日本酒はロックが新しい! 日本酒ロックを実際に試してみた
「日本酒のロックは邪道なのかな? それともあり?」
そんな風に考えてはいませんか?
日本酒のロックは、邪道などではありません。
若い世代や女性を中心とし、新しく定着しつつある日本酒の飲み方です。
この記事では、日本酒ロックが邪道ではない理由を紹介し、ロックなどさまざまな日本酒の飲み方を、筆者 高野が実際に試してみた結果をレポートします。
目次
上の写真は筆者 高野 俊一。成人以来40年近くにわたり、毎日ほぼ欠かさずにお酒をたしなむ無類の酒好きです。
特に日本酒は、東西の銘酒を飲み比べてきていますので、味の評価には自信があります。
ただし、筆者 高野も「日本酒ロック」は寡聞にして知りませんでした。
なので今回、これを試してみることにワクワクしています。
この記事を読めば、あなたも、ロックなど、日本酒のさまざまな飲み方を知ることにより、お酒を飲むのがますます楽しくなると思いますよ!
日本酒のロックは邪道ではない!
日本酒は、氷を入れたり割ったりせずに飲むのが一般的です。
冷やして飲みたい場合には、お酒を容器ごと冷やす「冷酒」があります。
しかし、日本酒に氷を入れてロックで飲むは、邪道などではありません。
「新しく定着しつつある日本酒の飲み方の1つ」です。
そういえる根拠は、
1.日本酒ロックを酒造会社が推奨するようになっている
2.ロック用の日本酒が販売されるようになっている
の2つがあります。
日本酒ロックを酒造会社が推奨するようになっている
日本酒ロックは、近年になって酒造会社が推奨するようになっています。
上の「夏はスッキリ!! 日本酒ロック」の画像は、『菊正宗』や『月桂冠』など、灘・伏見の大手酒造会社8社により運営される『「日本酒がうまい!」推進委員会』で制作されているサイトから引用したものです。
「日本酒がうまい!」推進委員会は、2011年に発足し、2012年を「日本酒ロック元年」と位置づけて活動を開始しています。
このサイトでは、日本酒のロックについて次のように解説しています。
日本酒ロックは昔からある飲み方のひとつで、いわゆる「通な人」のスタイルという印象もありますが、実は意外にファンの多い飲み方です。
大手酒造会社は、日本酒ロックを「邪道」と捉えてなどおらず、「『通な人』のスタイル」として普及しようとしていることがわかります。
「ロック用の日本酒」が販売されるようになっている
また、近年になり「ロック用の日本酒」も販売されるようになっています。
ロック用の日本酒は、後に紹介する通り、複数の銘柄があります。
ロック用の日本酒は、味わいを甘酸っぱいものとしたり、ラベルにペンギンの絵を配したりなどすることで、若い世代や女性に対してアピールしたものとなっています。
若い世代や女性のあいだで、日本酒の新しい飲み方を模索する動きがあることがうかがえます。
ツイッターでも、「日本酒ロック」についての話題は多く投稿されています。
また安定の鍋(笑)( *^艸^)昨日飲みたかった水色の日本酒!ロックで♡ pic.twitter.com/XjRhzkImP6
— 💙📸ゆとゆと🥁👖 (@junx2yuto) 2019年8月11日
日本酒をロックで
— 垢木垢 (@akg_y_a) 2019年8月11日
夏だなあ pic.twitter.com/FotOe3zCoM
友達がわざわざ持ってきてくれたロック酒の上善水の如し!このイラストと合わせて最高ですか!味もスッキリ、フルーティで日本酒苦手な人はぜひこちらから!という感じ。 pic.twitter.com/FV1vFgD2xO
— うみ (@umi_sousaku) 2019年7月27日
すでに多くの人が、日本酒ロックを楽しんでいるようです。
日本酒ロックの特長は飲みやすいことと酔い過ぎないこと!
