日本酒カクテルを自宅で楽しむ。おいしさと新しい発見の10選
美味しい日本酒をそのままいただく時間は、日本酒好きにとってうれしい時間の一つです。ただ日本酒と一言で言っても様々な種類があることから、たまには好み以外の日本酒に出会ってしまうこともあるでしょう。
もちろん誰かに譲る方法や、料理酒として使う方法もありますが、できれば自宅で使い切ってしまいたい。こう考える方に試してほしいのが「日本酒カクテル」です。
日本酒はそのまま飲むものじゃないの?なんて声も聞こえてきそうですが、実は日本酒はカクテルをベースにするのもおすすめなんですよ。今回は日本酒カクテルにはどんなものがあるのか、味わいのヒントやレシピと一緒に紹介していきます。
日本酒もカクテルで楽しめる
ごく簡単に日本酒もカクテルとして楽しめる。と紹介していますが、実際のところあまり見かけるものではないことも事実ですよね。
まずは日本酒カクテルにはどんなものがあるのか、そしてどんな方におすすめになるのかといった点について見ていきましょう。
いつもとは違った楽しみ方を
日本酒をいただく。こう考えたときに多くの方が冷酒や熱燗など、どんな温度で楽しもうかと考えるものだと思います。実際今までにも、何度か日本酒をいただく際の温度に関した記事を紹介してきました。
しかし、昨今では日本酒をただそのまま飲むだけではなく、もっと多様な飲み方を楽しんでみようという考え方も多くなっています。そもそも日本酒カクテルそのものは古くから存在しており、日本酒ブームが来たことからカクテルでも楽しめるんだ。と改めて認識されたような側面もあります。
もちろん丁寧に作られた日本酒はそのまま飲んでも十分においしいもの。ただ、さまざまな考え方や思考が許容されてきた現代だからこそ、日本酒もたまには違った飲み方を楽しんでみてはいかがでしょうか。
日本酒初心者さんでも飲みやすい
日本酒の味わいが大好き、といった人ほど日本酒カクテルには抵抗感を覚える方が多いかもしれません。せっかくの日本酒を他の味と混ぜてしまうなんて、とどうしても考えてしまいがちですよね。
そんな面もあることから、日本酒カクテルをおすすめしやすいのは日本酒初心者さん。味わい自体は好きなんだけれど匂いが苦手、また上記でも軽く触れたように苦手な日本酒を購入してしまった。
こんな時こそ日本酒カクテルに挑戦しやすい時だといえるでしょう。そもそも日本酒は独特の香りや味わいが強くあることから、苦手に思われやすいお酒です。しかし癖が強いからこそカクテルにしても日本酒本来の味わいを損ねない、しかしとても飲みやすくなる。と、カクテルベースにはピッタリなお酒でもあります。
ただ混ぜるだけなんて簡単なレシピもあるので、ぜひ一度試してみてくださいね。もちろん玄人さん好みのちょい足しレシピに関しても詳しく触れていきます。
甘くて飲みやすい日本酒カクテルのレシピ
まずはカクテルと聞いたときに想像しやすく、女性にもおすすめな甘めのカクテルレシピについて見ていきましょう。トッピングに凝ってみるなど、宅飲みでも華やかな気分を味わうことができますよ。
さっぱりおいしい「カシス娘」
カシスの香りや甘酸っぱさ、そして濃いピンクの見た目もかわいい、リキュールを用いた日本酒カクテルです。かわいらしい見た目に反してコクがあり飲みごたえのあるカクテルでもありますね。日本酒の存在は後味に少し残る程度です。
・材料
日本酒 :70ml
カシスリキュール :30ml
カルピス :100ml
・レシピ
材料全てをミキシンググラスに入れて軽くステア(スプーンなどで混ぜること)。カクテルグラスに静かに注いでいただきましょう。宅飲みや気にしない場合は、混ぜてそのまま飲んでも可。
口当たり滑らか「キク・フィズ」
日本酒と生クリームを合わせる。という材料だけ聞けば驚くような日本酒カクテルですが、クリーミーな口当たりで非常においしくいただけるカクテルです。お砂糖を後入れするタイプなので、自分好みの甘さに調節することも可能。
一時期流行ったバニラアイスに日本酒をかけるスタイルが好きな方には、自信を持っておすすめできるカクテルです。
・材料
日本酒 :60ml
ドライジン:20ml
炭酸水 :40ml
生クリーム:大さじ1
お砂糖 :大さじ2(甘さ調節はお好みで)
氷 :適量
・レシピ
