ビールに氷を入れるのはアリ?冷たいままで飲む方法教えます!
どのビールを飲んでもほとんど味が変わらないと考えている人がいたら、それは凄くもったいない話です。ビールには様々な種類があり、国や地域によって飲み方が違います。
世界にはビールを冷蔵庫にいれないとか、サーバーが常温だとか、氷を入れて飲むのが当たり前といったビール文化も珍しくありません。日本では冷えたビールを飲むのがメジャーですが、まずは少し視野を広げてみませんか。
ビールの種類はたくさんある
現在世界で最も多く飲まれているお酒といったら、まず間違いなくビールだと言えるでしょう。
ビールの歴史は非常に古く、世界最古のメソポタミア文明の遺跡で発掘された石板に製法が彫られていたり、遺跡から出土した壺からビール酵母が見つかるほどです。
数千年の歴史を持つビールは今も世界各地で様々な銘柄が生産されていますが、大きく分けると下記の3系統になります。
ビールの種類は3つ
上面発酵(エール)
・ペールエール
・ホワイトエール
・スタウト
・IPA
・ヴァイツェン
下面発酵(ラガー)
・ピルスナー
・アメリカンラガー
・ウインナー
・ボック
その他(自然発酵)
・ランビック
コンビニなどで手に入るアサヒスーパードライを始めとする日本のビールのほとんどは、上の表のピルスナーに属します。日本のビールは下面発酵のラガーが主流です。
これに対しイギリスやドイツといったヨーロッパでは上面発酵のエールが主流で様々な種類が飲まれています。
今ではスーパーや輸入販売店でも手に入れやすくなったので、興味がある方はピルスナー以外のビールを飲んでみると良いでしょう。
あまりにも風味が違い過ぎてビールというお酒の幅広さを実感できるはずです。
ビールの飲み方もたくさんある
ビールの種類が違えば飲み方も違います。
日本においてはビールにキレ味が重視されており、キンキンに冷やして飲みますし、注ぎ方も最適化されています。
冷たさとキレ味を重視する日本のピルスナーに対し、IPAやヴァイツェンといったエールは独特の苦味や風味を重視するので、ヨーロッパでは常温で飲まれています。
冷たいと特徴的な風味が抑えられてしまうからです。
ただし日本ではお店でエールを頼んでも冷たい状態で提供されるので、このあたりはお国柄が関係しています。
ビールの種類によって推奨される飲み方はあっても、強制されるわけではありません。
氷を入れて飲むのは邪道?
日本や欧米のビール事情では氷を入れる飲み方はかなりマイナーな部類といえるでしょう。
氷を入れると炭酸が一気に抜けてしまったり、冷えすぎて風味がとんだり、氷が溶けて水っぽくなるとされているからです。
もちろん炭酸を抜きたいとか酔わないように薄めて飲みたい、ぬるいビールが嫌という理由で氷入りビールをたしなむ人は少数派ながらも確実にいます。
これに対し、タイ、ベトナム、シンガポールといった暑い東南アジア諸国においてはビールに氷は珍しくありません。
観光客向けのホテルなどではジョッキに注がずに氷と缶ビールを別々にサーブする事もありますし、何も言わないでビールを頼むと氷入りのジョッキが別に運ばれてきたりします。
東南アジアで飲まれているビールの主流は日本と同じ切れ味の良いピルスナーです。
そのため飲み方も似てくるはずなのですが、暑さのせいですぐにぬるくなってしまったり、停電が多かったりといった事情が関係しているようです。
ぬるくなってまずいビールを飲むのなら多少薄まっても氷で冷やした方がよいと考えているのかもしれません。
なのでビールに氷は邪道か否かと問われたら、国や文化によるというのが妥当な回答かと思います。
冷えたビールを飲む方法
最も簡単に日本人好みの冷えたビールを飲むには、冷蔵庫で十分に冷やしておいてぬるくなる前に飲み干せばよいですが、炭酸が苦手などペースが遅い人は少し工夫が必要です。
