「ウォーターピック」は、ジェット水流で歯間や歯周ポケットに詰まった汚れを除去してくれる口腔洗浄器のことです。デンタルフロス（糸ようじ）や歯間ブラシと同じように、口腔内のプラスαケアとして使われます。

しかし、ウォーターピックは日本ではあまりなじみがありません。何がそんなにすごいのか、どんなメリットがあるのかと疑問を抱いていている人も多いのではないでしょうか。

今回はそんな疑問にお答えするため、ウォーターピックについて徹底的に調査しました。まずはウォーターピックがどういうものなのか知りたい、気になっているけれど購入しようか迷っている…という人は、ぜひ参考にしてください。

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ウォーターピックは「水のつまようじ」

ウォーターピックは口腔洗浄器の一般名称として使われる場合もありますが、アメリカのオーラルケアブランド「Waterpik社」の商品名でもあり、こちらの方がポピュラーです。Waterpik社が日本に上陸し、家庭用美容機器を取り扱う「ヤーマン社」が正規代理店として家電量販店やECサイトで販売をはじめました。今後アメリカのオーラルケアが、日本に広まっていくかもしれません。

ウォーターピックを直訳すると、水のつまようじという意味。名前からもわかる通り、ウォーターピックはジェット水流で歯間や歯周ポケットに詰まった歯垢（プラーク）を除去します。

口腔洗浄機はWaterpik社以外にも、様々な企業が展開しています。日本のメーカーでは、パナソニックの「ジェットウォッシャー ドルツ」シリーズや、フィリップスの「ソニッケアー エアーフロス ウルトラ」などが人気です。

ウォーターピックのメリット

ウォーターピックを使うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。

ウォーターピックの魅力は、歯ブラシでは行き届かない場所の歯垢が取れることです。口腔内を清浄するため、口臭予防もできます。

歯垢をジェット水流で除去

虫歯や歯周病にならないようにするには、口腔内の環境を清潔に保つことが大切です。とは言うものの、歯の一本一本の隙間や歯周ポケットを気にしながら歯みがきするのは難しいですよね。歯列矯正器具をつけている人も、食べかすが器具の隙間に入り込みやすいので歯ブラシだけでは取りにくいと感じるのではないでしょうか。

ウォーターピックは細く鋭いジェット水流で、歯垢を除去します。空気を含まない水流のためパワフルです。

ウォーターピックで口臭を防ぐ

実は口臭も防げるウォーターピック。厚生労働省が配信している健康情報サイト「e-ヘルスネット」によると、口臭の大部分が口の中に原因があるとしています。主な原因のひとつである舌苔（ぜったい）。ウォーターピックには舌をクリーニングする、別売りの舌クリーナーチップを取り付けることができます。

歯垢のほか、舌もきれいにするウォーターピック。口臭が気になる人にもおすすめです。

デンタルフロス・歯間ブラシとの違い

デンタルフロスと歯間ブラシも、歯と歯の間や、歯の周囲の溝の歯垢を取る口腔ケアアイテムです。ドラッグストアで300円〜600円程度で販売されていて手軽に手に入り、歯みがきのプラスαケアとしては取り入れやすいと言えます。それに比べるとウォーターピックは安くないので、購入の壁がやや高い傾向です。

また、デンタルフロスと歯間ブラシはサイズや種類が豊富なため、自分にぴったりのものを選ぶ必要があります。汚れを落とすときは歯の詰め物が取れないように気をつけたり、歯茎に刺激を与えないようにしたりコツが必要です。

ウォーターピックは目的にあわせてピックを付け替える必要があります。汚れは水流で落とすので、歯茎にやさしいのはメリットです。とれた汚れもそのまま洗い流すことができます。

