一日の仕事の疲れを労いながら、家で嗜（たしな）むものと言えば、代表的なのはやはり「ビール」。

人類が初めてビールを口にしたのは紀元前4,000年頃と言われ、日本では1613年に長崎県平戸に入港したイギリス船の積荷にあったビールが記録として確認できる最古のもの。

その後、国内で本格的にビールの醸造が開始され、ビールと言えば思い浮かべるあの「黄金色の輝き」や「クリーミーな泡」「芳醇な香り」「爽快なのどごし」をいつでも手軽に愉しめるようになりました。

長い歴史の中で、ビールのおいしさを追求し続けてきた醸造家たちは「ビールはつくりたてが一番おいしい」と口をそろえて言います。

「つくりたてのおいしさをご自宅へお届けしたい」

そうした想いを元に誕生したのがHome Tap（ホームタップ）。国内トップブランドKIRIN（キリン）が手がける会員制生ビールサービスです。

一般には手に入りにくいこだわりのビールを、家にいながら専用ビールサーバーから注いで飲めるとあって申し込みが殺到しています。

「ホームタップってなに？」
「他の家庭用ビールサーバーとなにが違うの？」
「メンテナンスが大変そう」
「高いって聞くけどコスパは実際どう？」

ホームタップの気になる実力について、今回実際に体験してみましたのでご紹介します。キリンビール好きの方はもちろん、極上の一杯を求めるビール党の方はぜひ参考にしてみてください。

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ホームタップって何？会員制生ビールサービスとは？

ホームタップの「サービス内容」と「料金」について

毎月2回届くのが、ビールが詰められた独特の形状をしたペットボトル（PETビアボトル）。白を基調としたスタイリッシュな専用ビールサーバーを使って、本格的な生ビールをいつでも自宅にいながら愉しめるサービスです。

PETビアボトルには、品質劣化の原因となる酸素の透過を防ぐ独自コーティングが施され、繊細な味を守る工夫がされています。

パッケージまで一貫して開発を行うキリンのこだわりや配慮が見て取れます。

基本となるプランは、「月2セット（4L）コース」。1リットルのビールを詰めたPETビアボトルが2本収納されて月2回届きます。

炭酸ガスカートリッジや、その他の消耗品、月2回届くビールの配送料などは毎月の基本料金に含まれています。

4Lコースでは足りない方は8Lコースがお得

1月4リットルでは心もとないという方に、上記の表にある「8Lコース」があります。8Lコースなら1セット（2本）につき220円（税込）安くなるので、1月4セットなら880円（税込）お得です。

1年で見れば10,560円（税込）お得になるので、飲む量や利用する人数などを考えてコースを選びましょう。

急な「おもてなし」にも対応可能

友人やお世話になっている方が訪ねてくる時にかぎって残りわずかだったり、飲んでほしい期間限定ビールが手元に無かったりといったことがあっても大丈夫です。その場合は追加注文ができます。

お届け予定日の6日前であれば、注文内容の変更が可能です。ただ、別途送料（税込550円）がかかるものの、3〜4日後に届けてくれる「お急ぎ配送」にも対応しています。

他の家庭用ビールサーバーと何が違うの？

「ビールサーバーなら他にもあるでしょ？」そう思う方もいるでしょう。

キリンのホームタップが他と一味違う点、それはキリンこだわりのラインナップです。極上の一杯を求めるビール党の方であれば「あの味が家で、しかもビールサーバーから注いで味わえるの？」と驚く特別な銘柄が並んでいます。

2021年1月時点で公開されているラインナップを一部ご紹介します。

「一番搾りプレミアム」はギフトや一部のお店でしかお目にかかれない特別なビールです。「一番搾りプレミアム」が通年味わえるのはキリンのホームタップだからこそ。

さらに、他にも素材にこだわった上質なクラフトビールが期間限定で登場します。気分やイベントなどに合わせて愉しむことができるのも魅力です。

ホームタップを体験、デザインや操作性にも注目

今回著者の自宅に届いたのは、ホームタップ専用のビールサーバーと、通年で愉しめる「一番搾りプレミアム」が詰められたPETビアボトル2本（1セット分）。他には炭酸ガスカートリッジなどの備品です。

実際にセットアップして、一番搾りプレミアムを実際に味わってみましたので、感じた点やセットアップの際のポイントなどをご紹介します。

セットアップ方法と注意点をご紹介

ホームタップの専用ビールサーバーは、レストランや居酒屋などで見るような無骨な見た目とは異なり、白を基調として丸みのある親しみやすい印象です。タップハンドルに使用された無垢材がポイントとなり、退屈な印象にまとまらず、おしゃれさと高級感を感じさせます。

食卓の中心に置いても和やかな雰囲気を邪魔しない落ち着いたデザインでとても好印象です。友人や同僚をもてなす際に使用すれば、話題の中心になることでしょう。

本体上部のドームの手前側を押して持ち上げると蓋が開きます。内側には、1リットルのビールを詰めたPETビアボトルが1本入る冷却部の穴があります。

ビールサーバー本体の側面に電源コードが収納されています。コンセントに接続して、赤丸で囲んだ位置にある電源スイッチをONにすると、冷却部が駆動して中のビールをおいしい温度で保てます。

十分に冷えてから使えるように使用する10分前に電源を入れましょう。

届いたビールは、飲む前に事前に冷蔵庫に入れて冷やしておきましょう。十分に冷えていない状態でビールサーバーから注ごうとすると、泡が多く出ます。

また、高品質を保つうえでも冷蔵庫に入れておきましょう。

炭酸ガスカートリッジを入れるガスユニットが内蔵されています。出し入れをする際は、つまみを回してロックの解除を行います。

つまみは奥に押し込んでから回すのがポイント。ロックが解除された状態ではフタが閉まらないようになっているので、その点は安心です。

赤丸で囲んだ部分にあるのは、ガス抜きのボタンです。ビールの出が悪くなったら、炭酸ガスカートリッジの交換を行います。こちらのボタンを押して、空になるまでガス抜きをしてから取り出しましょう。

