【2019年最新版】短焦点プロジェクター機能別おすすめ10選

日向進
公開: 2019-07-01
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短焦点プロジェクターとは?

プロジェクターのある部屋のイメージ画像

プロジェクターは、アクション映画やスポーツといったダイナミックな映像のコンテンツを、自宅にいながら迫力いっぱいの大画面で楽しみたい人におすすめのアイテム。テレビよりも大きな画面を、手軽に実現できるのが魅力です。

しかし、プロジェクターからスクリーンまで一定の投写距離が必要になるのがネック! 会社の会議室のような広いスペースに設置するなら問題ありませんが、自宅のリビングや書斎となると、ブックシェルフや観葉植物、間接照明、ハンガーラックなどなど、投写される映像を遮る可能性のある障害物は結構多いのではないでしょうか。

「障害物はプロジェクターを使うときだけ動かせばいいや」と購入前は考えがちですが、だんだん面倒になってプロジェクターを使わなくなるというのは、よく聞く話。簡単に言うと、この投写距離を一般のプロジェクターよりも短く設定でき、もっともっと気軽に使えるのが、短焦点プロジェクターの大きな特徴です。

一般的なプロジェクターとの違い

一般的なプロジェクターだと、100インチサイズの映像を投写するのに3mから4mの距離が必要になります。10畳のリビングの広さはだいたい3.6mx4.5mですから、壁から反対の壁にギリギリといった感じの距離感ですね。もちろん、この間には障害物となるモノ(人やペットも)は置けません。

対して、短焦点プロジェクターの投写距離は、その約半分となる1mから2m以内/100インチに収まります。各販売メーカーは明確な定義を示していませんが、ここでは投写距離2m以内/100インチを実現する製品を、短焦点プロジェクターと呼びます。

ちなみに短焦点プロジェクターのデメリットは、短い距離に投写するため画面に歪みが生じる可能性があること。小さな文字を読み込む必要がある場合、軽微ですが人によっては違和感をおぼえるかもしれません。映画やスポーツといった映像を楽しむなら、それほど気にする必要はないでしょう。

超短焦点モデルも

短焦点プロジェクターよりも、さらに投写距離が短い「超短焦点プロジェクター」と呼ばれる製品もあります。100インチの画面の映像に投写するのに、なんと数十cmの距離を確保すればオッケーというスグレもの。

基本的に短焦点プロジェクターはスクリーンの下に設置するので、セッティングも超簡単です。レンズを下に向けて映像を投写できる製品も多いため、例えばスクリーンを出さずにダイニングテーブルの上に直接投写して映像や写真を楽しむといった手軽な楽しみ方も実現できます。

超短焦点はスクリーンのすぐ近くから投写できるため、後に説明する輝度の数値が同じでも一般的なプロジェクターより画面が明るく見えるという特徴もあります。輝度の数値がかなり低い機種もありますが、その点も加味して選択したいところです。

どんな人におすすめか

「プロジェクターは欲しいけど、うちは広い部屋じゃないから…」と、あきらめかけていた全ての人におすすめします。寝室や書斎、自室といったリビングよりも狭い空間で楽しみたいという場合も、短焦点プロジェクターの導入がおすすめです。

賃貸マンションや部屋の構造上、プロジェクターを天井に吊すなどの固定設置ができないという人も、気軽に置いて使える短焦点プロジェクターが選択の有力候補になるでしょう。

短焦点化の改造・自作は可能?

一般的なプロジェクターを購入した後に「やっぱり短焦点プロジェクターにすればよかった!」と後悔している人がいるかもしれません。一般的なプロジェクターよりも短い距離で、大きな映像を映し出すのが短焦点プロジェクターの特徴。つまり、投写領域をぐっと広げる(広角)ことができればよいわけです。

それを実現するものとして、カメラやビデオカメラの撮影に使用されるワイドコンバージョンレンズというものがあります。これと一般的なプロジェクターを組み合わせて、短焦点にカスタマイズするという方法が考えられます。

ただし、あくまでも理論上の話。失敗すれば当然メーカーの保証も受けられなくなるうえ、製品もお金も時間も無駄になるので、素直に短焦点プロジェクターを購入しましょう!

