暮らしと仕事を両立するお部屋の作り方!整理収納プロの米田さんがメソッドを指南

matsumura
公開: 2022-02-04

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連載

となりのMyデスク

リモートワークや在宅ワークが定着しましたが、自宅が仕事の荷物で片付かない、仕事部屋が足りないといった、家で仕事をする上での困りごとも増えているようです。そこで、整理収納のプロに生活と仕事を両立させる部屋づくりについて聞きました。この連載ではユーザーのデスクを訪ねて、新時代のお仕事環境を紹介します。

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今回のおとなりさんは整理収納アドバイザー米田まりなさん

整理収納アドバイザー
米田まりな
東京大学卒業後、商社に入社し収納サービス「サマリーポケット」の運営に従事。現在は大手不動産デベロッパーで働く傍ら、プライベートで整理収納アドバイザーの資格を活かして、副業としてイベント登壇や雑誌監修などで活躍中。近著に「集中できないのは、部屋のせい|PHP研究所」など


米田さんは大学卒業後に総合商社でスタートアップ企業の投資や運営に携わる中で、収納サービス「サマリーポケット」に出会い、自分の荷物の整理整頓に関心が高まったそう。

ビジネスパーソンとして働きながら整理収納アドバイザーの資格を取得し、現在は副業として片付けや整理整頓に関する書籍を3冊出版しています。

整理整頓のプロとして活動しながら自身も在宅ワークを実践する米田さんに、自宅で働く環境を整えるポイントを伺いました。

米田さんのリモート環境をチェック

自宅で作業する米田さん
Myデスク環境一覧表

項目

内容

リモートで行う作業

資料作りや会議はリモートで対応し、整理収納アドバイザーの活動はフルリモート

リモートワーク頻度

出勤は必要な時だけで、全体の3分の1程度

PC

仕事は会社支給のWindowsで、プライベートではMacBook Airを愛用中

キーボード

HHKB Professional HYBRID Type-S 英語配列のキーボードを使用

マウス

ロジクールのG304 LIGHTSPEEDワイヤレス ゲーミング マウス

マウスパッド

エレコムの大きめマウスパッドMP-DM02GYで、仕事の境界線を作る

モニタ

EIZOのディスプレイモニターEV2451-RWT

デスク

昇降タイプのデスクで座った時の高さを自分の身長にあわせている

チェア

ハーマンミラーのセイルチェア、部屋のトーンに合わせて白をチョイス

照明

BenQのWiT ScreenBarをモニターに設置して、作業スペースを明るく快適に調整

スキャナ

PFUのScanSnap iX1600を玄関に置いて、書類も手紙もスキャンしてデータ保存

サービス

リアルな物の収納はサマリーポケット、データの収納はDropboxを活用

米田さんは在宅ワークと出勤を目的にあわせてバランス良く組み合わせながら、自宅で働く時は「集中できるスペース」を意識して作り出すことで、効率的に作業しているそうです。

◯デスクの上に大きめのマウスパッドを引き、常にPC、キーボード、マウスの3つだけを置いて「仕事の領域」を決めている

◯自分の身長にあわせて昇降式デスクとチェアで高さを調整して、集中できる姿勢をキープ

◯モニターにスマートな照明を設置し、アームで浮かせることでデスクの作業スペースを広く確保

◯書類はすべてScanSnapでスキャンしてDropboxに自動保存!使わない服や書籍はサマリーポケットに保管と、必要なもの以外は部屋に置かないを徹底

米田さんのように在宅ワークを快適にできている人は少なく、「場所がない!」「片付かない!」と困っている声も聞こえてきます。

そこで、自宅の限られたスペースでも、上手に働く場所を作り出している米田さんに、これらの問題を解決する方法を教えてもらいました。

自宅に働く場所を作り出すアイディア

米田さんの在宅スペース

自宅で働く時に「場所がない」と感じている人は少なくありません。
ただでさえ自宅の限られたスペースにモノが溢れているのに、在宅ワークでPCや書類などが増えて、どんどん場所がなくなっていきます。

そこで、米田さんは「整理整頓のルールを決めて実行することが重要」と言い、在宅ワークを快適にする2つのヒントを紹介してくれました。

米田さんの提唱するポイント!
ポイント1:働く場所を区切る
ポイント2:今使わないモノは仮置きする

毎日きっちり片付けなきゃ!出しっ放しは今日から変えよう!という精神論では、整理整頓は成功しません。
毎日完璧にすることは諦めた上で、手を伸ばすだけで入れ替えられるだけのラクなルールを決めるほうが、長続きしますよ!

