〈プロ解説〉安いドラム式洗濯機おすすめ8選 乾燥機能の違いや電気代は?
ドラム式洗濯機を探しに行ってみると、10万円を切る安いものから20万円をオーバーするものまでさまざまです。なぜこんなにも価格に差があるのでしょうか?それはひとえに乾燥機能にあります。
ドラム式洗濯機を買う場合は、乾燥機能を使う頻度や、電気代・修理代を含めたランニングコストも考える必要があるのです。
でも、ボクにお任せください!あなたにピッタリの「総合的に見て安い」ドラム式洗濯機が分かりますよ。
目次
▼ 洗濯機の役立つ情報を紹介
まずはプロおすすめ、手頃な価格のドラム式洗濯機4選
藤山哲人さんがおすすめする、手頃な価格のドラム式洗濯機を紹介します。
① アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) 洗濯乾燥機 ドラム式 FLK842
衣類や汚れにあわせて選べる温水洗浄
おすすめポイント
洗剤は化学の力を利用して汚れを落とします。40℃や60℃の温水を使うことで化学反応を加速させ、汚れを綺麗に落とそうというコンセプトの洗濯機です。食器の油汚れと同様、ワイシャツなどの黄ばみの原因である皮脂汚れも、温水で洗ったほうがよく落ちます。また、ヒーター式ながら乾燥機能も備えているので、洗いから乾燥まで一気に行えます。乾燥機能もシワの少ないふんわりとした仕上がりを実現し、ワンランク上のドラム式に負けない性能です。ただし、温水や乾燥のヒーターの消費電力が高いので、ランニングコストの電気代には要注意。
② ハイアール(Haier) 9.0kg ドラム式洗濯機 JW-TD90SA
必要な機能に絞った低コストモデル
おすすめポイント
乾燥機能のない、ドラム式洗濯専用機。ハイアールは中国に本社を置く世界最大の家電メーカーで、ワールドワイドな市場に向けて製造するため価格が安いのが特徴です。お湯洗いや自動洗剤投入、豊富なこだわりのコースなど、ユーザーが本当にほしい機能を厳選したモデルで、コスパに優れています。
③ シャープ(SHARP) プラズマクラスター ドラム式洗濯乾燥機 ES-S7J
すっきり置けるコンパクトタイプ
おすすめポイント
洗濯容量7.0kgの小型ドラム式洗濯機。小型ドラム式の製造から撤退して10kg、12kgにシフトするメーカーが多いなか、7.0kgの新型機をリリースしています。コンパクトなので価格も比較的安く、マンションの洗濯置き場にも置けるサイズです。乾燥時にプラズマクラスターで衣類の静電気やニオイ、洗濯槽のカビの繁殖を抑えることができるのが特徴。扉は左開き・右開き、どちらのモデルも用意されており、狭い場所への設置に適しています。
④ アクア(AQUA) ドラム式洗濯乾燥機 AQW-D12P-L
洗いムラを防ぐ、まっ直ぐ(水平)ドラム
おすすめポイント
機能的にしっかりしているなら、多少値が張ってもいいという方向け。AQUAは、日本で初めてモーターで水流を発生させる噴流式洗濯機を作ったメーカーです。さらに業務用洗濯機のトップメーカーで、その出荷台数は日本のコインランドリー市場の7割を占めています。なおAQUAはハイアールの傘下ですが、元々は日本の三洋電機の白物家電事業で、現在はハイアールの中の日本向けブランドという位置づけ。設計や品質管理は国内のいわば洗濯機のプロフェッショナル集団が行なっているので、汚れ落ちや機能、耐久性や信頼性も文句ありません。他社はドラムをななめ配置にしているところを、水平配置にすることで奥行をコンパクトに抑えているのが特徴。便利な洗剤自動投入機能や、省エネ性に優れたヒートポンプ乾燥を搭載しています。
ドラム式洗濯機の特徴は?得意なのは皮脂汚れ
Photo by iStock
まず知って欲しいのは、ドラム式洗濯機は縦型洗濯機に比べると泥や油汚れに弱いという点。ドラム式洗濯機が得意な汚れは皮脂汚れです。
泥や油で汚れる機会が少なく、皮脂汚れがほとんどという家庭では、衣類を押したり叩いたりして洗うドラム式洗濯機のほうが、衣類へのダメージが少なくおすすめです。
小さな子どもの泥汚れや食べこぼしが多い、仕事や趣味で油汚れが多いという家庭には、大量の水と複雑な水流で洗う縦型洗濯機が適しています。