ウォーターピックの種類と選び方

一般的に口腔洗浄器は「コードレス型」と「据え置き型」の二種類があります。Waterpik社のウォーターピックはどちらも展開していて、全部で3種類あります。

コードレスなら手軽にどこでも使える

コードレスは据え置き型と比べて旅行や出張先など、どこでも使えるのが魅力。特に滞在期間の長い出張が多く、自宅を何週間も離れることが多い人にはおすすめです。

ウォーターピックはコードレス型を2種類展開していて、乾電池式のコードレス フリーダムと充電式のコードレス セレクトがあります。同じコードレスですが機能が異なる点もあるので、それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。

【コードレス フリーダムのメリット】
　・価格がお手頃
　・手軽にどこでも使えるので旅行にも便利
　・場所を取らない

【コードレス フリーダムのデメリット】
　・プラークシーカーチップ（インプラント用）がない
　・据え置き型と比べると何回も給水が必要になる
　・水圧調整段階が少ない

【コードレス セレクトのメリット】
　・防水なのでお風呂でも使える
　・手軽にどこでも使えるので旅行にも便利
　・場所を取らない
　
【コードレス セレクトのデメリット】
　・価格が高い
　・据え置き型と比べると何回も給水が必要になる
　・水圧調整段階が少ない

コードレス フリーダムに防水機能はありませんが、水圧や水圧調整機能はセレクトと同じです。3タイプの中では価格が一番安く、唯一の1万円代になります。ただしインプラント用「プラークシーカーチップ」は付属していないので、すでにインプラントの歯がある人や今後検討している人には向いていません。
　
コードレス セレクトは防水機能がついているので、普段お風呂で歯みがきをする人はそのまま使えます。ただし、機能性や形のスマートさゆえに価格の高いところがデメリットです。

ウルトラ プロフェッショナルは「ハイパワーな水圧」で歯垢を落とせる

据え置き型のウルトラ プロフェッショナルは10段階で水圧調節ができます。歯垢の度合いに合わせて水圧を変えながらケアをしたい人におすすめです。給水1回での連続使用時間は90秒、と長く使えます。

それでは、メリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

ウルトラ プロフェッショナルは、歯茎の状態にあわせて使えるのが魅力です。また、マッサージモードを搭載しているため、気持ちよく歯と歯ぐきのケアができます。付属ノズルの多い点もメリットです。

【メリット】
　・大容量のタンクなので、給水をこまめにする必要がない
　・水圧が10段階調整できるので、優しめからハイパワーまで選べる
　・付属ノズルが多い
　・マッサージモードがある

【デメリット】
　・洗面所に場所や電源の確保が必要
　・防水機能がない
　
使うためには、洗面所の電源近くに場所の確保が必要というマイナス面もあります。洗面所があまり広くない一人暮らしの人には不向きかもしれません。一軒家や広々とした洗面台のある家庭に向いています。

水を当てるだけで効果ある？チップの種類も紹介

ウォーターピックは水の水圧で歯垢を落としていきますが「本当に歯垢が取れるの？」と感じる人もいるのではないでしょうか。

日本では口腔洗浄器自体があまり知られていませんが、アメリカでは4世帯に1世帯が持っています（※）。ウォーターピックについて否定的な意見もありますが、＋αのケアとして歯みがきで残ってしまった汚れをきれいにする、と考えるのが良いでしょう。

仕組みとしては、内部の強力なミニチュアポンプが働き、プラスチックの先端を通して脈動する水流を送ることで、歯垢を落とします。ウォーターピックを使う際には、歯や歯ぐきの状態に合うチップを選ぶことも大切です。

※アメリカ合衆国において　2020年ウォーターピック社調べ（N=2000）

ウォーターピックのチップは6種類あります。基本的な使い方は公式の動画があるので、そちらを参考にすると良いでしょう。

まとめ

日本ではまだ一般的に馴染みのない口腔洗浄器。Waterpik社のウォーターピックは通常ケアで使用う人のほか、歯列矯正やインプラントを使用している人にもおすすめです。磨きを残しをなくして、口腔内を清潔に保ちましょう。

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