【比較】Apple Watch 9、Ultra 2、SE、どれ選ぶ? 機能や特徴の違いを解説
Apple Watch(アップルウォッチ)の最新モデルが、2023年9月22日に発売されました。
アップルウォッチがあれば、健康管理やワークアウトの記録、タッチ決済や通知の確認など、さまざまなことがiPhoneをカバンに入れたままできます。
2023年の最新ラインアップは以下の通りです。
Apple Watch Series 9:2015年に発売された初代アップルウォッチから続く、定番シリーズの最新版
Apple Watch Ultra 2:ハイエンドモデルとして、2022年に初登場したApple Watch Ultraの2代目
Apple Watch SE:機能を抑え、もっとも安く購入できるお手頃モデル(2022年登場)
この記事では、3モデルの違いや、最新機能について解説します。ぜひ参考にしてください。
▼ スマートウォッチの役立つ情報を紹介
まずは、最新アップルウォッチをチェック
- Apple
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Apple Watch Ultra 2(セルラーモデル)
- 税込み126,198円(Amazon)
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アウトドアやトレーニングに活躍、最大72時間の駆動時間を実現
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Apple Watchの最上位モデルとして、長時間駆動や明るい大型ディスプレイを搭載。
アクティビティを楽しむうえで、気分をさらに盛り上げてくれるスマートウォッチです。
- Apple
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Apple Watch Series 9(GPSモデル・41mmケース)
- 税込み59,800円(Amazon)
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指を「ダブルタップ」して操作できる、新機能を搭載
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ディスプレイの最大輝度が2,000ニトに。Series 8よりも2倍明るく、屋外での視認性を高めています。
新たな操作方法である「ダブルタップ」に対応し、電話に出るのも、音楽を再生するのも、指先をタップするだけです。
心拍数の計測や、酸素レベルのチェック、睡眠の記録なども旧モデルから引き続き対応しています。
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Apple Watch SE 第2世代(GPSモデル・40mm)
- 税込み34,097円から(Amazon)
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SE(第1世代)から最大20%高速化、転倒検出や衝突事故検出にも対応、高コスパモデル
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64ビットデュアルコアプロセッサ搭載のチップ(S8 SiP)を搭載し、Apple Watch SE 第1世代から最大20%の高速化を実現。
常時表示機能がないことや、健康管理に関わる機能がシンプルなものの、従来からある転倒検出に加え、ハイエンドモデルと同じ衝突事故検出機能を搭載。
多機能性よりもコスパ重視の人にぴったり。
アップルウォッチの基礎知識、Q&Aで解説!
最新モデルを比較する前に、初めてApple Watchを購入する方に向けて、押さえておきたい基礎知識をQ&Aで解説します。
- Q1:iPhoneがないと使えない?
- Q2:「GPSモデル」「セルラーモデル」とは
- Q3:健康管理をサポートしてくれるって本当?
- Q4:Apple Watchは防水?
購入してから後悔しないためにも、事前に確認しておきましょう。
Q1:iPhoneがないと使えない?