水道代・電気代が安いのもメリット
Photo by iStock
何よりドラム式洗濯機のイイ点は、洗濯で使う水道代も縦型洗濯機の1/3、乾燥にかかる電気代も半分(ただしヒーター式の場合は、縦型洗濯機と同様に10kgで1回50~60円ほどかかります。ヒートポンプ式は約半額)、なのに洗濯から乾燥までボタン1つで終わるところ。家事の手間が劇的に減ります。
共働きの家庭や一人暮らしなら、家を出る前に「スタート」ボタンを押すだけで、帰宅したら乾燥も終わってたたむだけで済むのです。
ドラム式洗濯機の選び方|購入後のコスパにも注目
ポイント解説
続いて、ドラム式洗濯機を選ぶ際に注目したいポイントを4つご紹介します。
① サイズ|防水パンに置けるか、搬入経路も確認
ドラム式洗濯機選びでまず注目してほしいのは、その大きさです。賃貸や一人向けのマンションの場合は洗濯機置き場に「防水パン」という樹脂製のお皿が設置されていますが、実はコレ、ほとんどが縦型洗濯機用のサイズ。
また一戸建ての場合でも外階段の幅や脱衣所のドアなど、搬入経路のすべてに余裕があるかのチェックが必要です。「ドラム式を買いたいけど無理」という一番の理由がサイズの問題なのです。
大きさは標準が8kgと考えていいでしょう。二人暮らしで週末にまとめ洗いする家庭や、子どももいるファミリー向けのサイズです。これより洗濯物が少ない場合は6~7kg、さらに家族が多い場合は10〜12kgになります。
② 乾燥機能|時々ならヒーター式、毎回ならヒートポンプ式
ドラム式洗濯機の乾燥方式には、ヒーターによる温風で生じる水蒸気を水で冷やして除湿するヒーター式と、水を使わず低温で乾燥させるヒートポンプ式の2種類があります。
部品が安く機能が単純なヒーター式だと、多くのドラム式洗濯機が採用しているヒートポンプ式に比べて乾燥にかかる電気代+水道代が倍になります。
乾燥方式 |
乾燥1回あたりの水道光熱費 |
---|---|
ヒーター式 |
電気代50円+水道代20円程度 |
ヒートポンプ式 |
電気代20〜30円程度 |
毎日乾燥までするとなると、年間で約1万5千円も水道光熱費が変わってきます。
一般的に故障などで洗濯機を買い替える時期は、購入から8~10年です(内閣府が令和3年に実施した調査では、洗濯機の平均使用年数は10.2年)。10年後に買い替える頃には15万円の差が出ていたなんてちょっとシャレになりません。
ただ、電気代が安いヒートポンプ式にも懸念点があります。内部に薄い金属板が重なった部品(熱交換器)があり、そこに湿ったホコリがたまり、部品交換が必要になってしまう場合があるのです。
しかし、パナソニックの多くの機種や、東芝の最上位モデル、また日立もモデルによって熱交換器の自動洗浄機能を備えていて、こうした問題を防いでいます。
ヒートポンプ式はメーカーやモデルまたは年式によっては壊れやすいケースもあるため、ECサイトなどで購入する際は、口コミで故障が多いといわれていないか確認をしましょう。修理するとなると3〜4万円かかる場合があります。
Photo by iStock
▼とにかく安いドラム式が欲しいなら
10万円を切る安いドラム式洗濯機が欲しいという方は、乾燥機能がない製品を選ぶといいでしょう。
ただ安い電気代で乾燥まで一気にできるというドラム式洗濯機のよさが半減することに注意してください。
▼雨の日などに乾燥させるだけなら
乾燥機能は雨の日や急用で使う程度ということであれば、ヒーター式の機種を選ぶとよいでしょう。ヒートポンプ式に比べると本体価格が比較的安く、10万円前後で購入できるものもあります。
ただし電気代+水道代で1回の乾燥に70円ほどかかるため、家族構成が変わるなどして頻繁に乾燥機能を使うようになった場合は、今の洗濯機の寿命とランニングコストを計算してみて、まだ新しくてもヒートポンプ式の機種に買い替えたほうがいい場合もあります。
▼毎回、乾燥機能を使うなら
毎回乾燥機能を使って、家族4人分の洗濯をするという場合や、ペットと一緒に暮らしているので換毛期の毛の掃除が大変という家庭には、本体価格は高くなりますが、ヒートポンプ式かつ熱交換器の自動洗浄機能を備えているモデルがおすすめです。