短焦点モデルの種類と選び方

プロジェクターのイメージ画像

プロジェクターは企業や学校などでも広く使用されており、家庭向けとオフィス向けに分けられます。オフィス向けは、書類やグラフといった文字資料が明るい会議室でもしっかり読めるように調整されており、画質よりも視認性を重視する傾向。

対する家庭向けは、照明を落とした部屋で高画質の映像コンテンツを楽しむことを想定しています。好みにもよりますが、自宅で映画やスポーツを楽しむなら家庭向けの中から選ぶのが無難と言えそうです。

家庭向けの短焦点プロジェクター選びの際にチェックしたいポイントを、以下の4つにまとめました。

スクリーンサイズと投写距離

利用可能なスクリーンサイズとプロジェクターの投写距離は、自分の家に導入できるか否かに直接影響するので、最初に確認したい重要なポイントです。

スクリーンサイズは、80インチから120インチに対応しているものが中心。小さなものでは20インチ、大きいものでは300インチに対応している製品もあります。

前述しましたが投写距離は2m以内/100インチが目安。もしも導入する部屋が4m以上の投写距離をとれるなら、一般的なプロジェクターも購入候補になるでしょう。逆に投射距離が1mをとるのも難しそうな場合は、超短焦点プロジェクターを選択したいところです。

画質と画面の明るさ

画質と明るさは最も大事な性能面です。短焦点プロジェクターの画質は、フルハイビジョン(以下フルHD、1920x1080)が現在の主流。映画やスポーツを100インチ程度の大画面で気軽に楽しみたいという用途なら、十分に問題ないレベルです。

フルHDを上回る画質の4K(3840x2160)モデルも登場し始めましたが、まだまだ高額。コスパを考えると、しばらくはフルHDをメインに選択するのがベターでしょう。

画面の明るさ、いわゆる輝度は「ルーメン(lm)」という単位で表示されます。この数値が高ければ画面は明るく、低ければ暗いことになります。部屋を暗くして映像コンテンツを楽しむなら数値は低めでもよいでしょう。明るい部屋でも観たいなら高めの数値の製品を購入するのがベターです。

接続端子やパネルの種類

その他のポイントとして、念のためブルーレイレコーダーやAVアンプとの接続方法をチェックしましょう。

多くの短焦点プロジェクターでは、テレビにも付いているHDMI端子を採用しています。これは必須として、パソコンと接続しやすいUSB、Wi-FiやBluetoothといったワイヤレス接続ができるかどうかなど自分の環境に合わせて選びましょう。

映像を映すためのパネルには、明るい画面を実現する液晶(3LDC)、映像に強いDLP、高画質を追求した反射型液晶(LCOS)があります。それぞれ強みがありますが、価格帯やメーカーによっても採用パネルが異なるため、どれが絶対によいというものではありません。チェック項目として重要度は低めと考えてよいでしょう。

価格相場

より高度な技術を必要とする短焦点プロジェクターは、一般的なプロジェクターよりも高額の傾向です。あくまでも現在の価格相場ですが、一般的なプロジェクターの普及モデルが5万円から15万円の間とすると、短焦点プロジェクターは7万円から20万円の間となっています。

4Kモデルとなると、一般的なプロジェクターは15万円以下で買える製品もあるのに対して、短焦点プロジェクターは70万円以上と価格に大きな差があるのが現状です。しかし、こうした高級モデルも技術の進歩とともに、だんだんと買い求めやすい価格になってくるでしょう。

機能別おすすめ人気10モデル紹介

プロジェクターのイメージ画像

一般的なプロジェクターとの違い、その特徴を理解したうえで、短焦点プロジェクターのおすすめ人気モデルをチェックしてましょう。

今回は、ここ3年以内に発売されたもので、高くても20万円台に収まるものを選びました。「リコー」「キヤノン」「シャープ」はプロジェクターのメーカーとして知っている人が多いと思いますが、リコーは基本的にビジネス向け。キヤノンの売れ筋のものは2015年リリースと古く、新しいものは50万円台。シャープも50万円台だったので、今回のおすすめからは除いています。

製品の特徴、ウリとしている機能を比較検討しながらチョイスすると、後悔しない製品にめぐりあうことができるでしょう!

