ドローン検定(無線航空従事者試験)ってどんな試験?
近年、ドローンは様々なシーンで活躍しており、ドローンの操縦技術を持つ人への需要も非常に高まっています。
しかし、ドローン操縦に関する公的な資格は存在せず、自分の技術や知識を客観的に示すのは難しいのが現状です。
そこで注目が集まっているのが、ドローン検定協会株式会社主催の「ドローン検定(無線航空従事者試験)」というものです。
事故や事件の発生を防ぐためにも、繊細な扱いと高い技術が求められるため、操縦士としての技能の証として人気で、受験者数も年々増加傾向にあります。
今回の記事では、ドローン検定がそもそもどういった検定なのか、どういったメリットがあるのか、どうすれば対策できるのか、など詳しく解説していきます。
ドローン操縦士を目指している方やドローン検定を受験予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。
ドローン検定とは
今回紹介する「ドローン検定(無線航空従事者試験)」は、「ドローン検定協会 株式会社」が運営する民間資格です。
ドローン検定の公式HP内に掲載されているドローン検定協会会長の挨拶では、この検定の趣旨について以下のように述べられています。
ここ数年で、ドローンが急速に流通し、誰でも手軽に使用することが可能となりました。そのため、操縦に不慣れで、法律や条令等を無視した飛行から墜落など、世間を騒がせるニュースが多く報道され、ドローンに対する世間の見方がネガティブなものとなっています。そこで、ドローンを適切に普及させるために必要な事が何か協議を行ったところ、この無人航空従事者試験(ドローン検定)の実施に至りました。この検定を取得していただくことで世間から認められれば、ビジネスにおいてもホビーにおいても自信をもって操縦し業務を遂行し趣味としても楽しむ事が出来るようになると信じています。今後、世界の天空の未来は、より活用を進めなければ発展しないと思っています。さらなる発展を目指し、我々は尽力いたします。
出典:無人航空従事者試験(ドローン検定)とは|無人航空従事者試験【ドローン検定】公式サイト | 12月10日はドローンの日(ドローン教習所)
便利な反面、事故のリスクもはらむドローンを操縦するには確かな技術力が求められます。
ドローン検定受験を通じて、知識や技術を高めてドローン操縦士としてのスキルアップを目指してはいかがでしょうか。
ドローン検定は、1級~4級の四段階に分かれていて、1級が最難関となります。
3級と4級は誰でも受験することができますが、2級の受験には3級の合格が、1級の受験には2級の合格が必要になります。
ドローン検定の公式HPによると、これまでの延べ合格人数は、
1級:1846人
2級:3350人
3級:11200人
4級:627人
となっています。
3~4級は誰でも受験可能なこともあって、3級から受験を始める方が多いようですね。
ドローン検定の受験料
ドローン検定の受験料は、受験する級によって異なります。
それぞれの受験料を表にまとめてみたので参考にしてください。
受験する級 | 受験料(税込) |
---|---|
1級 | 18,000円 |
2級 | 12,000円 |
3級 | 5,500円 |
4級 | 3,000円 |
上位の級になればなるほど、受験料も高額になるようですね。
ドローン検定の出題範囲
「ドローン検定」の試験は、筆記試験のみです。
筆記試験は、4つの選択肢から1つを選ぶ方式で、全50問あります。
1問2点で、80点以上取れれば合格になります。
個々の採点結果は知ることはできませんが、別途1500円(税抜)を支払えば採点結果の照会も可能です。
それぞれの出題範囲を下記にまとめてみたので、受験を考えている方は参考にしてください。
【ドローン検定1級の出題範囲】
基礎知識:用語、動作、組織、制度・国際情勢、単位、三角関数
物理学:力学、熱力学、流体力学、電磁気学
工学:航空工学、材料工学、流体工学、電気電子工学、無線工学
気象:気象学基礎、航空気象学
専門知識:期待構造、姿勢制御、バッテリー、送信機、GNSS、リスク、責任・保険、飛行計画
法令:無人航空機関係、電波関連、刑事民事その他
【ドローン検定2級の出題範囲】
基礎知識:用語、動作、組織、制度・国際情勢、単位
物理学:力学
工学:航空工学、電気電子工学
