【2019年】プロカメラマンが教える。おすすめのフルサイズ5選
一眼レフに慣れてきて、「次はフルサイズ機を購入しようかな」と考える方も多いと思います。今回は、なぜフルサイズがプロの間では使われているのか、他のカメラと何が違うのかということについてお伝えします。
フルサイズとは
フルサイズとは、簡単にいうとイメージセンサーのサイズが大きいものを意味します。イメージセンサーとはフィルムカメラでいうところのフィルムにあたるもので、画質や写り方などにも影響する重要なパーツになります。
このセンサーは、大きさによって種類が分けられています。その中で最も主流なものが「フルサイズ」と「APS-Cサイズ」になり、今日も多くの一眼レフカメラで使用されています。
フルサイズとAPS-Cとの違い
それでは、フルサイズとAPS-Cは具体的に何が違うのでしょうか。フルサイズの「EOS 5D Mark IV」と APS-Cの「EOS Kiss X9 」を比較しながらご紹介します。
① カメラの大きさ
フルサイズとAPS-Cを比較してみると、重さが全然違うことがわかります。フルサイズはイメージセンサーが大きい分、カメラ自体も大きく・重くなってしまう傾向にあります。一方、APS-Cは小型・軽量なので、持ち運びに便利というメリットがあります。
② 画質
イメージセンサーが大きければ大きいほど、より多くの情報を取り込むことができます。その豊富な情報によって、その被写体の光と影や濃淡など細かな部分まで表現することができます。
③ 焦点距離が異なる
フルサイズとAPS-Cでは、レンズの焦点距離が異なります。Canonの場合は、1.6倍で計算することができます。
例えば、「50mm」のレンズを装着した場合
フルサイズだと、50mm
APS-Cだと、50mm×1.6=80mm
こちらがフルサイズで撮影した写真
こちらがAPS-Cで撮影した写真
同じ場所から同じ被写体を撮影しているのにも関わらず、写る範囲が異なることがわかります。
④ ボケの表現
前項の続きになりますが、同じ条件でAPS-Cが50mmで撮影する場合、フルサイズで撮影する時に比べて後ろに下がって撮影する必要があります。被写体とカメラが近ければ近いほど背景がボケやすいので、被写体とカメラの位置が近いフルサイズの方がボケが表現しやすいということになります。
こちらがフルサイズで撮影した写真
こちらがAPS-Cで撮影した写真
ボケやピントの合う範囲が異なることが分かります。
フルサイズ機のメリット
① プロカメラマンにみえる
私がフルサイズを購入した一番の理由になりますが、フルサイズは持っているだけで周りから一目置かれます。どんなに経験や才能があっても、残念ながら最初は見た目で判断されてしまいます。カメラの仕事を今後考えている人は、一台は持っていると良いと思います。
② 高画質
フルサイズはAPS-Cと比べて高画質です。特に暗いところの撮影に強く、ノイズをほとんど気にすることなく高感度の撮影を楽しむことができます。
③ 広角に強い
焦点距離の関係で、APS-Cよりフルサイズの方がより広角に写すことができます。動くことができる場所が限られているスタジオでの撮影や、建物や風景など壮大なイメージを表現したいときなどにお勧めです。
④ ボケが表現しやすい
前項でもご紹介しましたが、フルサイズの方がボケの表現が豊かになります。よりクリエイティブな表現を楽しみたい方にお勧めです。
⑤ レンズとのバランスが取りやすい
APS-Cだとレンズが下を向いてしまい、ひっくり返った状態になってしまうこともありますが、フルサイズだとボディがしっかりしているので、重いレンズを装着してもバランスをとることができます。
フルサイズ機のデメリット
① 大きくて重い
イメージセンサーが大きい分、カメラ自体も大きく・重くなってしまう傾向にあります。気軽に持ち歩くということに関しては、不向きだと言えます。
② 値段が高い
フルサイズは15万〜、APS-Cは5万程度と、値段が大きく異なります。値段か機能、どちらを優先するべきかを考えてみましょう。
③ 望遠が弱い
広角が得意ということの反対になりますが、遠くのものを写すことはフルサイズは苦手です。ちなみに、私は普段「EOS 5D Mark Ⅲ」というフルサイズ機を使用していますが、運動会や発表会などの撮影の時は、「EOS 7D Mark II」というAPS-Cを借りて撮影しています。私が持っている最も望遠のレンズは200mmですが、7Dにつけると320mm相当になります。よりクローズアップした写真を撮ることができることが、APS-Cの魅力です。遠くのものを撮りたいという方には、APS-Cの方がお勧めです。
おすすめのフルサイズ5選
① Canon EOS 6D Mark II
2017年8月に発売のEOS 6D Mark IIは、EOS 6Dの後継機になります。私がフルサイズ機を購入する際、EOS 5D MarkⅢとともに最後まで悩んだカメラがEOS 6Dでした。その当時から注目していましたが、それがさらに改良された後継機がこちらです。モードダイヤルやビジュアルガイドなどカメラのことをあまり知らないという方でも大丈夫。Canonのフルサイズの入門機にピッタリの一台です。
② Nikon D750
2014年9月に発売となったD750は、値段もお手頃でNikonフルサイズの入門機になります。小型・軽量で使い勝手も良いですが、最大ISO12800や最高約6.5コマ/秒の高速連写など撮影をする上での機能にも長けています。
③ SONY ミラーレス一眼 α7
フルサイズといえば一眼レフカメラというイメージをお持ちの方も多いと思いますが、ミラーレス一眼レフカメラでも存在します。その火付け役は、SONYです。こちらのα7はシリーズの初期モデルで2013年11月に発売されました。
軽量・高画質が魅力のミラーレス一眼。今後の発展にも注目したい分野です。
④ PENTAX K-1 Mark II
「PENTAX K-1」の後継機で2018年に発売された、「PENTAX K-1 Mark II」。画素数は約3640万画素、ISO感度は最大819200と、驚異的な数字になっています。イメージセンサーの性能をフルに引き出す超解像技術がさらに改良され、「リアル・レゾリューション・システムII」となって搭載されています。撮影や表現の幅を広めたい方にお勧めの一台です。
⑤ Canon EOS 5D MarkIV
最後に中級〜上級編。Canonユーザーの私が、今一番ほしいものです。 EOS 5D MarkⅢにはなかったタッチパネルやWi-Fiも搭載され、より使いやすく・便利になりました。前型から映画などの撮影に使われるほど動画に対しても定評のあるものでしたが、新たな機能が加わり、よりクリエイティブな表現を楽しむことができそうです。
※商品価格はいずれも2019年7月時点のものです
フルサイズに挑戦してみよう
フルサイズについてご紹介してきました。フルサイズはプロが使うものとお考えの方もいらっしゃったかと思いますが、この記事を読んで意外と身近なものだったのかと感じてもらえたら嬉しいです。一眼レフを購入する際の選択肢の一つとして、フルサイズをぜひ入れてみてください。
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