デスクの上は”デフォルト・ゼロ”宣言

米田さんのデスクはすっきり

米田さんは大きめのマウスパッドの上にマウスとキーボードだけを置いています。

「分かりやすい仕事の領域として、この上には何も置かない」とルールを決めて、常に書類やメモ、飲み物などが入ってこないように意識しているそう。

マウスパッドは分かりやすい境界線ですが、小さなデスクの上や自分で線を引くなど”このスペースは仕事の場所”という区切りをつけることで、集中して作業に取り組めるようになります。

実際に米田さんがデスクで集中アイテム!として使っているのがPFUのHHKBキーボードと、ロジクールのゲーミングマウス。

PFUのHHKBは手が自然と丸まって負担がかかりにくいので、仕事だけでなく長時間の執筆でも快適にタイピングできるお気に入りのキーボードです♪

作業スペースの視覚刺激を減らす

自宅のリビングで仕事をしていると未開封の郵便物やソファにかけた上着など、気になるものが視界に入ってしまって仕事が手に付かない!という経験ありますよね。

米田さんは「未完了のタスクや、やらなきゃという気持ちを想起させるものを視界に入れると脳が疲れてしまい、仕事に集中できない原因になる」と言います。

在宅ワーク最大の問題は、家事や家族の存在といったプライベートな要素が入ってくること。
けれど視界に余計な刺激が入らないことが理想ですが、全部片付けるのは非現実です。
リモートワーク時の導線上だけでも、不要なモノを押入れや箱にしまって視界をゼロにリセットしましょう!

働く時の姿勢を整える

机と椅子の高さが自分の身長にあっていないと、集中力が途切れてしまいます。

特にダイニングで働いている人は、食事をするテーブルの高さで作業をしているので、働く姿勢ができていないことも。

「昇降式のデスクやチェアで高さを調節できるのがベストですが、難しければフットレストやクッションを使って肘と膝がラクになる姿勢を整えましょう!」と米田さん。

一畳分のスペースを仕事用に確保!

どうしても「家=くつろぎの場所」という概念があるので、自宅で仕事と言われても気持ちを切り替えるのは至難の業。
さらに家族の存在が加わると、余計に気が散ってしまいますよね。

そんな時は一畳分だけ、自分のワークスペースを確保するのがおすすめ!

寝室やウォークインクローゼットなどに小さなデスクとチェアを用意して、仕事専用のスペースを決めましょう。
家族の動きや余計なものが目に入らない場所がベストですが、リビングダイニングでも壁に向かってデスクを置くことで視覚刺激を減らすことができます。

米田さんは「一畳分のラグマットを引いて境界線を作ると、家族にも”ここからは入らないで”と視覚的に伝わるし、自分も仕事に集中できるようになりますよ!」とアドバイス。

より詳しい在宅ワークに適したお部屋づくりは、米田さんの書籍でもチェックできます!

仮置きを活用して、暮らしと仕事を両立

衣類や日用品をカゴに仮置いておく

ここまで米田さんに仕事で集中できるスペースの作り方を教えてもらいましたが、そもそも場所がない!という人はどうしたらいいのでしょうか?

米田さん曰く「一つの場所を複数の用途で使うと、中途半端な状態になってしまいます。そこで、今使わない物を”仮置き”することでスペースが確保できる」とのこと。

PCや書類は棚の上に仮置き

ダイニングテーブルには調味料や花瓶が置いてあって、PCを広げると書類の置き場所がなくなる…そんな時にはダイニング脇にある棚やカウンターの上に、今使わないものを”仮置き”すると良いそうです。

食事をする時はPCや書類を”仮置き”して、食卓に必要なものをテーブルに戻す。また、仕事の時は生活のものを仮置きする。

そうして、その時々にあわせて”仮置き”を活用すると、一時的に仕事の場所が確保できて作業効率もUP!

