〈プロ解説〉安い炊飯器、おすすめ14選 3〜5合の機能的なモデルをメインで紹介
近年、炊飯器の高機能化が進み、10万円を超える機種も珍しくなくなってきました。
高級炊飯器は米の甘みが引き出され、とてもおいしく炊けますが、炊飯器全体の性能が底上げされたことで、安い炊飯器でもおいしく炊けるものが増えているのです。
そこで今回は、家電ライターの田中真紀子さんによる安い炊飯器の選び方やおすすめ商品を紹介します。
加熱方式や内釜の性能など、価格による違いについても紹介するのでぜひ参考にしてください。
目次
まずはプロおすすめ、安い炊飯器4選
おすすめポイント
リーズナブルながら炊き分け機能が充実した圧力IH炊飯器。内釜は、IHと相性のよいステンレスと、熱伝導率の高いアルミを重ねた複層仕様で、約105℃の高温でご飯をふっくら炊き上げます。炊き分け機能は40銘柄に対応。米粒の大きさや水分値にあわせて火力などを自動で調節し、銘柄ごとのおいしさを引き出します。食感、かたさ、料理にあわせた炊き加減のセレクトも可能です。さらにヘルシーメニューとして、玄米や麦飯のほか、糖質を約10%減らせる低糖質モードを搭載するなど、健康意識が高い方にもうれしい炊飯器です。
おすすめポイント
マットな質感とシンプルなデザインがキッチンになじむ3.5合の小容量タイプ。大火力で一気に加熱しつつ、火力をきめ細かく調節する「多段階火力調節」機能により、粒立ちがよく甘みのあるご飯が炊き上がります。より甘みを引き出したいなら、「甘み炊き」コースがおすすめ。水に浸す時間を長く取り、吸水時の温度を細かく調節することで、しっかり水を吸った米に芯まで熱を伝えられ、ご飯の甘みを引き出せます。食感は料理にあわせて「やわらか」から「かため」まで3通りの選択が可能です。玄米が苦手だけれどチャレンジしたい方には、「玄米・白米混合」コースがあります。圧力を調節することで、玄米はふっくら、白米はほどよいかたさに炊き上げます。
▼「炎匠炊き RC-6PXR」を紹介する公式動画がこちら
- タイガー魔法瓶(TIGER)
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炊きたて IHジャー炊飯器 JPW-A100
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販売終了
※後継モデルは「JPW-G100」 -
豊富なご飯メニューと調理機能付き
おすすめポイント
内釜には熱伝導性のよい金属を重ね、蓄熱性の高いコーティングを施した遠赤3層土鍋コート釜を採用。冷凍してもおいしく解凍できる「冷凍ご飯」、最短15分で炊き上げる「少量高速」など、便利に使える炊飯メニューが充実しています。さらにカットした食材と調味料を入れるだけで、ペンネのペペロンチーノやパエリア風炊き込みご飯といった料理が完成する調理機能も搭載。シーンにあわせてさまざまな使い方ができるのが魅力です。
- 三菱電機(MITSUBISHI ELECTRIC)
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IHジャー炊飯器 NJ-SED06
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販売終了
※後継モデルは「NJ-SE06F」 -
お茶碗一杯の0.5合から炊ける小容量タイプ
おすすめポイント
三菱電機はあえて圧力をかけないことで、粒立ちのよいご飯を炊き上げるIH式を採用。本モデルは、最上位モデルに搭載された内釜「本炭釜」のコンセプトを踏襲し、2層構造の厚釜を備長炭でコーティングしています。米を研いですぐに炊いても、超音波振動で吸水を促すため、うまみを引き出せます。冷めてもおいしく、お弁当のご飯やおにぎりにもおすすめです。炊飯機能はもちろん、水位線をV字目盛で見やすく表示したり、内ぶたとカートリッジを一体化させて洗いやすくしたりするなど、日々の使いやすさにもこだわっています。
安い炊飯器と高級炊飯器の違い
Photo by iStock
家電製品の中でメーカーが最も力を入れている最上位モデルは「フラッグシップモデル」と呼ばれ、メーカーの知見と技術が集約されています。
フラッグシップモデルと位置付けられているような高級炊飯器に関しては、多くのメーカーが「かまどで炊いたご飯」を目指し、加熱方式や火力・温度などのプログラミング、内釜の材質について研究を重ねています。
一方、安い炊飯器は、これらの高性能な機能を少しずつ削ぎ落とし、一定の性能を維持しつつも価格を抑えているのが特徴です。
たとえばタイガー魔法瓶の場合、最上位モデルは内釜に本物の土鍋を採用していますが、安いモデルは金属製の内釜に土鍋素材のコーティングを施すことで、土鍋のコンセプトは維持しつつ、価格を5分の1程度まで抑えています。