以上のように新しく定着しつつある日本酒ロック、どのような特長があるのでしょうか?
日本酒に氷を入れてロックにすると、お酒の温度が下がるとともに、氷が溶けることによりアルコールの度数が下がります。
そのために、飲みやすいこと、および酔い過ぎないことが日本酒ロックの特長です。
日本酒の平均的なアルコール度数は、15%前後です。
ビールが5%前後、ワインでも10%前後であることを考えると、日本酒の度数は比較的高いといえます。
そのために、お酒がそれほど強くない人にとっては、日本酒は、
・きつくて飲みにくい
・酔い過ぎてしまう
ことになりがちです。
しかし、日本酒ロックは、氷を入れることにより温度とアルコール度数が下がりますので、飲みくちはおだやかです。
また、度数が低い分、酔いのまわりも遅いため、酔い過ぎることも少なくなります。
ふだん飲むお酒は「ビールなど」という人も多いはず。
そのような人にとり、ロックはおすすめといえる日本酒の飲み方です。
近年では、上でもすこし触れた通り、ロック用に作られた日本酒も複数の銘柄が販売されています。
ロック用の日本酒3銘柄、
1.ロック酒の上善如水
2.氷原酒
3.Ice Breaker(アイスブレーカー)
を以下で紹介していきます。
ロック用日本酒のおすすめ3選
『ロック酒の上善如水』は、新潟県越後湯沢・白瀧酒造が製造する純米酒。
2018年の「FOODEX 美食女子Award」で、ドリンク部門のグランプリを受賞しています。
アルコール度数は10度以上11度未満ですので、一般的な日本酒とくらべて低め。
これをロックにすると、度数はさらに下がりますので、飲みやすい日本酒だといえます。
公式サイトによれば、「非常に甘口のお酒ですが、強めの酸味で甘めを引き締めて」いるとのこと。
「オン・ザ・ロックでゴクゴク飲んで夏の暑さを吹き飛ばそう」がコンセプトだとしています。
氷原酒は、京都伏見の酒蔵である月桂冠の本醸造・生原酒です。
アルコール度数は17度以上18度未満。
一般的な日本酒とくらべてやや高めですので、氷が溶けて薄まっても、度数があまり低くならないよう配慮されていると考えられます。
氷原酒の特徴は、『月桂冠 公式ブログ』では次の3点だとしています。
1.バナナのような甘い香り
2.濃厚な味わいによる飲みごたえ
3.スッキリとした後口
2019年3月の時点で氷原酒はリニューアルされ、これらの特徴はより楽しめるようになったとのこと。
3月から8月までの季節限定商品です。
Ice Breaker(アイスブレーカー)は、京丹後の酒蔵・木下酒造の純米吟醸・無ろ過生原酒です。
アルコール度数は17度以上18度未満ですので、氷原酒と同様にやや高めの設定です。
公式サイトでおすすめの飲み方として、まずは「とにかくロックが旨い」とのこと。
ただし、それ以外にも、上燗(45℃くらい)も推奨とされています。
日本酒のロックやさまざまな飲み方を実際に試してみた!
それでは、日本酒のロック、およびその他のさまざまな飲み方について、実際に試してみたいと思います。
使用する日本酒は、上で紹介した『ロック酒の上善如水』。
「FOODEX 美食女子Award 2018」ドリンク部門のグランプリを受賞していますので、ロック用日本酒のなかではもっとも有力かなと考えました。
「FOODEX 美食女子Award」とは、一般社団法人 日本能率協会が開催する「食」に関する表彰制度です。「モデルやフードコーディネーター、栄養士など、食に対する意識の高い20代~40代の女性たち」(公式サイトより)約50名が審査員となり、「女性たちが『買いたい!』『食べたい!』と思う食品・飲料を選ぶ」ことを趣旨として毎年開催されています。
『ロック酒の上善如水』は、上で紹介した通り、Amazon などのネット通販でも購入することができます。
筆者 高野も、早速 Amazon で取り寄せました。
上の画像の通り、パッケージはブルーを基調とした涼しげなもの。
ペンギンの絵がカワイイです。
また、ペンギンのラベルが貼られたボトルも、一般的な日本酒の瓶とはちがう、おしゃれな形となっています。
試してみる飲み方は、お酒の飲み方として一般的と思われる、
1.ストレート
2.ロック
3.ロック+レモン
4.水割り
5.ソーダ割り(ハイボール)+レモン
の5種類です。
飲みすぎないよう注意しながら、試していきたいと思います。
1. 日本酒ストレート
『ロック酒の上善如水』を、まずストレートで何も入れずに飲んでみます。
お酒の味を評価するには、やはりストレートで飲むことが欠かせません。
グビ・・・・・・。
なるほど・・・・・・!