衣類や日用品はカゴに仮置き

床や棚、ソファに散らばった洋服や小物は見ているだけでストレスになりますが、共働き家庭では毎日、整理整頓して掃除して…というのは不可能です。

「それなら、導線ごとに仮置場としてカゴやランドリーバッグを置いて、とりあえずそこに全部入れちゃいましょう」と米田さん。

毎日服をクローゼットにかけて、日用品を棚に片付けるのは無理があります。
平日はとりあえずカゴに衣類や雑貨も突っ込んでおいて、週末にリセットすると決めておけば、日頃から無理なくカゴに入れる習慣が続きます!

ゲームや趣味のアイテムは蓋つきの箱に仮置き

趣味のものは蓋付きの箱にしまう

仕事中に限ってゲームがしたくなったり、読みかけの本や途中まで見たDVDが気になって作業に集中できない…という経験はありませんか?

米田さんによると誘惑の多いモノをしまうなら「蓋付きの箱」と「蓋のないカゴ」の使い分けがポイントだそう。

「日用品はパッと入れられるカゴがおすすめですが、趣味のものは中が見えない蓋付きの箱に入れてしまいましょう。
平日は箱ごと棚に入れておいて、週末になったら蓋を開けて趣味の時間を楽しめば、オンとオフの切り替えが上手にできるようになります」

より詳しい整理整頓術は米田さんの本でも紹介されていますよ!

モノもデータも今使わないものは保管サービスへ

季節外れの衣類やかさばる物はサマリーポケットに預ける

カフェやコワーキングスペースでリモートワークをする人が増えていますが、米田さんは「自宅で仕事がはかどらないからといって、コストをかけて外で働くのはもったいない」と感じています。

有料のオンラインストレージを使っている人でも、自宅のリアルなモノを収納するために有料サービスを使っている人は少ないんです。
私は季節外れの衣類や読んでいない書籍など、かさばるものはサマリーポケットに保管しています。
コーヒー1杯分の料金で荷物を預けられるので、コスパの高い整理整頓方法です!

部屋が狭いと思っていても、意外と使っていないモノが場所を占拠しているもの。

すぐに使わないモノは自宅以外の場所に保管することで居住スペースを広くするのは参考になるアイディアですね!

今すぐ捨てられないなら一旦預けておいて、しばらくして使わなければフリマアプリで売るなりして処分するのも、自宅のスペース確保には有効です。

書類はとりあえずクラウドにデータ保存

「書類は片付けの難敵」と言う米田さんが活用しているのがScanSnapというスキャナーです。

小型なので玄関の棚上に置いておいて、帰宅したら請求書や副業の資料、郵便物等をスキャンして書類はすぐに処分しています。

データは自動的にDropboxに保存されるので、通勤やスキマ時間にデータで内容を確認すれば、たくさんの書類から開放されて保管や整理もラクちんに。

まとめ:今日から実践できる!仮置きで仕事スペースをリセットする

取材に答えてくれた米田さん

今まで”住まい=リラックス”の場所だったところに、コロナ禍のリモート浸透によって「仕事」の役割が否応なしに加わりました。

米田さんは「居住空間を良くしたいと思うと、何かを足そうと考えてしまいますが、そうすると働く機能を加える場所はなくなるばかり。仮置きや整理整頓を活用して、住まいの空間をTPOにあわせて足したりリセットを繰り返していくべき」とアドバイス。

そんな米田さんも何もない殺風景な空間で暮らすのはつまらないので、リラックスタイムには観葉植物やぬいぐるみに癒やされたり、プロジェクターを出して飾り付けて動画鑑賞。逆に仕事の時は付箋をたくさん貼り付けて、書籍を積み上げて気分を盛り上げて企画書作成、というように、目的にあわせて部屋の雰囲気を変えているそうです。

さらに「いつでも完璧に片付いているのは不可能だから諦める」というマインドは、忙しいビジネスパーソンにとっては目からウロコの概念。

忙しいけどスペースがない!だからこそ仮置きを活用して、今フォーカスしたいことに場を整える方法は、今からすぐに実践できるアイディアですよね!

これからもとなりのMyデスクでは、リモートワークを快適にするメソッドやスタイルにも注目して事例を紹介していくので、今後もご期待ください。

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