
ハッシュタグとは? SNSで効果的な「#の使い方」を詳しく解説
SNS上の投稿に「タグ」として頻繁に登場する#。ハッシュマークやハッシュタグと呼ばれ、うまく使いこなすことでSNS上の知りたい情報や話題にピンポイントでアクセスできる便利なマークです。
一方で、情報を拡散したい企業などの発信者では、ユーザーに投稿が届きやすくなるメリットもあります。
そこでこの記事では、#(ハッシュタグ)に関する押さえておきたい知識と効果的な使い方について解説します。ぜひ参考にしてください。
#ハッシュタグとは
#(ハッシュタグ)に関する押さえておきたいポイントを紹介します。
#(ハッシュタグ)の誕生

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#(ハッシュタグ)がSNSではじめて使われたのは、2007年8月23日。GoogleやUberで活躍したエンジニア、クリス・メッシーナ氏が世界ではじめて自身のツイートでハッシュタグを使用しています。(参考:Twitter Japan)
また、8月23日は #HashtagDay(ハッシュタグの日)となりました。
さらに、ハッシュタグが登場して約4年間、使用できるのはアルファベットと数字のみでしたが、2011年7月から日本語ハッシュタグが使えるようになっています。
以降、ハッシュタグはTwitterのプラットフォームを超えてInstagramやFacebookといった他のSNS上でも使われるようになり、コミュニケーションの幅が大きく広がっています。
#(ハッシュタグ)はキーワードを「タグ化」したもの

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#(ハッシュタグ)とは、SNSの投稿においてキーワードの先頭に「#」(ハッシュマークまたはナンバーマーク)をつけた文字列を指します。
キーワードに「#」をつけることでタグ化され、キーワードに関係する情報やユーザーが見つかりやすくなります。個人や企業を問わず、多くのシーンで利用されています。
また、ハッシュタグに使われる「#」と混同されがちなのが「♯」(シャープ)。次のような違いがあります。
- 「#」ハッシュマークまたはナンバーマーク:横棒が水平になっていて、縦棒が右側にやや傾いている
- 「♯」シャープ:縦棒が垂直で横棒が右斜めに上がっている
使用時には、間違わないように注意しましょう。
SNSユーザーによる使われ方

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個人のユーザーが#(ハッシュタグ)を使う場合、多くは「SNS上での情報検索が目的」です。ハッシュタグは、そのキーワードで検索されることを想定して投稿の中に使用されています。
ハッシュタグによる検索は「キーワード検索」と比較して、より関連の高い投稿内容やユーザーを見つけるのに役立ちます。
文章のない画像のみの投稿でも、ハッシュタグをつけることで、検索対象として見つけてもらいやすくなります。
ハッシュタグを見るだけで「今が旬の話題」や「多くのユーザーに関心を持たれている内容」を把握する手段としても利用できます。
企業など情報発信者による使われ方

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企業など情報を拡散したい発信者が#(ハッシュタグ)を使う場合、主な目的は「宣伝広報活動」です。
「新商品の周知」や「キャンペーンのお知らせ」などで使用されるケースが多いでしょう。企業自ら、商品やキャンペーンごとに独自のハッシュタグをつくり、ユーザーに拡散してもらうことで、宣伝効果を促します。
不特定多数に発信するテレビコマーシャルなどと比較すると、ハッシュタグのほうがより関心の高いユーザーに届きやすいというメリットがあるのです。
投稿する際の、#(ハッシュタグ)の使い方

#(ハッシュタグ)の使い方は、#につづけて「#〇〇」のようにキーワードを入力します。使い方はほとんどのSNSで共通です。「#」は半角で入力し、パソコンなら半角英数入力で「シフトキー + 3」で入力されます。
ハッシュタグを使用する際の注意点は、「#〇〇」の前後に「半角(または全角)のスペース」を入れること。ハッシュタグを設定するキーワードがひとつでも複数でも、同じように前後にスペースが必要です。
ハッシュタグを設定するキーワードは長文でも可能ですが、ユーザーが検索しやすいのは一般的な短い言葉です。ただ、あえてメッセージ文にハッシュタグを設定することで、投稿の中で目立たせる方法もあります。
#(ハッシュタグ)を付けるキーワードの選び方
#(ハッシュタグ)を使う際は「キーワードの選び方」も大切。投稿内容に関連する言葉を前提として、より多くのユーザーに届きやすい単語や言葉を採用しましょう。
一方で、#(ハッシュタグ)の多い投稿はPRのように思われて利用者から好まれない場合があるため、複数のキーワードに使用する場合は注意しましょう。
ハッシュタグを付けるキーワードによって「関心度」が異なる