その違いは当然、米の甘みや粘り、粒立ちなどにあらわれますが、前述のように、そもそも高級モデルの開発で培った知見や技術があるため、安い炊飯器でも一定のおいしさを味わえるものが増えています。
そのほかの違いとしては、保温性能が低い、食感や銘柄ごとの炊き分け機能がない、などがありますが、いずれも不要であればシンプルな安い炊飯器でも問題ないでしょう。
「加熱方式」によって値段に違いがある
ポイント解説
炊飯器の加熱方式には大きくマイコン式、IH式、圧力IH式の3種類があり、価格帯や特徴が異なります。できるだけ安く手に入れたいのか、ご飯の味にこだわりたいのか、事前に重視するポイントを決めておくといいでしょう。
マイコン式|熱ムラが起きやすい、値段は安め
炊飯器の釜底中央に内蔵されたヒーターの熱によって加熱する昔ながらの方式。内釜には熱伝導率の高いアルミ素材が使われることが多く、最もシンプルな方式で価格も安いです。
ただ、ヒーターが底部にしかないため熱ムラが起こりやすく、ほかの方式に比べて味や保温性がやや劣ります。
IH式|側面からも加熱し熱ムラが起きにくい、値段はマイコン式よりも高め
外釜と内釜のあいだにコイルを埋め込み、電磁誘導加熱によって内釜自体を発熱させ、炊飯する方式。釜底だけ加熱するマイコン式と違い、側面からも熱が伝わるため、熱ムラが起こりにくいのが特徴です。
米1粒1粒にしっかり熱を伝えられ、甘みやうまみを引き出せます。価格はマイコン式より高めです。
圧力IH式|米の甘味を引き出せるのが特長、値段は高め
IH式に圧力を加えて沸点を高め、100℃以上の高温で炊飯する方式。マイコン式、IH式より高く熱を加えられることで、より甘みを引き出せます。
圧力をかけると釜の中が高温になり、沸騰の勢いが増して米が攪拌されるため、均一に熱を伝えられます。炊き上がった米は、粘り気があり、もちもちとした弾力が感じられるのが魅力です。
圧力の加減によっては、米粒が潰れやすくなる場合も。価格は3つの加熱方式のうちもっとも高くなります。
「内釜」が何層か、厚みもチェック
炊飯器は内釜がいかに熱を伝え、また蓄熱するかによって炊き上がりが変わってくるので、内釜の性能も重要です。高級炊飯器に見られる土鍋や炭のような天然素材を除き、多くの炊飯器の内釜は複数の金属素材を重ね、焦げ付きを防ぐため表面をフッ素樹脂でコーティングしています。
高級炊飯器の内釜は高機能な素材やコーティングが5〜6層重なっているのに対し、下位モデルでは安くなるほど層が薄くなる傾向があります。
炊飯器を選ぶ際は、内釜が何層で構成されているか、また厚さもチェックしてみてください。
「炊飯容量」は普段炊く量に合わせて選ぶ
炊飯器の炊飯容量は、大きく分けて0.5〜3.5合の小容量タイプ、5.5合前後の一般タイプ、一升前後の大容量タイプがあります。
4人家族で使う場合やまとめて炊いて冷凍したい場合は、5.5合あると安心ですが、1〜2人暮らしでその日食べる分だけ炊く場合、同じ1合なら、5.5合炊きより小容量タイプのほうがおいしく炊けておすすめです。
キッチンが狭くても無理なく設置でき、価格も抑えられます。
おかず調理や保温など「便利な機能性」に注目
炊飯器で煮込み料理やパスタなども作りたい場合には、調理機能があると便利です。炊飯器で調理するとほったらかしで料理が出来上がるので、時短に役立ちます。
炊き上がり後に保温したい方は、保温機能の有無や保温時間も確認しましょう。
なお保温性能が低い炊飯器の保温ご飯は味が落ちやすいため、保温はせず、炊きたてをすぐに冷凍して、食べるときに温め直したほうがおいしく、電気代も抑えられます。
〈編集部PICK UP〉安い炊飯器、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数ある炊飯器の中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの商品を紹介します。
- 象印マホービン(ZOJIRUSHI)
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極め炊き IH炊飯ジャー NW-VJ10
- 税込み21,100円(楽天市場)
-
IHの強火で炊き続け、おいしさを引き出す
-
沸とう後も強火で炊き続け、うまみを引き出すというIH炊飯器。炊き分け機能で、3通りの食感が選べます。
雑穀米や玄米の専用メニューのほか、米の芯まで水を浸透させ時間をかけてうまみを引き出す炊飯コースを搭載。
釜全体に熱が伝わる丸底の内釜を採用し、30時間おいしく保温可能です。
外観 |
商品名 |
特長 |
サイズ |
重量 |
加熱方式 |
内釜 |
炊飯容量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
