【初心者向け】小説家になろう系作品おすすめ15選。これを読めばハズレなし!
ここ最近の異世界転生作品ブームの総本山は「小説家になろう」という超巨大WEB小説サイトです。初めてアクセスする人も増えていますが、あまりにも膨大な作品がストックされているため何から読んだらいいかわからない、という人も多いかと思います。
そこで本稿では「なろう」初心者向けにおすすめできる名作を紹介します。是非ご覧ください。
小説家になろうとは?
小説家になろう、とは無料で投稿できるWEB小説サイトです。小説掲載数74万、登録者は180万人を超えており、日々膨大なアクセスをさばいています。
これだけのコンテンツを生み出しているウェブサイトはそうそうありません。そして数多くの作品が投稿されては読者に評価されているので、常に熾烈な競争が起きています。
この中で人気を勝ち得た「なろうランキング」上位の作品は、大手出版社から書籍化のオファーを獲得できます。そして書籍になったタイトルが売れると、今度はコミカライズやアニメ化やソシャゲ化などのメディアミックスへと繋がるのです。
近年はこのビジネスモデルが成功しており、小説家になろうを起源とする作品群はなろう作品(なろう小説、なろう系)と呼ばれるようになりました。
作家にとっては沢山の人にアクセスしてもらえますし、出版社としてもコンテストで作品を募ったり、持ち込みを待たずに人気作品を獲得できるので、誰にとってもいいことずくめなのです。
なろう系とは?
小説家になろうで成功したビジネスモデルから派生した作品はなろう系作品と呼ばれ、共通する特徴があります。
ヒット作と似たような設定の作品が増える
まず、ヒットした作品のフォロワーが大量に登場する点です。異世界に転生してダンジョン探索や冒険をする作品がヒットすれば、同様の設定の作品が続々登場します。
あまりにもフォロワーが多くて今ではひとつのジャンルとなりましたが、学園恋愛ものも最初は誰かのヒット作品だったのです。
このサイクルは定期的に更新されており、グルメものが流行ればグルメもの作品が増え、主人公最強ものや魔王もの、スローライフもの、理不尽な目にあわされた主人公が復讐する「ざまぁ」系作品などが特に有名なジャンルだといえます。
このようにトレンドに乗った作品が大量に作られるので、なろう系は似た設定の物語が多いというのは否定できない事実だと言えるでしょう。
より文章が読みやすいかが問われる
また、出版についても同様です。ヒットした作品と似た作品を拾い上げるので、書店で売れ筋作品の傾向が似偏ってきます。
そして熾烈な競争に勝つために読者に好まれる文章の平易さ、物語展開の快適さを追及しているのも重要な特徴だといえます。
なろう系小説の多くはいわゆる地の文、情景描写を極限にまで減らし、モノローグと掛け合いで物語が展開していくのです。これはブラウザで読むのを想定していると同時に、隙間時間にサクサク読める作品として設計されているためです。
こういった内在的論理を知らないまま紙書籍でなろう系小説を読むと、文体に違和感を感じる事があるかもしれません。
そこで、まずは小説家になろうにアクセスして、WEBで作品を読んでみましょう。
初心者におすすめのなろう系作品
なろう系作品の原作はすべてWEB小説ですが、メディアミッスされているため、漫画やアニメから原作に入る人も多いです。
そこであえて、なろう初心者に向けて「なろう系おすすめ漫画」や「なろう系おすすめアニメ」ではなく無料で読める原作小説を紹介します。
WEB版と書籍では展開が大きく異なる作品も多いので、無料で読んでファンになったら書籍を購入したりアニメをチェックすると楽しめるかと思います。
1本目は通称オバロことオーバーロード。漫画化、アニメ化、映画化、ソシャゲ化など多岐にわたるメディアミックスに成功している大人気作品です。初出はハーメルンという別サイトだったのですが「小説家になろう」に移籍したという経緯があるので、生粋のなろう系作品とはいえないかもしれません。
ディストピアと化した未来、五感没入型のVRゲームで遊んでいた主人公がゲームのアバターの姿で異世界に転移して様々な冒険をするという作品なので、設定自体は珍しいものではありませんがかなりの変化球を放つ作品です。
WEBと書籍で大きく展開が異なりますが、面白さの本質は共通しています。是非チェックしてみてください。