この『ロック酒の上善如水』は、甘味と酸味が、日本酒としてはとても強いのが特徴です。
フルーティーな味わいで、ちょうど「梅酒」とか「ブランデー」とかのよう。
また、日本酒にありがちな「臭み」は全く感じられません。
純米酒・吟醸酒などのなかには、フルーティーな味わいのものも多くあります。
しかし、ここまでフルーティーなものは、日本酒としては珍しいと思います。
ただし、やはりストレートだと、甘ったるくてちょっとクドい感じはします。
ロックで飲むと、たしかに、いかにもおいしそうです。
2. 日本酒ロック
次にいよいよ、「日本酒ロック」を試してみたいと思います。
日本酒ロックの作り方は、以下の通りです。
日本酒ロックの作り方
1. ロックグラスに氷を入れる
まず、ロックグラスに氷をたっぷりと入れます。
ロックグラスは、背が低めのものであれば、べつに普通の、お水を飲むコップでいいです。
背が低めのグラスを選ぶのは、ロックは度数が強くなるため、お酒の量が多くなりすぎないようにするためです。
ただし、氷については吟味が必要。
お酒に入れる氷は、溶けるとお酒の一部となり、味を大きく左右します。
水道水などで作った氷を使うと、お酒の味を損なってしまうことがあります。
したがって、氷を家で作るのなら、ミネラルウォーターか浄水器の水を使いましょう。
今回は、スーパーやコンビニで売っているロックアイスを使用しました。
2. 日本酒を注いでまぜる
次に、日本酒を上まで注ぎ、マドラーやお箸などで軽くまぜます。
氷は、まぜたあとに溶けて少なくなってしまった場合には、足してもいいです。
それでは、飲んでみましょう
グビ・・・・・・。
なるほど、これはウマイ!
『ロック酒の上善如水』は、ストレートではクドい感じがしていたものが、ロックにすると、氷で冷やされ、また少し薄まることにより、ちょうどよい加減になります。
「梅酒のロック」に近いため、さすが「美食女子Award 2018」でグランプリを受賞しただけあり、女性には好まれるのではないでしょうか?
また、「ブランデーの水割り」にも近いです。
したがって、男性でも、この味が好きな人は多いだろうと思います。
ただし、「甘いお酒は苦手」な人もいるでしょう。
そのような人には、この『ロック酒の上善如水』はあまり向かないかもしれません。
3. 日本酒ロック+レモン
ロックのお酒に、レモンやライムなどの柑橘類を加えるのは、お酒の飲み方として定番のものの1つとなります。
今回は、『ロック酒の上善如水』のロックにレモンを入れてみましょう。
日本酒ロック+レモンの作り方
レモンは、8等分のくし切りにします。
日本酒ロックを作ったら、くし切りレモンの1つをとってレモン汁を絞り入れ、絞り終わったレモンもお酒に入れて、軽くまぜます。
飲んでみます
グビグビ・・・・・・・。
なるほど、これは、なかなかいいです。
甘酸っぱくて爽やかな味わいである『ロック酒の上善如水』が、レモンを入れることによりさらに爽やか!