【筆者おすすめ】 アイリスオーヤマ 銘柄炊き 圧力IHジャー炊飯器5.5合 RC-PD50 |
かたさと食感、9通りの炊き分けが可能 |
幅26.5×奥行34.95×高さ23.2cm |
6.7kg |
圧力IH式 |
フッ素コート、高熱伝導性アルミ、IH発熱体ステンレス、黒塗装の複層構造 |
1.0L(5.5合) |
|
【筆者おすすめ】 東芝 炎匠炊き ジャー炊飯器 RC-6PXR |
多段階火力調節で甘みを引き出す |
幅24.6×奥行30.2×高さ21.6/ふた開け時高さ42.5cm |
約5.1kg |
圧力IH式 |
遠赤コート、備長炭ダイヤモンドコート、釜底厚さ2mm |
0.63L(約3.5合) |
|
【筆者おすすめ】 タイガー魔法瓶(TIGER) 炊きたて IHジャー炊飯器 JPW-A100 |
豊富なご飯メニューと調理機能付き |
幅26.0×奥行35.4×高さ20.0cm |
約3.9kg |
IH式 |
遠赤3層土鍋コート釜、厚釜約2mm |
1.0L(5.5合) |
|
【筆者おすすめ】 三菱電機(MITSUBISHI ELECTRIC) IHジャー炊飯器 NJ-SED06 |
お茶碗一杯の0.5合から炊ける小容量タイプ |
幅23.1×奥行28.9×高さ20.4/ふた開け時高さ40.6cm |
約4.1kg |
IH式 |
フッ素コート(ハードコート60)、アルミニウム・ステンレスの2層厚釜、備長炭コート、胴周り炭コート、厚さ2mm |
0.63L(3.5合) |
|
パナソニック(Panasonic) 圧力IHジャー炊飯器 SR-CR10A |
炊飯だけでなく、調理もできる圧力IHモデル |
幅25.5×奥行27.3×高さ23.3cm |
4.4kg |
圧力IH式 |
ダイヤモンドかまど釜、厚さ2.2mm |
0.9L(5合) |
|
象印マホービン(ZOJIRUSHI) 極め炊き 圧力IH炊飯ジャー NP-RN05 |
好みの食感にあわせて3通りの炊き分けができる |
約幅23.0×奥行32.0×高さ19.5cm |
約4.0kg |
圧力IH式 |
黒まる厚釜、厚さ1.7mm |
0.54L(3合) |
|
日立(HITACHI) 圧力IH RZ-G10EM |
IHヒーターの発熱効率が高い鉄製内釜を採用 |
幅24.2×奥行34.7×高さ22.1cm |
約5.1kg |
圧力IH式 |
黒厚鉄釜 |
1.0L(5.5合) |
|
東芝(TOSHIBA) 真空IH炊飯器 RC-10VRV |
お米の芯まで水を浸透させて炊き上げる真空IH |
幅26.4×奥行32.7×高さ21.7cm |
約4.6kg |
真空IH式 |
銅かまど丸釜、厚さ約5mm |
1.0L(約5.5合) |
|
ティファール(T-fal) ザ・ライス RK880CJP |
遠赤外線とIHのダブル加熱で一気に炊き上げる |
幅25.8×奥行31.2×高さ23.2cm |
約5.1kg |
遠赤外線IH式 |
球状釜、厚さ約3mm |
1.0L(5.5合) |
|
象印マホービン(ZOJIRUSHI) 極め炊き IH炊飯ジャー NW-VJ10 |
IHの強火で炊き続け、おいしさを引き出す |
幅25.5×奥行37.5×高さ20.5cm |
約4.1kg |
IH式 |
黒まる厚釜、厚さ1.7mm |
1.0L(5.5合) |
|
シャープ(SHARP) IHジャー炊飯器 KS-HF05B |
12種類の炊き分けができる火加減コントロール |
幅22.1×奥行31.2×高さ21.2cm |
約3.8kg |
IH式 |
黒厚釜、厚さ2mm |
0.54L(3合) |
|
タイガー魔法瓶(TIGER) マイコンジャー炊飯器 炊きたて JBS-A055 |
高い蓄熱性と遠赤効果のある厚釜を採用 |
約幅24.7×奥行27.8×高さ19.2cm |
約2.7kg |
マイコン式 |
遠赤黒特厚釜、厚さ約3mm |
0.54L(3合) |
|
アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) ジャー炊飯器 RC-MGA30 |
料理のレパートリーが広がる多彩な調理メニュー |
幅21.5×奥行26.0×高さ19.8cm |
2.6kg |
マイコン式 |
極厚火釜、厚さ3mm |
0.54L(3合) |
|
エレコム(ELECOM) LiFERE 小型IH炊飯器 HAC-RCIH01 |
いつでも炊きたてが食べられる1合炊き炊飯器 |
幅16.9×奥行12.7×高さ22.8cm |
約1.3kg(内釜、電源コード含む) |
IH式 |
複合クラッド厚釜 |
0.18L(1合) |
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