氷を入れるとどうしても水っぽくなってしまうで、下記のグッズを使ってみてはいかがでしょうか。
ウイスキーストーン
まずはウイスキーストーンです。
名前の通り本来はウイスキーのロックアイスの代わりに使うステンレス球で、冷凍庫で氷点下に冷やして使います。
ウイスキーは常温で保存されているのでストレートで飲むとぬるいです。
そこで冷たいウイスキーが飲みたいけれども、ロックにすると氷が溶けて水割りになってしまうのが嫌だ、という人に向けて作られました。
熱容量の問題で氷に比べると冷たさを長時間維持できませんが、溶けないのでお酒の味に変化を及ぼさない利点があります。
ぬるくなったら別のウイスキーストーンに換えればいいのです。
ステンレス球以外にも様々な形のウイスキーストーンがあるので、好みで選んでください。
真空断熱タンブラー
もう一つのアイテムは最初からビールがぬるくならないようにしよう、という事で真空断熱タンブラーがおすすめです。
サーモスのタンブラーは非常に高い保冷性能があるのでゆっくり飲んでも最初の冷たさが持続します。
ぬるいビールが嫌いな人はビールグラスやジョッキの代わりにつかうと良いでしょう。ガラスとは違って泡の量が横から見えないので調整しながら注いでください。
サーモスはタンブラーだけでなく、魔法瓶やアウトドアグッズも販売している魔法瓶のパイオニアです。
高い断熱性能を持っているのでゆっくり飲んでも冷たいままです。
筆者も主にビールを中心に様々なドリンクを飲むのに愛用しており、性能は確かです。
缶ビール、缶ジュースがすぐ冷える! 電動カンキューレ(缶飲料冷却器) CQ-2
こちらは氷と一緒に缶飲料をセットしてスイッチをオンすると内部で急速回転することで一気に冷やす急冷器です。冷蔵庫のビールを切らしても、常温のストックをすぐに飲み頃温度まで下げてくれます。
手動型のCQ1もありますが、手で回すのは大変なので電動式がおすすめです。
いくら断熱性能が高いタンブラーを使ってもビール自体がぬるければ意味がありません。缶ビールを一気に冷やしたい時におすすめです。
氷を入れて飲むビールもある!
実は日本には氷を入れて飲むための氷専用ビールがあります。
今年(2019年)3月にサントリーから発売されたアイス・ドラフトです。
アイスドラフトは小売りされていないので提供されているお店でしか飲めませんが、夏だけでなく通年を通して提供されています。
ビールは杯を重ねると、時間をかけて飲まれるお客様が増え、ビール本来のおいしさが十分楽しめない可能性がある。30分かけてでもおいしく飲めるビールとは?を考えて「いつまでも冷たく、かつ、最後までおいしく・飲みごたえのあるビールがあればもっとビールを手にとっていただけるのではないか」と仮説を立てた。着眼点は“氷を入れて冷やすこと”。しかし、既存のビールに氷を入れるのでは、満足してもらえる味わいにはならない。100余りの試作を繰り返し、氷を入れて美味しく飲めることに徹底的にこだわった。
出典:氷専用ビール「アイス・ドラフト〈生〉」、料飲店限定で通年販売を開始/サントリービール|食品産業新聞社ニュースWEB
試しに氷を入れたビールを飲んでみたい人は下記で紹介されている提供店で試してみてください。
最後に
ビールに氷を入れる飲み方の是非を気にする人もいるかと思いますが、国や地域、ビールの種類によってスタンダードな飲み方は違います。
グローバルスタンダードな飲み方はありませんから、氷入りビールも多様なビール文化の選択肢の一つだと言えます。
TPOにもよりますが、ビールに氷を入れたからといって必ずしも邪道な飲み方でマナー違反というわけではありません。
興味がある方は一度試してみるのも面白いかと思います。
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