
〈プロ解説〉パンケーキとホットケーキ、違いとは? おすすめミックス粉も紹介
国民食と呼べるくらい多くの人に愛されているパンケーキと、おやつの定番として昔から馴染みのあるホットケーキは、同じものなのか、異なる食べものなのか気になるところ。
そこでこの記事では、スイーツコンシェルジュの筆者が、パンケーキとホットケーキの違いについて詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
目次
パンケーキとホットケーキ、呼び方の違い
早速結論から言うと、パンケーキとホットケーキは呼び方が違うだけでどちらも同じものです。使われる材料も、小麦粉、卵、牛乳、砂糖、ベーキングパウダーで、これといって違いはありません。
原材料や調理法が同じでも、「ホットケーキ」というのは日本独自の呼び方で、世界的には「パンケーキ」という名称が一般的なものになります。大きな意味でホットケーキはパンケーキの一種といえるでしょう。
ただ、現在、様々なお店でパンケーキとホットケーキを食べてみると、生地や味わいの傾向には差も見られます。この点は、このあと解説します。

Moovoo編集部
パンケーキミックスとホットケーキミックスを販売している森永製菓では、独自に行なったアンケート調査から、利用者の多くが以下のように感じていると紹介しています。パンケーキ:甘くなく、食事ホットケーキ:甘く、おやつ(参考:森永製菓ニュースリリース)
パンケーキとは?|おやつにも主食にも
パンケーキの「パン」は、フライパンなど、底が平らで取っ手の付いた鍋のことで、パンケーキはそれらの調理器具で焼いたケーキの名称です。形状は円形が一般的で、ワッフルやクレープなどもパンケーキの部類に入ります。
アメリカやイギリスなど、海外では薄いパンケーキが一般的です。日本ではよくデザートとして食べられますが、砂糖の量を減らし甘さを抑えたものは、朝食やランチに卵やベーコンと一緒に食べることもあります。生地が薄く、おやつにも主食にもなるのがパンケーキ、という印象です。
日本のパンケーキブームはいつから
日本のパンケーキブームの始まりは、2008年に鎌倉・七里ヶ浜にオープンしたオーストラリア発のbills(ビルズ)、2010年に東京・原宿にオープンしたハワイ発のEggs ’n Things(エッグスンシングス)の上陸が大きいと考えられています。
Eggs ’n Things(エッグスンシングス)は、行列のできるパンケーキ店として数々のメディアで紹介され、開店当時の週末は1~2時間待ちが当たり前。フルーツとクリームがたっぷり盛られた超フォトジェニックなビジュアルが、若い世代に大ヒットしました。

ポイント解説
2009年以降は、原宿と表参道にパンケーキ専門店が続々とオープンし、令和になった今でも、その人気は未だに衰えることなく続いています。
最近はスフレパンケーキが主流
2010年頃までは薄焼きパンケーキを提供するお店が多かったのですが、現在は厚みのあるスフレパンケーキが主流になっています。
スフレパンケーキとは、卵の卵白を泡立てたもの(メレンゲ)を生地と混ぜ合わせ、オーブンやフライパンで焼いたもの。口に含むとすっと消えてしまうような、しゅわしゅわととろける食感が特徴です。その丸っとした可愛らしいビジュアルも相まって、インスタ映えスイーツとも呼ばれています。
ホットケーキとは?|日本で呼び名が変化
パンケーキが日本に伝わり、呼び名が変わっていくなかで、焼き立てを食べることから「hot cake(温かいケーキ)」という呼称になったと言われています。パンケーキに比べると甘さが強く、より厚みを持つケーキを指すことが多いです。
ちなみに日本では、毎年1月25日を「ホットケーキの日」として定めています。(参考:ホットケーキの日/森永製菓)これは、1902年1月25日に、北海道の旭川気象台で氷点下41.0度の日本最低気温が記録されたことから、「寒い日は温かいホットケーキで温まろう!」という願いを込めて森永製菓が制定しました。
はじめはデパートの食堂で
海外から、パンケーキが日本に伝わったのは明治時代。当時は「薄餅」として紹介されたのがホットケーキの始まりです。その後、1923年(大正12年)に、東京・日本橋のデパート内の食堂で、「薄餅」を「ハットケーキ」という名前で販売したことで、日本ではじめて一般市民に食されるようになりました。