01【高輝度】バランスのとれた入門機「ベンキュー TH671ST」

・画面サイズ:60〜300インチ
・焦点距離:1.5m/100インチ
・解像度:フルHD(1920x1080)
・明るさ:3,000lm
・価格相場:8万円台

多彩なプロジェクターを取りそろえているベンキューの中でも、入門機に位置付けられている扱いやすいモデル。応答速度の高速化により、Amazonの商品説明では「映画、ライブ映像、スポーツ、ゲームなど様々なコンテンツでのスムーズな視聴体験を提供する」とされています。

輝度が3,000lmと明るいので、部屋を真っ暗にせずともコンテンツが楽しめます。映像の歪みを整える台形補正を搭載しています。

02【ゲーム対応】ゲームモード搭載、高音質「ベンキュー HT2150ST」

・画面サイズ:60〜300インチ
・焦点距離:1.5m/100インチ
・解像度:フルHD(1920x1080)
・明るさ:2,200lm
・価格相場:8万円台

ピクチャーモードとして「ブライト/ビビット/シネマ/ゲーム/ゲーム(ブライト)」の5種が設定可能。映画やスポーツを観る際に自分好みの色味に設定できると同時に、ゲームプレイ時の明暗調整も簡単に行えます。

10Wx2のチャンバー型スピーカーを搭載するなど、クオリティの高い迫力のサウンドを実現しているのも魅力。3D映像の再生にも対応しています。

03【高輝度&モバイル】 明るい画面で、軽量&小型「エプソン EB-1780W」

・画面サイズ:30〜300インチ
・焦点距離:1.8m/80インチ
・解像度:WXGA(1280×800)
・明るさ:3,000lm
・価格相場:8万円台

A4サイズのコンパクトモデル。自宅内での移動はもちろん、パーティ会場などに持ち込んで、さっと使えるのが魅力。輝度3,000lmと明るい部屋でも安心です。

スクリーンの枠に簡単に画面を合わせることができる「フレームフィット機能」、スクリーンがなくても映像を自動的に四角く調整できる「自動タテヨコ補正」(いわゆる台形補正)も搭載。

04【高輝度】3D再生にも対応した万能型「エイサー H7550ST」

・画面サイズ:40〜120インチ
・焦点距離:1.5〜1.7m/100インチ
・解像度:フルHD(1920x1080)
・明るさ:3,000lm
・価格相場:9万円台

100インチを投写距離1.5〜1.7mで実現したフルHD対応モデル。高輝度3,000lmで、明るい部屋でも視認しやすいのも特徴です。

オプションの3Dメガネを使えば、迫力ある3D映像も簡単に再生可能。さらに2D-3D変換機能で、通常の2D映像を3D映像に切り替えることもできます。

05【超短焦点&お手頃】無線&バッテリー内蔵「エルジー PH450UG」

・画面サイズ:40〜80インチ
・焦点距離:0.33m/80インチ
・解像度:HD(1280×720)
・明るさ:450lm
・価格相場:5万円台

80インチを投写距離33cmで実現。バッテリー内蔵、重さ1.1kgで持ち運びもラクラクなモバイル型の超短焦点モデル。

USBメモリのファイル再生に加え、Bluetooth、Wi-Fi機能も搭載しており、本体にケーブルをつながなくても映像とサウンドを楽しむことができます。コンパクトながら3D映像の再生にも対応。価格は今回紹介した中で最安の5万円台ですが、輝度の数値は450lmと暗めの印象です。