2本目のなろう系作品は転生したらスライムだった件、通称転スラ。こちらも各種メディアミックスに成功しており、2020年10月からアニメ2期が放送されます。書店でもタイミングを合わせてプッシュしているのでポスターなどの販促物が比較的目に留まりやすい作品でしょう。
タイトル通り、こちらもゼネコン勤務のサラリーマンが不慮のトラブルで死んでしまったらスライムとして転生してしまったというもの。
スライムと言えばゲームの最弱モンスターですが、本作では一味違います。RPGで遊んだことのある人ならすんなり楽しめるでしょう。
なろう系異世界転生作品の定番中の定番と言えるのが無職転生です。トラックにひかれて死んだことで異世界転生するという序盤の展開は「トラック転生」としてネットミームになっており、フォロワーのなろう系作品がパロディとして使うほどです。
本作から不遇な主人公が不慮の事故で死んで、近代(中世)ヨーロッパ風の異世界に貴族として生まれ変わる、という筋立てがなろう系作品の王道になったと言っても過言ではありません。
そしてなろう系らしく、読み始めると止まらない位に読みやすく中毒性のある作品です。長大な原作は完結しているのでまずは最後まで読んでみてはいかがでしょうか。
各種メディアミックスもされていますが、まずはWEBからが良いかと思います。
なろう系定番ジャンルである異世界転生からの冒険者ものとして、4本目は盾の勇者の成り上がり。こちらは王道とは若干テイストが異なります。主人公は一切の攻撃力がない盾の勇者として異世界に転移するのですが、序盤で大きな裏切りにあってから物語は本格的に始動するのです。いわゆる「見返す」のがテーマのなろう系作品だと言えるでしょう。
アニメ化もされていますが、先の展開が気になる方は是非WEB小説を読んでみてください。もやもやした思いを晴らせるでしょう。
こちらはなろう系作品ですが異世界転移ものではありません。騎士やモンスターは登場しますが、主人公は何と老人。歴戦の騎士なのですが、自分の存在が政争の原因となることを懸念して出奔するところから物語は始まります。
アニメ化こそされていませんが、その筆力やテーマは素晴らしいの一言です。何よりメディアミックス展開されたコミック版は超ハイクオリティな作品に仕上がっており、誰にでも自信をもっておすすめできる名作です。老騎士が主役という事でなろう系作品にアリがちな「俺強ぇ!」や複数のヒロインに言い寄られる「ハーレム」展開は一切ありません。
非常に落ち着いた名作なので是非ご覧になってみてください。なろう系作品を嫌っている人にこそ読んで欲しい名作です。
こちらも辺境の老騎士と同じくファンタジー世界を舞台としているものの、異世界転生ではないなろう系作品です。。そして主人公は老人でも青年でもなく中年冒険者です。しかも才能がないので英雄的な存在になることはできなかった、というあまりにも平凡な特徴があります。
いわゆるベテランの中堅冒険者なのです。主人公が圧倒的能力差で大活躍する他のなろう系作品と比べると地味な役回りですし、それらの作品中に登場するなら「モブ」役(群衆のひとり)でしかありません。
しかしそんな彼があるトラブルに巻き込まてアンデット化してしまった事で運命は大きく変わります。世界を揺るがす大冒険はありませんが、ファンタジー世界のお約束を舞台にした「お仕事もの」作品として楽しめる傑作です。
こちらはガラッと作風が変わって、中国を題材とした架空の王朝を舞台に後宮入りした薬師の少女が奮戦するなろう系物語です。
王朝文学や後宮文学を「なろう」で行っており、閉鎖空間の人間関係の機微を上手く描いています。花街出身という事で主人公猫猫の少し人間的にスレた性格が非常に魅力的ですね。
書籍化だけでなく2人の作者が同時にコミック化しているので、WEBで読んで興味を持ったら是非手を伸ばしてみてください。なろう系作品としては2種類のコミックがあるのは本作だけではないでしょうか?
もちろんどちらも非常にハイクオリティなのでおすすめです。
本作はマリエラという少女錬金術師が主役のなろう系作品ですが、薬屋のひとりごとの主人公の猫猫ほどスレておらず王道の少女漫画を踏襲しています。
マリエラだけが作れるポーションは凄まじい効果を持っているので様々なトラブルの原因になりかねません。しかし野心をもたず淡々とスローライフをしたいマリエラは自分の価値に無自覚です。そんな彼女が危なっかしくて陰に日向にかばう頼れる美青年たち。
女性作家らしく人間関係の妙を上手く描くなろう系作品ですが、WEB版のクライマックスはまさにカタストロフ!
