。常用では最高ISO 102400、拡張時にはISO 819200相当の高感度。そんな高画質で撮影した画像も、圧縮率に優れたHEIFで記録することが可能です。

「EOS-1D X Mark III」の魅力を開発陣にインタビュー

そんな世界最高クラスの一眼レフ「EOS-1D X Mark III」の開発秘話や魅力を存分に語ってくれたのは、EOS-1D X Mark IIIの開発に携わった3名のキヤノン社員!
左から商品企画担当の椎名さん、メカ担当の荒川さん、画質担当の小笠原さんです。

EOS-1D X Mark IIIの開発にあたって、開発陣がこだわり抜いたポイントや苦労した点についてご紹介していきます!

EOS-1D X Mark IIIのコンセプト

EOS-1D X Mark IIIのコンセプトとして「静止画性能・動画性能共に究極を目指した」カメラとなっており、激しい動作や予測できない動きにもしっかり対応できる一眼レフカメラとなっています。

「スポーツなどの素早い動きや、動物などの動きが予測できないものを撮影する場合でも、撮影者が意のままに撮影できるように全ての能力を進化させたモデルになります」

別モデルのキヤノンのEOS Rを普段愛用しているUZU店長も、「EOS Rとは全く別の、プロフェッショナルモデルというのが伝わってくる」と、大絶賛していました。

EOS-1D X Mark IIIのこだわりポイント1:新映像エンジン DIGIC X

EOS-1D X Mark IIIには、新開発された映像エンジンであるDIGIC X(ディジック エックス)がシングル構成で搭載されています。それにより、ノイズの抑制や解像感の向上、ライブビュー撮影時に最高約20コマ/秒の画像処理やHEIF記録が1つのエンジンで可能になりました。

また、先代モデルのEOS-1D X Mark IIには映像エンジンが2基搭載されていましたが、今回のEOS-1D X Mark IIIは1基しか搭載されていません。
しかし、パフォーマンスは先代モデル以上に発揮できるようになったため、電力消費を抑え、撮影枚数をアップすることができました。

EOS-1D X Mark IIIのこだわりポイント2:スマートコントローラー

今回新たに加わったスマートコントローラーは、EOS-1D X Mark IIIの目玉機能の1つといっても過言ではありません。

スマートコントローラーはAFスタートボタンと兼用して、測距点の移動やピント合わせまでを1つのボタンで完結できる新たな操作部材です。ボタンのトップに指で触れてスライド操作を行うと、指の動きを検出して測距点が移動します。そのまま押し込むことでAFをスタートさせることが可能です。

スマートコントローラーはユーザーの声を取り入れて開発に至ったそうですが、「実は途中で諦めかけそうになった」と開発担当の荒川さんが裏話を語ってくれました。

様々な人の指で試行錯誤し、誤操作を発生しない滑らかな動きを実現させたスマートコントローラーには、UZU店長も「感動的な良い動き!」と操作性を大絶賛です。

縦位置ポジションにもスマートコントローラーが付いているので、通常の撮影ポジションと変わらず使用することが出来ます。

通常のポジション時に、縦位置ポジション用のスマートコントローラーが手に当たっても、自動的にオフにしてくれるといった細かい気配りもされています。

画像再生時は拡大表示位置の移動、動画撮影時はカメラブレや音に配慮した設定操作が行える機能もついており、小さい中に多くの機能が詰め込まれています。

EOS-1D X Mark IIIのこだわりポイント3:静止画性能&動画性能

EOS-1D X Mark IIIは、先代モデルのEOS-1D X Mark IIよりも画質は大幅に向上しました。

静止画はHDR出力が可能になり、HEIF 10bit記録に対応しました。それにより、従来よりもダイナミックレンジが広い画像を少ない容量で保存することが出来るようになりました。

動画はフルHD・4K動画・5.5KRAW動画・Canon Logに対応しています。
特に4K動画は、従来のDCI 59.94fps/50.00fpsクロップに加えて、新たにDCI/UHD 59.94fps/50.00fpsの記録を可能にしました。そうすることで、このEOS-1D X Mark III1台で、ハイエンドなシネマ制作にも対応することが出来ます。

EOS-1D X Mark IIIのこだわりポイント4:AF(オートフォーカス)

