
おすすめのウクレレ10選【これなら初心者から卒業できる! 】
あなたは本当のウクレレを知っていますか?

ウクレレはきちんとした楽器店でなく、土産物屋やおもちゃ屋で安価に販売されていることもあります。しかし、そのようなウクレレはあくまでもおもちゃやインテリアとし割り切るもののため、まともな演奏は困難です。ところがそのようなウクレレしか知らずに、ウクレレを低く評価してしまう方もいらっしゃいます。
ソロ演奏や合奏を楽しむためのウクレレは、高度な演奏技術にも応えてくれるしっかりした楽器です。そのようなウクレレに出会うためのポイント、そしておすすめのウクレレを紹介しましょう。
ウクレレとはどんな楽器【その構造から選び方まで解説】
ここではウクレレの選び方のポイントを解説していきます。これらの選び方を、自分に合ったウクレレ探しにぜひ役立ててください。
予算が許すなら単板ボディの製品を選ぼう
ウクレレのボディは音の響き、音色に大きな影響を与えます。そして響きのよさを考えるなら合板より単板の方が優れています。もちろん価格もアップしますが、よく響く楽器の方が弾いていても楽しく、上達も早くなるでしょう。
合板のウクレレでもきちんとした木材を組み合わせたものなら、単板に遜色ないものもあります。反面、おもちゃのウクレレのような浅い音になってしまうこともあります。
可能ならば、楽器店でいくつかの材質、単板ボディ、合板ボディを弾き比べてみましょう。自分が納得できる音を見つけることも、上達のポイントです。
ペグはギアペグのものを選ぶ

