
動画を撮影するなら一眼レフがおすすめ!周辺機器や撮り方も解説
一眼レフがあれば、旅行や子供の運動会などの動画を高画質で記録することができるので、スマホやデジカメで撮影するよりもおすすめです。
実は、静止画を撮影する目的と、動画を撮影する目的では、一眼レフの選び方が異なりますので、本記事では動画撮影初心者におすすめの一眼レフやその選び方、撮り方をご紹介します。
手ブレを補正するスタビライザーやミラーレスも登場しますので、ぜひご覧ください。
一眼レフが動画撮影に向いている理由とは?
一眼レフで動画撮影をしている人が増えていて、アマチュアだけでなくプロカメラマンも一眼レフを使用した動画撮影をする人が多くなっています。そのメリット・デメリットを解説します。
一眼レフで動画を撮影するメリット
一眼レフはレンズを自由に付け替えることができるため、静止画で撮影するときのようなボケ感を演出できたり、望遠レンズを使って遠くのものを撮影すると、レンズで見たままの美しい映像を記録できたりします。
メーカーやモデルにもよりますが、一眼レフにはスマホやデジカメと比べて大型のセンサーが搭載されているので、より美しい映像を撮影できます。また、4K動画を撮影できるモデルも増えてきており、子供の成長をより高画質で残すことができるので注目されています。
一眼レフで動画を撮影するデメリット
一眼レフで動画撮影するデメリットは、ブレやすいところです。手ぶれ防止機能が付いたモデルもありますが、手持ちで撮影すると手の揺れが伝わってブレやすいので、三脚やスタビライザーを使用しての撮影がおすすめです。
また、一眼レフはズームインやズームアウトをレンズを使って行うので、難しいのもデメリットです。ズームレンズを手動で回しながらズームすることになりますので、どうしてもカクカクした印象になってしまいます。ゆっくりと被写体に向かってズームしたい場合などは、家庭用ビデオカメラの方が向いている場合があります。
他に気をつけたいところは、カメラによっては1回の記録時間に制限があるところです。例えば、今日ご紹介する「X9」「X9i」「D5600」などは、動画の1回の最長記録時間が29分59秒と決まっています。もし、三脚などに固定して子供の発表会などを30分以上連続して記録し続けたい場合は、注意が必要です。筆者が子供の発表会を撮影する場合は、演目毎に切って撮影することで、長時間の連続撮影になるのを防いでいます。
動画撮影のための一眼レフを選ぶポイント
一眼レフを選ぶ際は、売れ筋の人気モデルを選ぶのがおすすめです。その理由は、売れているモデルは多くの人が使っているので、ネット上で使い方を紹介したチュートリアルを見つけるのが簡単だからです。
その他、一眼レフを買うなら最低限確認しておいた方が良いポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
センサーサイズ
センサーとは、レンズを通して得られる光の情報を変換する装置のことで、センサーサイズが大きいほど画質が向上します。プロ向けの35mmフルサイズのセンサーが搭載された一眼レフは、画質は申し分ないですが、値段が何十万円もする上に本体サイズが大きいので、初心者には手を出しにくいのが正直なところ。
フルサイズより少し小さめのAPS-Cセンサーが搭載されたエントリーモデルが多く販売されていますので、このサイズを入門機として選択するのがおすすめです。
ミラーレスを購入する人は注意が必要です。APS-Cセンサーが搭載されているモデルもありますが、オリンパス「E-M10 Mark III」「PEN E-PL9」など価格が安いものはAPS-Cセンサーより更に小さい「4/3型Live MOS センサー」が搭載されています。価格と機能のバランスを見て、自分に合ったものを選ぶことが重要です。
フレームレート
動画は、実は静止画を集めたパラパラ漫画のようになっているんです。そこで重要なのがフレームレート。1秒に表示される画像の数が「fps」という単位で表現されます。このフレームレートが高いほど滑らかな映像になります。
一般的によく使われているのは24fpsと30fpsではないでしょうか?