筆者撮影
アップルウォッチは、Apple IDが設定されたiPhoneとペアリングすることで、使えるようになります。Androidスマホや、Apple製デバイスのiPadやMacBookでもペアリングはできません。
ポイント解説
アップルウォッチとペアリングする前に、iPhoneのiOSを最新バージョンにアップデートすることをおすすめします。アップデートは、iPhoneを充電した状態で、Wi-Fiに接続して行いましょう。
Q2:「GPSモデル」「セルラーモデル」とは
アップルウォッチには、「GPS+Cellularモデル(以下セルラーモデル)」と「GPSモデル」の2種類あります(Apple Watch Ultra/Ultra 2はセルラーモデルのみ)。
セルラーモデルは、携帯電話会社が提供しているアップルウォッチ向けのデータ通信プラン(有料)に加入することで、単独でモバイル通信を利用できます。そのため、iPhoneを携帯していない状態でも、音声通話やネット接続が必要なアプリを利用できるのです。
GPSモデルで音声通話やネット接続を行うには、ペアリングされたiPhoneと接続している必要があります。
タイプ |
GPSモデル |
GPS+Cellularモデル |
---|---|---|
通信方式の違い |
・Bluetooth |
・Bluetooth |
見た目の違い |
Digital Crown(竜頭)に赤のラインが「ない」 |
Digital Crown(竜頭)に赤のラインが「ある」 |
「電話」で話す |
iPhoneとの接続が必要 |
単独で可能 |
「Siri」を使う |
iPhoneとの接続が必要 |
単独で可能 |
「メール」「メッセージ」の通知確認 |
iPhoneとの接続が必要 |
単独で可能 |
「マップ」を確認する |
iPhoneが必要 |
単独で可能 |
「天気」を確認する |
iPhoneまたはWi-Fiが必要 |
単独で可能 |
音楽の再生 |
ダウンロード済みの曲は単独でも再生可能 |
単独で可能 |
「ワークアウト」アプリの利用 |
単独で可能 |
単独で可能 |
「キャッシュレス決済」で買い物 |
単独で可能 |
単独で可能 |
ポイント解説
セルラーモデルはモバイル通信を利用することで、さまざまな機能が使えて便利ですが、一方で以下のデメリットを押さえておく必要があります。・GPSモデルよりも本体価格が高い・データ通信プランを利用する場合、月額利用料がかかる
モデル |
画像 |
GPSモデル(定価) |
セルラーモデル(定価) |
差額 |
---|---|---|---|---|
Apple Watch Series 9(41mm・アルミニウムケース) |
59,800円 |
75,800円 |
16,000円 |
|
Apple Watch SE 第2世代(40mmケース) |
34,800円 |
42,800円 |
8,000円 |
次に、アップルウォッチ向けのデータ通信プランを提供している携帯電話会社と、月額料金を紹介します(キャンペーン割引などは割愛)。
携帯電話会社 |
Apple Watch向け通信プラン |
利用料 |
注意点 |
---|---|---|---|
550円/月 |
登録手数料:550円 |
||
550円/月 |
登録手数料:550円 |
||
385円/月 |
適用中の各種割引が終了する場合あり |
||
385円/月 |
同じSoftBank回線でもLINEMO、Y!mobileで契約中のiPhoneは対象外 |
||
550円/月 |
「Rakuten最強プラン(データタイプ)」は対象外 |
セルラーモデルを購入しても、iPhoneが常に近くにある、またはアップルウォッチ向けのデータ通信プランを契約しない場合、GPSモデルと使い勝手は同等になります。
また、アップルウォッチを使った決済やワークアウトの記録、ダウンロードした曲の再生などは、GPSモデルでも単独でできます。iPhoneを自宅に置いたままランニングや、ジムなどに出かけたい人でも、求める機能によってはGPSモデルで十分な場合があります。
セルラーモデルとGPSモデルは、普段の使い方とコストのバランスを考えて選択するのがよいでしょう。ただし、Ultraはセルラーモデルのみです。
ポイント解説
アップルウォッチをファッションアイテムとして取り入れたい方は、セルラーモデルのみ選択できるカラーやケース素材にも注目してみてください。Series 9は高級感あるステンレス素材のケースをラインアップし、Ultraは存在感あるデザインとチタニウム素材のケースが特徴です。
Q3:健康管理をサポートしてくれるって本当?