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キーワードによってユーザーの関心度は異なります。関心がとくに高まっているトレンドキーワードもありますが、日々変化しています。投稿内容を拡散させたい場合は、キーワードの関心度に注意する必要があるのです。
一方で、関心度の高いワードにハッシュタグを付けると、同じハッシュタグを設定した大量の投稿の中に埋もれて見過ごされやすくなる可能性があります。
関心度の規模によって、以下のようなハッシュタグの呼び方があるため、キーワード選びの目安にしましょう。
人気アカウントを参考にする

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どういったキーワードにハッシュタグを設定して投稿すればよいか悩む場合は、「同じ業界」「同じカテゴリ」「同じジャンル」などの人気投稿を参考にするのをおすすめします。
例えば、花屋さんなら「#花屋」でハッシュタグ検索して、人気のアカウントの投稿を参考にしてみましょう。キーワードの選び方はもちろん、写真の撮影方法やキャプションの書き方なども参考になることがあります。
「いいね」や「リツイート(拡散)」が多い投稿にあるハッシュタグを検索すると、世間の求める話題やテーマがより見えてきます。
効果的なハッシュタグを「ツール」で調査

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#(ハッシュタグ)の使い方に悩むなら、Web上にあるツールを使うのも手です。「ハッシュタグ分析ツール」といわれるサービスで、無料ツールの代表的なものとしては、「ハシュレコ」や「インスタツール」などがあります。
SNSマーケティングにも使用され、キーワードの関心度などを手軽に知ることができます。人気の投稿をひとつひとつ分析するより、手間をかけずにハッシュタグ戦略を練られるのです。
#(ハッシュタグ)を活用するメリット
SNSで#(ハッシュタグ)を活用するメリットは多岐にわたります。「周知・拡散」「イベント促進」「コミュニティ活性化」など、いまや企業におけるSNS戦略には欠かせない要素となっています。
ハッシュタグをつけて投稿するだけで、「キーワード検索」「ハッシュタグ検索」の両方でヒットしやすくなる手軽さも魅力です。
「オリジナルハッシュタグ」でブランディングも

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#(ハッシュタグ)に、オリジナルの要素を組み込んだ「造語」を採用すれば、ブランディングにも活用できます。オリジナルハッシュタグが「合言葉」のような役目を果たし、新商品や新サービスの周知・認知を促すのです。
プロモーションやキャンペーンへの「参加を促進」する

#(ハッシュタグ)は、企業の「プロモーション」や「キャンペーン」に活用される事例が増えています。該当するアカウントをフォローし、指定のハッシュタグを入れて投稿するだけで、キャンペーンに応募できるという方法です。
企業にとっては周知・認知のメリットがあり、ユーザーにとっては手軽に応募できるため、利用しやすくなります。
「イベント告知」は興味がある人にアピールできる
#(ハッシュタグ)は、イベント告知にも役立ちます。「イベント名」のほか、関連する出演者や製品名をハッシュタグにすることで、より高い関心を持つユーザーの集客につながります。
「フォトコンテスト」はコミュニティ形成に役立つ
#(ハッシュタグ)を使用した「フォトコンテスト」の動きも活発です。フォトコンテストとは、特定のテーマでユーザーから画像投稿を募るイベントです。
テーマがそのままハッシュタグとして採用されている場合が多く、ハッシュタグを利用して投稿された画像が見られるため、どこにいても臨場感ある情報発信ができます。
募集の際、投稿画像の著作権を投稿者ではなく「会社」にしておくことで、企業側は応募画像を自社のコンテンツとして二次利用できます。フォトコンテストは、ユーザーからアイディアや活用例を収集できる機会ともいえます。
「アンケート調査」でコミュニティを活性化させる
#(ハッシュタグ)を使用しての「アンケート調査」も行われています。Twitterの場合、「投票」というアンケート機能があり、ユーザーの意見や要望、傾向を短期間に知ることができます。
一般的にアンケート調査はコストと時間がかかるものの、誰でも手軽に参加できるTwitterの投票機能ならコストを抑えて意見を広く集められるため、活用されています。
ハッシュタグの見直しも

投稿する際に#(ハッシュタグ)を設定するキーワードは定期的に見直しましょう。トレンドは常に変化しているため、同じやり方を続けるのは有効とは限りません。
キーワードだけでなく、ハッシュタグの数も見直したほうがよい場合があります。Twitterによると、「ハッシュタグは2つまでにすることをおすすめします」と明記されています(参考:Twitter公式サイト)。
まとめ
#(ハッシュタグ)は、個人や企業を問わず、幅広い分野で使用されています。ハッシュタグはキーワード検索と比較して、より関心度の高いユーザーに注目してもらえるというメリットがあります。
ただし、適切なハッシュタグを選定できないと、必要なユーザーに届かない投稿となり、思うような効果を得られない可能性もあります。
ハッシュタグには、世間のトレンドが強く影響されるため、投稿後の閲覧数分析や、経過期間によって、適切なハッシュタグを考案し直すなどの対応も必要です。