ふつうのロックを2~3杯飲んだら、そのあとレモン入りにするなどして、味変えとして使用するのも良いかもしれません。
4. 日本酒水割り
水割りも、お酒の飲み方としてもっとも一般的といえるもの。
『ロック酒の上善如水』も、水割りを試してみましょう。
『ロック酒の上善如水』水割りの作り方
1. グラスに氷を入れる
水割りは、水を入れる分、ロックよりお酒全体の量は増えます。
したがって、グラスは、ロックグラスより背が高めのものを使用します。
このグラスに、氷を上までたっぷり入れます。
2. お酒と水を入れ、かき混ぜる
氷を入れたグラスに、まず日本酒を、7分目くらいまで入れます。
次に、ミネラルウォーターを上まで注ぎ、よくまぜます。
氷は、まぜることにより少なくなった場合には、1~2個足します。
※『ロック酒の上善如水』の水割りを上の作り方で作ると、ビールと同じくらいの度数になります。
『ロック酒の上善如水』のアルコール度数は約10%。
これを7分目まで入れて作った水割りは、時間が少したって氷が溶けると、お酒と水が半々くらい。
したがって、アルコール度数は、ビールとだいたい同じ5%ほどとなります。
飲んでみます。
グビ・・・・・・、グビグビ・・・・・・。
なるほど、これは、かなりイケます!
日本酒を水割りにするとは、筆者 高野はこれまで考えたことがありませんでしたが、「とてもアリ」だと思います。
ここで、
「日本酒を水割りにすると薄くなりすぎるのでは?」
そう思う人もいることでしょう。
たしかに、
「ビールなどのアルコール度数が低いお酒は飲んだ気がしない」
という人には、あまり向かないかもしれません。
しかし、逆に、ふだんはビールなどを飲む人なら、
「ロックより、むしろこちらの方がいい」
と思う人も多いのではないかと思います。
また、『ロック酒の上善如水』は、ストレートで飲むと「ちょっとクドい」と感じるくらい、濃厚な味わいです。
したがって、水割りにしても味わいはしっかりとしています。
ちなみに、この日本酒水割りは、ロックと同様にレモンを入れても、爽やかになっておいしいです。
5. 日本酒ソーダ割り(ハイボール)+レモン
ソーダ割り(ハイボール)も、お酒の飲み方として、ロック、水割りと並んで一般的。
『ロック酒の上善如水』も、ソーダ割りにし、レモンを加えて飲んでみましょう。
作り方は、水割りと同様です。
ミネラルウォーターのかわりに炭酸水を加え、レモンを入れてからまぜます。
グビグビ・・・・・・、グビグビグビ・・・・・・。
なるほど、これはイケます!
ソーダ割りにしてレモンを加えることにより、パンチのきいた味になります。
甘酸っぱくてやさしい味である『ロック酒の上善如水』が、ちょっとワイルドでやんちゃな感じになるのがいいです。
このソーダ割りを、誰かに何もいわずに飲ませたら、「日本酒を割った」ことは絶対に気づかれないと思います。
それくらい、一般的な日本酒の味とはちがったものになっています。
日本酒はさまざまな飲み方で楽しもう!
以上の通り、上善如水を、ロックを初めとしてさまざまな飲み方で飲んでみました。
いずれも「目からうろこ」のおいしさで、日本酒歴40年の筆者 高野にとっても、大きな発見だったです。
考えてみたら、「日本酒は氷を入れたり割ったりしない」など、誰が決めたものでもありません。
勝手に思い込んでいただけです。
楽しむために飲むお酒、もっと自由に、さまざまな飲み方をして良いのでしょう。
今回は、日本酒として『ロック酒の上善如水』を使用しました。
これはもちろん、それ以外の日本酒を使用するのでもかまいません。
ただし、水で薄まることを前提として濃厚な味わいになっている『ロック酒の上善如水』は、ロックや水割りをとりあえず試してみるのにはおすすめですよ。
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