そして家でも手軽に作れるようにと、1931年(昭和6年)にホーム食品から「ホットケーキの素」が発売され、ホットケーキという名前が一般家庭に浸透していきました。
今はフルーツやクリームを添えるのが人気
ホットケーキといえば、蜂蜜とシロップをかけて食べるイメージですが、現在はパンケーキと同様に、フルーツやクリームと一緒に食べる傾向が強くなっています。
お店によっては、厚さ5cmを超えるものもあるほど。味はそこまで変わりませんが、いわゆる映えるスイーツとして年々変化しています。

ポイント解説
昭和レトロな喫茶店のホットケーキは、「どこか特別な気持ちにさせてくれる!」と、再び人気が高まっているのも事実。最近流行りのスタイルと、いつまでも変わらないホットケーキ、どちらも魅力的なので甲乙つけがたいですよね。
続いては、筆者が選ぶミックス粉3選
編集部より)この章の商品は2022年1月に選定いただきました。

おすすめポイント
ホテルニューオータニ総料理長監修のもと作られたオリジナルのホットケーキミックス。卵1個に牛乳150ml、そこにミックス粉1袋(200g)を混ぜ合わせて焼き上げます。ふっくらしっとりした生地が特徴で、なによりもバターの豊かな香りがたまりません。ひとくち食べるだけで、ホットケーキの新たなおいしさに驚くはず。付属のメープルシロップをかけて食べるとデザート感覚で楽しむことができ、まるでホテルの朝食のような贅沢気分に浸れます。いつもとは違った高級感のあるホットケーキを食べたい方におすすめです。

「ホテルニューオータニ ホットケーキ」の作り方を説明する公式動画がこちら

おすすめポイント
ふわふわスフレパンケーキが作れる森永のパンケーキミックス。卵、牛乳、ミックス粉を混ぜ合わせ、フライパンで焼き上げれば完成。注意点は、粘り気の強い生地ができたらすぐに焼くこと。時間が経つと膨らみにくくなるので注意が必要です。またスプーンなどを使って、生地を積み上げるようにのせて焼き上げるのもポイント。厚みがありながらもとろけるような食感に仕上がります。自宅でカフェ気分を味わいたい方にぴったりの商品です。
「ふわふわパンケーキ」の作り方を説明する公式動画がこちら

おすすめポイント
北海道産の原料を100%使用した、よつ葉のバターミルクパンケーキミックス。バターミルクパウダー配合なので、しっとりした軽い口どけが特徴です。香料、保存料、安定剤は不使用。1袋(450g)で約12枚分作れます。フルーツや生クリームを合わせてデザート系に、卵やベーコンと合わせれば食事系にと、自分好みの味わいで楽しめます。素材本来の味を楽しみたい方におすすめです。