Apple Watchの代表的ともいえるのが、ユーザーの健康管理をサポートする機能。搭載されたセンサーとアプリが連携して健康状態を可視化してくれます。
ただし、モデルによって利用できる機能が異なるので、どのモデルを選ぶべきか検討する目安になることでしょう。
旧モデルも含めて健康管理に関する機能の違いを紹介します。
モデル |
Apple Watch Ultra 2 |
Apple Watch Series 9 |
Apple Watch SE(第2世代) |
---|---|---|---|
① 皮膚温センサー |
◯ |
◯ |
ー |
② 血中酸素ウェルネスセンサー |
◯ |
◯ |
ー |
③ 光学式心拍センサー |
◯(第3世代) |
◯(第3世代) |
◯(第2世代) |
④ 電気心拍センサー |
◯ |
◯ |
ー |
⑤ 高重力加速度センサー |
◯ |
◯ |
◯ |
⑥ 水深計と水温センサー |
◯ |
ー |
ー |
それぞれの役割について解説します。
① 皮膚温センサー|生理周期や排卵日を推測
2022年から新たに搭載された機能で、ディスプレイの下と皮膚に近い位置にある2つのセンサーで睡眠中の手首の皮膚温の変化を0.1℃の精度で計測します。
体温は、生活や生理的要因によって変化があるため、約5日間の就寝時の体温を計測することで、皮膚温の基準値を判定。基準値からの変動を計測することで、排卵日の予測や、生理周期を知るのに役立ちます。
また、周期が不規則な場合や、基礎疾患の症状が疑われる場合などに通知を受け取ることもできます。
Photo by iStock
② 血中酸素ウェルネスセンサー|血中の酸素レベルを計測
Apple Watch Series 6から搭載されている機能で、センサーと血中酸素ウェルネスアプリを使って血中に取り込まれた酸素のレベルを測ることができます。
医療用ではなく、健康意識を高める(ウェルネス)を目的とした機能です。
③ 光学式心拍センサー|心拍数をいつでも確認
センサーと心拍数アプリを使うことで、安静時やワークアウト時などの心拍数を確認できます。
通知設定を有効にしておけば、不規則な数値や異常な心拍リズムが続いた場合などに通知してくれます。
また加速度センサーと連携し、レム睡眠やコア睡眠、または深い睡眠状態であることを推定するのにも役立ちます。
Photo by iStock
④ 電気心拍センサー|心電図(ECG)をとる
電気心拍センサーは心臓の鼓動と心拍リズムを計測し、その記録内容から不整脈の一種である心房細動のリスクに気づくための機能です。
使い方は簡単で、Apple Watchを装着したままアプリを起動し、装着していない方の手の指をDigital Crownにあてることで心臓を通る電気信号を記録してくれます。
⑤ 加速度センサー|事故検知やダブルタップ操作を可能に
加速度センサーはユーザーの運動量の計測や、内蔵するジャイロスコープをあわせて活用することで、転倒や落下などの危機的状況を検知するのに役立つ機能です。
衝突事故検出にも対応し、ユーザーの反応がなければ自動で緊急通報サービスに連絡する機能も備えています。
また、2023年モデルで新たに追加された「ダブルタップ操作」にも加速度センサーが貢献しています。ジャイロスコープや心拍センサーと連携し、アップルウォッチを装着した側の人差し指と親指によるタップを認識します。
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⑥ 水深計と水温センサー|ウォータースポーツで活躍
Apple Watch Ultraシリーズは、ダイビングにも対応した100メートルの耐水性能を備え、水深40メートルまでの活動に対応しています。
アプリと連携することで、水深や水温、水中にいる時間を計測し、ユーザーがひと目でわかるように表示できます。
Q4:Apple Watchは防水?