24fpsは映画のような雰囲気のある表現をする場合におすすめ。テレビのフレームレートは30fpsと言われていますので見慣れている映像です。
スポーツなど激しい動きを撮影する場合や、撮影した映像をスローモーションに加工する場合は60fpsなどで撮影しておくと滑らかに表現できます。
ここまで説明すると、フレームレートが高いほど良いような気もしてきますが、そうでもありません。フレームレートが高いほどデータ量が多くなってしまい取り扱いが大変です。撮影環境に合った適切なフレームレートを見つけてみてください。
記録サイズ
一眼レフは一般的に「フルHD(1920×1080)」で撮影できるものが多いです。これはフルハイビジョンのことを指します。最近はフルHDの倍サイズ「4K(3840×2160)」で撮影できるものも増えています。
もちろん4Kの方が画質は良いのですが、ここで注意が必要なのが、記録サイズが大きいほどデータ量も多くなってしまうところです。筆者は自宅のテレビは4Kではないですし、家族の記録を残すにはFull HDで十分だと感じています。どちらで撮影するかは家庭の再生・編集環境や、データを管理するパソコン・ハードディスクの性能にもよりますので、ご自身に合ったものを選びましょう。
購入の際の注意点なのですが、例えばパナソニックのミラーレス「DC-GF9」は、4K動画を撮影できると仕様に書かれていますが、連続で撮影できるのは最大5分までです。仕様に「4K」と書いてあっても記録可能時間が制限されていることもありますので、購入前にしっかり確認しましょう。
液晶モニター
一眼レフに搭載されている背面モニターにはいくつか種類があります。静止画撮影の場合は、モニターを使わずにファインダーで撮影する人も多いと思いますが、動画撮影の場合は液晶を見ながら撮影するのがメインになります。
動画撮影する際は、様々なアングルで撮影しますので、背面モニターが自由に動く「バリアングル式」が最もおすすめです。バリアングル式はモニターを自分の方に向けることもできるので、自撮りにも適しています。
チルト式はメーカーやモデルによって動きが異なるのですが、一般的に上下に動かせることが多いです。少し安価なモデルに搭載されていることが多いのが特徴。チルト式を選ぶ場合は、どんな動きをするモデルなのか、事前にしっかり確認しましょう。
他にも安いモデルになると、背面液晶が全く動かない固定タイプもあります。動画撮影の場合は液晶がしっかり見えないと大変撮影し難いので、個人的には避けた方が良いと思います。
また、液晶モニターはタッチパネルになっているものと、そうでないものに分かれます。タッチパネルになっているものは、被写体をタッチするだけでピントを合わせてくれるモデルもあるので、購入前に確認しておきましょう。
手ぶれ補正
一眼レフのデメリットのひとつが手ブレしやすいところです。例えば、「GoPro」「DJI Osmo Pocket」などのアクションカメラは、撮影しながら走ってもほとんどブレを感じないくらい手ぶれ補正が充実していますが、一眼レフカメラはそういうわけにはいきません。
一番安価で簡単な方法は、三脚に固定して撮影することですが、スポーツのシーンや、旅行中に歩きながら撮りたいこともあると思います。そんな時におすすめなのがスタビライザーです
DJIはドローンメーカーとして最も有名な海外メーカーで、プロ仕様のスタビライザーを製造する会社としても知られています。「RONIN-S」は、一眼レフ・ミラーレス専用のスタビライザーです。
スタビライザーとは手ブレを軽減する装置のことで、これを使うと歩いたり走ったりしても、滑らかな動画を撮影することができます。この滑らかさは体験すると、感動しますよ!
デメリットはスタビライザーが高価なところと、重いところでしょうか。約1.84kgありますので、一眼レフを乗せるとかなり重く、日常的に使うというよりは、運動会や旅行などイベントの時に使う印象です。
オートフォーカス
一眼レフカメラは、もともと静止画を撮影するために作られているものなので、モデルによってはオートフォーカスの性能がイマイチな場合があります。購入する際は、動画を撮影する際のオートフォーカスがどのような仕様になっているのかを確認しましょう。
例えば、2019年4月に発売されたキヤノン「X10」は、被写体が動いてもピントを合わせ続ける「動画サーボAF」が搭載されているので、子供が動き回っても綺麗に撮影できます。
筆者も経験があるのですが、例えば発表会などのシーンで、子供を撮影したいのに手前にいる背の高い観客の頭にピントが合ってしまうことがあります。そうなってしまうと、一眼レフの特性上、ピントが合っているもの以外はボケて表現されてしてしまうので、子供がボケてしまうこともあるんです!
購入前にオートフォーカス機能を公式ウェブサイトや口コミを見て、しっかり確認しておくことが重要です。
一眼レフとミラーレスの違いは?