部品にホコリがたまりにくく、乾燥機能が長持ちします。
ポイント解説
これは縦型洗濯機と、ドラム式洗濯機の両方にいえることですが、のり付けした洗濯物は絶対に乾燥機能を使ってはいけません。先の説明の通り、金属部分にのりの付いた衣類の微細な繊維が張り付いてしまうので厳禁です。乾燥機能の寿命が短くなり故障しやすくなります。
③ 運転音|夜間や早朝に洗濯するなら静音タイプ
Photo by iStock
壁の薄い賃貸マンションなどで注意したいのは運転音です。安いドラム式洗濯機は、ドラムを支える構造(バネやサスペンション)が簡易に作られているため、脱水時に洗濯機が揺れて大きな音が出る場合があります。
とくにジーンズやバスタオル、毛布など水を多く吸い込むものを洗う場合は、夜の洗濯は避けて昼間にするといいでしょう。ドラムをゆっくり回して静かに洗濯をしてくれる「ナイト」モードを備えるなど、運転音に配慮したドラム式洗濯機も登場しており、音が気になる人におすすめです。
④ 洗剤・柔軟剤自動投入機能|節電や節水に役立つ
Photo by iStock
もしお金に余裕がある場合は、洗剤・柔軟剤自動投入機能付きがおすすめです。とある洗剤メーカーの話によれば、手動だとほとんどの方が洗濯機が表示する量の1.5倍を入れているそう。するとすすぎの回数が増え、水道代や電気代がかさんでしまいます。
自動投入機能付きなら適切な量とタイミングで洗剤や柔軟剤を入れてくれるので、節電や節水につながります。
ドラム式洗濯機、安く買える時期は?
Photo by iStock
各メーカーがバラバラの時期に発売しているかのように見える洗濯機ですが、多くのメーカーは6〜8月に新製品を発売する傾向にあります。したがってその2か月前となる4〜6月にかけて各メーカーの前年モデルが安くなります。いわゆる型落ちです。
これまでの家電の販売価格は「オープンプライス」という制度によって、小売店が仕入れ値をもとに決めていました。しかし売れ残りが出てしまうと「赤字」になってしまうので、新製品発売前は原価ギリギリまで値引きして売り切ります。
しかし、それでは多くの資本を持つ小売店と、個人の販売店で大きく価格が変わってしまう上に、メーカーとしても卸価格の調整を余儀なくされるため、最近はメーカーが販売価格を設定し市場を適正(安定)化する「指定販売価格制」が多くなっています。
とくに高額の大型家電に多く、洗濯機ではパナソニックと日立が指定販売価格制に切り替えました。そのため両社の洗濯機は、いつ、どの店で購入しても同じ価格になっています。
ただ、競合メーカーとの価格競争により、新製品発表前は、オープンプライスほどではありませんが、これらのメーカーも販売価格をやや下げるといった傾向が見られます。
【編集部PICK UP】手頃な価格のドラム式洗濯機、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数あるドラム式洗濯機の中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの商品を紹介します。ぜひ参考にしてください。
① 日立(HITACHI) ドラム式洗濯乾燥機 BD-SX120JL
洗い方や時間をAIにおまかせ
高速風&大風量の力で、衣服のシワを伸ばしながら乾かす「らくはや風アイロン」を搭載。ヒートポンプ式により、時短と省エネの両立を実現しています。
高濃度の洗剤液をよりしっかり浸透させる「ナイアガラ循環2段シャワー」で、スピーディーに洗い上げます。汚れの量や布質などをAIが認識し、洗い方や時間を自動で制御する「AIお洗濯」も特徴の1つです。
② 日立(HITACHI) ドラム式洗濯乾燥機 BD-SG110KL
生活スタイルに寄り添うコースいろいろ
衣類を大きく舞い上げながら、高速風を吹きかける「風アイロン」機能でシワを伸ばします。
センサーで布質や布量を検知し、ドラムの回転数や水量を調節して、しっかり汚れを落としてくれるのも特徴の1つです。「化繊」コースが新たに搭載され、化繊衣類の洗濯から乾燥までをスピーディーに行えます。