炭酸ガスカートリッジは不燃ゴミとして、自治体の指示に合わせて処分してください。

こちらはPETビアボトルに固定する「ビアラインキャップ・チューブ」と「ビアライン用ストロー」。写真は左手でストローをキャップ内側にある小さな管に差し込んでいる様子です。

赤丸で囲った部分は、分かりにくいですがストローが鋭角にカットされています。ストローの向きに注意しましょう。

PETビアボトルのフタを外し、代わりにこのビアラインキャップを取り付けます。力を入れてしっかりと固定しましょう。

キャップの締まりがゆるいとビールを注ぐ際にガス漏れの原因となり、上手く注げません。しかも空気が入ることでビールの品質が落ちる原因にもなります。

冷却部にPETビアボトルを入れたら、ビールの注ぎ口からチューブを1cm程度出すようにしてセットします。写真のようにチューブが出ていない場合は、中でチューブが正しく固定されていない可能性があります。

正しくセットされたらビールサーバーのフタを両手で閉めましょう。

以上で簡単なセットアップの流れと、失敗しないためのポイントの紹介となります。では実際にビールを注いで味わってみましょう。

ホームタップの生ビールを体験

セットアップが完了したので、さっそくビールをグラスに注いでみました。初めてホームタップの味を楽しむのに使用したグラスは、味わいや香りを愉しむのに適した飲み口の広いタイプを選びました。

ビールグラスには形状の異なるさまざまなタイプがあります。ホームタップを導入したら、グラスの違いで味や香りがどう変わるのか試してみるのも楽しみ方の一つとしておすすめです。

ビールを注ぐ際は、グラスを45度に傾けて注ぎ口の下にスタンバイします。タップハンドルを手前に倒せばビールが出て、奥に倒せば泡が出ます。

ビールの黄金比は7（ビール）：3（泡）と言われています。適量のビールを注いだら、グラスを垂直にしてタップハンドルを奥に倒し、泡付けをしましょう。ちなみに泡はビールが空気に触れるのを防ぎ、口当たりをさらに柔らかくしてくれます。

泡の量を変えてみて、自分だけの黄金比を見つけてみるのも一つの愉しみ方です。

初めてでもビールと泡をバランス良く注ぐことができました。泡はキメ細かく、見るからにクリーミーです。黄金色の輝きは普段家で飲むビールよりも美しく感じ、レビュー中であることを忘れるほどに魅惑的です。

まず感じるのは華やかでフルーティな香り。ひとくち目で「ああ、ビールはこんなにも香りがあるのか」と驚かされます。また、クリーミーな泡によるものなのか、口当たりがとても柔らかく、ビールを普段あまり飲まない方でも飲みやすいと感じることでしょう。

さらに、のどごしが爽快で、喉が喜んでいるのを感じます。また、特に印象に残ったのが上品な苦味と舌に感じるコク。「今自分は美味いビールを飲んでいるな」と心から思える体験でした。

「ビールはのどごし」とよく言われますが、ホームタップのビールサーバーから注いだ最初の一杯は、ぜひ目で愉しんで、香りを味わって、舌と喉でコクと感触をじっくりと確かめてみてください。極上のひとときを提供してくれることでしょう。

ビールサーバーのお手入れは？初心者でもできる？

業務用のビールサーバーでは、パーツを分解して洗浄するため、複雑な作業が必要になる場合があります。また、ビールサーバーは手入れをしないとビールの味が落ちていく一方なので、定期的に清掃を行う必要があります。

では、ホームタップのビールサーバーはどうでしょうか。実はとても簡単なのです。

洗剤を使う必要もなく、これだけの手入れをするだけです。セットしたPETビアボトルを交換するタイミングで洗浄を行うようにしましょう。

ホームタップの気になるコスパは？お得、それとも高い？

ホームタップの魅力について、提供されるビールのラインナップから、実際に使用してみて感じた点まで紹介してきました。ビール好きの方にとって、やはり気になるのがコスパでしょう。

一番搾りプレミアム350ml缶12本セット（計4.2リットル）がAmazonなら4千円前後で販売されています（2021年1月時点）。

一方、ホームタップは先に紹介している通り、1ヶ月で2セット（計4リットル）届いて税込み8,250円と、缶ビールで飲むのに比べて倍のコストがかかります。

「一番搾りプレミアムを飲むだけ」であれば、缶ビールの方が安いのは明確ですが、ホームタップ利用者だけが味わえるメリットを忘れてはなりません。

仕事への労いや、ご褒美にもうれしい生ビール。クリーミーな泡まで愉しめるビールサーバーが家にある生活は、明日からまた頑張ろうというモチベーションにもつながることでしょう。

今回、ホームタップを利用してみて、ビールの味はもちろん、ビールサーバーの使いやすさを実感することができました。ユーザー目線でよく考えられています。また、高いデザイン性は所有欲を満たしてくれます。

何よりも注目はビールのラインナップです。「この味をいつでも愉しめるなら」と思うと決して高くはない値段だと感じました。

最高の一杯を味わいたいという気持ちが強いほどコスパの良さを実感することでしょう。

まとめ

私自身、もともとビールが好きでしたが、今回ホームタップを体験したことでビールの美味しさを再認識することができました。

一番搾りプレミアム独特のフワッと香るフルーティな香りや、舌に感じるコクをじっくりと味わう体験は、まさに贅沢なひとときと言えるものです。

今回初めてサービスを知ったという方も、すでに検討中という方も、ぜひ参考にしてみてください。

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