一眼レフは、レンズから集めた光を鏡に反射させて光学ファインダーで確認できるのですが、ミラーレスはその鏡がないため、レンズの情報は液晶モニターに映し出します。一般的に、同じくらいの仕様で比べた場合、ミラーレスの方がレフ(ミラー)がない分、軽量に作られているので、軽さを重視したい人にはミラーレスがおすすめです。
ひとつ注意が必要なのは、一眼レフのレンズとミラーレスのレンズは互換性がないところです。
既にレンズをたくさん集めている人や、これから集めたい人は、どちらを購入するのかしっかり検討しましょう。
動画撮影におすすめの一眼レフ5選
一眼レフ初心者が動画を撮影する際の、おすすめ一眼レフを紹介します。運動会や発表会での撮影を考えると、ダブルズームのレンズが付属している方が便利なので、ダブルズームキットがある場合は、セットのものを紹介します。
キヤノンのEOS Kissシリーズの一眼レフの中で、コストパフォーマンスに優れていて人気のモデルが2017年7月に発売された「X9」です。
動画撮影はフルハイビジョン60p対応なので、動き回る子供など早く動くものでも滑らかな映像を撮ることができます。動画サーボAFを使えば、被写体に合わせてピントを合わせ続けてくれるという嬉しい機能も。ピントの合わせ方は3種類から選ぶことができ、被写体にピントを合わせたい場合はモニターにタッチすると素早くピントを合わせてくれます。
ブラック・ホワイト・シルバーと3種類のカラー展開があるので、人とは違うデザインのカメラを欲しい人にもおすすめです。
2019年4月に発売されたEOS Kissシリーズの新しいモデルが「X10」です。
先ほど紹介した「X9」との大きな違いは、エントリーモデルながら4K撮影に対応しているところ。EOS Kissシリーズの一眼レフで4K撮影に対応しているのは、今のところ「X10」のみです。
また、軽量化を実現しており「X9」の本体の質量が約406g〜約456gなのに対し「X10」は約402g〜約404gと軽くなっています。とはいえ、現在は値段の差が40,500円(2019年9月現在)もありますので、4K撮影はいらないという人には「X9」の方がお買い得かもしれません。
先ほど紹介した「X10」の4K動画ではなく、フルハイビジョンで十分と感じている人におすすめなのが「X9i」です。
被写体を追いかける「動画サーボAF」を搭載。被写体が動いてもピントを自動で合わせてくれるため、とても便利です。カメラのブレを5軸で補正しながら撮影するため、ブレを抑えて安定した映像を撮ることができます。
早回しのように見える「タイムラプス動画」や、様々な映像表現ができる「動画クリエイティブフィルター」のフィルター効果など、映像初心者でも楽しめる工夫が満載です。
2016年11月に発売されて以来、変わらない人気を誇るニコンのエントリーモデルです。
Amazonの「デジタル一眼レフカメラ」部門でベストセラー1位になっています。(2019年9月現在)
エントリーモデルながらも有効画素数は約2416万画素、ISO感度は100-25600と高画質で撮影できるので、コストパフォーマンスに優れています。
動画撮影に欠かせないバリアングル液晶モニター搭載で、タッチパネルも使えます。モニターを色々な角度に変えて撮影できるため、撮影の幅が広がりますよ。
また、D5600はタイムラプス動画撮影が可能。カメラひとつで簡単にタイムラプス動画を作り、スマホアプリSnapBridgeでスマホへ転送できます。Bluetooth®で常時接続できるので、すぐにSNSへシェアすることも可能です。
市販のHDMI接続ケーブル(Type-C)を使えば、撮影した動画や静止画をハイビジョンテレビで楽しむこともできます。
「K-70」の特徴は、防塵・防滴構造ボディで埃や水滴の侵入を防いでくれるところと、−10℃耐寒動作保証で寒冷地でも安心なところです。ボディがしっかり作られている分、質量が688gと少し重い仕様になっています。
ISO感度が非常に高いので、星空などの暗い場所での撮影が得意です。キャンプへ行く際など「スターストリーム動画」という星の軌跡を撮影する機能が搭載されていますので「K-70」を手に入れたら是非試してみましょう。ドラマチックに雲の動きを撮影する「4Kインターバル動画」も撮影できます。
アウトドアでの撮影が多いアクティブな人におすすめの一眼レフです。
動画撮影におすすめのミラーレス5選
入門機としておすすめのミラーレスを集めました。機能や画質を重視する場合はキヤノンやソニーのエントリーモデルがおすすめ。価格を重視する場合はオリンパスのエントリーモデルがおすすめです。
価格コムの「デジタル一眼カメラ 人気売れ筋ランキング」で2位を獲得している人気モデルが「EOS Kiss M」です。Amazonのレビューでも星5つのうち4.4を獲得しており、特に「画質」や「軽さ」に対して評価が高いのが特徴です。(2019年9月現在)