女性向けなろう系作品だからと敬遠せず、男女を問わず是非とも最後まで読んで欲しい作品です。
引き続きなろう系の薬屋作品ですが、こちらは現役の薬学者が製薬研究に必要な特殊スキルを持って異世界転生する物語です。
なろう系異世界転生作品に登場するチート能力の多くは魔法などの武力に属するものが多いのですが、本作では薬学系のリアル知識を下敷きにしており非常に興味深いです。
主人公ファルマが大人の行動原理で動くので読んでいて展開に無理がなく、大人でも快適に楽しめます。是非一読してみてください。
冒険者もの、後宮もの、薬屋ものと紹介してきましたが、なろう系作品の一角を担う大ジャンルにはグルメ物があります。
異世界食堂はまさにその一つで、現代日本の洋食屋が異世界に転移します。現代の食事はありふれたメニューでも中世ヨーロッパをベースにしたファンタジー世界ではとんでもない美食!
ビーフシチューに舌つづみをうつドラゴンやウイスキーに夢中なドワーフなど、ファンタジー世界の定番種族が登場して食に驚き、そして客同士の関係性なども深まっていきます。
アニメ化もされており心が暖かくなる名作です。是非ご覧ください。
こちらもなろう系のグルメ物作品で、異世界に居酒屋が転移するというもの。異世界食堂とは少し趣が異なり、様々な種族が訪れるというよりも人間の街に突如登場した謎の美食料理店として現地人のレギュラー客との人間関係が大きな物語のキーとなります。
おそらくなろう系作品として初の実写ドラマ化も決定しており、今後が非常に楽しみな作品です。
こちらは本好き(ビブリオマニア)の少女が本の無い世界に転生してしまい、どうにかして本のある生活を取り戻そうと苦闘するなろう系作品です。
少女漫画で例えるなら主人公のマインは活発系ですね。物おじせずどんどん自分がやりたいことに取り組んで、周囲を巻き込んでいく。もちろん、そんなマインに小言を言いながらも肯定し保護者になってくれるイケメンの年長者もついてきます。
見ていて元気が出てくるなろう系作品なので是非ご一読ください。
通称リゼロ。引き続きなろう系異世界転生系の作品ですが、主人公にきっちり試練を与えるという意味で非常に王道の展開を見せるのが本作です。
主人公は死に戻りと呼ばれる本人の理解を超えた呪いにも似た謎の能力をもって異世界に転移します。全く何の特殊能力もなく、また悪い意味でコミュニケーション能力にかけるところが見ていて非常に痛々しく思えます。
熾烈な人気競争のある「小説家になろう」では主人公が打ちのめされる鬱展開は人気が下がるので鬼門です。しかし、きっちりと書くべきことを書いた本作はかなり気合が入っているといえますし、なろう系作品の中では異色だと言えるでしょう。
もちろん作品として非常に面白いのでアニメ化を果たしコラボ作品も作られています。本稿執筆中には第二期も放送開始(2020年7月8日)しており、旬の作品だと言えるでしょう。
こちらは江戸時代の遊郭の事情を見事に描いたなろう系作品です。
現代人の感覚で遊郭の衛生管理や栄養管理などを行い大成功します。時代劇や時代小説でも深く描写されなかった遊郭の詳細な描写はトリビアとして一読の価値があり、雑誌ではなくWEBのなろう系だからこそ連載出来た非常にレアな作品だと言えるでしょう。
時代劇ファンの人は是非読んで欲しい作品ですね。
こちらは悪役令嬢ものとよばれるジャンルの変化球となる「なろう系」作品です。悪役令嬢ものとは、主人公の女性が少女漫画や乙女ゲームの世界に入り込んでしまい、しかも作品の中でヒロインをイジメ抜く悪役令嬢として目覚めるもの。
漫画の筋立てを知っている主人公はこのままだと自分が没落してしまうのを知っているので、何とか破滅の運命を変えようと四苦八苦したり色々と頑張るのですが本作は変化球。
舞台は現代日本、しかもTS(トランスセクシャル)もので、男が悪役令嬢として転生するのです!
王道の悪役令嬢ものは女性向けのジャンルですが、こちらは男性向けの悪役令嬢ものだといえるでしょう。
まとめ
以上、小説家になろうの中でも有名作品を中心に紹介してきましたが、どれを読んでも寝る時間を忘れるほどハマると思います。
本稿で取り上げた有名作品に限らず、小説家になろうの中にはマイナーであっても面白い作品は多いです。しかし初心者向けということでまずは外しようがないと思われるものをセレクトしました。
無料でこれだけ大量のコンテンツが楽しめて、しかも漫画やアニメにまで展開しているのですからまさに読むべき作品は尽きません。
ソファーや飲み物などを用意して長大な小説の世界にダイブしてください。きっと楽しい時間が過ごせるでしょう。
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