ペグとはチューニング時に回転させる弦の巻き取り装置のことです。弦をそのまま巻き取るストレートペグという構造と歯車を使って少ない力で効率よく巻き取るギアペグの2種類があります。
おもちゃのウクレレの不幸は、このペグの作りが甘く、正しくチューニングができないところにもあります。軽さ、シンプルさを重視し、構造的にも単純なストレートペグが採用されることも多いウクレレですが、ストレートはチューニングが狂いやすいという欠点があります。アンサンブルを楽しむならなおさらチューニングは大切なポイント。狂いが少なく、しっかりと音程を合わせられるギアペグがおすすめです。
教則本、チューナー、ウクレレケースはしっかり揃えよう
本気でウクレレを練習するなら、きちんとした本体のほか、教則本、チューナー、ウクレレケースは必須の道具です。人前で演奏することも視野にいれるならストラップも購入しておきましょう。
チューナーにはさまざまなタイプがあります。スマホアプリでも無料や格安で入手することができますが、ヘッドに取り付けるタイプのチューナーがおすすめです。ボディの振動からズレを表示してくれるので、周囲の音にじゃまされません。コンパクトなのでつけっぱなしでも問題なく、視認性もよいので素早いチューニングが可能です。
おすすめのウクレレ10選
オーソドクスなソプラノタイプからソロでも活躍できるコンサートタイプなど幅広いモデル、ユニークなモデルも紹介します。
Enya Music「Nova U Carbon Black」は従来のウクレレのイメージをくつがえすシャープなデザインが特徴です。カーボン繊維の組み合わせで作られたボディは軽量で、耐水性にも優れています。5つのカラーバリエーションがあり、シックなブラック、ポップなピンクやオレンジ、和の雰囲気を感じさせる桜の装飾入りモデルまであります。
カーボンボディ独特の明るい響きは、伝統的なハワイアンだけでなく、ポップスやジャズ等の演奏も楽しそうです。セットでストラップやカポタストが付属している点もお得感があります。
2005年創業のKALA社はアメリカ本国ではもちろん、ハワイでも多くのシェアを持つ人気のメーカー。そのKALA社のエントリーモデルが「SATIN MAHOGANY CONCERT(KA-S)」です。
ウクレレのボディ素材には人気のマホガニー材を採用。甘くやさしいウクレレらしい音をかなでます。ギアペグを採用しているので、チューニングも狂いにくく、ギターなどの経験者なら音合わせにもすぐに慣れることができるでしょう。
マホガニーの美しい木目と落ち着いた雰囲気のサテンフィニッシュの仕上げは、演奏するだけでなく所有する満足感も満たしてくれます。
Yairiとは矢入貞男氏が1938年に始めた完全手工のギター生産で1970年代のフォークソングブームでは憧れのモデルのひとつでした。そのYairiが2000年に復活し、S.Yairiのブランド名で送り出したのが、この「YU-C-01K コンサート」です。1970年代をリアルタイムに体験していない世代でも、Yairiの名前は大きなブランド力を持っており、それだけに本製品への期待も高まります。
材料にはハワイアンコア材を使用し、グロスフィニッシュで高級感のあるボディは所有する喜びを感じさせてくれます。ギアペグを採用し、安定したチューニングも実現。安定した美しい音色はまさに往年のYairiそのもの。ぜひ手にとって体感いただきたい1本です。
本場ものではないけどちょっといいウクレレ。そんなコンセプトの製品が「COTONE CS3S NAT ウクレレ」です。COTONEは、国内大手の楽器販売店でもある島村楽器から登場した新ブランド。国産ならではのノウハウで日本人が演奏したくなるそんなウクレレづくりを目指しています。
国内でウクレレを楽しむ方はハワイアンにこだわる方はむしろ少なく、幅広い音楽に対応したウクレレの方が受け入れられやすいという狙いで作られた本製品。ボディ材の「オバンコール」は本場ウクレレでは使われない素材。コシと粘りのあるサウンドでウクレレらしいポロンといった響きもポップスのバッキングにふさわしいジャカジャカしたコードカッティングも器用にこなしてくれます。
1919年に創業したウクレレ専門店キワヤ楽器の人気ブランドFamous。そのラインナップでも入門者におすすめなのが「FS-1G」です。安いおもちゃのウクレレはチューニングが困難でそのことが、一層ウクレレの評判を低いものにしてしまっています。本製品はそんな悪い印象を払拭すべく、ペグにギアペグを採用。初心者でもしっかりチューニングができるオリジナルのギアペグを採用しました。
また15フレットまであるので、ソロをとってみたい中級者にもおすすめのウクレレです。
ボディにコア材、ナット/サドルは牛骨と材料にこだわった本場ハワイアン仕様のテナーサイズウクレレが「Aostin(オースティン) ウクレレ テナーサイズ (AT100)」です。テナーサイズのウクレレは日本では珍しい部類に入りますが、本場ハワイでは多くのプロ奏者が用いるサイズの大型ウクレレ。奥行きのある表現力に長けたサウンドが魅力です
本製品はそんなテナーサイズウクレレの魅力を手軽に楽しめるモデル。しっかりした作りの本体は言うまでもなく、チューナー、教則本、コードチャート、ピック、ストラップにソフトケースまで付属しています。
1919年から国産のウクレレを作り続けている人気ブランドFamousのソプラノウクレレのなかでも、特に高い人気をほこっているのがこの「FS-5G」です。
音の響きが出にくい合板を採用しながらも、ていねいな仕上げで明るくきらびやかなサウンドを実現。多くの方が抱いているウクレレのサウンドに近くFamousでも人気のモデルとなっています。
もちろんペグにはチューニングの狂いにくいオリジナルのギアペグを採用。15フレットまでの幅広い音域で中級者の要求にも応えてくれます。
深みのある音、安定したチューニング、コンサートサイズならではの力強さなど、ウクレレのソロ演奏に挑戦する方におすすめなのが、この「FC-4」です。
ボディにはハワイアンコア材の合板を使用。合板でもしっかりと響きのある音色を作り出すのがFamousの技術力です。おなじみのオリジナルギアペグ(F2)を採用し、20フレットもある幅広い音域は豊かな低音から繊細な高音まで余すことなく、聴かせてくれることでしょう。
豊かな音量は2本目のウクレレとしてもおすすめです。
アコースティックギターや一般的なウクレレはボディが共鳴箱になっていて、音を拡大し出力します。このMAHALO「EUK-200」のボディは共鳴箱でなく、ひとつの部材(マホガニーの板)で作られており、一切共鳴はしません。ピックアップで拾った音で電気的に増幅して大きな音にする、いわゆるエレキウクレレともいえる製品です。
本体にはボリュームつまみのほか、トーンコントロールのつまみも付いているので、演奏環境や好みに応じて多少の音色調整ができるようになっています。またヘッドフォンを直接接続できるので夜間の練習には便利がよいでしょう。
ちょっと変わったモデルなので、どのように活かすかはあなた次第。使い方によっては新しいウクレレサウンドが開けるかもしれません。
アメリカの弦楽器メーカーであるCordoba(コルドバ)社が手がけた人気製品が「21S」です。トップにスプルースの単板、バックとサイドにエキゾチックなストライプエボニーを採用しました。
この材料の組み合わせのよさはギターづくりでも定番のひとつで、反応のよい深みのあるサウンドが特徴です。洗練された美しいボディも魅力的でレッスンのやる気も高まりそうな製品です。
ウクレレで音楽の幅を広げてみましょう

今回のセレクトは初心者から中級者向けのモデル、ひとりでも楽しめるソプラノかコンサートを中心に紹介しました。慣れたらほかのタイプにも挑戦してみるのもよいでしょう。
またウクレレといえばハワイアンのイメージが強くありますが、演奏する曲もハワイアンに限りません。ウクレレの楽譜集のなかにはJ-POPを題材としたものもあります。プロ奏者でもジェイクシマブクロのようにジャズ風早弾きで知られる方もいらっしゃいます。もっと自由にウクレレという楽器を楽しんでみましょう。