映像エンジンは「DIGIC 8」を搭載しており、エントリーモデルながらも4K撮影に対応している一眼レフです。タイムラプス動画も撮影可能なので、撮影の幅が広がります。
ボディには、電子手ブレ補正機能が付いており、コンビネーションIS対応レンズを使うと更にレンズとボディの双方で協調制御するためブレを抑えられます。
Amazonで100件以上の口コミがあり、5つ星のうち4.3と購入者の満足度が高いモデルが「α6000」です。特に、軽さや画質、オートフォーカスに定評があります。
「α6000」は、ブラック、ホワイト、シルバー、グラファイトグレーの4つのカラーから選ぶことができ、動画撮影はフルハイビジョンでの撮影が可能。4Kには対応していません。
APS-Cサイズのセンサーが搭載されていて、さらに多彩な撮影機能が搭載されているところが魅力で、入門機としておすすめ。例えば、難しいテクニックを使わなくても、背景ぼかしや鮮やかさを調整できる「マイフォトスタイル」機能や、肌の透明感や夜景などを撮影するときに便利な撮影モード「クリエイティブスタイル」を動画撮影でも使うことができます。
4Kに必要な画素数の約2.4倍の情報量を凝縮して4K映像を出力するので、高解像の4K動画を実現している「α6400」は、動画の画質にこだわる人におすすめのモデルです。ISO感度も最高32000と、他のエントリーモデルに比べて圧倒的に高いので、室内や夜景など暗いシーンの撮影も得意です。
また、ソニーの新技術「タッチトラッキング」機能搭載により、ピントを合わせたい被写体をモニターでタッチすると、ピントを合わせて追いかけます。専用のスマホアプリ「Imaging Edge Mobile」で撮影した動画をスマホへ転送も可能です。
その他、多彩な動画撮影が可能で、フレームレートを調整して雲の流れなどをダイナミックに表現する「スロー&クイックモーション」や、ソニー独自のPC用写真・動画管理アプリ(無料)を使ってタイムラプス動画を制作することも可能です。
マイク端子搭載で、外付けマイクも接続できます。
エントリーモデルながら、映像に強いSONYならではの動画撮影機能が満載のモデルです。
一般的に、一眼レフやミラーレスはブラックのボディが多いのですが「PEN E-PL9」はシャイニーな質感にこだわっていて、上品でおしゃれ。ホワイト、ブラック、ブラウンのカラー展開があり、別売りの「本革ボディージャケット CS-45B」「本革ショルダーストラップ CSS-S109LLII」「本革レンズジャケット LC-60.5GL」などと組み合わせると、個性的でおしゃれです。
4K動画を撮影できますが、センサーサイズは小さめの「4/3型Live MOS センサー」です。先ほど紹介した「Canon EOS Kiss M」や「α6000」と比べるとセンサーサイズや有効画素数が小さいので、予算と必要な機能を照らし合わせて検討しましょう。
Amazonの「ミラーレス一眼」カテゴリでベストセラー1位を獲得しているミラーレスカメラが「OLYMPUS E-M10 Mark II EZダブルズームキット」です。(2019年9月現在)
先ほど紹介した「PEN E-PL9」と比べるとレトロなデザインが逆に新しい印象。
50,000円以下のダブルズームレンズキットは少ないので、低予算でミラーレス一眼で動画撮影をしてみたい人におすすめです。背面液晶はバリアングル式ではなくチルト式になっていますのでご注意ください。
「Canon EOS Kiss M」や「α6000」などのモデルと比べるとセンサーサイズが小さく、有効画素数も少ないので少々心もとないですが、値段を考えると十分な商品と言えそうです。
まとめ
一眼レフとミラーレスに分けてエントリーモデルのおすすめを紹介しましたが、気になるカメラは見つかりましたか?
個人的に注目しているのは、一眼レフならニコン「D5600」です。
フルHDのフレームレート60pの滑らかな撮影ができるモデルで、液晶はバリアングル方式、画素数やISOも申し分なく、ダブルズームキットで74,455円というのはかなりお買い得に感じます。
ミラーレスで注目しているのは、ソニー「α6000」です。こちらもフルHDでフレームレート60pで撮影でき、3色のカラー展開があるボディもおしゃれです。
筆者は4K撮影はまだ必要ないと思っていますが、将来的に4Kが普及した際に「4Kで撮影しておけばよかった…!」となる可能性も十分考えられます。
価格と機能のバランス、データの保存環境などを考えて、最適な1台を選んでみてください。
※価格はいずれもAmazonの2019年9月時点のものです。
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