Ultraシリーズ以外のモデルも「泳げる耐水性能」があるとAppleではうたっていますが、以下の使い方は避けるべきとされています。
・石けんや洗剤を使って洗う
・水圧の強い水にさらす
・装着したままサウナやスチームルームに入る
また、永久耐水ではないため、経年劣化や衝撃などによっても耐水性能が落ちる場合があります。
(参考サイト:Apple Watch の耐水性能について/Apple)
一方で、ダイビングやウォータースキーなど、ウォータースポーツに活用するためにデザインされているのは、Apple Watch Ultra。初代と今回登場したUltra 2は、それぞれ100メートルの耐水性能を備え、水深40メートルまでの環境に対応しています。
ポイント解説
Apple Watch SE(第1世代・第2世代)以外のSeries 7以降のモデルは、耐水性能だけでなく「IP6X等級」の防塵性能も備えています。
Apple Watch Series 9・Ultra 2・SE(第2世代)を比較
Apple Watch Series 9・Ultra 2・SE(第2世代)を比較します。自分にベストなモデルを見つけてみてください。
画面|サイズやディスプレイ性能の違いに注目
Photo by iStock
アップルウォッチのサイズは、側面を囲うケースのサイズ(縦幅)で区別されています。Series 9は45mmと41mmの2種類、Ultra 2は49mmのみ、SE(第2世代)は44mmと40mmの2種類です。
Series 9とSE(第2世代)の差はわずかに見えますが、Series 9は画面周りの黒枠(ベゼル)がSEに比べて細く、スクリーン領域がSEよりも20%程度広くなっています。
また、上位モデルほど画面を明るく表示できるのも2023年モデルの特徴です。画面の明るさを示す輝度は、SE(第2世代)が最大1,000ニトに対し、Series 9で最大2,000ニト、Ultra 2は最大3,000ニトに対応しています。
モデル |
ケースサイズ |
画面解像度 |
画面の明るさ |
---|---|---|---|
45mm / 41mm |
45mm:396×484ピクセル |
最大2,000ニト |
|
49mm |
410×502ピクセル |
最大3,000ニト |
|
44mm / 40mm |
44mm:368×448ピクセル |
最大1,000ニト |
ポイント解説
上位モデルほど画面が大きく、明るく表示できるので、環境を問わず見やすい仕様になっています。Series 9とUltra 2は、2022年モデルに比べてそれぞれ1,000ニトも明るさがアップしています。
デザイン(カラー・素材)|Series 9に新色ピンクが追加
アップルウォッチはカラーバリエーションが豊富で、とくにセルラーモデルのSeries 9は、アルミニウム素材のケースで5色、ステンレス素材のケースで3色の計8色から選べます。
モデル |
アルミニウム |
ステンレススチール |
チタニウム |
重さ |
---|---|---|---|---|
・ミッドナイト |
・グラファイト(PVD) |
ー |
【45mm】 |
|
・ミッドナイト |
ー |
ー |
45mm:38.7g |
|
ー |
ー |
ナチュラル |
61.4g |
|
・ミッドナイト |
ー |
ー |
44mm:33.0g |
|
・ミッドナイト |
ー |
ー |
44mm:32.9g |
ポイント解説
ステンレス素材のケースはアルミニウム素材よりも傷がつきにくく、しかも表面の光沢が高級感をより感じさせます。とはいえ、ステンレス素材のモデルは、アルミニウム素材に比べて30%程度重い点に注意が必要です。
新機能|ダブルタップによる、ジェスチャーコントロールが可能(Series 9、Ultra 2)
Series 9とUltra 2に搭載されたチップ「S9 SiP」により、電力効率がアップし、さらに片手での操作を可能にするジェスチャーコントロールに対応しています。
従来のモデルは、アップルウォッチを装着していない側の手でディスプレイをタッチ操作する必要がありましたが、新機能では、装着した側の手の指を2回タップすることで、タイマーの停止や音楽の再生・一時停止などができます(2023年10月以降のアップデートから使用可能)。
ポイント解説
これまでにも似た機能として、「AssistiveTouch(アシスティブタッチ)」があります。Series 4やSE(第1世代)以降のモデルに対応した、片手のジェスチャーだけで操作できる機能です。一方で、Series 9やUltra 2の新機能では、手首のわずかな動きや血流の変化などから、指の動きを検知できるようになっています。
駆動時間|Ultra 2なら、最大72時間使える(低電力モード)
アップルウォッチは高機能なスマートウォッチですが、駆動時間が短い点をデメリットと考える方は少なくありません。ただ、Ultra 2は低電力モードで最大72時間使用できるため、2〜3日のキャンプや登山にも使いやすいです(通常使用で最大36時間)。
Series 9は、低電力モードで最大36時間、通常使用で最大18時間です。SE 第2世代は最大18時間となっています。
ポイント解説
入浴前や睡眠前など、決まったタイミングでの充電を日課にすると、残量を気にせず使い続けやすくなります。もしバッテリーが切れた場合、付属の充電ケーブルを使うことで、Series 9なら約45分で80%、約75分で100%まで充電できるようです(参考サイト:Apple)。
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