ベンチマークソフト10選! 無料ソフトの活用ポイントも解説

moovoo編集部
公開: 2019-06-06
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パソコンの能力を判定するベンチマークソフト

プログラミングコード

最近、パソコンに高度な処理能力を求めるソフトが増えています。プロ仕様のクリエイティブソフトや3Dゲームが、その代表的なものです。それらのソフトが快適に動くかどうかを事前に知るための目安を、ベンチマークソフトは提供してくれます
汎用性のあるもの、特定のソフト専門のものなどさまざまなベンチマークソフトがあります。それらから無料かつ使いやすいものを選び、紹介していきましょう。

さまざまな使い方があるベンチマークソフト

純粋にパソコンの能力アップを追求する場合と、ソフトが動くかどうかを調べるのではベンチマークソフトの使い方も変わってきます。目的に応じたベンチマークソフトを選ぶことがもっとも大切なポイントなのです。

ゲームの動作判定は公式ベンチマークソフトが便利

3D描画や演算による光や影の演出を多用する最近のゲームは、パソコンの処理能力もそれなりに必要です。せっかくゲームを買ったのに満足に動かない、ということがないように、あらかじめベンチマークソフトで動作可能かどうかをチェックしておきましょう。

ゲームの場合は、メーカーが公式ベンチマークソフトを無料で提供しているので、それを使用するのが手軽でおすすめです。公式ベンチマークソフトでは、ゲーム場面のデモンストレーションを表示しながら、その表示具合を順次チェックしていっています。最初は画面に表示するものが少ない場面から始まり、クライマックスでは多くの表示物が正常に描画できるかどうかをチェックしていきます。

最終的に、スコアと動作へのアドバイス(メモリが足りないとか快適に動きますとか)が表示されるので、それを参考にパソコンを買い換えるかゲームを諦めるかの判断に利用しましょう。

個々のパーツの比較は単体パーツ用ベンチマークソフトを使おう

パソコンは、さまざまなパーツを組み合わせることでできあがります。そして、そのパーツごとの相性やパワーが、パソコン全体のパフォーマンスにも大きな影響を与えます。

好みのパーツを選んで、能力の高いパソコンを作りあげる自作PCファンの方は、新発売のパーツが以前のものに比べてどの程度パワーアップしているのか気になって仕方ありません。そのようなときに使われるのが単体パーツ用のベンチマークソフトです。

ハードディスク用、メモリ用、CPU用などさまざまな単体パーツ用のベンチマークソフトが存在しています。新しいパーツが発売されると、しばらくしてそのパーツに対応したベンチマークソフトが発表されます。ベンチマークソフトを使用するときには、対応ハードに測定したいパーツが含まれているかどうかをしっかりチェックするようにしましょう。

ざっくりパソコンの能力が知りたいなら総合ベンチマークテストを利用

自作PCファンのように、細かな能力を突き詰めるのでなく、全体的にバランスよく動いてくれていればいい、というニーズなら、総合ベンチマークテストを利用しましょう。

パソコン購入時に、全てのパーツがきちんと動作しているかどうかを判断するのに役立ちます。なんだか動きがにぶい、総合ペンチマークの値も低いとなれば、どこかのパーツに不良がある可能性があるので、購入したショップに相談してみましょう。

ビジネスノートPCのリース切れを中古パソコンとして、安価に販売しているものがあります。中古パソコン購入時には、総合ベンチマークソフトによるチェックを実施しておきたいものです。

総合ベンチマークソフトは、表示のわかりやすさに差があるので中級〜上級者向けのもの、初級者でも使いやすいものを見極めて活用するようにしましょう。

おすすめ無料ベンチマークソフト10選!

それではおすすめの無料ベンチマークソフトを紹介します。無料のソフトの中には有志で運営されているものもあり、そのようなものはバージョンアップが突然止まることもあります。無料ソフトゆえのデメリットなので、提供してもらえることに感謝をしつつ利用しましょう。

Windows用ベンチマークソフトの定番「CrystalDiskMark」

パソコンの処理能力といえば、CPU次第と思われがちですが、意外にひっかかるのがHDDの書き込み、読み込み速度です。

この「CrystalDiskMark」は、HDD、SSD、USBメモリ、RAMディスク、ネットワークドライブの転送速度を測定するベンチマークソフトです。HDDを古い低容量のものから、最新の大容量のものに買い換えた場合など、驚くほど数字の差が出る可能性があります。また、HDDからSSDに交換する場合もかなりの効果が期待できます。

どのくらいの差がでるのか、数字の変化を確かめることで、投資した甲斐を目で確かめることができるでしょう。

cpuやhddの状態をグラフで表現「PCパフォーマンスチェッカー」

PCに搭載されている、CPU性能、HDD空き容量、HDD健康度、HDD性能、HDD断片化、ページファイル、物理メモリの状態について、円グラフで表示してくれるソフトです。強み、弱みの把握がわかりやすい上に、簡易なアドバイス、対処法も教えてくれるので、パソコン初心者でもわかりやすい親切なソフトです。

ただ、HDDの状態に情報の多くを割いていますが、近年SSDの登場であまりこのような情報が重要でなくなりつつもあります。HDDメインのパソコンを使用しているなら、たまに健康診断気分でチェックしてみてもよいソフトです。

ssdの状態をチェックする「AS SSD Benchmark」

HDDの状態をチェックするソフトを紹介したところで、SSDの状態をチェックするソフトも紹介しておきましょう。

チェック項目は、4項目。少々専門的なのでここでは省略しますが、計測時間とスコアを表示し、SSDの性能がじゅうぶんに発揮されているかどうかをチェックすることができます。