EOS-1D X Mark IIIでは今までのEOS-1DシリーズのAFセンサーを一新させました。

一新させたAFセンサーは、正方画素を高密度に配置することで最大191点の測距点(クロス測距点は最大155点)まで拡充させました。

さらにAFのアルゴリズムもディープラーニングを用いて強化されました。
従来の機能に加えて、ファインダーを覗きながらも人間の頭部を検出することが可能になりました。更にライブビュー撮影では、カメラが瞳を検知してピントを合わせる瞳AFも搭載されており、今まで以上に人物を撮影しやすいモデルとなっています。

EOS-1D X Mark IIIのこだわりポイント5:内蔵 Wi-Fi搭載

EOS-1Dシリーズとして初めてWi-Fi機能を搭載し、カメラ単独でスマートフォンやパソコンとの連携やFTP転送、EOS Utilityによるリモート操作が「無線接続で」出来るようになりました。

EOS-1D X Mark IIIのこだわりポイント 6:クラウド現像

特にクラウド機能についてはキヤノンが今推している機能の一つです。
従来はローカルPCで完結させていましたが、今回はクラウド現像という新機能をキヤノン の ソフトウェア 「 Digital Photo Professional」に 追加しました。

EOS-1D X Mark IIIのこだわりポイント7:メニュー画面の拡大

EOS-1D X Mark IIIには、EOS-1Dシリーズの中で初めて入った「メニュー画面の拡大」機能が付いています。

デフォルトではメニューの拡大機能はオフになっていますが、設定をオンにすると2本指でダブルタップすると、メニュー画面が拡大されて操作することができます。
小さい文字が多くて見辛いと感じている方も、拡大機能で画面が更に見やすくなるのは嬉しいポイントですね。

キヤノン社員が語った「EOS-1D X Mark III」の開発の苦労

開発の裏側には、様々な苦労があったようです。主にメカの取りまとめを行っていた開発担当の荒川さんが、知られざる苦労を語ってくれました。

「苦労したところの一つとして、高速連写機能があります」
ファインダー時に最高16コマ/秒、ライブビュー時には最高20コマ/秒という高速連写機能は、キヤノンの社員にとっても未知の領域で、かなり高い目標だったようです。
問題点をハイスピードカメラで確認しては修正する…という作業を何週間も繰り返し行っていたようです。

「1000分の1秒の時間をどこで節約するか、TV 会議を通じてアイデアを出し合っていた」
このような開発中の裏話もありながら、1秒間に16コマ・20コマという高速連写を実現させることに成功したのですね。

また、画像処理や画素数についての裏話も小笠原さんと椎名さんが語ってくれました。

「カメラの外見はあまり変化がないので、中身が進化しないと誰も買ってくれないよ」とプレッシャーをかけられていた開発陣。
そのような中で、低感度における解像度の向上と常用ISO感度の1段上げに成功しました。

また、画素数と画像処理の関係についても語ってくれました。
「画素数が多くなると処理速度が遅くなります。スポーツなどの高速な連写を撮りたい場合シーンにおいては、画素数が多ければ良いという訳ではありません」

EOS-1D X Mark IIIは高感度・連写性能・通信性能の3つを兼ね備えた一眼レフカメラとなっています。
画素数が多いとそれだけ魅力的に思えてきますが、全体的な使い方を考えたベストな画素数になっているのですね。

キヤノン「EOS-1D X Mark III」は世界最高峰の一眼カメラ

世界各国のプロフォトグラファーからの意見を十分に取り入れたEOS-1D X Mark III。

プロならではの意見に耳を傾け、キヤノンの世界レベルの技術力・開発力を余すことなく落とし込んだモデルとなっており、プロの方やカメラ上級者にとっては文句なしの1台になるでしょう。

しかし、裏を返せばカメラ初心者にとってはオーバースペックになりかねません。以下の記事では初心者向けの一眼レフ選びを紹介していますので、あわせて参考にしてみてください!

世界に誇る日本のキヤノンのフラッグシップモデル「EOS-1D X Mark III」は、どんなシーンでも自分の思い通りにシャッターを切ることができ、撮影された写真はもはや芸術作品を彷彿させるほど繊細かつダイナミックに表現されるに違いありません。

日常生活で扱えるほど誰もが簡単に手にできるモデルではないかもしれません。
ただ、EOS-1D X Mark IIIを手にすることが許された者にしか見えない世界が、ファインダーの向こう側に広がっているのには間違い無いでしょう。

※紹介した商品の価格はすべて2020年3月現在のものです。

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