〈編集部PICK UP〉ミックス粉、人気メーカーの売れ筋商品

Moovoo編集部
数あるミックス粉の中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの商品を紹介します。
- 森永製菓
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ホットケーキミックス 600g
- 税込み301円(Yahoo!)
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なじみ深い家庭用ホットケーキミックス
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混ぜやすく、ふんわりとした生地が作れるミックス粉です。原材料に卵を使っていないうえ、卵と牛乳の代わりに水でホットケーキを作れます。
公式サイトにアレンジレシピがたくさん掲載されているのもうれしいポイントです。
簡単なレシピから、ガトーインビジブルやフォーチュンクッキーなど難易度高めのレシピまでラインナップ。和菓子や料理などのアレンジレシピもあります。
- 熊本製粉
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玄米粉のホットケーキミックス
- 税込み186円(楽天市場)
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素材にこだわったちょっとリッチなミックス粉
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国産サトウキビの自然な甘さに、焙煎した玄米粉の香ばしさがポイント。水で作ると、玄米の香りをより強く感じられます。
九州産の小麦粉と玄米粉をブレンドした、もっちりとした食感が特長です。ちょっとぜいたく感のあるホットケーキを焼けます。
香料や着色料、アルミニウム化合物は使用していません。
- 和光堂
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赤ちゃんのやさしいホットケーキミックス プレーン
- 税込み234円(Yahoo!)
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赤ちゃんにうれしい栄養素を配合
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不足しがちな栄養素の鉄分とカルシウムを配合した、乳幼児にやさしいホットケーキミックスです。
膨張剤にアルミニウム化合物は不使用で、着色料や香料も使っていません。麦芽糖の自然な甘みがうれしいポイント。
大さじでミックス粉と水を計って混ぜて焼くだけの手軽さが、忙しい子育て中には心強いです。
外観 |
商品名 |
特長 |
内容量 |
原材料 |
カロリー |
賞味期限 |
特定原材料・準ずるもの |
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【筆者おすすめ】永谷園 ホテルニューオータニ ホットケーキミックス バニラタイプ |
ホットケーキミックス/400g(4枚分×2回分)、メープルタイプシロップ/25g×4袋 |
ホットケーキミックス/小麦粉(国内製造)・砂糖・ぶどう糖・脱脂粉乳・食塩・ベーキングパウダー・香料・着色料(ビタミンB2)・(一部に卵・乳成分・小麦を含む)、メープルタイプシロップ/水あめ・砂糖混合ぶどう糖果糖液糖・砂糖・食塩・着色料(カラメル)・香料 |
ミックス200g当たり738kcal |
18か月 |
卵/乳/小麦 |
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【筆者おすすめ】森永製菓 ふわふわパンケーキミックス |
パンケーキミックス/160g(80g×2袋)、パウダーシュガー/10g(5g×2袋) |
パンケーキミックス/小麦粉(国内製造)・砂糖・米でん粉・粉末油脂(植物油脂、水あめ)・小麦でん粉・もち米でん粉・ホエイパウダー(乳成分を含む)・食塩・加工デンプン・ベーキングパウダー・乳化剤(大豆由来)・香料・カゼインNa・増粘多糖類、パウダーシュガー/砂糖(国内製造)・デキストリン |
ミックス80g当たり325kcal |
記載未確認 |
乳/小麦・大豆 |
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【筆者おすすめ】よつ葉乳業 よつ葉のバターミルクパンケーキミックス |
450g |
小麦粉(北海道産)・砂糖(北海道産)・バターミルクパウダー(北海道産)・食塩・ベーキングパウダー |
ミックス100g当たり366kcal |
10か月 |
卵/乳/小麦・大豆 |
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森永製菓 ホットケーキミックス 600g |
なじみ深い家庭用ホットケーキミックス |
600g(150g×4袋) |
小麦粉(外国製造又は国内製造)、砂糖、ぶどう糖、植物油脂など |
ミックス100g当たり379kcal |
パッケージに記載 |
乳/小麦・大豆 |
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ハートフル畑 ホットケーキミックス |
外はサクサク中はしっとりふんわり |
600g |
小麦粉、砂糖、ぶどう糖、脱脂粉乳、食塩など |
ミックス100g当たり357kcal |
1年 |
乳/小麦 |
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みたけ食品工業 グルテンフリー砂糖不使用パンケーキミックス200g |
もっちりした食感がおいしい米粉を使用 |
200g |
うるち米(国産)、大豆(北海道産)、食塩/ベーキングパウダー |
ミックス100g当たり382kcal |
商品に記載 |
記載未確認 |
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熊本製粉 玄米粉のホットケーキミックス |
素材にこだわったちょっとリッチなミックス粉 |
200g |
小麦粉(九州産)、玄米粉(九州産)、砂糖、ぶどう糖、でんぷんなど |
ミックス100g当たり369kcal |
製造から12か月 |
乳/小麦・大豆 |
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昭和産業 SHOWA ホットケーキミックス 600g |
シンプルイズベストな配合でふっくら |
600g(200g×3袋) |
小麦粉(国内製造)、砂糖、粉末水あめ、でん粉など |
ミックス100g当たり355kcal |
1年 |
小麦 |
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日清製粉ウェルナ ホットケーキミックス 極もち 国内麦小麦粉100%使用 |
もっちり食感とリッチな見た目 |
540g(180g×3袋) |
小麦粉(国内製造)、砂糖、でん粉、ぶどう糖、植物油脂など |
ミックス180g当たり669kcal |
パッケージに記載 |
卵/乳/小麦・大豆 |
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和光堂 赤ちゃんのやさしいホットケーキミックス プレーン |
赤ちゃんにうれしい栄養素を配合 |
100g |
小麦粉(国内製造)、麦芽糖、植物油脂(大豆を含む)など |
1枚分20g当たり83kcal |
パッケージに記載 |
卵/乳/小麦・大豆 |
ミックス粉の人気売れ筋ランキング
まとめ
パンケーキとホットケーキの違いや呼び方の由来についてご紹介しました。普段から何気なく食べていたパンケーキとホットケーキに、長い歴史や意味合いがあるのには驚きましたね。知識が深まれば、さらにおいしく感じるはずです。その日の気分でパンケーキやホットケーキを食べてみてくださいね!