「小さな改良の積み重ね」元IBMエンジニアが経営する未来食堂の愛用ツールとは？【Moovooモノ語り】
効率よくキッチンを回すのは、小さな工夫の積み重ね
「未来食堂っぽい ”物”、何かありませんか」って急に言われてもね。
ちょっと待って。話が長そうだからタイマーつけますよ。ピピピと10分。はいどうぞ。
「元エンジニアが経営する超効率的な食堂だから、道具も特別ですか？」って、そんなことないですよ。普通のものを普通に使ってるだけ。
「でも、色んな人が調理できるように特別な道具を使っているのでは？」って、よく調べて来たね。
仰る通り未来食堂は、50分手伝うと一食無料になる “まかない” 制度があるから、様々な人が厨房を手伝っている。「道具もユニバーサルデザインなのでは？」ってことね。確かに、複雑な道具は使わないかな。
でもね、「コレさえあれば効率的＆誰であっても仕事が任せられる」なんて必殺道具は、ないよ。小さな工夫を一つ一つ積み上げているだけだから。期待に添えなくてごめんなさいね。
少し高いタイマーを使う店主のこだわり
強いて言えばこのタイマーかな。
100均で買えるタイマーもあるけど、未来食堂ではずっとこれ。
安くはないけど、磁石がシッカリしてて、10分／30秒のボタンがすごく便利。
忙しい仕込みの時間にね、ピコピコ30回ボタン押して30分計らなくて済むでしょう。って、そうやって笑いますけど、実際にあったんですよ。
私が修行していた定食屋は、100均のタイマーを使っていてね。押しづらい割にピコピコ何度も押さなきゃいけなかった。
液晶も小さくて見づらくて、マグネットも弱くて、よく壁から落下してました。その度ごとに拾って『“未来食堂” では絶対に良いタイマーを使おう』って思ってました。
まだ物件も決まってない頃の話ですけどね。
後進たちへの開店祝い
そんな訳で未来食堂のタイマーはずっとこれ。見易く／押し易く／丈夫だから。ちょっと高いけどね。未来食堂で修行をして、自分の店を開店するまかないさんには、いつも最後にプレゼントしてます。記念にね。
これは高幡不動で開業されているまかないさんが送ってくれた写真。下は電池切れでお休みです、だって。はは。
おっと噂のタイマーが。「素敵なお話をありがとうございました」って、 別に大した話じゃないよ。未来食堂に関わった人には、自分と同じ不自由を味わって欲しくないだけ。
効率性も使いやすさも結局、小さな改良の積み重ねなんですよ。
ではまたね。仕込みに戻りますよ。
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