③ アクア(AQUA) ドラム式全自動洗濯機 AQW-F8N
お湯で黄ばみや油汚れもすっきり
汚れ具合や衣類の素材にあわせて、20〜60℃の水温を選んで洗浄力アップ。衣類の繊維にしみ込んだニオイや黄ばみ、油汚れもすっきり落とします。
浸透洗い・たたき洗い・もみ洗いの3ステップ洗浄で、ムラなく洗えて節水もできます。アクア製の縦型全自動洗濯機と比べて、1回あたり約25Lの節水を実現したモデルです。
一般的な防水パンに設置できる、スリムなサイズも魅力です。
④ シャープ(SHARP) プラズマクラスター ドラム式洗濯乾燥機 ES-K10B
出し入れを楽にする、直径350mmのワイド投入口
乾燥ダクトと排気口の汚れを自動で洗い流す機能を搭載。運転音を抑えるDDインバーターを採用しており、メーカーは「夜間や早朝でも気がねなくお洗濯できる」とうたっています。
400~900μmの微細な水滴を高圧噴射する「マイクロ高圧洗浄」も内蔵。衣類の奥まで入り込んだ汚れや洗剤を、弾き飛ばしてしっかり洗い流します。
外観 |
商品名 |
特長 |
サイズ |
容量 |
乾燥機能 |
運転音 |
洗剤・柔軟剤自動投入機能 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
【プロおすすめ】アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) 洗濯乾燥機 ドラム式 FLK842 |
衣類や汚れにあわせて選べる温水洗浄 |
約幅595×奥行652×高さ1,065mm |
洗濯8kg、乾燥4kg |
ヒーター式 |
洗い約40dB/脱水約46dB/乾燥約44dB |
なし |
|
【プロおすすめ】ハイアール(Haier) 9.0kg ドラム式洗濯機 JW-TD90SA |
必要な機能に絞った低コストモデル |
幅595×奥行640×高さ860mm |
洗濯9kg |
なし |
洗い33dB/脱水48dB |
あり |
|
【プロおすすめ】シャープ(SHARP) プラズマクラスター ドラム式洗濯乾燥機 ES-S7J |
すっきり置けるコンパクトタイプ |
幅640×奥行600×高さ1,039mm |
洗濯7kg、乾燥3.5kg |
ヒーター式 |
洗い24dB/脱水39dB/乾燥36dB |
なし |
|
【プロおすすめ】アクア(AQUA) ドラム式洗濯乾燥機 AQW-D12P-L |
洗いムラを防ぐ、まっ直ぐ(水平)ドラム |
幅595×奥行685×高さ943mm(排水ホース含む) |
洗濯12kg、乾燥6kg |
ヒートポンプ式 |
洗い約34dB/脱水約45dB/乾燥約45dB |
あり |
|
日立(HITACHI) ドラム式洗濯乾燥機 BD-SX120JL |
洗い方や時間をAIにおまかせ |
幅630×奥行720×高さ1,065mm |
洗濯12kg、乾燥6kg |
ヒートポンプ式 |
洗い34dB/脱水37dB/乾燥48dB |
あり |
|
日立(HITACHI) ドラム式洗濯乾燥機 BD-SG110KL |
生活スタイルに寄り添うコースいろいろ |
幅638×奥行715×高さ1,043mm |
洗濯11kg、乾燥6kg |
低温ヒート式 |
洗い34dB/脱水37dB/乾燥49dB |
なし |
|
アクア(AQUA) ドラム式全自動洗濯機 AQW-F8N |
お湯で黄ばみや油汚れもすっきり |
幅595×奥行611×高さ866mm |
洗濯8kg |
なし |
洗い32dB/脱水44dB |
なし |
|
シャープ(SHARP) プラズマクラスター ドラム式洗濯乾燥機 ES-K10B |
出し入れを楽にする、直径350mmのワイド投入口 |
幅645×奥行732×高さ1,100mm |
洗濯10kg、乾燥6kg |
ヒーター式 |
洗い26dB/脱水39dB/乾燥41dB |
なし |
ドラム式洗濯機の人気売れ筋ランキング
関連記事はこちら
洗濯機の記事はこちら
-
LINEの友達登録をお願いします!
LINE限定で、毎週の人気記事を配信します!
XでMoovooをフォロー!
Follow @moovoo_