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奇想天外なバーチャルライブを仕掛けるアーティストOmodakaに密着。音楽ライブのこれからについて考えてみた【動画ライター】

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どうもSakiko Osawaです。
前回の記事ではリアルなお寺を3Dスキャンしてバーチャル空間で遊びに行けるMUSO Culture Festivalをご紹介したのですが、
今回は3DCGで作られた摩訶不思議なお寺などが登場するバーチャル空間でライブを行った音楽アーティスト・Omodakaのライブに密着してみました。

今回私は、ライブのテクニカル面のお手伝いとして参加させていただきました。

6/25に配信ライブ自体は終わっているのですが、まだアーカイブでみることができます。

自分も現場でみていたのに、アーカイブを何度も見返してしまうくらい、すごく楽しいライブでした!久々におうちでも楽しんでしまったライブです。

動画ではお伝えしきれない裏話やライブの見所なんかも紹介できればと思っています。

Omodakaってどんなアーティスト?

Omodakaさんご自身曰く、「日本の民謡とダンスビートとチップチューンが結びついた音楽を、実際に演奏するときに送出されている映像と一緒に演奏するのがOmodakaのパフォーマンスになっている」とのこと。

音楽はテクノ民謡と言われたりしているようです。
ライブパフォーマンスは巫女さんの格好をしたOmodakaさんの横に液晶ディスプレイが2台あり、音楽に合わせてモーショングラフィックスや、民謡歌手が登場したり、
Omodakaさん自身が演奏している楽器もゲーム機だったり、タッチパネル式シンセサイザーだったり、毎度ライブを拝見するたびどうなってるの?と思うくらい本当にわくわくさせられます。

実は10年前くらい、私が学生時代にライブハウスで対バンしたことがあり、その時からモニターが1台増えたくらいしかスタイルが変わっていないという。(10年もブレてないってすごい・・・!)

初めてみた時からOmodakaの大ファンですし、音楽家としてもとっても尊敬しているアーティストです。

VRライブはどうやってつくったのか

昨年末にもOmodakaさんはVRライブをやっており、今回で2回目の試み。

OmodakaさんがVRの技術を知ってから実は1年も経っていなくって、去年6月に参加したライブの時に舞台監督さんにこの技術のことを教えてもらい、Manami Sakamotoさんを紹介してもらったのが経緯とのこと。

前回に引き続き今回の舞台のイメージはクリエイターのTsukasa Kishimotoさんの世界観にリードしていってもらったようです。Kishimotoさんの摩訶不思議な世界観を初めて見たときに、Omodakaにぴったりで興奮したとおっしゃっていました。Kishimotoさんとはmessengerのやりとりしかしたことがなく、まだお会いしたことがないらしく、まさに現代的なライブ制作だな、と思いました。

ライブ映像の舞台はKishimotoさんがベースをつくり、Manamiさんがバーチャル空間でのカメラワークなどのオペレーションを担当していました。
Manamiさん自身もVJやモーショングラフィックスを作っているアーティストですが、今回はKishimotoさんの世界観がベースにあるので、現場のテクニカルやカメラワークなどオペレートに徹していました。

今回のVRのシステムを簡単に説明すると、Omodakaの後ろにグリーンバックがあり、そこにフラットに照明を当てて、カメラで撮影したものをUnreal Engineというゲームエンジンに取り込んで、グリーンのところだけを抜いて合成したという感じです。
Unreal Engineは、Final FantasyやFortniteなどでも使用されているフリーのゲームエンジンで、リアルタイムに映像を処理するのに適しているので、コロナ禍でバーチャル需要が増え注目を集めているソフトです。

バーチャルならではの良さ、生のライブと違うところ

Omodaka
「ライブ会場で大きい音がなっている、観客が目の前にいるというこはすごいアドバンテージになっていて観客のほうによっていくとか、何かを渡すということがお客さんとのインタラクションになるけれど、カメラという視点で切り取られると、そのようなインタラクションが効かないし、カメラで撮られる場合のほうが動きを意識しないと動いてみえないから、今回は本当にたくさん動いてライブを行いました。」

「バーチャルならではの良さでいうと、Kishimotoさんのすごいステージがあって、Manamiさんがバーチャルのカメラをたくさん動かしているのですが、そのあり得ない舞台と、あり得ない視点の動き方が本当に面白いです。現実ではこんなにカメラがうごけないだろうという動きをしています。やってみたいけど現実では絶対できないことができちゃうのがバーチャルの良さだと思います。」

Manami
「ハプニングから生み出されたものが結構あります。五重塔の上に街中のビジョンのように画面が置いてあったりしますが、実は消し忘れてしまったものをOmodakaさんが気に入ってくれてそのまま残していたり…」

「カメラワークとか、Omodakaさんがいる場所とか、現実ではできないことを再現できることがバーチャルの最大の意味なのかなと思っています。奇想天外な展開をつくれるところがVRならではの良さだと思っています。」

お気に入りのシーン

Omodaka
「Kishimotoさんの世界観、Manamiさんのカメラワークを皆さんにみてもらいたいですが、ライブ中にUnreal EngineのPCとカメラの接続がきれてしまった瞬間があって、Unreal Engineのカラーバーが出ちゃっているシーンがあるのですが、Manamiさんが焦って復旧しようとしている感じが伝わるし、次のシーンに偶然にも音に合わせて復旧しているところが、とっても良いんです。」

「そして今回手元にGoProをつけてタッチパネル式シンセサイザーを演奏している姿を撮ったものもライブでみることができます。なかなかそんなアングルをライブでは見ることができないので、面白い試みになりました。」

Manami
「どのシーンというよりかはOmodakaのうっとりした表情や雰囲気とか、かわいいOmodakaがたまに垣間見れる瞬間がとっても好きです。」

Sakiko
「Youtubeのコメント欄もとっても盛り上がっているので合わせて見ると、ライブ感が増して楽しめます。」

これからのライブ

Omodaka
「バーチャルライブが増えて、作り込まれたライブが増えてきたら、普段のライブみたく失敗してしまって間延びしちゃったみたいなのが逆に新鮮に感じることが増えてくるかもしれないですね。バーチャルもリアルのライブも使い分けてやっていきたいとおもっています。」
Minami
「作り込まれた作品みたいなものも大好きだけど、生だからこそのハプニングみたいな人間くさいところがライブの好きなところです。そういった生のライブはなくならないのかなと思います。」

・ ・ ・

実際に自分もバーチャル配信ライブに携わってみると、リアルのライブの良さ、バーチャルならではの良さ、両方ともあるなぁと改めて感じました。
熱量が感じられるものであれば、生でもバーチャルでも思い切り楽しめるんじゃないかなって思いました。
はやく生のライブも体感したいし、面白いバーチャル空間ももっと見てみたいですね。

まずは是非みなさんにもOmodakaのVRライブ、思いっきり楽しんでもらいたいので、こちらの記事を読みながら裏側を垣間見ながら楽しんでいただければ嬉しいです!

Omodaka / Synthetic Nature 2 Live

Far East Recording
http://www.fareastrecording.com/mt/
Manami Sakamoto
https://www.manamisakamoto.com/works
nanographica(Tsukasa Kishimoto)
http://www.nanographica.net/about.html


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