06【超短焦点】100インチを投写距離38cmで実現「エルジー PF1000UG」

・画面サイズ:60〜100インチ
・焦点距離:0.38m/100インチ
・解像度:フルHD(1920x1080)
・明るさ:1,000lm
・価格相場:12万円台

上の「エルジー PH450UG」はモバイル性を重視したHD画質ですが、こちらはフルHD対応。100インチを投写距離38cmで実現します。

USBメモリ内に収められたWordやExcelといった書類ファイルの簡易再生が可能です。Bluetooth、Wi-Fi機能も搭載しており、スマホとも連携。3D映像の再生にもしています。

07【超短焦点&高輝度】自宅でもオフィスでも最適「オプトマ EH320UST」

・画面サイズ:80〜100インチ
・焦点距離:0.31m/100インチ
・解像度:フルHD(1920x1080)
・明るさ:4,000lm
・価格相場:19万円台

100インチを31cmから投写可能な超短焦点モデル。輝度4,000lmと明るく、鮮明に映像を映し出すことができるのがポイント。メーカーの公式サイトでは、プロジェクターの明るさが必要とされる「明るい部屋でのリビングシアター、ビジネス利用(会議室、教室)に対応」とされています。
音声は16Wのモノラルスピーカーを搭載。3D映像にも対応しています。

08【超短焦点&モバイル】ワイヤレスで気軽に使える「ソニー LSPX-P1」

・画面サイズ:22〜80インチ
・焦点距離:0.28m/80インチ
・解像度:HD(1366x768)
・明るさ:100lm
・価格相場:7万円台

住空間に機器がなじみ溶け込むことをコンセプトにした、ソニーの「Life Space UX」シリーズのポータブル短焦点。

バッテリーとスピーカーを内蔵、ワイヤレス機能によって、リビングに設置したブルーレイレコーダーの映像を、寝室に飛ばして観ることもできます。設置の手間がかからない、オートフォーカス機能も搭載。
輝度が100lmと低いので、明るい場所での使用を考えている人は要確認です。

09【超短焦点&多機能】スクリーンのタッチ操作に対応「ソニーモバイルコミュニケーションズ Xperia Touch G1109」

・画面サイズ:23〜80インチ
・焦点距離:0.25m/80インチ
・解像度:HD(1366x768)
・明るさ:100lm
・価格相場:13万円台

従来のプロジェクターとは違い、テーブルや壁に投写し、投影したスクリーンをタッチで操作できる先鋭的なモデル。

PlayStation 4のリモートプレイに対応。AndroidOSを搭載、Google Playのアプリも利用可能で、例えばテーブルを囲んでゲームをしたり、ビデオ通話をしたりとタブレット感覚で楽しめます。上の製品と同じく輝度が低いのが気になりますが、未来感は満載です!

10【超短焦点&多機能】おしゃれでハイスペック「パナソニック Interior THEATER TH-100FP1」

「パナソニック Interior THEATER TH-100FP1」の画像

・画面サイズ:60〜120インチ
・焦点距離:0.38m/100インチ
・解像度:フルHD(1920x1080)
・明るさ:2,700lm
・価格相場:20万円台

外装にファブリック素材(布)を使用したスタイリッシュなデザイン。60インチの画面なら、壁から本体までわずか17cmの距離で投写できます。

DLNA機能を搭載し、同社パナソニック製のブルーレイレコーダーやテレビと組み合わせて、ワイヤレスでコンテンツ再生が可能。スピーカーは2ウェイ32Wの高出力タイプを内蔵するなどハイスペックなモデル。

まとめ

短焦点プロジェクターとひと口に言っても、その種類は多彩。明るさ、モバイル性、先進性など、短焦点にプラスして、自分だっからどんな機能を重視するかを考える必要がありそうです。

決して安い買い物ではありませんので、上手にしっかり選んで楽しいホームシアター生活を送りましょう!

※価格はいずれも2019年6月時点のものです


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