気象:気象学基礎、航空気象学
専門知識:期待構造、姿勢制御、バッテリー、送信機、GNSS、リスク、責任・保険、飛行計画
法令:無人航空機関係、電波関連
【ドローン検定3級の出題範囲】
基礎知識:用語、動作、単位
物理学:力学
工学:航空工学
気象:気象学基礎
専門知識:期待構造、姿勢制御、バッテリー、送信機、責任・保険、飛行計画
法令:無人航空機関係、電波関連
【ドローン検定4級の出題範囲】
基礎知識:用語、動作、単位
工学:航空工学
気象:気象学基礎
専門知識:期待構造、姿勢制御、バッテリー、送信機、責任・保険、飛行計画
法令:無人航空機関係、電波関連
上位の級では、ドローンそのものの専門知識はもちろんですが、それ以外にも物理学や工学、法令などに関する幅広い知識が必要となるようです。
1級は出題範囲も広く、難易度は高めのようですね。
ドローン検定受験の流れ
実際に「ドローン検定」を受験する際の流れを確認しましょう。
①申し込み
ドローン検定HP内の「受験案内(受験申込)」から手続きを行います。
このとき会場と受験する級を選択します。
間違えないように気をつけてください。
②受験料の支払い
申し込みが完了したら、受験料の入金をします。
受験料入金完了後、受験票が届きます。
③受験
選択した受験会場で試験を受けます。
④合否発表
受験から10日程度で合否確認用の通知が郵便で届きます。
この通知を基に、HPで結果を見ることができます。
⑤合格証獲得
合格者には、受験から1ヵ月程度で合格証が届けられます。
試験日程
「ドローン検定」は、毎年1,3,5,7,9、11月と奇数月に開催されています。
ただし、1級の試験だけは1、5,9月のみの開催なので注意してください。
2019年の試験日程は次のようになっています。
・1月20日(日)
・3月17日(日)
・5月19日(日)
・7月21日(日)
・9月18日(水)
・11月17日(日)
ドローン検定のメリット
「ドローン検定」に合格することで得られるメリットには次のようなものがあります。
①国土交通省への許可承認申請時に操縦者の資格について証明書を添付できます②基礎技能講習(国交省認定)を受講する際に座学1(4時間)が免除されます③ドローンの安全な活用に必要な最低限の知識を確実に身に着けることができます④自己(自社)PRにつながります⑤合格者のみが参加できるQ&Aコミュニティサービスに参加できます(一般の方は閲覧のみ可)⑥飛行ログサービス(オンラインで飛行経歴を管理できる機能)を使用できます⑦ドローン検定に合格した証であるロゴを名刺やホームページに記載していただけます⑧提携団体等における各種講習の受講資格を得られます⑨提携団体等における各種講習における座学が免除されます⑩ドローン検定オリジナルグッズを購入できます
出典:無人航空従事者試験(ドローン検定)とは|無人航空従事者試験【ドローン検定】公式サイト | 12月10日はドローンの日(ドローン教習所)
ドローン検定の対策方法
「ドローン検定」の合格率は約70%と高く、しっかりと対策を行えば十分に合格可能な試験であるようです。
それでは、ドローン検定の対策方法を確認しましょう。
ドローン検定の試験問題は、ドローン検定協会が発行している『ドローンの教科書 標準テキスト』と『ドローンの教科書 上級テキスト』という教本から出題されます。
問題は基本的に、テキスト内の試験対策問題からそのまま出題されるか、多少数字などを変えて出題されるようです。
そのため、テキストを購入して勉強すればドローン検定対策はバッチリです。
ネット上で過去問を確認するのもオススメですよ。
ちなみに、前者の『ドローンの教科書 標準テキスト』が3~4級用のテキストで、後者の『ドローンの教科書 上級テキスト』が1~2級用のテキストです。
まとめ
今回の記事では、「ドローン検定(無線航空従事者試験)」について解説しました。
あくまで民間資格ではありますが、ドローン操縦に関する知識や技術の証明になるので人気の資格として注目を集めています。
試験対策も運営するドローン検定協会が発行しているテキストを用いて可能なので、受験を悩んでいる方はひとまずテキストだけでも確認してみてはいかがでしょうか。
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