グラスに氷を砕いて入れる。炭酸水以外の材料をあらかじめ合わせておいて、氷を入れたグラスに注ぐ。最後に炭酸水を静かに注ぎ、軽くステアして出来上がり。
見た目もきれいな「ファンタスティック・レマン」
世界各種のカクテルコンクールで何度も優勝に輝いた経歴を持つ「上田和男氏」が考案したオリジナルカクテルです。こちらはコンクールで銀賞をとった作品ですね。
カクテル特有の美しい色合い、甘さとすっきりさが絶妙なぐあいに混ざりあった美味しさにびっくりしますよ。
プロが作ったものだけにカクテルシェイカーが必要など、少し難しいカクテルですが一度は挑戦してみてはいかがでしょうか。
・材料
日本酒 :50ml
ホワイトキュラソー:30ml
ブルーキュラソー :ティースプーンで1杯分
レモンジュース :10ml
トニックウォーター:適量
・レシピ
トニックウォーター、ブルーキュラソー以外をシェーカーに入れてシェイクした後グラスに注ぐ。その上からトニックウォーターで満たし、最後にブルーキュラソーを静かに沈める。
グラスの底が一番青く、上に行くほど透明になるグラデーションが美しいカクテル。なのでブルーキュラソーを沈める際には、この点を意識してみてください。ちなみに私自身が飲むには甘さが強いので、ここでは氷を入れています。
割って飲むだけ簡単日本酒カクテルレシピ
続いてはもっと手軽に日本酒カクテルを楽しめる、割るだけのカクテルレシピを見ていきましょう。自宅にあるジュースと割ってみるだけなので、すぐにでも試してみることができますよ。
ソーダ水で割るだけ「日本酒ハイボ―ル」
焼酎とソーダ水で作るハイボール。簡単で爽快なのど越しから一定の人気がある飲み方ですよね。この焼酎部分を日本酒に変えた日本酒ハイボールが簡単でおすすめになります。
割る比率も自分好みにできますし、日本酒の種類を選んでみるのも楽しいはず。特におすすめになるのは生原酒とソーダ水で作る日本酒ハイボール。日本酒の味わいを損なうことなく、甘みを引き出したおいしさを楽しむことができます。
また、にごり酒と合わせてみるのもおすすめ。特有の甘さを抑えることができるので、後から喉が渇いてしまうなんてことを避けられますよ。注意点としては上記まで紹介してきたカクテルとは違い、日本酒の味わいや香りが強く残る点。
お気に入りの日本酒を少し違った趣向で飲んでみたい。こんな時におすすめのレシピだといえるでしょう。砕いた氷を一緒に入れることで見た目も華やかに仕上げられます。
カルピスなど乳酸菌飲料と
自宅で簡単に作る甘いカクテルといえば、カルピスなど乳酸菌飲料と合わせるものも多いですよね。日本酒の割り材としても、乳酸菌飲料はやはりおすすめのアイテムになります。
特に簡単なのがカルピスをで割ってみる方法でしょうか。カルピス飲料はペットボトルで売られていることから、思いついたときにすぐにできる簡単な飲み方だといえるでしょう。
ただここでおすすめしたいのはカルピスよりも「ヤクルト」。
特有の強い香りがあるヤクルトなら、日本酒の香りを抑えることも可能です。特に日本酒初心者さんの中でも、香りが苦手な方におすすめですよ。そもそも日本酒を作る工程でも、乳酸菌は大切な働きをしてくれる菌なので日本酒とは親和性が高いもの。
好みに合わない日本酒を購入してしまった時など、ぜひ試してみてくださいね。
ジンジャーエールで爽やかに
お酒の割り材として有名なものといえばジンジャエール。ビールやウィスキーなどさまざまなお酒の割り材として使われていますが、日本酒の割り材としても十分に優秀だといえますよ。
作り方も上記までと同じように、自分の好みに合わせて日本酒とジンジャーエールを合わせるだけ。好みの味わいの日本酒なら日本酒多め。すこし苦手な場合はジンジャーエール多めといろいろと試してみましょう。
味わいの注意点として、甘めの日本酒と合わせた場合、苦みが前面に出てくることがあります。好みにはまればおいしい反面、合わせる日本酒によっては美味しくないと感じることもあるので、少量ずつから試してみてくださいね。
お休みの前日に。度数高めの日本酒カクテル
簡単なカクテルも魅力的ですが、せっかくカクテルを作るのなら本格的なものにも挑戦してみたいものですよね。ここからは、よりカクテルらしいレシピを紹介していきます。比較的に度数が高いものになるので、お休みの前日などお酒を十分に楽しめる日に挑戦してみてください。