SSDの性能がじゅうぶん発揮されていない場合は、スコアも低く、恐らく体感的にも交換前のHDDと大きく変わらないということがありえます。「SSD 性能」などのキーワードで検索してみると対処法が見つかるので、詳しくはそのような専門ページを確認してください。

かつてwindows pcに搭載されていたWindows エクスペリエンス インデックス ツールを再現「ExperienceIndexOK」

Windows VistaやWindows 7に搭載されていたベンチマークツールを再現したソフトです。CPUの計算速度やメモリの1秒あたりの操作、グラフィックのパフォーマンス、HDDの転送速度とさまざまな情報を表示し、スコア化してくれる点が特徴です。パソコンのパフォーマンス測定や弱点を把握するのに便利だったのですが、Windows8以降はなくなってしまいました。

英語版ですが、日本語表示に変更することもできます。

同様のことができるソフトに「WIN SCORE SHARE」ものもあります。検索サイトで簡単に見つけることができるでしょう。

パソコン性能でないものを測定するちょっと変わったソフト「DNS Benchmark」

これまで紹介してきたソフトは、パソコン(ノートパソコン、デスクトップパソコン問わず)の中身のパーツの性能やそれらの総合評価を表示するソフトでした。この「DNS Benchmark」は、そのパソコンが利用しているインターネットのDNSの状態を測定するソフトです。

DNSとは、「192.168.0.1」といったIPアドレスというインターネットの番地と「○○.co.jp」のようなインターネットのURLの紐づけをするサーバーです。DNSのおかげで、数字の羅列のIPアドレスでなく、覚えやすいURLでアクセスできるのですが、たまにDNSの調子が悪く、接続に時間がかかることがあります。

この「DNS Benchmark」は、使用中のルーターのDNS、OpenDNS、Google Public DNSなどのレスポンスを調べることができます。USBメモリに入れて持ち運べるインストール不要ソフトなので、外出先などでネットの反応が悪いと感じたら、レスポンスのよいDNSに設定しなおせば反応がよくなる可能性があります。

windowsとmacのcpuやgpu負荷テストの定番「CINEBENCH」

ここまでで紹介してきたのは、全てWindows用のベンチマークソフトでしたが、本ソフトはWindows、Mac両方で使えるベンチマークソフトです。CPUとグラフィックスの性能を測定するソフトで、画面上に不思議な模様や車の画像などの表示していき、パソコンのパワーを測定します。

もっさりした動作にイライラしながら測定を見守るか、滑らかな様子に安心しながら測定を見守ることになるか、パソコンだけでなく使用者のストレスチェックもできると評判のソフトです。

英語版なので、インストールにとまどうことがあるかもしれませんが、日本語で解説されたサイトがいくつもあるので、それらを参考に使用してみてください。

美しいグラフィック人気ゲームFF14の動作確認ソフト「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」

発表当初は、要求スペックの高さにFF14推奨パソコンや高性能のゲーミングPC、ゲームパソコンが話題となりました。当時から数年経過しているので、最近のパソコンであれば、ビジネスパソコンや一般的なデスクトップPCでも動作する可能性はあります。

そのような確証が持てないときは、このベンチマークソフトをインストールし、チェックしてみましょう。ベンチマークソフトなのに1.9GBも容量がありますが、パソコンがじゅうぶんな能力をもっていれば、非常に美しいデモンストレーションを見ることができます。

低スペックPCでも大丈夫「ドラゴンクエストxベンチマーク」

先ほどのFF14同様、スクエアエニックス社から発売されているオンラインRPG、ドラゴンクエストXのベンチマークソフトです。FF14が高スペックPCを想定しているのとは異なり、ドラゴンクエストXは低スペックPCでも比較的軽く動いてくれます。

この程度の軽快さであれば、ドラクエをやるかやらないかというニーズでなく、単にパソコンの総合性能を見るベンチマークソフトとしても楽しんで使うことができるでしょう。(内容はセリフのない物語仕立てになっています)

VR測定用ベンチマークソフト「SteamVR Performance Test」

注目が集まるVRソフトに対応可能かどうかを測定するための、VR専用ベンチマークソフトです。

PCにとって負荷の多いVRソフトを快適に動作させられるかどうかのベンチマークソフトですから、このソフト自体が高いハードウェア条件を要求してきます。CPUは、Intel® i5-4590かAMD FX 8350と同等かそれ以上、グラフィックボードもNVIDIA GeForce® GTX 970 と同等以上が最低条件です。ベンチマークテストをするまでもなく、対象外のパソコンも少なくなさそうですが、VRに興味がある方は頑張ってみてください。

有料エディションもある総合ベンチマークソフト「PCMARK 10」

無料ベンチマークソフトを紹介してきましたが、この「PCMARK 10」は有償バージョンも存在します。ベーシックエディションは無償ですが、スタンダードエディションは29.99ドル、ビジネスエディションは年間1,495ドルとなっています。

単に今のPCの処理能力をチェックするだけなら無料ですが、条件を変えたテストの実施やハードウェアの状態のモニタリング機能が有償版にはついています。自作PCの性能調整を突き詰めたい方ならスタンダードエディションも検討してもよいかもしれません。

ゲームかパソコン性能チェックか目的に合ったベンチマークソフトを利用しよう

2台のディスプレイ

ベンチマークソフトが注目されるようになった理由は、ゲーム用の専用ベンチマークソフトが大きな理由かもしれません。ですが、この機会にベンチマークソフトに興味がわいたという方は、軽めのものをいくつか試してみるのもよいでしょう。次回のPCやパーツ購入の参考になるかもしれません。


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