カクテルの王様日本酒バージョン「サケティーニ」
完成度やカクテルの度数、そして見た目の美しさなどカクテルの王様として名高いマティーニ。本来のレシピはジンとベルモットを合わせるだけのシンプルなカクテルです。
このマティーニを和風にアレンジしたものがサケティーニ。ジン、ベルモットどちらかの代わりに日本酒を使うカクテルですが、ジンと日本酒を用いる方がメジャーだといえますね。日本酒の味わいを楽しむためにも、選ぶ日本酒は生酒など度数が高めでしっかりとした味わいの日本酒がおすすめ。
がぶがぶ飲むようなカクテルではなく、度数が高くきついお酒なのでゆっくりとした時間を過ごせるときにチャレンジしてみましょう。
・材料
ドライジン :60ml
日本酒 :30ml
オリーブor梅干:1個
氷 :適量
・レシピ
ミキシンググラスにオリーブ以外の材料を入れて丁寧にステア(氷が溶けすぎないように)。後は冷やしておいたカクテルグラスに注いでオリーブを入れれば完成。材料の欄にも記載しましたがオリーブの代わりに梅干でもおいしいですよ。
意外と飲みやすい「スウォッカ」
こちらも度数が高めですが、すっきりとした飲み口で甘さ控えめなカクテル。日本酒とウォッカを合わせますが、レモンやチェリーなども使うので見た目は結構華やかなカクテルです。
ウォッカの主張がそこまで強くないので、日本酒の味わいそのものがお好きな方におすすめできるでしょう。度数の割りに本当に飲みやすいカクテルなので、飲みすぎ注意です。
・材料
日本酒 :45ml
ウォッカ :45ml
レモンジュース:適量
<飾り用>
輪切りレモン :1枚
チェリー :1個
・レシピ
日本酒とウォッカを良く冷やしたグラスに注ぎ軽くステア。お好みでレモンジュース、レモン果汁を搾り輪切りレモンとチェリーを飾れば出来上がり。作る前に日本酒、ウォッカともによく冷やしておきましょう。
ちょい足しで楽しむのもおすすめ
ここまで日本酒カクテルについて紹介してきましたが、やっぱり日本酒はそのままが一番だと思う…。なんて感じてしまう方もおられるでしょう。
しかしアレンジした日本酒のおいしさもちょっとは興味がある。そんな方に試してほしいのがカクテルではなく、調味料のちょい足しでアレンジ日本酒を楽しんでもらうことです。合わないなと思ったらすぐにやめることができ、気にいったらそのまま飲み続けることも可能。
そんなちょい足しの楽しみ方を紹介していきます。
熱燗にすりおろしショウガを
寒い季節やちょっと体調が悪いかも?なんてときに試してほしいのが生姜酒です。すりおろした生姜をおちょこに入れ、アツアツにお燗した日本酒を注ぐだけととっても簡単ですよ。
ピリッと辛い生姜の刺激が、お燗した日本酒の辛みやキレの良さを底上げしてくれます。生姜に含まれる成分で体をより温めることもできますね。おいしいだけではなく体にいい飲み方ですよ。
わさびをプラスしてより和風風味に
おつまみとしてわさび風味の物をチョイスする、なんてことはよく聞きますが、いっそ日本酒にワサビを混ぜてしまえ!なんて飲み方がこちらになりますね。
生姜酒とは違い、お燗した日本酒よりも冷酒に合うちょい足しです。
おちょこやグラスの縁にわさびを塗りつけて、なめとりながらいただくのも楽しいですよ。量の調節もお好みで変えられるので、まさしくいつもの飲み方に少し飽きたな、なんてときに試してみてください。
まとめ
今回はいつもとは違う日本酒を楽しむために、日本酒カクテルについて紹介してきました。簡単に楽しめるものから本格的なものまで、試してみる分だけより日本酒の奥深さを感じることもできますよ。
好みの日本酒を把握している方からすれば、邪道な飲み方だと感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、どんなものでも歴史を守るだけではなく、新しい在り方を模索していくことも大切なこと。カクテルなら日本酒でも飲める、なんて人が増えればもっと多くの方が日本酒を楽しめるようになります。
もちろんそのままの日本酒を楽しむことは大前提。そのうえで懐深い日本酒のおいしさを、もっと違う方向からも楽しんでみてくださいね。
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